ORDER(SAKAMOTO DAYS)

登録日:2024/06/29 (土曜日) 19:50:30
更新日:2025/03/18 Tue 00:28:30
所要時間:約 13 分で読めます









殺し屋連盟は一刻も早くみなさまに、対処していただきたく存じます。


秩序(オーダー)の名の下に…。




ORDER(オーダー)とは、漫画『SAKAMOTO DAYS』にて登場する組織。



【概要】

プロの殺し屋を統制している組織、日本殺し屋連盟(以下、殺連(サツレン)と記述)直属の特務部隊。
殺連にとって脅威となりうる殺し屋や犯罪者の討伐が主任務であり、殺し屋界の秩序を裏で守る存在。
任務内容が内容なので、実戦経験豊富な者たちが主に抜擢されており、そのために一癖も二癖もある連中が集まっている。

その強さから「殺連の番犬」とも称されており、殺し屋界の撲滅を狙う×(スラー)一派も、彼らの存在を決して無視できない影響力を誇っている。事実上、殺し屋界の最高戦力。
強さに個人差ことあるものの、単騎で殺連の支部壊滅くらいならこなせて当然である模様。坂本からも、相方で心も読める上にそれなりに修羅場をくぐっているシンに対して、「ORDER一人にシン10人がかかったとしても6秒で全滅される」と評していた。*1

一方で彼らの存在は公にはされていないようであり、下っ端の組織や殺し屋は彼らの存在を、都市伝説か何かのように思う者も少なくない。
主人公・坂本太郎も元はこの組織の一員であったが、結婚を機に引退している。

定員は10名までという制限はあるようだが、南雲曰く「定員に達したことは一度もない」
大体が任務の途中で死ぬか、殺連に追われる形で除名・脱退するかのどちらかとなる。
除名となった者の追撃・始末も、ORDERへ下される指令の一つ。
ただ、坂本のようにきちんとした結婚退職くらいならば認める甲斐性まではある様子。*2

入隊条件は、描写をみるに上からのスカウトになる模様。
坂本や南雲は学校から課せられた不良用撲滅任務を経て発足者でもあるキンダカに見いだされ、そのまま所属するという運びとなった。
後に沖がトーレスと七夕を引き入れているが、二人の素性や大佛が農家出身であること鑑みると、JCC卒か否かはあまり重視されない様子。


【構成員(本編開始時点)】

本編開始時点での構成員は8名。坂本スカウト前にはすでに発足済みらしく、その時には既に4人いた(一人は豹で確定)。
この部隊を立ち上げたのは後述するキンダカと四ツ村の二人。
また現在はJCCの講師をしている佐藤田悦子も、スカウトを蹴ったという経歴から、ORDERに準ずる実力を持っているようである。
※以下、単行本派の方はネタバレ注意!





まー友達の頼みなら、仕方ないよね~


どれで逝きたい?



南雲(なぐも)与一(よいち)

CV:ボイスコミック/アニメ 汐谷文康/花江夏樹
作中最初に登場したORDER。坂本とは訓練校時代からの同期であり、彼に10億の懸賞金がついたことを報告したのも彼である。
素顔こそ黒髪で童顔の美青年だが、*3その実一瞬で他人に化ける変装術の達人。
常に軽薄かつ飄々とした振る舞いをしており、おもちゃのナイフでからかったりどうでもいいことで嘘をついたりと、その本心を容易に他人には明かさない。
ただし車は苦手らしく、すぐに酔ってしまう模様(一応、車上で戦闘する分には支障をきたさないようであるが)。

代々間諜の家系のようであり、JCC時代も諜報活動科に属していたが、坂本、赤尾との出会いを気に暗殺科に転科したという経緯がある。
後に坂本・赤尾同様に達成不能なミッションに駆り出される形で退学。当時の殺連会長の妻子を守る重要任務に就いた縁で、坂本同様ORDERに所属することに。
表向きこそOREDERの指令に従っているが、神々廻が殺り逃した四ツ村を個人的に引き入れたり、自身の目的のために世紀の殺し屋展を開催を強行するなど、殺連の意にそぐわない暗躍も独自に行っており……。

戦闘面でも相当に強く、背負っているケースから巨大な六徳ナイフを用いて戦う。作中では双剣、斧、鎌、透明な刃、宴会用の缶切りなどを披露。
他にも顔どころか服装すら一瞬で変える変身術や、常に小ばかにしたような振る舞い、サイコロを使ったトリックで相手のペースをかき乱すのが得意。
頭の回転も速く、毒物の特性を瞬時に考察・分析したり、護衛任務の裏に間諜がいるのではと気づけたのも彼である。
訓練校時代では様々な刃物をコートの中に忍ばせており、これを振るっていた。







俺はシンプルが好きなんや。ゴチャゴチャ考えたない


持ちモンは少ないほうがいい――――



神々廻(シシバ)

CV:八代拓
流した金髪と顎に傷が特徴の男。大阪弁で話すが、地元は京都。
タマネギが大の苦手で、ちょっとでも入っていると発狂して暴れるほど。*4
だがそれさえ除けば、非常に癖の強い同僚や先輩、そして天然の後輩の対応に頭を悩ませるORDER屈指の苦労人。
仕事人気質であるためか、任務に私情を持ち込まず、命令とあれば(心内はともかくとして)かつての上司に銃口を向けることも躊躇わない。
一方で任務が絡まない限りは後腐れを持ち込まない性質でもある。平助の尋問後が特に顕著。
四ツ村の息子の周と会った時は、完全に人の良いあんちゃんな面も見せていた。

坂本のことは脱退後、太った姿を見た後でも「坂さん」と呼んでそれなりの敬意を払っている。
JCC卒が多いORDERの中では数少ない関西殺仁学院卒。

ORDER設立者の一人であり、殺連前会長の二番手であった四ツ村とはかつての先輩であり、自分を引き入れてくれた恩人でもある。
そして四ツ村の脱退後、討伐に向かったのも神々廻であり、顎の傷はその時についたもの。


戦闘方法はネイルハンマーで戦うという非常にシンプルなスタイル*5。普段は一本だが、四ツ村戦を見るに二刀流も可能な様子。。
「こいつがいっちゃん使い勝手がええねん」とは本人の弁。叩く弾く引っ掛けると多彩な上に刃毀れもないのが強みとも語っている。
身体能力も純粋に高く、金づちで飛び道具を防ぐのは朝飯前。ただ叩くというよりかは、釘抜きの部分をひっかけ首の骨をねじ切ったりする殺し方を用いる。





私達が代わりに秩序を保つ


汚い殺人鬼に祈りはいらないの



大佛(オサラギ)

CV:ボイスコミック/アニメ 古賀葵/早見沙織
黒いドレスに身を包んだ黒髪の女性。ORDERの紅一点。
組織の中では新人の方らしく、坂本の脱退後に入隊した模様。なので太った彼を見たときは「くまさん」呼びで目をときめかせていた。
現在は神々廻の後輩という立ち回りで彼とタッグを組む。学院卒ですらない、農家育ちからORDERに入った変わり種。

非常に天然気質でお化け嫌い。神々廻曰く「結構根に持つタイプ」とのこと。
先輩の神々廻には何かと懐いており、コントのようなゆるゆるとした会話をよく繰り広げる。
仲間の死をあまり悼んだりはしないが、神々廻は別で彼が瀕死になると目の色を変えることも。
なお、彼女の中で殺し屋連盟は「殺連は家で、ORDERはハエたたきのようなもの」といった認識。
また暗殺をする際はかつ丼食べたり神社に詣でたりと、ゲン担ぎをよくする。くじ引きは大吉が出るまで引き続けるタイプ。

戦闘方法は丸形の電動鋸をぶんぶん振り回すという豪快なもの。その腕前は千本鳥居を一振りで根こそぎ切り落とす。
上記のような攻撃が示す通り、華奢な体躯に騙されがちだが筋力も非常に高い。腕一本で大の男を平然と抑え込むことなど朝飯前である。
基本的に表情を変えることは少なく(篁の斬撃でようやく冷や汗を流すくらい)、相手を殺すことに一切の躊躇を見せない。
気質としては死刑囚のそれに近い天性の暗殺者である(当人もそれは自覚している)。

中の人、職業、性格、戦闘能力などどこぞの人妻とあまりにも共通点が多いが関係は無い。…多分。




薄い薄い


そんな厚みじゃ消し飛ぶぜ、お前



(ヒョウ)

全方位に尖らせた髪型をした大男。ORDER結成前から既に四ツ村の部下として所属していた。
その強面に違わず豪気な性格で、しょっちゅう悪態をつくことがあるものの、同時に堅気の連中には決して手を出さない甘い性格の持ち主。
事実、坂本や南雲からも「あいつは優しい」ときっぱり言われるほど。
坂本たちより上級生なのだが、彼らと違い特に殺しの才には恵まれず、埋もれ続けても腐らず努力して今の地位に上り詰めた。
それゆえに平助のような、一芸特化故に周囲に舐められ、埋もれている人間*6などは放っておけず世話してしまうことも。

戦闘は武器を持たない徒手空拳。戦闘時にバックナックルを装着するぐらい。
その拳の威力は鉄パイプをより集めた盾を平然と貫通するほど。その体格に見合った怪力で相手を圧倒する。
相手からは「まるで削岩機だな」とも形容されていた。





「~~~~~~~」


(タカムラ)

日本刀一本、常に携えた謎の老人。
常に何事か呟いており、意思疎通を測れるのかも怪しいが、ORDERからの指令はきちんとこなす。
だがその実、手に持った刀で車や鉄柱は勿論、東京タワーの支柱すら斬り裂いてしまう、同僚たちすら戦慄させるほどの化け物。
その強さは痩せた坂本をして「自分より上」と言わしめる、真の作中最強候補。
敵側の×一派ですら「怪異、物の怪の類」、「悪意や怨念の集合体なのでは」と称されるほどに常識外れの強さを持つ。

詳しくは該当項目にて。





試験官のバイトに応募して正解だったッ!


いい画が撮れそうだ!



(カナグリ)

常にカメラを構えた坊主風の男。前任のORDERとは映画が原因で殺したことから、交代で入隊した(当人は贖罪のつもりだったとのこと)。
殺し屋…、というよりは映画監督であることに誇りを持っており。何においても撮影で物事を考える節がある。
JCC試験編にて登場し、この時は試験官の一人として受験生を殺しながら画を撮ったり、その最中で昌を主演女優(メインヒロイン)として執着し始めたり、飛行機を墜としたりとやりたい放題振る舞う自由人。






仲間を信頼して頼ってるような奴は弱い


強く完璧な存在ほど孤独なんだ


上終(カミハテ)

ORDERでも屈指のスナイパー。神々廻曰く「極度の引きこもり」らしく、未だに素顔の描写がない(素顔を知っているのは戦った平助くらい)。
というより、顔を見られることを心底恐れている。なので外に出るときは全身をマントで覆い隠し、銃口だけ覗かせて歩いている。傍から見れば完全な不審者。
素顔隠しは徹底しており、コマに出るときはDXL-5*7の銃口だけが描写されている。
坂本を差し置いて「世界で最も影響力がある100人の殺し屋」に、日本人で唯一選出された長距離狙撃ギネス記録保持者。

遠距離で仲間と会話する場合、五十音順のあいうえお表を順々に撃ち抜いて言葉を伝えるという手法をとることも。
孤独こそが強さの証としており、それ故に努力で勝ち取ったギネス記録には強いこだわりを持っている。
一方でこの言葉や信念は、実は寂しさやコンプレックスの裏返しでもあり、事実コミュ強の平助とは戦いを経て彼の師匠という地位に(勝手に)収まった。
つまり非常にめんどくさい性格。

その腕前は本物で、有効射程はなんと8km。
射程範囲内の獲物は決して逃したことがなく、坂本をして「上終に狙われたら逃れるすべはない」とまで言わしめるほど。
作中でも「相手の狙撃手が視認できない距離から手榴弾ピンを撃ち抜き起爆させる」、「タイヤの形状を用いて曲射」、「周囲の状況を巧みに利用し相手をあぶりだす」などの芸当を平然とこなす。
一か所にとどまらず移動しながら、更に民衆がいる中でも的確に敵を狙撃する精度の持ち主。




私にタダで働けというのか?



(オキ)

眼鏡に黒髪を束ねた男。殺し屋展まで海外出張で外に出ていた。
非常に時間にうるさく、一分遅れだけでも殺意を覗かせる神経質な一面も。
神々廻たちの上司であることから歴は長いようだが、彼らからの人望は無いに等しく、大佛や上終からも内心「死ね」と思われるほど。
ただ、殺連規定に基づき一般市民を故意に狙わないぐらいの良心まではある模様。

歪みの修正を果たすべく、坂本たちの暗殺を秩序の名のもとに執行しようとするが…。


【本編から新規加入】






俺は利息分しか働かねぇ


だが生きるにも殺すにも金がいるから借金は増えるばかりだ…。



トーレス

見てくれは浮浪者のような風体のおっさん。しかしその実態は殺連より602億の借金を抱えた、根っからのパチンカス。
初対面の神々廻に対しても臆面なく二千万もたかる、規定上一般人への危害はご法度にもかかわらず、坂本の妻の葵をさらうような発言をするなど、人としての倫理観はほぼないに等しい。
しかし神々廻のハンマーの直撃を受けてもびくともしないどころかハンマーのほうが削れるという、特異な能力を持っている。
殺連から借りた金を返すために、七夕と共にORDERへと加入した。





やっぱ人が死ぬ瞬間がいちばん


創作意欲が湧いてくるんですよね



七夕(タナバタ)

常にエレキギターを携えているプロのミュージシャン。しかしてその実態は人を殺すことで音楽のインスピレーションを沸かせる異常者。
トーレス同様、沖に誘われる形でORDERへと入隊した。
ギターを使っての音波攻撃を得意としており、コードを使って遠距離で音圧を飛ばしたり、直接刺して体内に音を反響させるといった技を使う。
本気でギターをかき鳴らすと、大佛すら一瞬昏倒させるほどの威力を放つことができる様子。



【脱退済(本編開始時点)】






ここからは本気でいかせてもらう


坂本(サカモト)太郎(タロウ)

本編の主人公。南雲と同じ経緯でORDERに入隊した。
ORDER時代の功績はあまり描かれてないが、多数の任務をこなし武勇伝を打ち立てていく内に「最強の殺し屋」とまで呼ばれるようになった。
現在は葵と結婚し、暗殺家業を引退。個人商店の店長の座でぬくぬくしていく内に見る影もなく太ってしまった。
流石に太ったままの状態だと、ORDER時代とは程遠い強さに堕ちてしまったが、やせると現役たちにも劣らぬ実力を発揮する。

ほか、詳細は該当項目を参照。





殺し屋が革命…? そいつぁ笑えるね

いいか、俺たちは無味無臭で――――


透明な殺意を持ってなくちゃならねえ



()(ムラ)(サトル)

殺連の前会長、天羽の側近で、キンダカと共にORDERの立ち上げにも貢献した人。チューリップハットを常にかぶっている。
神々廻や坂本、南雲などをORDERに引き入れた張本人でもある。
特に神々廻とは、現在でいう大佛のような形で随分と可愛がっていた。

しかしある時、天羽会長暗殺の容疑をかけられ、殺連から除名させられ、粛清対象に。
その際、自分の妻を殺害しており、その瞬間を息子の周に見られたため、彼からは強く憎まれることに。
現在は殺連からの追撃を逃れ、再び陽の光を浴びるために、×とは別に殺連の崩壊を狙って動き始めるが…。

武器は刃物がついた三節混。その実力は未だORDER現役とも張り合う強さを誇る。





クソガキ共、ORDER(ウチ)来るか?



鋼龍(キンダカ)

四ツ村とともにORDERを発足、取りまとめていたリーダー格。不良用撲滅任務の対象であり、その過程で当時の坂本たちと出会った。
「オンソクシューズ」を用いた高速戦闘術を得意としており、坂本、南雲、赤尾、有月の全員と互角にやりあう実力者。
「殺し屋界一の速さ」は伊達ではなく、坂本すらも追いきれないほどの脚力と速度の持ち主。MAX時の速度はデパート中の壁や床や天井を蹴って飛び回るほどだが、この状態で急停止すると腰にダメージが来やすい諸刃の剣。

殺連の会長、天羽の妻子護衛任務に従事する際、追手の猛毒にかかって昏睡状態となる。
死んではないが今も病床で臥せっており、復帰は絶望的とみられている。





一刻も早い追記・修正をしていただきたく存じます。
秩序(オーダー)の名のもとに……。
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最終更新:2025年03月18日 00:28

*1 もっとも、この時のシンはまだ未来予知もない成長前の段階の話であり、事実世紀の殺し屋展編では大佛相手に何とか奮戦している

*2 懸賞金がかかる以前に坂本を狙ったのは下っ端の暗殺組織くらいで、ORDERは関係ない

*3 JCC時代は150個以上のチョコを貰うほどのイケメン

*4 初登場時ではシェフをナイフで滅多刺ししていた

*5 新人時代は銃も用いていたようだが

*6 殺しの世界では一芸特化は認められず、なんでもこなせる万能型こそが重要という風潮があるため

*7 ロシア製のスナイパーライフル。最大射程7km