登録日:2025/02/02 (日曜日) 02:21:00
更新日:2025/02/02 Sun 21:30:30
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概要
はるかリセットは秋田書店のウェブコミックス配信サイト『マンガサイト』にて連載中の漫画。作者は野上武志。
単行本はチャンピオンREDレーベルにて刊行。2025年1月末時点で19巻まで発売済み。
週刊連載ということもあり、発売が2ヶ月に1回と超ハイペースのため予約忘れには注意するべき。
基本的に一話完結型の作風で、話を跨いだ回は少ない。またいでも2話で終わる。
作者の趣味なのか、
ガールズ&パンツァーの聖地が度々登場する他、この世界のガルパン的作品の
ボーイズ&フォーミュラーが単行本に登場する。
あと漫画コマのキャプチャーや二次創作については条件付きで認められている。
後述の阿羅本先生も本作を原作とした同人小説をリリースしている。
ハーメルンにも阿羅本本人が転載しているので気になったら是非。
あらすじ…の前に
作者をもう一度見てみよう
「野上武志」である。近年の作品というと「紫電改のマキ」やら「ガールズ&パンツァー リボンの武者」など油と硝煙にまみれた作品を得意としていた作者として非常に有名。
他も何かしらミリタリー成分が絡んでいて、そういう作品しか作れないと思われていた。
そんな中、一切血も油も硝煙も感じない本作は大いに驚かれたのである。
…なお、やはり飢えていたようで、本作と平行して「オルクセン王国史 ~野蛮なオークの国は、如何にして平和なエルフの国を焼き払うに至ったか~」のコミカライズを担当している。
あらすじ
日々締め切りに追われる小説家の天野はるかは、忙しい仕事の合間を縫って初期化と題したマッサージや食事、掃除や靴磨きなど様々な息抜きを行う。
登場人物
天野はるか
「
仕事を間に合わせる為にここで一息入れる!」
「
休憩して膠着状況を打開するの!」
「あっ私良いこと言ってない?」
本作の主人公で売文業(自称)の女性。ペンネームは春河童。住所は本郷。
かつては会社員だったが激務のせいで殺伐としており、最終的に精神を病んだために退職、随筆家に転向した。
エッセイストとしての側面もあり、依頼さえあればそちらの仕事も受注する。後にその仕事を纏めた単行本『はるかリセット』が刊行され、重版されるまでに至っている。
そのため本作もこの『はるかリセット』のコミカライズという体で制作されており、普通作者のコメントが入る単行本折り込み部分も「春河童」先生のコメントになっている。
ちなみにかなりの
巨乳でスタイルが良く、温泉回などでは存分にそのスタイルを拝める。
服装のセンスは非常に良く、特に着物にブーツを合わせる技法は大学の講演会後に真似をする女学生が出るほど。あとコスプレ的衣装もたまにする。
男には無縁でマリコ曰く「タイミングが悪い」との評。本人的にはモテたいらしいが、縁が無いというのが実状。
リセットの動機は基本的に仕事に行き詰った時だが、仕事終わりのご褒美や休日の余暇を楽しむ際にも発動する。
また本人的にはどうでもいいようなタイミングであっても、興味をそそられるような場所や方法を提案されると一も二も無く付き合ってしまう。
肝心のリセットだが、銭湯や旅行に行くなどの一般的な方法から、下水道博物館や美術館へ足を運ぶ、蕎麦やハーブティーなど飲食を嗜む、台所の掃除や靴磨きや夕立浴びなど、非常に多種多様な方法がある。
煽てられると乗ってしまう質でもあるのか、勢いで台湾茶器や蒸し器の衝動買いをしたことも……。
多趣味である一方で仕事に必要なスキルの一つである電子機器が苦手で、PCのモニターを直視できないほど(どうしても見ないといけないときは片目でみる)。
原稿は万年筆による手書きで行っている。これを秘書のマリコが清書という形でPCに写し書きしている。
また携帯電話は未だにガラケーで、しかも外出時に携行する習慣が無いのか都内で行方不明になりかけた事もある。
服装も上記の通りセンスの良い洋服や和服を着る一方で、高校時代のジャージを着続けるズボラさもある。
マリコ
「
うちの雇い主はなかなか仕え甲斐があるのよ!」
はるかと仲の良い友人兼秘書。既婚者。
貧乳。
かつては大企業で秘書をしていたが、会社員時代末期のボロボロになったはるかを見かねて世話を焼き、小説家となった彼女の秘書となる。
拘りが強く無鉄砲になりがちなはるかを呆れながらもフォローする姿は定番で、知識の補足なども行っている。
あと空手経験者で、それをネタにしたリセットも提案していた。
はるかと比べリセット回数は少ないが、夫婦喧嘩の時には旅行に連れて行くなどそれなりに自身の膠着状況を打開している。その後も夫の実家では何かあったのか愚痴大会が開催されるなど、プライベートでの苦労は絶えないようだ。
ちなみに、『セーラー服と重戦車』『蒼海の世紀』にもほぼ同じ容姿のマリコというキャラが存在する。いわゆるスターシステム的さむしんぐ。
大山
「欲しかった話とは違うけど良い!」
「早く続きを!」
天野はるかが原稿を寄稿している仕事先の女性。
後に単行本として発売されるエッセイ集『はるかリセット』を作成を決定した発起人でもある。
彼女の息抜きは「クリエイター同士をぶつけて何が出てくるのかを見る事」。
月ノ瀬観音
「
やぁ春河童先生!僕が来た!!」
天野はるかの仕事先の一つにいる女性。そして息抜きの師として崇めている。
切れ長の目に眼鏡をかけた美人で
ボクっ娘属性の持ち主。
貧乳。
愛車はスズキのスイフト、しかもMT。
仕事が終わったはるかを旅行に誘拐する事が度々あり、場合によっては
行き先と滞在時間すら伝えないさながら
水曜どうでしょうのような強行軍をする回もある。
朝は苦手で朝食は不要なタイプ。
黒田夏美
「如水や…あーいうお姉さん達みたいになっちゃダメだよ」
本職が会社員で副業でゲーム制作をしている天野はるかの友人。既婚者。
子持ちでもあり、中性的な見た目を持つ男児の如水がいる。
独り身のはるかに結婚を勧めるような台詞があり、その点で彼女を気遣う一方、宮武のように孤独を欲した存在を受け入れる寛容さも持ち合わせる。
宮武慶子
「
は…春河童先生…なんと罪深いことを…」
黒田夏美の友人で、陸上自衛隊所属の自衛官。指揮幕僚課程出身のエリートで4巻の時点では一尉。
焼肉で奉行じみた手際の良さを見せる自衛官らしい側面や、生真面目な上官にアニメの事を聞かれて苦労するなど公務員の苦労が垣間見える。
家族と折り合いがつかず高校卒業後に逃げ出すように自衛隊に入隊した暗い過去があり、そこを黒田に救われた側面がある。
だが夏美の息子の如水を
溺愛したり、早朝に飲酒入浴をするはるかを不道徳と言いつつ自分もする放蕩さもあった。
芳倉篤美
「
香川県には何も無いけど、うどんだけはどこにも負けませんわ!」
月ノ瀬観音の友人で、香川県在住の広告代理店のデザイナー。
お嬢様口調で実際そうらしいが、
うどんの事になると我を忘れ車を爆走させるほど熱量が高い。
香川県内に行きつけのうどん店が3店舗あり、それぞれに違った魅力があると豪語するほど解像度が高く、観音を平服させてしまった。
藤堂ゆきえ
「
ミヤタケ~私という女がありながら~このこの~!」
宮武慶子の友人で、海上自衛隊所属の自衛官。
雀斑と細長い腕が特徴な体躯、
エキセントリックな性格と評される湿り気の強い立ち振る舞いが特徴。
4代続く海上自衛官の一家出身で市ヶ谷勤務だったが駄々を捏ね呉勤務に転身。しかし潜水艦は
ドン亀とこき下ろし、油槽船は
船員が全員個室という好待遇が気に入らないとボロクソに評している。
ヤマダ
「
ちょりーっす!」
月ノ瀬観音の友人で、
成人向けゲーム会社の社長。最近は儲け過ぎて税務署と闘っている。
春河童作品の初期からのファンで、熱海に訪れたはるかに地元観光の案内を請け負っている。
熱海秘宝館では職業病と思しき発言があり、特に覗き部屋では興奮している様子が窺える。
ユイ・阿羅本
「全国のクラフトビールの感想をSNSに書き込んでいくのも楽しい…!」
天野はるかが大山を介して紹介された作家兼イラストレーターの女性。
はるか曰く「与太話のうまいクラフトビールのおねえさん」
太眉が特徴のモデルのような外見。
クラフトビールを題材にした作品を作っているのもあってか造詣が深いが、酒が入ると笑い上戸になる。
彼女を主人公にしたスピンオフ作品「今日もビールでがんばらない ~ユイとケイのカンパイリセット~」(作画:別所ユイイチ/原作:阿羅本景)も展開している。
ちなみに名前の由来はイラストレーターの「葉賀ユイ」とライトノベル作者の「阿羅本景」を足して2で割った物。
この2人はビールをネタにしたライトノベル「エクストラ・フォーリン・エールワイフ」という作品を作っていた。
なお阿羅本先生のクラフトビールへの造詣は半端ではなく、クラフトビール読本というムックを出版したほど。
追記・修正は再起動してからお願いします。
- 作者の趣味というから何かと思えば野上さんやんけ!どっちかって言えば過去作ネタに近いな -- 名無しさん (2025-02-02 08:38:43)
- オルクセンネタも出てくるから、過去作に限った話でもない -- 名無しさん (2025-02-02 14:36:00)
- 刊行スピードがけっこうなものなのに、現在オルクセン王国史が並行中。 -- 名無しさん (2025-02-02 14:37:12)
- 登場人物のモチーフは作者周辺の人々らしい -- 名無しさん (2025-02-02 20:52:41)
- 肩の力抜いてリラックスして読める漫画。野上さんだったのは、確かに驚いた。 -- 名無しさん (2025-02-02 21:30:30)
最終更新:2025年02月02日 21:30