アクジキさんノごはん

登録日:2024/07/15 Mon 11:41:00
更新日:2025/04/20 Sun 09:36:48
所要時間:約 8 分で読めます





とっても(ベリー) おいしい(ヤミー)ーッ!!!

概要

『アクジキさんノごはん』は、ミラコログランプリ*1春(2023)で発表され、その後に2024年6月から週刊コロコロコミックで全4回での集中連載後に同年10月から正式連載となった料理漫画で、作者は菊妻ヒロキ。
料理人を目指す小学生男子・キュージの視点から、ヒロインであるアクジキさんがごはんを美味しく食べるのを眺めるだけの、そんな作品である。

登場人物

  • 月善(つきよし)キュージ
おいしいごはんを作って女の子にモテたい、という一心で料理男子を志す小学生。
とはいえ、その料理は小学生らしくお菓子や駄菓子を使った、ぶっちゃけリトルグルメなので、味はお察しのレベル。3話で作った「キュージ流 ポテサラサンド」*2は、普通に食べられる気はする。
謎の美少女であるアクジキさんに目を付けられ、おいしい(ヤミーな)料理をふるまわされることになって……?
名前の由来は、『膳』+『給仕(係)』。


  • アクジキさん
公園で試作料理を作っていたキュージのもとに現れ、ビッグカツ*3でおにぎりを巻いた「キュージ流 肉巻きおにぎり」を食べてその味を気に入り、「ごはんが用意できるキュージと、それを食べるアクジキの出会いは運命」と、彼にまとわりつくようになる謎の美少女。
裾の長い上品なジャンパースカート姿で、登場シーンはたいていキラキラしたエフェクトをまとい、その外見にふさわしいお嬢様的な言葉で話すが、一人称は「アクジキ」。
好きなことは食べること、嫌いなことは食べられないことな悪食系ハラペコ属性であり、他人が持っている食べ物であっても、その手ごとかぶりつく。
口癖は『おいしい(ヤミー)』。
佇まいはミステリアスで儚げな姿だが、食べ物のことになると目をキラキラさせた小動物的な表情にも、獲物を目にしたときには妖しげな表情にもなる。
アクジキは『亜久式』と書くようだが、これでフルネームなのか名前だけなのかは不明。


追記・修正は、「ごちそうさま」の後で、お願いします。




















逃げる? ふふ、とんでもない―

アクジキ、そんなかわいそうなこと(・・・・・・・・)、できませんわ


真の概要

ここまでの記述、ウソではないのだが、アクジキさんが食べるのはただのごはんだけではない。
心霊スポットを訪れ、そこに存在するオバケを食べ、生前の未練や恨みをソースとして味わうバケモノ、それがアクジキさんの正体。
31ページにこれだけの内容を盛り込んだ第1話は、『OH!MYコンブが始まったと思ったらぬ~べ~かと思ったらトリコだった』と、そのジェットコースターっぷりが話題となった。
さらに、毎回のヒキで、ヘキのある女性キャラが登場。ぷにるとは別ベクトルの性癖が詰め込まれた作品にもなっている。

登場人物

  • 月善キュージ
彼自身は、特殊能力があるわけでもない一般人ではあるのだが、アクジキとの出会いと前後してオバケを引き寄せる体質に目覚めてしまう。
その結果、オバケがキュージを狙う→アクジキがキュージを守りつつそのオバケを食べる→アクジキがいないと命がヤバい、というコンボが成立。
望む望まざるにかかわらず、アクジキとのコンビを「運命」として受け入れるハメになってしまう。

  • アクジキ
人外であることは確かなのだが、その正体は謎のまま。
オバケを食べているが、成仏とかそういう話ではなく本当にただ食べて消滅させているだけのようで、そういうバケモノであることは間違いなさそうではある。
人間大のオバケであろうと、彼女の小さな口の奥から巨大な口だけの怪物のようなモノを飛び出させて一口で丸のみ。
そして、そのオバケが持っているうらみ、悲しみ、未練といったものをゆっくりと味わい、最後に手を合わせて「ごちそうさま」をする。
肉体的にも人間とはかけはなれており、後述のキリ子との戦闘で斬られた右腕の断面には、骨もなく銀色の血が滴っていた。
ただしその感性は人間にも近いものがあるようで、オバケは怖いとアクジキを拒否したキュージの言葉に、涙を流したりといった反応を見せることも。


  • 日斗立(ひとたち)キリ子
アクジキを追って現れた、巨乳ヘソ出しパンツルックに黒髪ロングと帽子とスクエアグラス、そしてゴツい刀と、属性盛り盛りの少女。
その正体は『日斗立流 十八代目 化物(けもの)斬り』を称する、バケモノ相手の殺し屋。
武器としている「妖刀 断食丸」はバケモノを断つたびにより強くなる、バケモノを食らうバケモノであり、更にカードキーを用いて拘束具を解除することで自在に変形する特性も発揮する。
アクジキに対しては、最初から問答無用というわけではなく、まずは「食料をやるから、町から出ていけ」と交渉した。
しかしそれを拒否しただが食料は食べたアクジキと交戦、彼女の右腕を断つなど優勢に進めるが、キュージがアクジキをかばって断食丸で斬られた*4ことからアクジキの本性を目覚めさせてしまい、敗北。
キュージに対してアクジキ(バケモノ)と一緒にいる意味を考えろと伝えつつ、より強くなってから改めてアクジキを斬ることを宣言し帰っていった。
その後第7話で再度アクジキの下に現れるが、続く第8話で封印を解いた断食丸に肉体を乗っ取られてしまう。

ちなみに、週刊コロコロ公式Xにもいじられるほどの立派なものを胸にお餅であるが、なんと16歳である。

  • ヤツフサ
キリ子に対してアクジキの情報を流すなど、アクジキへの関心を持つ謎の少女。
キツネ耳ギザ歯舌ピアスへそピアスと、こちらも性癖のかたまりのようなデザインだが、おそらくはアクジキと同じようなバケモノであり、オバケを捕食している。
ただし感想はアクジキと対照的に『不美味(まっずゥ)』。
アクジキ・キュージと直接には対面しないまま短期連載が終了してしまった。
その後の正式連載の開始となった5話にて二人の前に姿を現し、その名前と、アクジキの『同類』であることが明らかとなった。
『ヤツフサ』という名前にキツネ(っぽい)耳というデザインであるが、犬や狐を明確にモチーフにしているというわけではなく、漠然とした『獣』イメージとのこと。


余談

  • 2024年6月からの週刊コロコロ連載は当初から全4回となることがアナウンスされており、その反響次第で正式連載される、というものであった。
    結果、人間少年と人外少女のボーイ・ミーツ・ガール展開にその性癖を詰め込みまくったキャラクターたちが話題を呼び、第4話掲載の翌週には2024年秋からの正式連載となることが発表された。
  • 同じ週刊コロコロ掲載作家のまえだくん氏やニャロメロン氏もこの作品を気に入っているようで、まえだくん氏はぷにるの宣伝用Xで「アクジキさんの恰好をしたぷにる」を掲載*5
    ニャロメロン氏に至っては、どこゾンの保留状態(きゅうさい)として週コロ上で公開された67.5話で「今週はアクジキさんを読んでください」とまで書いてしまっている。
  • 菊妻氏Xではほかにも、近い時期に週刊コロコロでの本誌追っかけ連載が始まった『神様のアルバイト』の登場人物であるギャル幽霊の乙留(おつとめ)サキを狙う(食欲的な意味で)アクジキ、というコラボイラストも掲載されている。




追記・修正は、すべての生命だったものに、感謝を込めて イタダキマス の後に。


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最終更新:2025年04月20日 09:36

*1 コロコロコミックの増刊号等で定期的に開催される、連載を賭けた賞レース企画

*2 濃い目のポテチを砕いて、レタスとマヨネーズと一緒に食パンに挟んだもの

*3 作中では『デッカカツ』

*4 バケモノを断つ刀であるため、人間のキュージに対しては、肉体的には大きなケガとはならない

*5 そのお返しとして、菊妻ヒロキ氏のXで、ぷにるの恰好をしたアクジキも掲載された。