登録日:2025/01/14 Tue 19:51:53
更新日:2025/03/07 Fri 20:10:32
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To parsonnel ? That's for assholes.
The Enforcer
『ダーティハリー3(原題:The Enforcer)』は、1976年12月22日に初公開された米国の刑事アクション/クライムサスペンス映画。
『
ダーティハリー』シリーズの第3作目。
日本でも1976年12月25日に公開と、当時としては珍しく、北米公開と殆ど同時に公開されている。
主演はクリント・イーストウッド。
監督はジェームズ・ファーゴ。
メイン脚本を68年の『夜の大捜査線』でアカデミー賞を獲得し、70年代に入ってからは『ポセイドン・アドベンチャー』に『タワーリング・インフェルノ』と、映画史に残るパニック映画を手がけたことで知られるスターリング・シリファントが担当している。
また、シリーズ中では唯一、ラロ・シフリンが音楽を担当していないなど、前作までとは大きく雰囲気の違う作品となった。
【概要】
『ダーティハリー』シリーズの3作目。
初代の公開から僅か5年の間で3作目にまで到達と、大ヒットシリーズとしても地位を確立する一方で定番化して熟れてきてしまった部分も窺える。
それ故にか、前回までは全編を通して存在していた異様でハードな緊張感が薄れ、コメディ調の演出が挟まれるなどライトな娯楽性を強くした作風となっている。それだけに、ラストは余計に甘くもほろ苦いエンディングを迎えることに。
上映時間も前作は2時間越えだったが、今作は90分程度に纏められている。
内容的にも、単に視聴するだけでも気力を持っていかれるような感覚すらあった前作までに比べると、要点は抑えていても気軽に鑑賞できる作品となっている。
原題は“The Enforcer”と、
今回も『ダーティハリー』要素は無し。まぁ、最後までこのパターンですが。
原題を直訳すると
“執行者”(仕事人、殺し屋…といった訳し方もあり。)である。
本作のドラマパートのメインは、あの鬼刑事ハリー・キャラハンに新人の女パートナーが付く……という、概略を聞いただけでもニヤニヤしてしまうようなシチュエーションにハリーが追い込まれてしまうこと。
この展開については、実際に前作までのシブくてビターな世界観に魅せられていた層からの批判もあった。
――しかし、前述の通りで人気シリーズとしての地位を確立していたこともあってか、興行収入では前2作を更に上回った。
しかし、よくよく分析してみると犯人のキャラクターや事件の展開が初代の“スコルピオ”の焼き直しと言われても仕方のない部分があったりと、製作側でもテーマ性や世界観の構築に於いて緊張感が維持できなくなってきていたことを感じていたのか、
上記のように興行的には成功したものの、本作公開後にシリーズは一旦の休止期間を挟むことになる。
また、この他の部分でファンから惜しまれているのが、今回はイマイチ“これ”と押せる名言が生まれなかった……という所。
相変わらずのスラング混じりで小気味のいいテンポの台詞は健在なのだが……。
――実際、今作でも他のナンバリングでも使用されている定番スラングも登場してはいるのだが、やっぱり名言は使われる名場面も合わさってこその名言という所なのか。
一方、吹替では次回までのお預けだが、字幕にて日本のファンにとっては
ダーティハリーの口癖として認識されている人が多いであろう「
泣けるぜ」(※厳密には、本作の時点の字幕では「泣けるね」「泣ける」、吹替では「
やれやれ…」となっている)が目立つ形で登場したのは今作から。
因みに、お馴染みとなっていく「泣けるぜ」は、主に「swell」の対訳として当てられているのだが、今作では(スラング的に意味合いが同じ)「Marvelous」の対訳として当てられている。
【物語】
※以下はネタバレ含む。
サンフランシスコで、新たなる騒動が巻き起ころうとしていた。
ある夜、ハミルトンの兵器工場の一つがガス会社の社員に化けて侵入したヒッピーのような集団に襲われる事件が発生。
巡回中のディジョージオ刑事と相棒が異変に気づいて現場を押さえようとするも返り討ちに遭ってしまい、ヒッピー集団も犠牲を出しつつもまんまと目的の武器――特に危険な携帯用ロケットランチャー(M72 LAW)やM-16と大量の爆弾を入手。
武器を手に入れたヒッピー集団は“人民革命軍団”を名乗ると市への脅迫を始める。
一方、緊急搬送されたディジョージオが呼んでいるとして、ブレスラー警部補に呼ばれたハリーは病院へ。
今際のディジョージオは、ハリーに犯人の中に71年に2人が担当した売春婦の死亡事件にて重要参考人として話を聞いた11人のヒモ野郎の1人で怪しいと思っていた奴だという情報を伝えて逝く。
ディジョージオからの最期の情報を元に、仇討ちも兼ねて捜査に向かおうとするハリーに、現在の責任者のマッケイから「相棒を連れていけ」との声が。
寝耳に水の話に、思わずマッケイに「相棒?」と問い直すハリー。
そこで、ニヤニヤとしながらマッケイが紹介したのは、先日に例の如くのやり過ぎの件で人事課に回された際に無理矢理に試験官をやらされたハリーにとって悪い意味で記憶に焼きついていた、
過去に軽犯罪すら捕まえたこともない内勤の事務職専門の経験しかないのに刑事になろうとしていたケイト・ムーアだった。
つまり、ハリーが最も「無い」と判断した彼女が、人気取りのためだけにバカな市長が推し進める女性の雇用推進の波に乗って強引に合格させられた上に嫌がらせのように自分のパートナーへと任命された訳で……。
「泣ける」
当然のように拒絶しようとしたハリーだったが、ケイトもハリーが嫌がっていることは解っていると言いつつも食い下がる。
こうして動き出した、鬼刑事と新米刑事の凸凹コンビ。
当初こそ案の定の経験の少なさを見せていたケイトだったが、直ぐに持ち前の聡明さを発揮してハリーも彼女への認識を変えてゆくことに。
そして、兵器工場襲撃の際に殺害されてしまった警備員の検死作業の帰りに遭遇した小規模ながらも市警本部で起きた爆破事件の犯人と思われる男を発見した2人は、その黒人の男……ヘンリーを捕らえる。
ヘンリーはフィルモア街に本拠地のある黒人過激派集団“ユフル”の一員であり、兵器工場の襲撃事件を彼等の仕業と判断していたマッケイの思惑もあってか、ヘンリーを逮捕したという情報を餌に彼等の本拠地に乗り込んだハリーはリーダーのムスタファと面会する。
ムスタファとの対面にて、彼等が事件に関わりがないことを悟るハリー。
ムスタファは、ヘンリーが最近はコミュニティから距離を置いていることと、恐らくは事件を起こしたのがヘンリーのベトナムでの戦友であるボビー・マックスウェルという凶暴な男であることをヘンリーの身柄を無事に返すことを条件に教え、ハリーも出来る限りの努力はすると返して去ってゆく……が、ハリーとケイトが“ユフル”が本拠地としている理容店を離れた直後に、マッケイ率いる市警の警官隊が到着して強引にムスタファ以下のメンバーを逮捕してしまうのだった。
ハリーとケイトは脅迫事件の犯人である“ユフル”逮捕の功労者としてマッケイに推され、マスコミの前で大々的に市長からの表彰を受けることとなるが、当然のように“ユフル”が犯人ではないと知るハリーは反発。
挙げ句には、市長の方針が単なる選挙対策の人気取りの為だと指摘したことでマッケイからその場で停職を命じられてしまうが、芯の通ったハリーの姿にケイトも賛同。2人は急速に距離を縮めるのだった。
しかし、全く的外れな“ユフル”の逮捕を面白く思っていないのは、当の“人民革命軍団”を率いる自己顕示欲が強いボビーも同じだった。
“人民解放軍団”は、市長を誘拐すると市に500万ドルを要求。
自分の読みが全くの的外れであったことに気付いたマッケイはハリーに知っている情報の全てを教えろと迫るが、これ迄の経緯とマッケイがボビーの要求の全てを呑む構えであることを知ったハリーは拒絶して1人で動くことに。
犯人でないことが解り保釈されていたムスタファに再び会いに行ったハリーは、ボビーの情婦であり“人民解放軍団”の一員であるワンダの存在を知ると、彼女がマッサージ嬢として勤務していたティファニーへ。
大暴れをした末に、ワンダが以前にヘンリーを逮捕した現場であり、自分を罵ってきた神父が居るガーベイ街の教会に通っていたことを掴む。
ケイトに協力を依頼したハリーは、教会のジョン神父が犯罪者の更生プログラムに尽力しており、模範生を装っていたボビーと親しい間柄にあった可能性に思い至り教会へ。
教会にて問い詰めるとボビーと協力関係にあったことを白状する神父。
シスターとして潜り込んでいたワンダに撃たれそうになるもケイトが射殺。
神父から“人民革命軍団”の本拠地がアルカトラズであることを教えられたハリー達は急行。
アルカトラズ島に上陸したハリー達は、早速に“人民革命軍団”と撃ち合いになり順番に始末してゆく。
そして、内部に侵入したケイトが市長を発見。
しかし、ハリーとの合流を目前にケイトはハリーに危険を知らせた隙にボビーに撃たれてしまうのだった。
最期の力を振り絞ったケイトに敵討ちを依頼されたハリーは、力強く答えるとボビーを追う。
そして、最後はボビーが監視塔へと逃げ込んだのを確認した所でボビー自身が落としていったM72 LAWを発射する。
こうして、ボビーは倒されて市長も救えたもののかけがえのないパートナーとなったケイトを失ってしまうことに。
救われた市長はハリーを表彰すると言うが、答えずに背を向けたハリーはケイトの亡骸の前に立ち尽くすのだった。
マッケイ率いる警官隊が市の全面降伏を伝えるメッセージを発しつつアルカトラズに到着する白々しい場面にて物語は終わる。
【主要登場人物】
演:クリント・イーストウッド
今作でも主人公。
“ダーティハリー”の異名で知られる、44マグナムを片手に悪を裁いていくサンフランシスコ市警の鬼刑事。
シリーズのお約束となった、本筋とは別の所でのハリー単独での事件解決シーンが更にハチャメチャになっており、今回は酒屋を占拠した犯人達の態度に半ギレした結果、要求に答えるという名目で乗ってきた警察車両で正面から突っ込み店を破壊。
その衝撃で犯人が狼狽えている隙に一人ずつ銃撃(一応、一人の命も奪っていない)して強引に解決している。
……結果的に1万4,379ドルもの被害補償額を店から要求された挙げ句に警察車両は全壊という損失を出してしまい、その罰として(本当に一時的で意味があったのかと言いたくなるレベルだが)人事課に移動させられ、新しい私服刑事の面接官役をすることに。
そして、そこで最も場違いな存在として貶していたケイトがあからさまなリベラル政策による贔屓で新米刑事とされた上に新たな相棒として付けられたことには頭を抱えていたものの、当のケイトの聡明さと勇気を認めて彼女を見直すと共に態度を軟化させてゆく。
このように、今回のハリーは前作までと比べると相当に親しみやすいキャラクターとなっており、ケイトとの絡みやその他の場面でもコミカルな一面も見せる。
しかし、それ故に最終盤でのケイトとの別れが余計に物悲しいものとなっているのである。
余談だが、中の人のイーストウッドと初代の監督を務めたドン・シーゲルは、79年に本作のクライマックスとなるアルカトラズ島を舞台に、此方も名作として名高い『アルカトラズからの脱出』を世に送り出す。
演:タイン・デイリー
本作のハリーの相棒にしてメインヒロイン。
既に9年もの警察生活を送ってきてはいたが人事課に資料課と、いわゆる事務仕事ばかりの内勤ばかりで軽犯罪すら取り締まったことがなかったという経歴にもかかわらず刑事を希望して面接を受けにきたことをハリーに呆れられるが、リベラルな市の方針もあってか合格させられた上に、よりにもよって殺人課に配属されてハリーのパートナーとして付けられることに。
当初は、懸念通りに現場経験が無い故に空回りをしていたものの、直ぐに持ち前の聡明さと何事にも物怖じせずに学ぼうとする姿勢を認められてハリーも態度を軟化させてゆく。
実際、内勤ばかりだったとはいえ、それを活かして州法をソラで引用出来たり、ハリーと組むと解ってからは過去の経歴を探りパートナーの死亡歴を調べていたりと用意周到さが窺える。
また、現場経験が無いのは確かだが刑事になろうとしていただけあってか射撃などの訓練は一通り終えていたことであろうことが動きからも解り、実戦でも臆することなく容疑者を射殺できる勇気も持つ。
頭の回転も早く、下らない下ネタジョークも飛ばせることが完全にハリーの信用を勝ち取る決め手となった感もあり。
こうして、ハリーに能力を認めさせただこでなくケイトもまたハリーの本当の人間性を知ったことで急速に接近する2人であったが、恋心に近い感情を抱かれたことを見抜いたハリーからは窘められていた。
しかし、最期には思わず自分の身を危険に晒してでもハリーに危険を伝えようとしてボビーの射線に身を晒してしまい、その一瞬の隙が仇となり命を落としてしまうことに。
明るい作風となった今作の魅力を支える存在ではあるが、それだけにハリーとの別れの場面の落差が……。
今作にて人気を得た中の人は、後に人気ドラマ『女刑事ギャグニー&レイシー』の主演として確固たるキャリアを築いている。
演:ジョン・ミッチャム
初代から地味に登場し続けていた太っちょ刑事が、今作では大幅に出番増量……が、惜しくも殉職することに。
どうやら、ハリーと例外的に仲が良かったのは度々にコンビを組んできた仲であったからだったらしく、今作でも当初は相棒として一緒にパトロールしていたのだが、前述のハリーが強盗事件を強引に解決した件にて強制的に異動となったことから今回もパートナー解消と相成ってしまった模様。
ディジョージオの奥方もハリーと親しげに話しているので、ハリーにとっては気の置けない古馴染の1人であったというところか。
その後、別の相棒と組んでパトロールしていた所で“人民革命軍団”の武器強奪の現場に遭遇。
逮捕しようとするも、背後から近づいてきたボビーに刺されて致命傷を負わされてしまう。
その後、危篤状態に陥るが最後まで刑事魂を貫き、ハリーにボビーが以前に2人で担当した娼婦の変死事件の容疑者として尋問したヒモ野郎の1人であることを伝える。
古馴染の死には数多くのパートナーの殉職を経験してきたハリーも相当にキレたようで、マッケイに人事課に居ても捜査するとまで宣言していた。
ハリーからは太り過ぎをイジられていたものの刑事としては優秀で、僅かな変化から異常を察知したり上記の通りで記憶力も高い。
余談となるが、初期3作のレギュラーながら名前のスペルが安定していないという、マニアでも無ければ注目しないし気付き難いトリビアがある。
演:ハリー・ガーディノ
初代から久々に登場の殺人課の責任者。
ハリーやディジョージオとは昔からの付き合いのために、ハリーのハチャメチャさにもある程度は理解を示しているものの、立場上マッケイには逆らえない……という微妙な立ち位置。
が、流石に後半からのマッケイの無能&パワハラぶりには思うところもあったのか、ハリーの度が過ぎたレベルの暴言もたしなめるのではなく苦い顔をするだけであった。
演:ブラッドフォード・ディルマン
今回のサンフランシスコ市警の責任者で、歴代でも飛び抜けた無能上司。
ハリーを嫌っているのは恒例行事だが、今回はハリーがオカマ(原語と吹替だとassholes)と罵った人事課に10年も居たということで、余計に反感を持って面接の際にハリーと揉めたケイトを採用ついでに相棒に指名したのかもしれない。
とはいえ、全くハリーを蔑ろにしていた訳ではなく、的外れな方針は自分が決めたものとはいえ“ユフル”のメンバーの逮捕の功績をハリーとケイトに譲り表彰させてガス抜きを図ろうとしたと思われる行動なども取っていたものの、市長とマスコミを前に公然とハリーに批判されたことで(割とお互い様だが)完全に敵対関係となった感がある。
犯人と断定していた“ユフル”のメンバーが捕らえられているにもかかわらず、市長が“人民革命軍団”に拉致された時には流石に自分の間違いを認めたものの、ハリーに頭を下げることもなく情報を明かせと迫ったのはともかく、逮捕を目的とするのではなく完全降伏をする方針であることだったためにハリーをぶちギレさせた。
演:ジョン・クロフォード
今作でのサンフランシスコ市長。
如何にもブルーステートの政治家らしい、人気取りの為にアドバイザーから吹き込まれた耳触りの良いリベラル政策にコロリと騙されてしまうタイプで金儲けも上手いという、小憎たらしいステレオタイプな嫌な政治家のキャラ付けをされている。
女性の社会進出の推進も、様々な分野で功績を挙げた人物への過剰な表彰も全ては迫りくる選挙のためであり、そのことは劇中にてハリーにも批判されているのは勿論、当人も発言してたりする。
マッケイ等と呑気に野球観戦していた時には試合展開で賭けを行っているが、その賭け金を公費から出してる疑惑まであり。
“人民革命軍団”に襲われた時には敢然と立ち向かう勇気を見せたものの、褒められるのはそこ位である。
最後にハリーに助けられた時には感謝を伝えて大々的に表彰すると伝えたものの、何処までも価値観が合わない2人の間には寒々しい空気が流れるのみだった。
演:アルバート・ポップウェル
黒人過激派集団“ユフル”のリーダー。
明らかにヤバそうな肩書きだが当人曰く平和主義者で、白人が自分達で争いあって自滅した後に支配に乗り出すと嘯く。
ヘンリーの身柄と引き換えに、ハリーにボビー・マックスウェルの情報を伝える。
中の人は初代ではハリーに残弾数の件でやり取りした銀行強盗犯、『2』では暗殺団のターゲットとなった悪質なポン引きを演じていたあの人である。
次回作にも出てるが全員顔のよく似た別人です。
演:M・G・ケリー
ガーベイ街にある教会の神父。
教会にてヘンリーを逮捕したハリーを、警官と解ったにもかかわらず「サンフランシスコの恥」と呼んで不自然な程に悪し様に罵ったが、実はボビーの協力者。
神父にもかかわらず“人民革命軍団”の行為を正当化しているという、過激派の左翼活動家とも呼ぶべき思想にまで行き着いてしまっていた結構な危険人物。
演:デヴァレン・ブックウォルター
本作の主犯。
ベトナム帰りで、しかも帰ってきたのは不名誉除隊を食らったからという超危険人物。
犯罪性向が強く、社会正義を謳い“人民革命軍団”を率いるが、目的のためならば仲間の命を危険に晒すのも平気(何ならあっさりと切り捨てる)と、ボビー当人は思想を持っているのかは疑わしいレベル。
邪悪だが知能は高いようで、犯罪者の更生プログラムに携わっていたジョン神父を懐柔してアルカトラズ島を本拠地にするなど用意周到な性格。
ガード付きの刃渡りの長いナイフを常にプラ下げており、ベトナム時代に身に着けた得意技なのか、それで背後から急所を的確に刺し貫き、劇中でもガス会社の従業員に老ガードマン、ディジョージオを殺害している。
演:ジョセリン・ジョーンズ
“人民革命軍団”のメンバー。
本業は娼婦らしい。
抜群のプロポーションを誇る金髪娘で、冒頭にてヒッチハイクを装い、ガス会社のトラックを奪うのに大きな役割を果たした。
しかし、兵器の強奪の際にディジョージオに銃を向けられている仲間の安全を考慮しないボビーの行動により、刺されたディジョージオが暴発させた銃撃を受けて倒れ、挙げ句に抱きすがるメンバーの未練を断ち切るために、この時には未だ生死不明だったのにボビーに追加の銃撃を受けて確実に殺されるという悲惨な末路を迎えた。
演:ティム・ブルス
“人民革命軍団”のメンバー。
長身の黒人男性で、警察署での爆弾騒ぎを起こした後にハリーとケイトに身柄を確保される。
ベトナム帰りで、元々は“ユフル”の一員なのだが、最近は顔を見せずに戦友のボビーとつるんでいたとはムスタファの弁。
演:サマンサ・ドーン
“人民革命軍団”のメンバー。
ボビーの情婦。
メンバーの中でも本気で自分達の行動が人民のためになると思っていた模様で、本業はマッサージ嬢なのだが、ジョン神父の教会にもシスターとして潜り込んでいた。
余談だが、彼女が勤めていたという性感マッサージ店は、嬢が手ほどきして客がダッチワイフを相手にするという滅茶苦茶なサギ店で、他にも人気ポルノ女優のキスマーク付きの手紙と見せかけて売春婦崩れと思われるBBAがキスマークを付けてたりと、余りの経営実態の酷さにワンダと会うために(前払いで75ドルも取られてたこともあってか)潜入したハリーを呆れさせた。
「メンバーアカウントをよこせ」
「どういうことだ?」
- ケイトに対して思いっきりポリコレ馬鹿にしたような台詞があったけど、今じゃ言えないだろうなぁ -- 名無しさん (2025-01-15 14:30:25)
最終更新:2025年03月07日 20:10