アバレッド/伯亜凌駕

登録日:2021/02/11 Thu 19:59:22
更新日:2025/03/30 Sun 22:56:24
所要時間:約 5 分で読めます!




こっからは俺達に任せろ!


アバレッド伯亜(はくあ)凌駕(りょうが)とは、特撮テレビドラマ『爆竜戦隊アバレンジャー』の登場人物。

演:西興一朗


【概要】

愛知県名古屋市出身の22歳の青年。

爆竜ティラノサウルスの襲撃から避難する際に、チェーンが絡まって動けなくなっている知人の飼い犬を助けたために逃げ遅れ、マンションの倒壊に巻き込まれて瀕死の重傷を負ってしまう。
とある人物の手術によって一命を取り留め、ティラノサウルスの呼び掛けで幽体離脱を体験した後、屋上で彼の説得を試みる。
暗黒の使徒ガイルトンの攻撃で屋上から転落してしまうが、正気を取り戻したティラノサウルスに助けられ、直前にアバレブルーから受け取ったダイノブレスでアバレッドに初変身。



【人物】

戦隊レッド唯一の敬語キャラで、争い事を嫌う穏やかな性格の好青年。
超が付くほどの楽天家であるため、時折幸人から呆れられることもあるが、どんな逆境でも挫けない不屈の闘志を持つ。

具体的な職業は不明だが、インタープリターの資格を取得しており*1、第9話で異世界に飛ばされた際には豊富な自然の知識を活かして1週間も生き延びている。
また、同話では異世界に飛ばされて自暴自棄になっていた中年の鈴木達を励まし、一致団結して脱出した。

事故で死亡した兄夫婦に代わって姪の伯亜舞を引き取って育てている。
「舞ちゃん」と呼んで可愛がっているが、叱るべき所ではきちんと叱っている。

好きなTV番組はアニメ版『釣りバカ日誌』と『朝まで生テレビ』。

根っからのお人好しで嫌いな食べ物や人物がいない性善説主義者。
「報われたいから信じるんじゃない。たとえ報われなくても信じたいから信じるんだ」と力説しており、どんなに人間の醜い一面を目の当たりにしても、改心すると最後まで信じ続けている。
その心根は本物であり、メンバーで唯一シャークルマーガレットの「キライ♡キライビーム」の効力を受けなかった。
しかし、この表裏もない性格が原因で先輩レッドの椎名鷹介と後輩レッドの赤座伴番からは反発を招いてしまい、敵にやられてピンチに追い込まれるまで衝突し合っていた*2
だが、恐竜スーパー戦隊の先輩レッドのゲキは一緒に敵に囚われていた際に彼の性格のおかげで励ましになった。


立場上敵対し続けていたアバレキラー/仲代壬琴に対しても例外ではなく、先述の事故で自分を執刀してくれた恩人ということもあり、何としてでも彼からダイノマインダーを回収し、命を助けたいと考えている。
一方の壬琴は、凌駕が持つ「高い潜在能力と闘争心」に興味を示し、「お前は俺に似ている」と評している。

その言葉は的を射ており、凌駕は絶対に怒らせてはいけない人
第23話では私利私欲に駆られてエヴォリアンと結託した人間達に激怒したが、それでもなお人間を信じることを諦めきれなかった。
第34話ではあまりにも身勝手な壬琴に激昂し、我を忘れて彼を倒そうとした。舞ちゃん号泣不可避。
しかし、壬琴を見捨てることや非情になることができず、何度も交戦した末に和解。
第48話で壬琴の最期を見届けると、彼に言われた言葉を忘れず、同じ末路を辿らないことを強く誓った。


【アバレッド】


爆竜チェンジ!


元気莫大! アバレッド!!


スーツアクター:福沢博文

凌駕がダイノブレスで爆竜ティラノサウルスを模した赤いアバレスーツを纏った姿。
強大なダイノガッツを漲らせ、直感に基づいたパワフルな戦法を得意とする。

怒りをみなぎらせダイノガッツを込めると、ティラノサウルスの口を模したゴーグル部が吼え、スーツに施された菱形状のパーツが鋭く尖り出す。
特に両腕のパーツが営利になり、超強化された脚力と腕力を用いて、戦場を目まぐるしく駆け回って相手を翻弄する。

更に、怒りが爆発すると更に強力なファイヤーアバレモードに変身できる。

装備

  • ティラノロッド
アバレッドのバックル内に収納されたダイノウェポン。
穂先が爆竜ティラノサウルスの顔を模しているで、カミツキギミックの先端の口で相手を噛み砕く。
劇中ではバーミア兵を食べて倒している。

  • アバレイザー
アバレンジャー初期3名の共通武装で、剣と銃の2形態に変形。
銃口から放たれる光弾はダイノガッツが続く限り、何度も発射可能。

  • ライドラプター
アバレンジャー4名共通の移動用恐竜であり、ヴェロキラプトルの背中に椅子が施されている。
全長333cm、重量480kg。最高速度は150km/hを誇り、険しい山道・悪路もスピーディに駆け巡る。
カラーリング以外は姿・性能に差異はなく、アバレッドは赤色のレッドラプターに乗り込む。

個人技

  • ティラノハリケーンアタック
地面に突き立てたロッドを軸に連続回転キックを放つ。

  • ティラノロッド・サークルムーン
ティラノロッドで満月を描き、強力なエネルギー球を撃ち出す。


【アバレマックス】

第31話で初変身したアバレッドの強化形態。命名者はえみポン
スティライザーにアバレッド・アバレブルー・アバレイエローのダイノガッツをスティライザーに集中させて変身する。
ダイノガッツを激しく消耗したアバレブルーとアバレイエローの変身が解除されてしまうまるでソシャゲの課金勢と無課金勢みたいなデメリットが発生するが、後に克服した。

ゴーグル回りのレリーフや肩アーマー、カラーリングでは青・黄・金が追加されている。
また、この形態になると普段の熱血さは鳴りを潜め、クールで落ち着いた口調になる。

戦闘力は何と3倍に向上し、パンチ力は6トン、キック力は18トン、走力は時速450キロメートルと桁違いのスペックを誇る。
また、その力を更に倍増する異空間「マックスフィールド」に敵を引きずり込むこともできる。
その実力たるやアバレモードのアバレキラーを上回り、ギガノイド第8番「ジュピター」に踏みつけられそうになった時は逆に転倒させる等、劇中最強候補と言っても過言ではない。

装備

  • スティライザー
爆竜スティラコサウルスの顔を模した盾で、アバレマックスのダイノウェポン。
攻守一体となっている優れた武器。
基本形態のディフェンスモードはトリケラバンカー以上の硬度を誇る。
収納されている刃を展開し、アバレイザーを凌ぐ切れ味のオフェンスモードに変形する。
また、バキケロナグルス・ディメノコドン・パラサロッキル・アンキロベイルスの心が一つになるとサモナーモードとなり、マックスオージャと4大爆竜をマックスリュウオーへ合体させる。

個人技

  • 大気爆裂マックスフィールド
ダイノガッツと空気中のイオンが結び付き、アバレマックスの力を最大限に引き出す空間を発生させる大技。

  • 必殺スラッシュマキシマム
オフェンスモードのスティライザーにダイノガッツを集中させ、斜めに切り裂く技。


【超アバレマックス】


剛力百倍!一気に最強!

超アバレマックス!!

『爆竜戦隊アバレンジャー20th 許されざるアバレ』にて、アバレッドが黄金の超爆竜プレートを装着したダイノブレスで強化変身した20年越しの新強化形態。

巨大化したアバレンゲッコーに対抗すべく、アバレンジャー5人と、気持ちだけでも加勢しようとした*3爆竜4体、
壬琴の復活に引き寄せられ霊魂としてやってきたトップゲイラー、そして世界中のアバレンジャーを応援する人々の想いで「ときめキーング!」した壬琴が幸人に「誰だお前」と銃口を向けられながら描いたイメージが凌駕と一体化することで誕生した。
そのためスティライザーや爆竜スティラコサウルスは関与しておらず、デザインもアバレマックスではなくアバレッド・アバレモードに黄金のアーマーと青、黄、黒、白を加えたマスクを追加したものだが、「アバレマックスを超える奇跡のパワーアップ」というニュアンスでこの名がついた。

クールなアバレマックスとは逆に、こちらは更にテンションがアップ。
口調が江戸っ子さながらのべらんめえ口調となり、一人称も「おいら」に変わる。

武器は一切持たないが、ティラノ、トリケラ、プテラ、ブラキオ、トップの5体の爆竜全ての力を引き出し、自身の肉体を介してイメージを実体化させることで共に戦うことが出来る。

個人技

ビッグテイルボンバー
ティラノと共に繰り出す連携技。
ティラノの尻尾を装着し、横薙ぎに叩きつけた後に後にティラノドリルで抉り抜く。
その威力は巨大化したトリノイドを宇宙まで吹き飛ばして爆散させるほど。

他にも、トリケラのホーンアタック、プテラの体当たり、ブラキオの頭突き、トップのトップウインドも繰り出している。


【爆竜ティラノサウルス】

全長:66m
全高:38m
全幅:24m
重量:2,800t
足のサイズ:17m
最高走行速度:300km/h
CV:長嶝高士

アバレッドのパートナーを務める爆竜。
ティラノサウルスが超ドリル進化した姿で、特に尾が強靭。
凌駕とは正反対の短気で荒々しい性格だが、仲は良好。
エヴォリアンの侵略時に妻子を失うという、戦隊関係者の中でもかなりエグい過去を持つ。
そのため親としては新米の凌駕が色々気になるらしく、よく育児に口を出す。
戦闘時にはドリルテイルや厚さ1メートルの鉄板も切り裂く爪を振るう。

アバレンオーの合体時にはほぼ全身を構成する。


【爆竜スティラコサウルス】

詳細は個別項目を参照。


【その後のスーパー戦隊シリーズでの活躍】

獣電戦隊キョウリュウジャーVSゴーバスターズ 恐竜大決戦 さらば永遠の友よ

レジェンド枠として登場。
宇宙大恐竜ボルドスによって「ダイノホープ」を奪われ、ティラノレンジャーと共に敵として立ちはだかった。
その後、ダイノホープは奪回され、かつての仲間と共に最終決戦に参加。
恐竜戦隊ジュウレンジャー獣電戦隊キョウリュウジャーと3大恐竜スーパー戦隊で名乗りも披露している。

『爆竜戦隊アバレンジャーwithドンブラザーズ』

三条夫妻と共に喫茶どんぶらを訪れ、彼らが猿原に施術している間に「店で働いていた頃が懐かしくなった」と厨房に勝手に上がり込んで恐竜カレーを作った。
その温厚で人懐っこい性格に、普段散々タロウの傍若無人に振り回されているはるかと猿原は困惑を隠せない様子であった。
氷河鬼が出現した際はドンブラザーズの仲間割れに幸人共々困惑しながら戦闘を開始したが、「ヒトツ鬼は人間であり、ドンブラザーズが倒さなければ消滅の恐れがある」とドンモモタロウから聞かされたため、彼の援護に徹する形で共闘。
その後、舞から電話で仕事の相談を受けて「舞ちゃんの思う通りでいいと思うよ」と背中を押したが、突然電話を切られてしまい…

『爆竜戦隊アバレンジャー20th 許されざるアバレ』

『withドンブラザーズ』で舞に電話を切られたことで、「舞ちゃんにムカハラ(無関心ハラスメント)をやらかしてしまったのでは」と思い悩む中、20年ぶりに出現したエヴァリアンに立ち向かうが、その様子を五百田葵から「ヒーローを気取ったアバハラ集団」と糾弾されたことには困惑を隠せなかった。
これに伴って強まるネット上のアバレンジャー批判に加え、悪の戦士として復活したアバレキラーの脅威にも苦しめられたが、「キラーのマスクの下には仲代先生の優しい笑顔が隠れているはず」と信じ、自身のダイノガッツで彼の正義の心を蘇らせた。
そして壬琴に20年前の名乗り妨害の仕返しをしたり、名乗った際の背後の爆発の大きさにビビったりしつつもアバレンゲッコーを倒し、巨大化復活された際にも超アバレマックスを発現させ再度撃破。
終盤では帰国した舞と再会し、ムカハラ疑惑が誤解だったことも無事に判明。
最後の最後でうっかり「重くなったねー!」と特大のセクハラをかましてしまったが……ラストシーンを見る限り、なんだかんだで許してもらえたのだろう。


【余談】

  • 名前の由来は「白亜紀」。


  • 西氏は『アバレンジャー』出演以前は凌駕とは正反対の人見知りだった。まさに相川始
    インタビューにて、自分と180度異なる凌駕を演じるにあたって「人物像はかなり造り上げた」旨も述懐しているが、「会話が得意になった」「当時、経験できたことは全て財産になっている」と述べている。


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最終更新:2025年03月30日 22:56

*1 『withドンブラザーズ』では「インタープリターやってる伯亜凌駕です」と自己紹介しているが、『許されざるアバレ』のパンフレットでは「インタープリターの資格を取得した青年」とされており、この辺の扱いは公式でも曖昧

*2 鷹介は忍者として、バンは警察官としてプロのプライドを持っているため、彼らから見たら民間人である凌駕の言葉や行動はかえって癪に障ることになってしまった。

*3 二つの地球の間に開いた時空の扉が小さ過ぎ、直接駆けつけることが出来なかったため