聖母の断罪

登録日:2024/08/10 Sat 19:37:00
更新日:2024/09/10 Tue 22:52:17
所要時間:約 7 分で読めます




母の愛は深く、悍ましい。

概要

聖母(マリア)の断罪」は「となりのヤングジャンプ」で隔週掲載されているサスペンス漫画。
原作は『りゅうおうのおしごと!』コミカライズ版で作画を担当していたカズキ、作画はシンマン賞#60佳作を受賞した亀島潤斗が務める。

虐められていた最愛の息子をとある事件で亡くした母が主犯格とその狂信者たちを「断罪」していく物語である。

あらすじ

親子3人で幸せな家庭を築いていた流一家。
だが、息子の桐崇は学校でひそかに虐めにあっていた。
そして起きてしまったある事件をきっかけに、息子を想う母・真里の愛が暴走していく――。
(作品公式ページより引用)

登場人物

CV表記があるものはボイスコミックのもの。

メインキャラクター

流 真里(ながれ まり)(CV:大原さやか)
本作の主人公。爆乳。35歳(2年前)→37歳(本編)
極々一般的な主婦であり、息子の桐崇、夫で刑事の諦一郎と3人で暮らしていた。
気弱で桐崇に対してはやや過保護な面を覗かせるも愛情は確か。
養護教諭の資格を持っているが「もっと守りたい家族が出来たから」その道を諦めた過去がある。

流 桐崇(ながれ きりたか)(CV:山口智宏)
真里の一人息子。第1話では中学2年生。
岡谷たちの虐めのターゲットとなっており、口にするのも悍ましいレベルの暴行などを日々受けていた。
真面目で心優しく、大切な母を心配させまいと虐めの事実を表には出さず日記帳や動画ファイルに残して隠している。
岡谷たちがディープフェイクで作った真里の淫行動画の拡散を止めるために抵抗するも展望台からの飛び降りを命じられ、やむなく飛び降りる。
その直後、真里が桐崇を見つけるがそれと同時にやってきたトラックに轢かれ死亡。
小和瀬たちの反応を見るにトラックが来たのは全く偶然だったが、岡谷はそれを「勝ち逃げ」と評した。

流 諦一郎(ながれ たいいちろう)
真里の夫。生活安全課の警部。39歳(2年前)→41歳(本編)
彼女の桐崇に対する心配を「親バカが過ぎる」としていた。桐崇の「事件」以降は彼女と離婚する。
彼なりに家族を思いやっていたが桐崇が戻ってこない現実を彼女から突き付けられてしまう。
桐崇の死後は展望台に置いてあった「遺書」が「自殺」の決め手となってしまい、虐待を疑われてしまった。
出世街道も閉ざされてしまったが諦一郎自身はその「罰」を自ら受け入れている。

5人のターゲット

中高一貫校の「聖春学園」に通っているターゲットたち。
岡谷 望(おかや のぞむ)(CV:河西健吾)
桐崇虐めの主犯格。学園の生徒会長も務めている。
非常に冷徹な性格で桐崇を「反抗的な目が嫌い」という理由で「敵」認定していた。
ただ、桐崇が事故で死亡して以降はつまらなさそうにしており、また狂信者の「友達」たちが死亡していく状況を無意識下で楽しんでいるなど、本心は謎。
この点について阿直から「友達」の定義を聞かれ、「味方だよ。友達も味方も多い方がいいでしょ?」と述べている。
小和瀬らのスマホにGPSアプリを仕込んでおり、居場所を把握している素振りを見せている。

小和瀬 翼(こわせ つばさ)(CV:柳晃平)
第1のターゲット。
自身に抵抗しない弱者を脅し、強者には媚び諂う典型的な小悪党。
盗撮した写真を売り捌いているところを岡谷に覗き見され、「商才」を見込まれてからは彼に「見捨てられたくない」と付き従う。
八島の万引き動画を種に彼女を脅していたが、真里亞が仕込んだ盗撮アプリにより逆に彼女に脅されることになる。
抵抗した八島を自宅に連れ込み、彼女を「戻そう」と脅しかけるが―――

式見(しきみ) くみる
第2のターゲット。「くるみ」ではない。
鬼怒川とは幼稚園からの幼馴染で今は岡谷に猛烈な好意を抱いている。
美人局を行っており、半グレの飯島と共に被害者から金品を巻き上げていた。
自分の体操服が「盗まれた」と自作自演することで桐崇を陥れていた。
自身の美人局行為が真里亞から担任の厚木の耳に届いたことで仲間たちを疑うようになる。
真里亞を脅すために飯島らをけしかけるがあっさりと反撃に遭ってしまい―――

鬼怒川 強(きぬがわ つよし)(CV:柳晃平)
第3のターゲット。焼けた肌が特徴的な男子生徒。
「友達」を何よりも大切にし、彼らに危害が及んでいるとなれば刑事だろうが半グレだろうが飛び掛かる狂犬でもある。
小和瀬・式見を殺害した「犯人」を捕まえるために流家に乗り込むが諦一郎と遭遇。
反撃して逃げ果せるも今度は真里亞が運転する車に跳ね飛ばされ―――

阿直 六太(あじき むった)
岡谷たちとつるんでいる5人のターゲットの1人。ぽっちゃり体型に糸目。
自身曰く「人に興味がない」、傍観者気取りのような立場の存在。
噛ませのように見えるが、岡谷の心理に対して核心をついた発言をするなど洞察力は高い模様。
一方で「ポテトの塩分が多い」というだけでクレームをつける器量の狭さも持つ。

その他の人物

八島(やしま)
小和瀬に万引き動画を種に脅されていた女子生徒。
脅され、言いなりになっていたが真里亞が勇気づけたことで小和瀬に抵抗する。

飯島 晴人(いいじま はると)
半グレの男。式見とつるんでおり、美人局被害者から金品を強奪していた。
真里亞に篭絡されるのと同時に彼女が作った式見の「偽」裏アカウントで裏切られたと誤解。
式見の「計画」を全てバラし、結果的に真里亞の橋渡しをすることになってしまう。
その後、行方不明になってしまい……

湯田 晃宏(ゆだ あきひろ)
岡谷たちの虐めの前ターゲットで桐崇に助けられた過去がある。
結果的に桐崇を売る形になった以降は自らも岡谷たちを殺害しようとしたが手が出せず、真里亞の「断罪」を間近で見たことにより彼女の「信者」となる。
「繋がり」を持つことを避けたい真里亞は彼を突き放すが―――

厚木(あつぎ)
真里亞とは同僚でくみるのクラスの担任。男性。
生徒を気遣う心優しい性格。

◆学園長
聖春学園の学園長。男性。
真里亞に性的な奉仕やセクハラなどを要求しており、学園で起こった問題を流出させないように厚木に言い寄るなど典型的な大人タイプ。

大門(だいもん)
岡谷・鬼怒川の小学生時代の教師で問題児だった鬼怒川の抑え役でもあった。
生徒からの人望も厚い。

余談

1ミリのコメディパートすら存在しない胸糞100%の本作だが煽りコメントが「めんご♡*2」や「ハズレ確定演出―――!*3」など真逆の代物となっており、読者の腹筋を崩壊させている。
これは担当編集が考案しているもので、原作担当のカズキは読者と同じタイミングで知ることもあってか大いにワクワクしている模様。


慈愛は時に災厄と成る。


追記・修正は5人のターゲットへの断罪を完遂してからお願いします。
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最終更新:2024年09月10日 22:52

*1 岡谷が鬼怒川に「友達辞めるよ」とつぶやいた際に異様に恐れていたのは「友達でなくなる」=「自分も大門のように追い込まれる」可能性を察したため。

*2 第11節「あなたは隣人を愛さねばならない」の煽り。SIMカードをわざとカッターの刃の山に紛れ込ませて。

*3 第15節「ぼくらの夏休み」の煽り。諦一郎が保健室のドアを開けたコマで。ご丁寧に直前のページでは「演出」を意識した太陽光が差し込んでいる。