登録日:2024/11/14 Thu 23:59:30
更新日:2025/05/14 Wed 15:31:05
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ライザーシロガネを出現させようと、翔太は試行錯誤を繰り返す。
だが、新たな刺客・ダンハウザーの攻撃に、危機に陥る翔太達!
ノルンのメッセージに従い、心を1つにした、翔太達と澪が見たものは!?
次回
「勇者ライザーシロガネ!」
お楽しみに!
心を、1つにしなさい。
祈りは天を貫き、蒼き星の勇者を呼び覚ますでしょう。───
ジャスティ・スパーク!
画像出典:『幻星神ジャスティライザー』第27話『勇者ライザーシロガネ!』より。
©2004ジャスティライザープロジェクト・テレビ東京
ジャスティライザー・シロガネ!!
ライザーシロガネ(RISER SIROGANE)とは、東宝制作の特撮ドラマ『
幻星神ジャスティライザー』に登場するジャスティライザー最強の戦士。
初登場は第25話『まぼろしの勇者』。
声:伊阪達也
スーツアクター:新上博巳
【スペック】
身長 |
2.1m |
体重 |
160kg |
パンチ力 |
測定不能(事実上無限大) |
キック力 |
ジャンプ力 |
スピード |
(朝日ソノラマ『宇宙船』Vol.118 34ページより)
【概要】
ライザーグレンの「勇」、ライザーカゲリの「仁」、ライザーガントの「智」からなる3つの神秘の力・ジャスティパワーが、天堂澪の持つジャスティクリスタルに反応する事で主人公・伊達翔太がグレンの姿から2段変身した、『蒼き星の勇者』と呼ばれるジャスティパワーの化身たる超戦士。
第2部中盤の22話から24話にかけて3人のジャスティライザーが持つジャスティパワーの覚醒が描かれ、それらを踏まえた第25話にて、澪の祈りを受けて3人のインローダーから解き放たれたジャスティパワーがジャスティクリスタルに集まる事で、翔太の体から直接変化して誕生した。
続く第26話にて再びシロガネを出現させようと奮起する翔太達3人だったが、澪無しでは変身出来ない事を悟る。
同話では澪を入れた4人でも変身する事は叶わなかったが、第27話にて4人の心が1つになった事でようやく自分達の意思でシロガネを召喚することができるようになった。
東宝が制作した特撮作品群・『超星神シリーズ』としては唯一の主役ヒーローの強化形態にあたる。
【特徴】
澪の『ジャスティ・スパーク』の掛け声と共に、ジャスティクリスタルに集中させた3つのジャスティパワーがグレンに照射されることで、翔太の肉体とグレンのライザースーツが分子レベルにまで分解される。
そして周囲の金属や様々な元素を取り込むことで強大なジャスティパワーにも耐えうる超人的な体躯に再構成し、体表に金属分子が吸着してその隙間を伸縮自在な特殊ポリマーが装甲として覆い被さることでシロガネへの変身が完了する。
ライザー星の科学者・ノルンが開発した3人のライザースーツが鎧武者などの『和』のイメージを取り入れていたのに対して、シロガネのスーツは名前の如く白銀を基調としたカラーリングの、古代ローマの剣闘士にも似たデザインをしている。
これは前述の通りジャスティパワーが空気中の元素を用いて独自に形成したものであるため、ノルンによって作られたものでない事に起因している。
口調も普段の翔太の熱血さは鳴りを潜め、クールで落ち着いたものに変化している。
どっかで見たような設定だって?とりあえずその話は後回し。
ライザー3人の長所を全て併せ持つ最強の万能戦士で、その力はグレンの3倍以上。
長距離での射撃戦から至近距離での白兵戦などにも秀でたオールラウンダーで、50メートル以上の高さでジャンプする事が出来る。
そして上記のスペックにもある通り、身長・体重以外の数値は測定不能とされており、理論上は無限大の戦闘力を発揮する事ができる。
実際、登場シーンの大半でそれまでライザー3人が太刀打ちできなかった強敵を難なく退けているため、1度変身すれば一気に形勢逆転してしまうこともザラにあった。
さらに第33話ではカイザーハデスの切り札であったマグネシールダーとソニッククラッシャーのドッキングを自力で阻止するほどの怪力を発揮した。
弱点はライザー3人と澪が同じ場所にいた上で4人の心が1つにならなければ変身出来ないという条件のハードルが地味に高い点と、変身者である翔太と強大なジャスティパワーを支えている澪の体力を著しく消耗させるため長時間の戦闘には耐えられない点の2つが挙げられる。
特に後者は澪に掛かる負担が大きく、初登場からしばらくは召喚後に気絶する展開も多く見られた。
弱点が発覚した後はむやみやたらに変身する事は避け、ゼネラル・バッカスやコマンダー・アドロクスなどの幹部級怪人や、一般怪人相手でもアルミュールやドレイクなどの強敵への対抗策、専用メカである星神獣リュウトと
幻星神ジャスティカイザーの操縦時にのみ使うようになった。
その為、初登場が早い割には出番自体はそれほど多くはなく、最終回でのイレギュラーな出番を除くと登場回数は12回程度で、第3部では次の出番まで数週間空くこともあった。
【装備】
ジャスティアームズ
ライザーシロガネの専用武器である
マルチウェポン。
グレンの専用武器・グレンソードがジャスティパワーによって変化した万能アイテムで、シロガネが両手を構えることで出現する。
状況に応じて以下の3形態を使い分けて戦う。
ジャスティアームズの剣形態で、召喚直後はこの形態がデフォルトとなる。
刀身に超振動を加えることで切れ味を高め、あらゆる物体を真っ二つに切り裂く。
ジャスティアームズの銃形態。
ジャスティブレードの刀身から銃口が展開され、ジャスティパワーを強力な光線に変換して発射する。
設定上はまともに喰らった相手を消滅させる威力を誇り、初披露となった第27話ではデモンナイトを庇ったダンハウザーの背中に掠っただけで致命傷を負わせ、戦場となった味の素スタジアムのゲートを半壊させるほどの威力を発揮した。
ジャスティアームズの槍形態。
トリガーに収納されたもう一つの刀身を展開して
薙刀状に変形させたタイプ。
双方の刃からジャスティパワーを集中させ、硬い装甲を紙の如く切り裂く切れ味を発揮する。
リーチが長いため、振り回すことでバッカスのバーチカル・ディバイドやアドロクスの光弾も全てはじき返してしまう。
第41話では、アルミュールの頑丈な装甲を一刀両断にして弱体化させた。
【必殺技】
ジャスティブレードに地球上のジャスティパワーを集中させて斬撃を繰り出す、ライザーシロガネ最大の必殺技。
命中すれば敵は跡形もなく消滅する、文字通りの必ず殺す技。
実際にバッカスやアドロクスといった幹部怪人も難なく撃破し、この技で直接斬られた合体ツインズナイトも一撃で瞬殺されたほど。
反面強大なジャスティパワーを消費する為、1回の戦闘では一度の使用が限界となる。
但しこれは目安に過ぎず、第33話ではマグネシールダーとソニッククラッシャーを破壊する為に2回連続でジャスティクラッシュを放っている。
尤も、これで無理が祟ったせいか、ハデスに3発目を放とうとしたところで澪の体力が尽きてグレンの姿に戻ってしまった。
【巨大シロガネ】
ミラージュ!パワー!!
画像出典:『幻星神ジャスティライザー』最終回『明日に架ける夢』より。
©2004ジャスティライザープロジェクト・テレビ東京
スーツアクター:角田浩一
最終回『明日に架ける夢』にて登場したライザーシロガネの巨大形態。別名『蒼き星の守護神』。
澪の持つジャスティクリスタルとデモンナイト/神野司郎の持つライザーストーンがそれぞれ放つジャスティパワーとライザーパワーが合体したことで奇跡の力・『ミラージュパワー』が発現。
そのミラージュパワーによって機能停止していた3大幻星神が光に還元されてリュウトに融合し、最後に3人のジャスティライザーがダイブインする事でリュウトのボディーが分子レベルに分解され、巨大なシロガネの姿に再構築して誕生した。
巨大化と同時に怪物然とした姿に変貌した暗黒魔神クロガネとは対照的に、その姿は等身大時とさほど変わりないが、目元が若干大きくなり常に黄色く発光するのが相違点となる。
ちなみに劇中では
インナースペース内で
マスクオフした3人のジャスティライザーがシロガネを操る演出がなされている。
スペックは不明ながらも、兄弟星である地球とライザー星が生み出したミラージュパワーによりジャスティカイザーを上回る無限大のパワーを発揮出来る。
劇中でも僅かな戦闘シーンのなかで、
- 巨大クロガネの破壊光弾をオーロラやバリヤーで防御する。
- エビルブレードの斬撃を片手で払いのける。
という風に、クロガネとの格の違いを見せつけている。
必殺技は等身大時と同じくジャスティクラッシュ。
パワーアップしたジャスティブレードから繰り出される斬撃で巨大クロガネを木端微塵に粉砕した。
そして戦いが終わり、シロガネの体は金色の光となって霧散し、ブルガリオ軍団に蹂躙され廃墟と化した街中の建物を全て修復した。
こうして若き勇者たちが紡いだ『想いの力』により、地球に真の平和が訪れたのだった。
シリーズ唯一にして東宝特撮では『メガロマン』以来26年ぶりとなる巨大ヒーローでもある。
【余談】
- 企画当初では3人のジャスティライザーが合体した戦士として構想されており、荻原直樹氏によって数点の検討稿が提出されたが、どれもそれぞれの要素を混ぜたモザイクのようなデザインばかりであった。
そんな中、1枚だけ逆に情報量が減っているラフデザインが描かれていたため、それをベースに西川伸司氏が決定デザインを仕上げている。- 合体戦士という設定自体もスタッフ間で難色を示す意見が出たため、登場回の初稿が書かれる直前の2004年9月中旬に完成作品の形に変更された。
- 巨大シロガネは特技監督の川北紘一の提案により、正義の味方らしく見えるように目が大きく丸くアレンジが施されている。
造形担当の品田冬樹氏によれば、マスクの原型は等身大時と同じで目のはめ込み方を変えることで大きく見えるようにしているとのこと。
- シロガネの変身バンクはメイン監督の石井てるよし監督の演出で撮影され、第27話(監督:池田敏春)から使用された。
澪の衣装は毎回変わるため、ライブ用に白い衣装を着て対応している。
- 浦沢義雄氏が脚本を手掛けた事でファンの間では良くも悪くも有名な第25・26話でのシロガネの出現シーンは、暗い空間に光の中から出現する印象的な演出の一環としてそれぞれ栃木県の大谷石資料館の洞窟と横浜の都筑にある当時工事中だった地下鉄のホームでロケが行われた。
- ハデスとの最終決戦で宇宙空間を飛び回るシロガネのグリーンバック撮影は特撮シーンとの合成の兼ね合いで、特撮班の操演により撮影された。
アバレマックスとの類似性
おそらく特撮ファンの間で本作の話になると真っ先に挙げられるのがこの話題。
シロガネの設定が
スーパー戦隊シリーズ第27作『
爆竜戦隊アバレンジャー』に登場した
主人公の強化形態・アバレマックスに似ているとして、放送時期が然程離れていないこともあり放送当時からネタにされる事が多かった。
よく共通点として挙げられるのは『神秘の力(ジャスティパワーとダイノガッツ)を主人公に与えて変身。』『お調子者の変身者がクールで落ち着いた口調に変化する』など。
これだけならこじつけでしかないのだが、雑誌『宇宙船』にて助監督の近藤孔明氏が連載していた撮影日誌(2005年5月号分)によると、グレンのパワーアップに設定変更された際に『アバレンジャー』にも参加していたカメラマンの菊池亘氏が『つまり○バレマックスね』と一応伏せ字されつつもアバレマックスとの類似性を指摘した主旨の記述が残されている。つまり半ばスタッフ公認のネタだったりする。
無論、要素が似通っているだけで細かい設定は全くの別物であることは留意。
このネタを嫌うファンも少なからずいるので話題にする際はTPOを弁えよう。
追記・修正は心を1つに合わせてからお願いします。
- 巨大シロガネのウルトラマンみよ -- 名無しさん (2024-11-15 01:30:21)
- テーマ曲がオンバトのOPに使われてたのが印象深い -- 名無しさん (2024-11-15 19:38:06)
- 最終回のくだりはウイングマンを思い出した。ヒーローって、こういうので良いんだよ! -- 名無しさん (2024-11-17 12:21:36)
- 初登場回が浦沢脚本だったけど、ひたすら寒いギャグ展開のせいで全く盛り上らなかったんだよな……浦沢さんは単発でやらせると異物みたいな浮きまくる話になってしまうんじゃないかと思った -- 名無しさん (2024-11-17 19:08:27)
最終更新:2025年05月14日 15:31