ホソアカクワガタ

登録日:2024/03/23 Sat 13:14:23
更新日:2024/08/25 Sun 09:48:10
所要時間:約 3 分で読めます




ホソアカクワガタとは、昆虫綱コウチュウ目クワガタムシ科ホソアカクワガタ属(キクロムマトゥス属)に分類されるクワガタムシの総称である。

概要

主に東南アジアやメラネシア(オセアニア中西部)に生息する中型~大型のクワガタムシのグループ。

変わった形の大アゴや、金属光沢をもった美しい体色の種類が多く、人気が高い。
多くの種は丸い目を持っており、これが学名「キクロムマトゥス」の由来となっている。

体が細い華奢な体型をしているが、その割に大アゴが非常に大きくなるのが特徴。

主に花の蜜を吸うことが多いため、他のカブトムシやクワガタムシと戦う必要性は基本的には薄い。そのため基本的にはおとなしい性格であるとされる。
ただし、たまに果実や樹液を食べることもある。

オスの大アゴには複数個の大きな内歯があり、さらに大アゴの先端から先端に近い内歯までの間に細かいギザギザした内歯が生えている。

痩せ型の体格と長すぎる大アゴから挟む力はあまり強くないと誤解されがちだが、実は挟む力は強く、人間の指を出血させてしまうほどの破壊力を持つ。
また、足場が不安定な花や茎にいることが多いことから、脚でしがみつく力も意外と強い。

成虫の寿命は短いので長期飼育には向いていない。また、高い山に住んでいる種が多く、総じて暑さに弱い。

実はミヤマクワガタ属とは近い仲間であるとされる。

主なホソアカクワガタ

エラフスホソアカクワガタ

インドネシアのスマトラ島に生息する、世界最大のホソアカクワガタ。体長は大きな個体だと10cmを超える。別名「オウサマホソアカクワガタ」。
エラフスは「鹿」という意味で、大アゴの形状が鹿の角のように見えることから名付けられている。
ニジイロクワガタオウゴンオニクワガタなどと並び、世界の美しいクワガタムシの代表格として語られることが多い。
ホソアカクワガタの中では気性が荒い方の性格とされている。

インペラトールホソアカクワガタ

パプアニューギニアに生息するホソアカクワガタ。体長は最大で9cmほど。
「インペラトール」は皇帝という意味で、そこから「コウテイホソアカクワガタ」「ミカドホソアカクワガタ」と呼ばれることもある。

メタリフェルホソアカクワガタ

エラフスに次いで2番目に大きくなるホソアカクワガタ。主にインドネシアのスラウェシ島など生息している。
体長は大型個体では10cm程度になるが、大アゴが体長の半分以上を占めているため、重量感はあまり無いかも…。
住んでいる島によって亜種に分かれ、大アゴの形状や羽の色が異なってくる。
温度への適応力がそれなりに高く多産で、幼虫はマット飼育で大きくできて成虫になるまでの期間も短く、しかもオスの多頭飼いも不可能ではない*1程度には性格も大人しいので飼育はとても容易。そのため外国産クワガタ入門種の一つに数えられる事も多く、飼育経験者はそれなりに多い。
ただし、「嫌になる程増える」と愚痴る人もいるくらいには繁殖力が高く、無計画にブリードすると人によっては多頭飼育崩壊を招きかねないのでその点は要注意*2

アラガールホソアカクワガタ

フィリピンのパラワン島に生息する中型のホソアカクワガタ。体長は大型個体で7cmほど。
ミヤマクワガタと似たような体型で、ホソアカクワガタにしては体長が短い代わりに横幅が広い。
藤(ラタン)の花の蜜が大好物であるとされる。

甲虫王者ムシキングでのホソアカクワガタ

エラフスホソアカクワガタ

初期の2003年春から参戦している。大型種であるにもかかわらず、階級は最低ランクの強さ100となっている*3
また、カードの説明文にも「華奢な体つき故に、力は強くない」書かれている。
性格は2003年秋第2弾からバランスタイプとなっているが、それ以前の性格無しバージョンも実質的な性能はバランスタイプとなっている。
必殺技はチョキ。超必殺技はヒラタクワガタと同じ「(スーパー)カワセミハッグ」。
肩書きは「美しき騎士(ナイト)」。

2004ファーストまでは「エレファスホソアカクワガタ」と表記されていた。

小型甲虫かつバランスタイプであることもあってかグラントシロカブトゴホンヅノカブトと並び、ネブ博士が好きなムシ*4の一つであり、「対戦バトラーズターミナル」ではネブ博士スペシャルのエラフスホソアカクワガタも排出されていた。

アダー完結編では超必殺わざが「(スーパー)ドリルストーム」に変更された他、強さが140相当まで引き上げられている。

ホソアカクワガタの代表とも言える種だが、新甲虫王者ムシキングとアニマルカイザーには登場しない。どちらも「メタリフェルホソアカクワガタ」は登場している。後にカブトクワガタには登場しているが、そちらでも相変わらず小型甲虫扱いと報われていない。

インペラトールホソアカクワガタ

アダー完結編に登場。能力値は強さ120相当。
必殺技はチョキ。超必殺技は「(スーパー)エンペラーズララバイ」。
肩書きは「キクロの皇帝」。

旧作最終章となるアダー完結編第5弾ではエラフスホソアカクワガタを差し置いて、「パプアニューギニア最大の甲虫」としてラインナップされた。

新甲虫王者ムシキングには登場しなかった。

メタリフェルホソアカクワガタ

アダー完結編から参戦。
必殺技はチョキ。超必殺技は「ビートルライオン」。
肩書きは「策略の妖精」。

新甲虫王者ムシキングにも参戦しており、レアリティはSR。必殺技は「ヨウソウハザン」に、肩書きは「策略の妖星」に変更された。どちらも元ネタは本当に頭の良いこのお方で、作中でも非常にマイナーな技であったことから元ネタを周知しているユーザーを困惑させた。

本作の制作スタッフ「トーリ研究員」が気に入っているムシであり超神化3弾では彼の相棒としてゴッドフォームとして登場。レアリティはGR、必殺技は「シン・ヨウソウハザン」、肩書きは「風斬る妖星ガルーダ」。

アラガールホソアカクワガタ

新甲虫王者ムシキングの激闘4弾にのみ登場。超神化編にも再登場はしなかった。レアリティはSRで、SRの中ではニジイロクワガタと並び2番目に小柄な70mm。
必殺技はチョキ。超必殺技は「ラタンエッジ」。
肩書きは「華やかな秘境の番人」。


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最終更新:2024年08月25日 09:48

*1 ただしケンカはするし無用のストレスがかかるので推奨はしない

*2 オスとメスは羽化ズレしやすく、成虫寿命も短いので累代にはオスとメスで管理温度を分けるなどの一工夫が必要だが

*3 ちなみにエラフスホソアカクワガタと同じく華奢な体型とその割に非常に大きな頭部をもつチリクワガタ(コガシラクワガタ)は、中堅レベルの強さ140となっている。

*4 インタビューによると、夢の中でよく野外でみていたらしい。生息地に行った事なさそうなのに…