ぷにるはかわいいスライム

登録日:2022/03/22 Tue 01:42:23
更新日:2025/10/01 Wed 18:27:39
所要時間:約 4 分で読めます





これはスライムのぷにると中学生コタローがともだちじゃなくなるまでのお話……。


概要

『ぷにるはかわいいスライム』とはまえだくんによる漫画作品。公式略称は「ぷにかわ」。なんかどこかで聞いたような…
2019年に『別冊コロコロコミック』に掲載された読切作品「かわいいぷにるはスライム」から設定を一部引き継ぐ形で、
2022年3月14日から『コロコロコミック』のwebサービス『週刊コロコロコミック』にて連載中であり、毎週木曜日に更新。
単行本は既刊9巻。TVアニメは1期が2024年10月、2期は2025年7月より放送。

不条理ギャグや熱い内容の漫画が多かったコロコロコミックでは初めてのジャンルとなるラブコメ作品。
……なのだが、ヒロインはまさかのスライム娘と表紙でも明言されるほどの異色作である。
ジャンルこそラブコメ、掲載雑誌も児童向けでは無い週刊コロコロではあるものの、そこは長年ギャグを推してきたコロコロコミック。
ギャグ展開も挟んでおり読んでみると改めてコロコロ作品であると感じられる作風となっている。

ちなみに読み切り時代の内容はよくあるマスコット居候ギャグ漫画だったが、アンケートが振るわなかったため連載には至らなかったらしい。
その後ラブコメを始めるにあたり、「読み切りで終わった作品なら設定を丸々再利用しても誰にも文句を言われないだろう」という判断から流用を決めたとの事。
作者曰く「応援がなかったから劇画オバQになってしまった

単行本の特装版には、奇数巻では様々な姿のぷにるなどのアクリルスタンドを並べて、自分だけのぷにるランドを作れる「アクリルぷにるランド」も付属。
偶数巻ではポスターやメタルチャームなど毎回異なるグッズが付属。

ちなみに、名前の似ている「ぷにるんず」とは無関係。

コロコロの漫画ではあるが『ちゃおプラス』に収録されたり『ぷっちぐみ』にてアニメの宣伝漫画が収録されたりしている。また、アニメ2期の時期に発売された『ぷっちぐみ』25年8・9月合併号では『ひみつのアイプリ』とのコラボエピソードも収録されている。

登場人物


ぷにる

CV:篠原侑

「ぼくの夢は『ぷにるランド』設立!
 世界一有名なキャラクター『キュティちゃん』を超える人気者になって…、ぼくがkawaiiの代名詞になることです!」

本作のマスコット兼ヒロインで、もう一人の主人公。ぼくっ娘。(厳密には無性別)
本編開始7年前にコタローが作ったスライムに命が宿って生まれた存在であり、当時(及び読切版)は驚安の殿堂みたいなペンギンに似た姿だったが、
コタローに自身を「かわいい」と言わせるため様々な姿になった末に、現在では彼よりやや幼い見た目の少女の姿となっている。
誕生日は2月29日で、うるう年生まれ。59話で8歳を迎えた。

性格はかなりの自信家。
自らを「かわいい」と自負しており、「ぷにるランド」を設立して、作中における世界一有名なキャラクター「キュティちゃん」を越える人気を得て「kawaii」の代名詞となることを夢見ている。
客観的に見ても「かわいい」ことは間違いないのだが、いかんせん不定型のスライムであるためちょっとしたことでも体が変形したり切れてしまったりベッドや服をドロドロに汚したり体内にコタローを取り込んでしまったりとショッキングな絵面になりがちなのが欠点。むしろエロくない?

本人は現在でもマスコットキャラ時代の感覚のままなのか、上記の通り性別がないゆえ「かわいい」から少女の姿をしているだけであり、
当然のようにコタローと同じベッドで寝ていたり、ホネちゃんに胸を揉ませて欲しいと頼まれた際にあっさり承諾胸を切り落として渡したりとお年頃のコタローをドギマギさせるような行動を無自覚のうちに取りがち。
一方できらら先輩やキュティちゃんに熱を上げるコタローには、それとなくだがヤキモチを焼くような反応を見せることも。

コロコロギャグマンガの主人公らしく周囲を振り回す破天荒なキャラ……のはずなのだが、
いかんせんその「周囲」にいる人間が濃すぎるためむしろ振り回される側に回りがちだったりもする。

スライムであるため自在に水道管を通り抜けたり姿を変えることができ、ホウ砂水と洗濯のりを混ぜれば体型も自由自在。
変身する姿によってはグリッターやでんぷんのりなど混ぜ物をして質感を変える場合も。
逆に言えば自立活動できる点を除けばあくまでホウ砂水と洗濯のりの塊に過ぎないので、体の形を変える以上の特殊能力は持っていない。
また不定形とは言ってもあまり乱暴に扱われると簡単には元の形に戻れなくなるようで、南波に文字通りオモチャにされて気泡だらけになってしまったりきらら先輩の母性の圧で顔がへこんでしまったりしたことも。
服装はパーカースパッツとマスコット時代の自分を模したポシェットに加えて小さいシルクハットを身につけているが、作中の描写から自身の力で生成したものと思われる。

そんなぷにるの変身バリエーションについてはぷにるの変身(ぷにるはかわいいスライム)を参照。


河合井(かわいい)コタロー

CV:梅田修一郎/松岡美里(幼少期)

「どんな姿になってもお前はスライムだろ!
 スライムは、かわいくねーっての!」

本作の主人公。
私立ライム中学校に通う中学2年生の少年であり、ぷにるが原因で起きていたサザエさん時空が解除された為、62話から3年生に進級した。
青髪で、少年漫画らしくハネた髪型をしている。

本編開始7年前に作り出したぷにると友達になり仲良く過ごしていたが、
7年の時を経てお互い成長したにもかかわらず小学生時代と同じノリで行動するぷにるに常々振り回されており、現在は彼女を腐れ縁とみなして割と邪険に扱っている。

しかし実のところぷにるに冷たい態度を取るのは「もうスライムなんかで遊ぶような歳じゃない」「変に意識していると思われたくない」という思春期ゆえの強がりもあるようで、
彼女を何かと化け物呼ばわりするなど人前では過剰なほど悪し様に言う*1一方、内心では長年一緒に過ごしてきたぷにるをとても大切に思っている。

実際、ぷにるの身に危険が及んだりセクハラを働かれそうになったりすると素が出てなりふり構わず助けに向かうことが多い。
また南波の気を惹かせるために彼が好きそうなギャルの姿に化けさせてぷにるをけしかける*2など、客観的にはぷにるがかわいいことを認めているようなフシも見受けられる。

良くも悪くもコロコロギャグマンガのツッコミ役の乱暴なノリを引きずったまま思春期まで成長してしまったようなところがあり、ぷにるとの距離感はなんとも言えずもどかしいものになっている。そういう意味ではぷにるとは似たもの同士なのかもしれない。

ちなみに人には隠しているが彼自身大の「かわいい」もの好きで、特にキュティちゃんには限定グッズ目当てでわざわざキャラクターカフェに出向くほど入れ込んでいる。
+ 彼の過去
なぜ彼が「かわいいものが好き」な事を隠すようになったのか。それは幼少期のトラウマに由来する。
幼稚園生時代のコタローは今とは違い、かわいいもの好きであることを一切隠さなかった。ぬいぐるみでの一人遊びを毎日のようにしていた。
気弱で引っ込み思案故に、外で友達と遊ぶのが苦手というのもあった。
だが、女児達に「男がかわいいものを遊ぶのは変」「ぬいぐるみを愛でる男児は変」とバカにされ続けてきていた。

早乙女どおる


「男の子はかわいいものをもっちゃだめだって、ママがそういってたもの。」

コタローの幼稚園時代の同級生で子役。
当時の女児たちのリーダー格で、「だってママがそういってたもの」という声には誰一人逆らうことができず、他の女児と共にコタローをいじめていた。

決定的な事件はクリスマス会。そこで彼はかわいいおもちゃを貰おうとした。
だがどおる率いる女児は彼を嘲り笑い、かわいいおもちゃを選ぼうとするコタローを精神的に追い詰める。
サンタに扮する先生に泣きついて、本当に欲しいものを求めるコタローだったが、サンタが彼に渡したのは、「カッコいい変形ロボットのおもちゃ」。
彼が最も欲しくなく、彼が最も嫌がっていた「男らしさ」の象徴。先生も彼を理解していなかった。
コタローは一生で最も泣いたと言うくらいには大泣きした。悪意ある女児達、理解してくれない先生、それら全てに絶望して。

ちなみにコタローの視点ではどおる以外の女児らは全て北○の拳Fall○utに出てきそうなヒャッハーに見えている。
一見はギャグ描写なのだが、彼からすれば「自分の趣味を勝手な価値観で否定しバカにする者達」はそれこそ謂れなき暴力を振るう暴漢に等しい存在なのだろう。
なにせ彼の根底に刻まれたトラウマなのだから。記憶の中で悪質・悪辣に誇大されるのも仕方がない。

それ以来彼はずっと、ずっと、ずーっと「かわいいものが好き」という気持ちを押し込めて生きてきた。
周囲の不理解、悪意のある晒し上げによるトラウマは、彼の心の奥底に未だ燻っている。

……というかリアルでそういうトラウマを抱えてるしなんなら現在進行形で苦しんでいる人もいるであろう上に、様々な作品においてもそういった決めつけで歪んでしまった存在が描かれる事もしばしばある、
そんな題材的にもかなりセンシティブな話を容赦なくコロコロにぶち込み、読者の年齢層を問わずに提起する姿勢は中々に攻めている。
Xのこの話が更新された際は「男の子用」とか「女の子用」ってなんなんだろう。と残している。


雲母麻美

「子供が大好きなの!
 だから今は子供の未来を守るための活動を目指していっぱい頑張ってるのよ〜。」
CV:清水理沙

私立ライム中学校に通う中学3年生の少女であり、コタローの先輩にあたる人物。コタローからは「きらら先輩」と呼ばれている。62話から、高校一年生に進学した(中高一貫校であり、制服は中学と同じ)。

クラスメイトみんなのあこがれでありコタローの片思い相手。中学生でありながらとんでもなく大きい
コタローには「聖母」とまで呼ばれる心優しい性格で、校内にファンクラブができるほどの人気ぶりだが、まだ誰とも付き合ったことがない様子。
そのためホネちゃんには「何か裏がある」と疑われているが…。

詳細は該当項目を参照。


ホネちゃん&剛やん

「妥協じゃねぇ!
 俺にとっては機械でも男でもかわいければ女の子(レディ)なんだよ!」
「お、おお…。よくわからんがカッコいいぞ!」

CV:越後屋コースケ(ホネちゃん)、武内駿輔(剛やん)
コタローの同級生であり彼の友人。
どこかの金持ちの息子みたいな尖った前髪をしている方がホネちゃんでどこかのガキ大将みたいな小太りで丸刈りに10円ハゲがある方が剛やん。

二人揃って自他共に認める陰キャでありアイドルやアニメにハマるオタク気質の持ち主。俺ら
ぷにるをコタローの彼女と認識しており、どつき漫才のていでイチャついているコタローのことを羨ましがっている。本人は否定しているが読者視点でも割とそう見えてしまうのは内緒。

2人とも中学生男子らしい欲求の持ち主だが、特にホネちゃんに関してはオタク度が強く、「機械でも男でも可愛ければ女の子」だとか「たまにフィギュアに話しかける」だとか、挙げ句メイン女性陣の水着姿を見るために女性用水着を買って海水浴イベントを主催し、女性陣が来なかったら来なかったで自分やクラスメイトの男子たちにその女性用水着を着せたりとかなりの上級者。

一方で剛やんはそこまでの性癖はなく、基本的には常識人でコマの隅っこからツッコミを入れる場面が多い。そしてなぜかこの漫画のお色気担当。


南波(なんぱ)遊助(ゆうすけ)*3

「ヤバくね?コタローちゃん、おれこんなでっけえスライムみたことねーもん。
 すげえなぁ…、パねぇなぁ…。」
CV:榎木淳弥

コタローの同級生。
中学2年生にして金髪を長く伸ばした美男子

いかにもなチャラ男といった感じの言動と風貌のため相当な遊び好きと噂されており、きらら先輩とも仲がいいためコタローからは嫉妬されている。

しかし実は見た目に反してコロコロホビーが大好きな小学生男子メンタルの持ち主であり、校内に話の合う友人がいないため放課後には小学生に遊びに付き合ってもらっているという別の意味での「遊び好き」。
「モンスーラ」というスライムと協力して戦うホビーアニメがお気に入りらしく、ぷにるを連れているコタローのことを同じモンスーラのファンだと勘違いして一方的に友達認定している。
何故かコタローの家の場所を知っており、近所でイベントなどがあると積極的に誘いに来るほど。

他のレギュラーの面々に負けず劣らず濃いキャラではあるものの、きらら先輩や真戸先生のような危ない面はなく基本的に無邪気に遊び回っているだけであるため、一部ではこの漫画一番の癒し枠とも呼ばれていたり。
反面思考が子供そのものなだけにぷにるや人型になったルンルーンのことを完全にホビーと見做しているようなところがあり、彼女たちのことは悪気なく乱暴に扱ってしまいがち。

一人称は「おれ」だがイントネーションは「お↑れ↓」。
一人称「ぼく」の子が無理やり「おれ」に言い換え始めたのをイメージしたとのこと。


真戸(まど)博士(ひろし)

「だからあだ名で呼ぶな!
 おい貴様ら、コレがスライム生命体だと知ってて接してるのか!?」
CV:中井和哉

ライム中学校に勤める教師。博士は「はかせ」ではなく「ひろし」と読む。
無精髭に白髪、白衣姿と名前通り科学者じみた格好をした中年男性。

元々は自立型スライムを研究している学者であったが、会費を滞納していたせいで所属していた学会から追放されてしまったため、偶然発見した「スライム生命体」ことぷにるを狙い、学会に返り咲く機会を窺っている。研究の内容自体は評価されていたらしいため完全に自業自得*4

曲がりなりにも大事な研究対象であるぷにるを捕まえる際に「細かく切った」らしかったり、衝撃に対する反応を見るために学校の屋上から落とそうとしたりと、自分の知的好奇心優先で後先考えずに実験を行っているフシがあり、まさにマッドサイエンティストな人物。

教職に就いた経緯が経緯だけに生徒たちを「ガキ共」と見下しているが、逆に生徒側からも「真戸博士(ハカセ)」とあだ名で呼ばれるなど微妙に舐められている様子。
生徒相手に本気で言い争いをしたり、会費滞納の件について至極真っ当なツッコミを受けたり、ホネちゃん主催の海水浴に車を出しておいて興味の対象であるぷにるが不参加だとわかった瞬間生徒達をほっぽり出して一人で帰ってしまったりと、振る舞いは完全にダメな大人のそれではあるものの、
良くも悪くも生徒と同じ目線に立てるおかげか意外と関係性は良好。
文句こそ言いながらも成績の悪いコタローと南波の追試にもちゃんと付き合うなど、身の上に不満はあれどやるべき仕事はやっており、ぷにるが急にネガティブな性格に変わってしまった際にはコタローから真っ先に助けを求められるなど、生徒側からも割と信頼されているのがうかがえる。

ちなみに既婚者であり、他の先生曰く「奥さんの誕生日とかそういう記念日はちゃんとしている」らしく愛妻家であることがうかがえる。アニメ11話の最後の方のカットでもチキンバーレルらしきものを買って帰って妻子に迎えられているため、無視されている可哀そうなオッサンとかダメオヤジ扱いみたいな空気ではない。尚、妻の名前は「ロミ」で、息子は「鷲人」。
その際会費を滞納していたことについては「そんなどうでもいい事」と言っている。アンタ本当に元学者かよ…
会費滞納や実験にまつわる倫理観を除けばなんだかんだ面倒見のいいおじさんであり、ファンから注目されつつある。というか作者のまえだくんこそが彼の大ファンを自称している

妻との馴れ初めはコミックス5巻の描き下ろしで見られる。

御金賀(おかねが)アリス

「どうして…。ワタクシのルンルーンはぷにるみたいに命が宿らないんですの?
 ぷにるが…羨ましいですわ〜っ。」
CV:花守ゆみり

コタローの同級生。
南波よりも明るい金髪に青リボンで、いかにもお嬢様といった口調と風貌の女子。八重歯

マスコットのキュティちゃんを作ったカワイー・ノスキー*5という男性の孫娘であり、キュティランド社の次期跡取り予定を自称している。
金持ちであり高飛車な性格の典型的なお嬢様だが、かわいいキュティちゃんを学校でこっそり愛でているコタローに対してバカにしたりはせず、自社の商品を贔屓にしていることに一礼したりと礼儀正しい一面もある。

後述するルンルーンというオリジナルキャラを幼少期に作っており、中学二年生の今でも溺愛している。
かわいいを自称するぷにるのことをライバル視していると同時に、スライムでありながら命が宿った存在であることを羨んでいる。
初登場回で透けTシャツの水着レジャー姿を披露し、クラスメイトたちと我々大きなお友達を興奮させた。


宝代(ほうだい)

「お嬢様、耳を貸してはなりません!」
(く…っ、夢の国(テーマパーク)の外は治外法権すぎる(まほうがきかない)!)
CV:小林ゆう

御金賀アリスに仕えるメイド。黒髪。
常に目を閉じており、厚めの唇と泣きボクロが特徴的。
身長もバストもかなりでかい。

アリスは彼女を学校の中まで仕えさせており、真戸先生に「授業に関係ないメイドを持ってくるな」と咎められている。
アリスには絶対的な忠誠を誓っており、アリスやルンルーンに対して無礼な発言をした者に容赦なくナイフを投げつける程。

「なぜルンルーンにはぷにるのように命が宿らないのか」と泣いていたアリスのために、翌日ルンルーンを人型にしたロボットを作る、何気ない超人である…と思われたが、ガワを借りた既製品とされている

アリスの心を満たすために着ぐるみを着てルンルーンを演じたりと、忠誠心は確かであるがややズレているところがある。
その状態の上から更にチアガールコスや水着を着た姿は見るに堪えない

先述のアリスと宝代は元々商業と無関係に制作したキャラクターだったが、本来の最終回だった話数を超えたことで登場させたと作者のTwitterで語られている。


ルンルーン(ルンル)

「ブブー!!正解は…、『ホビー』でした♪
 なぞなぞはおしまい!楽しかったね♪」
CV:大谷育江

幼少期のアリスによって考案された、薄緑色の一頭身ネズミのマスコット。声優ネズミと言い確実に何処ぞの電気ネズミを意識してる

この子を溺愛しているアリスはぬいぐるみのグッズを多数持っており、ノスキーお爺様に頼みキュティに代わってkawaii王座を譲ってもらおうと考えている。
世界一有名なキャラとして公の場に出ているキュティと違いアリス個人が勝手に考えていただけなので存在は周知されていなかったが、コタローは案の定心を奪われて見惚れていた。そしてぷにるに浮気者扱いされた

命を持ったスライムであるぷにるを羨んだアリスの気持ちを汲み取った宝代が、この子を人型のロボットに改変し製作。
常時無表情で、目元こそモニターとなっているが表情変更機能は実装されておらず常時ジト目。口もスピーカーのある穴となっており形状を変更することは不可。頭部にはネズミの耳を見立てた天使の輪っかみたいなものが2つ浮いている。
あと体のバランスを支えるために太ももがかなり太く、やたらとおしりが強調される。

アリスに「人間になった」と喜ばれるも、さすがに一晩で作るには限度があったようで、その実態はおしゃべりキュティちゃんというぬいぐるみと全く同じ声、セリフ、行動しか取らない、おもちゃのガワだけを変えたホビーに過ぎなかった。もちろん感情や人格など宿ってはおらず、その事実を突き付けられたアリスは泣きながら見限ってしまう。

ぷにるは最初はライバル視していたものの、アリスに見限られたのを目の当たりにし、同じホビーとして同情し強く仲間意識を持つようになる。
ルンルーンがアリスと仲直りできるよう協力のための握手を交わしていた。

その後紆余曲折を経てアリスとは和解。「ルンルーンじゃない名前を付けるならいい」とアリスは個としての存在を認め、ロボットの方はルンルと名付けられた。

第36話で経年劣化により動かなくなってしまったが、ぷにるに自身のエキスを注射されたことで復活すると同時に新たな人格を獲得した。


ジュレ(GULLE)

「ジュレは他の他の下等なロボットとは違う、人間たり得るパーフェクトなAiです」
「だから、ジュレも人間と同じ事がしたい!」
CV:上坂すみれ

原作では40話、アニメでは2期から登場。
ジュレ編及び、アニメ2期のキーヒロイン。キャラクレジットは3番目。
真戸博士がぷにるのエキスを基に完成させたゲルロイド(人工スライム生命体)。
人間の作業を代行させる目的で開発されたが、高度なAIを持つが故に理科室の方付けを提示された際に、
「意思を持たない下等なロボットがやる行為」と反発。
最も人間らしい行動として、ロボットでは成し得ない子供を作る行為に強い興味を持ち(ネットにアクセス出来るが、真戸によってフィルターがかけられている為、R18な知識は取得できないようになっている為、彼女に行為自体の知識は無い)、好きな人を見つけようとする中で、コタローに一目ぼれする事となった。
根底が高性能AI故にプライドはかなり高く、自我を持つ玩具やAIの無いロボットを「ホビー」と馬鹿にし、ぷにるに対しては軽蔑と見下しを込めた態度で接している。
女の子の姿こそしているが心身ともに無性であり、性別や性差や恋愛を理解できず、女の子とサンダルの可愛さを同じものと考えているぷにるとは異なり、身体は無性でも、彼女は女性としての自我や心や意識を持ち、恋愛や性別を理解しており、ぷにるより人間に近い。
ぷにるが大切にしているぬいぐるみを暴言と共に踏み躙ったり、コタローに好かれる為にぷにるを吸収して消そうとするなど、時にはとんでもない悪行に走る事も……。

+ やっぱりコタロー様は……
「ジュレを愛して(人間と認めて)くれないッ!!」

その一方で、彼女は「自分は人間では無い」という事実に一種のコンプレックスを抱いている。
パーフェクトで特別な機械であるというプライドによって何とか自信を保ち続けているが、それ故に自身が持つ機械や人工スライム生命体としての機能を使う事は「醜い」と嫌う。
勉強を教える為、渋々データ解析・記録機能を使う姿(片腕を不定形の異形に変形させて教科書やノートを取り込み、神経のようなケーブルを介して内容をローニングするというなかなかにグロテスクな姿。コンプレックスに思うのも仕方が無いだろう)を見られた際に、コタローが「凄い」「もっと自信を持っていい事」と本心から彼女が「人間に出来ない事が出来る凄いメカ」である事を肯定され、褒められたのだが、
これが逆に彼女のコンプレックスを刺激してしまい、「自分を人間と認められない」と絶望して暴走、笑い事では済まされないような凶行(上記したぷにるの吸収、及びそれによる存在乗っ取り)に走ってしまった事もある。

最終的には「自分の一方通行の愛情を押し付けるのは、ただの人形遊びでしかない」「散々馬鹿にしてきた『ホビーと人間のニセモノの友達関係』と何ら変わりない」とぷにるの残留思念に突き付けられ、その上でコタローとぷにるの種族を超えた本当の絆と、コタローが割と不清潔であるという一面を見せ付けられて「幻滅」。
自分が都合の良い理想像しか見てない夢見がちな存在である事を自覚しつつも、理想のコタローへの想いは消せずに、一人悶々としていた。


バットトリック

「男の子がかわいいものを好きでもいいように、女の子がかっこいいものを好きでもいいように、大人だってホビーが好きでいいのニャ!」
「お、お、お、男の子とあんなに近づいたのは、初めてニャあ~……」
「コタローとのデートの準備、バッチリニャ!」

ジュレ編終了後の63話で初登場し、コタローが進級した中学3年生編のキーヒロイン。
元は当時小学生の女の子・ショウちゃんのパペットであり、それに命が宿って生まれたのが彼女であり、ぷにるが女神に与えられた魂は元々は彼女のものである。
作者の意図によるものか、奇しくもコタローの過去回で、早乙女どおるが言った事と逆の事を主張している。
メスケモ要素を強調した、黒猫娘。

一人称は「ミー」で、語尾は「ニャ」で、回りくどい言い方と、同じ事を2回繰り返して言う癖がある。黒猫とコウモリを合わせた様な外見をしている。
尚、再登場した69話で彼女が女の子である事が判明し、男の子であるコタローにときめいた。再登場後は彼女のコタローへの気持ちは異性への恋心と自覚しており、ぷにるに憑依する事でコタローに接近し、色々と危ない一面を見せた(コタローが口を付けたジュースを横取りした際、「コタローの涎入りコーラうっま!」と興奮するなど)。

尚、本来の姿では人間達に会った事が無く、彼女が本来の姿を見せたのはぷにる、ジュレ、ルンルのみであり、コタローに会う時はぷにるに憑依した状態で会っている。
彼女が憑依すると、ぷにるの頭のお団子は角のように尖り、頭のシルクハットは黒猫に変わる。
ぷにるのジュレに続く第二の恋のライバル(麻美をカウントするなら第三)。
固有能力は「影の鍵」「多重人格劇場(パペットショー)」「黄昏の幻影(トワイライトゾーン)」。

彼女は現時点での原作カラーは不明。
9巻ではめでたく表紙を飾れたが、ぷにるに憑依した姿であり、残念ながらオリジナルの姿ではない。

星狩ちい

CV:稲垣好
天使の羽モチーフの髪飾りをつけたクラスメイトの女子。
今時女子中学生な性格でセレブの世界に憧れているようでココアとはつるんでおり、彼女のことを「アーちゃん」と呼んでいる。

姫座輪ココア

CV:伊藤彩沙
悪魔の羽モチーフの髪飾りをつけているツインテール女子。同じくクラスメイト。
SNSでもてはやされたいと考えを持っており、おまけコーナーでぷにるとルンルの動画を投稿したらバズった。
ちいのことを「ちーちゃん」と呼んでいる。

笹井さん

CV:田中有紀
おさげ髪に眼鏡のクラスメイトで委員長をつとめている。
学校の行事活動に参加して懸命に作業した男子に義理チョコ渡したりするなど良い人。

評判

もう一人の主人公兼・マスコット兼・ヒロインのぷにるのかわいさが通じたことや先述の通りコロコロでは初めての試みとなるラブコメ作品であることから一気に注目の的となり、
TwitterやpixivにはファンアートがR-18も含め多数投稿されるというコロコロでは珍しい展開となった。pixivではR-18作品が初のファンアートというある意味凄い事も発生した
その影響はとどまることを知らず、連載開始2日後にTwitterの公式アカウントが作られた上にそちらのフォロワー数もあっという間に1万を越え、連載開始から2ヶ月で350万PVを達成することとなった。
本誌の方もこの人気を認知したのか2022年8月号の付録にはぷにるのシールが付き、「コロコロ夏のキラキラコミックスフェア2022」で配布されたキャラクターステッカーやららぽーと富士見店で開催されたコロコロBASEのロッカーくじ景品のポストカードの絵柄に本誌連載陣のキャラクターが顔を連ねる中で唯一本誌連載でないぷにるが選ばれる、アニメイトなどで限定グッズの販売が行われるなどプッシュが続いている。
そして作品を見た人々からは「子供の性癖を狂わせる気か」と専らの評判である。
そもそも、項目冒頭にあるキャッチコピーがエロ漫画のキャッチコピーみたいだし…

一方で3話あたりから、1話につき10ページ前後しかない漫画でありながら、
注意深く読まないと気づきにくいラブコメ要素がページの随所に散りばめられていることに気づく読者も増えており、
ツイッターを筆頭に考察を始めたりページの隅々を検証したり、描写に悶える人たちもちらほら出始めている。
一例を少しだけ上げる。
  • コタローがきらら先輩の名前を口に出した途端に、コタローを取り込み始めるぷにる。
  • 化け物扱いしたぷにるがおっぱいを揉ませようとした際、激しい剣幕でそれを止めようとするコタロー。
  • マスコット時代にコタローと飲んでいたクリームソーダを、再び注文するぷにる。



テレビアニメ

東宝アニメーション制作。テレビ東京系列で放送。
シリーズ構成は横手美智子、監督は伊部勇志、音楽は森いづみ。
主題歌は全てぷにる(CV:篠原 侑)が歌唱、森いづみが作詞・作曲・編曲(EDは編曲のみ)を担当。

1期

2024年10月から12月まで、日曜23時45分に放送。
読み切り版もアニメ化されたが、一部エピソードがアニメ化されていなかった。

主題歌

  • OP「ぎゅむ!」

  • ED「唱」*6

各話リスト

第○話 サブタイトル
1 I HATE YOU and I LOVE YOU
2 友達でもなくスライムでもなく
3 かわいいぷにるはスライム
4 かわいい国(キュティランド)のアリス
5 GO!GO!華麗に応援です!
6 ルンルーンだらけのGP(グランプリ) ぷにるもあるよ!
7 Sweet Bitter Summer
8 文化祭です!全員集合
9 バンド野郎ZE!
10 メリーぷにるます!
11 スプーン一杯のクリスマスをすくって
12 いい旅ぷに気分

2期

2025年7から9月まで放送。
放送時間は日曜夕方5時30分に移行となった。1期でアニメ化されていなかったエピソードがアニメ化されている。

主題歌

  • OP「Brun-Brun」

  • ED「青と夏」*7

  • 第24話ED「ぎゅむ!」

各話リスト

第○話 サブタイトル
13(1) ぷにるリターンズ
14(2) 異世界で幼馴染のスライムと旅した件。バレンタインもあるよ!
15(3) RUNE RUNE DANCE
16(4) ホビーよりもパーフェクトな存在
17(5) ぷにるパワーアップ!? 君の目で確かめろ!
18(6) 人間のハッピーエンド
19(7) 真夏のルンルーンリゾート
20(8) トリック オア かわいい!
21(9) 芸術は「かわいい」です!
22(10) ケンカするほど仲がいい
23(11) 人間の条件(ぢょうけん)
24(12) 世界はそれを愛と呼ぶんだぜ

追記・修正はスライム娘と一緒に暮らしてお願いします。

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最終更新:2025年10月01日 18:27

*1 ホネちゃん達や南波、きらら先輩など周囲の人物はぷにるがスライムであることを割とさらっと受け入れており、ぷにるの奇行に突っ込んでいるように見えて実際はコタローが一人で大騒ぎしているだけというシーンも時折見かけられる

*2 おまけに以前巨乳になった際にホネちゃんが触りたがったことを思い出してわざわざ貧乳に化けさせている

*3 第5話、第6話では「なん『ば』」になっていた

*4 ちなみにフィクションでは「学会を追放されたマッドサイエンティスト」というキャラ付けはありがちなものではあるが、現実の学会では研究内容がどれだけヤバかろうとも追い出されるということはない。ただし真戸のように年会費を払い忘れてしまった場合だけは例外で、滞納が判明し次第容赦なく追放されてしまうという。

*5 読み切り版で姿が描かれている。同じ「かわいい」という言葉を由来とする河合井家との関係は不明。

*6 Ado氏の「唱」のカバー曲である

*7 Mrs.GREEN APPLEの「青と夏」のカバー曲である