エイリアンVSアバター

登録日:2025/02/03 Mon 02:55:09
更新日:2025/03/18 Tue 13:09:25
所要時間:約 3 分で勝手に読め!!











!!

『エイリアンVSアバター』(原題:『Aliens vs. Avatars』)とは、2011年に公開されたZ級映画である。
監督はルイス・ショーンブラン。

※本作品は「エイリアン」シリーズ及び「アバター」とは一切関係ありません


あらすじ


201X年。地球に一体のエイリアンが潜入した。
自由自在に姿を消せ、敵に乗り移れる能力を持つこの生物は、数々の惑星を滅亡させてきた強敵。
そして、奴を追う、もう一人の宇宙人=アバターも地球人に変身し、捜索を開始した。
一方、そんな事とは知らずに山にキャンプへやって来ていた大学生達は一人、また一人とエイリアンの血祭りに。
人類根絶を企むエイリアンの戦いが始まってしまった…


内容


映画エイリアンvsプレデターを彷彿とさせるタイトルである本作。
SFホラー映画の傑作『エイリアン』と『プレデター』のクロスオーバー作品である同作のように、本作も『エイリアン』とSF超大作映画『アバター』とのクロスオーバー作品
…なんてことはなく、本作は『エイリアン』とも『アバター』とも何の関係もないスタッフが何の関係もない内容で作ったZ級映画である。

「エイリアン」も「アバター」も一般名詞であり、映画の『エイリアン』や『アバター』とは関係ないと言い逃れできることを良いことにタイトルに使ったものである。
とは言え、本作に登場する「アバター」の宇宙人は本家『アバター』に明らかに寄せた青肌の容姿。
その容姿でパッケージにも描かれている辺り騙す気マンマンである。
そもそも『アバター』に登場する「アバター」とはあくまで「宇宙人種族『ナヴィ』とコンタクトを取るため、地球のバイオテクノロジーで作られた生体マリオネット(ゆえに化身=アバターと呼ばれている)」であり、宇宙人そのものではないのだがそこもガン無視である*1

とは言え、この手のパクリ系映画は意外と沢山出ている上に、日本ではマイナーな会社からDVDが発売されるだけなので騙される人間も少なく、よほどの好事家(クソ映画ハンター)しか買わない作品である。
そんな本作の日本での知名度を大きく上げたのが、冒頭にもある本作日本版パッケージのキャッチコピー「勝手に戦え!」だろう。
知的風ハット氏が作成した映画レビュー動画にて紹介された際に、そのあまりにも身も蓋もない投げやりなキャッチコピーが大ウケしたのが切っ掛けで本作は知名度を得ることになった。
全く興味の湧かない不毛な戦いなどを皮肉る際のネットミームとしてもしばしば使われている。
なお、同じパッケージの裏側には「どちらが勝っても、人類は逃げられない…。」とのアオリ文が書かれているが、これも『エイリアンvsプレデター』のキャッチコピー「――どちらが勝っても…人類に未来はない。」のパクリである。

なお、肝心の内容は「酷い」の一言で、チープすぎるCGは勿論、映像は合成技術はもちろん何から何まで拙い。
後述のスカイスが登場する場面ではよく見ると、スーツの隙間から中身の演者の肌が見えるなど。

しかし、シナリオにおいてはいわゆるジョック役の友人キャラが悪い奴ではなく、
ギークポジションの主人公と会話する青春劇な序盤は普通に評価されていたり。
チープすぎる造形が一周回って笑えるロボターなど、その全てが低評価に値する映画ではない。

なお、ルイス・ショーンブラン監督は本作のほかに、『インクレディブル・ハルク』のパクリ映画『インクレディブル・ルク』(原題:『The Amazing Bulk』)を手掛けている。


登場人物


  • タイラー
眼鏡でギークで童貞な主人公な男。
親友のジェイクの計らいで童貞卒業のため、キャンプに向かう事になり、ビッチなクリスタルから迫られるのだが、気が動転してる上に、女子相手には奥手なので拒否ってしまう。
他の連中は半信半疑でアバの話を聞く中で、一人だけ集中具合が違うなどスピリチュアル系かもしれない。
終盤では、そこらで拾った木の棒でスカイスを貫くという人間業とは思えない事を行う。

  • ジェイク
タイラーの親友である体育会系の男。元フットボーラーで怪我に悩んでいる。
こういう映画ではこういう役の奴は嫌な性格をしているのが定番ではあるが、ジェイクはタイラーの事を気に掛けたり、ティファニーと真剣に恋人になりたいと思うなどと普通に良い奴である。
後半でデーナに擬態したスカイスを前にパニックを起こし、山刀を振り回すが、誤って隣のティファニーの首をはねてしまい、絶望する所でスカイスに腕をもぎ取られて殺害される。

  • ジェシー
真面目のしっかり者な女性。
タイラーと一緒に生き残る事となる。

  • ティファニー
ジェイクのガールフレンド。ジェイクからはちゃんとした恋人になりたいと思われていた。
前述の通り、ジェイクに首をはねられて死亡。

  • デーナ
タイラーに気がある地味な女性。
クリスタルに化けたスカイスに襲撃されて死亡。

  • クリスタル
ジェイクからは簡単にSEXできると思われている、典型的な尻軽キャラな女性。
山道を歩く事に文句を垂れるわ、キャンプの作業を何一つ手伝わないなど、ジェイク達が呆れてしまう性格の悪さがある。
夜にタイラーに迫るが、気が動転したタイラーから拒絶された事で激怒して、一人で森の中に入る。
お約束通り、そこでスカイスに襲われて死亡する。

  • アバ
惑星ノーシャ出身のカラパイン族の一人で、ブルーベリー色の肌を持つ。
後述のスカイスを始末するために、チープすぎるCGな宇宙船に乗って地球までやってきた。
軌道上に宇宙船を停めたまま、分身を地球に送り込んで活動する。
上から目線による異星人マウントが得意であり、地球の言語に対して「貴方達の言語はシンプルだから」と言い出したり、「(自分らの主星には)太陽が2つある」などと細かくマウントを取っている。

持ってきたロボターやバリア発生装置の尽くが故障しており使い物にならなくなった事に対し、「おたくの進んだ惑星の機械で動くのはないのか?」とジェイクから皮肉られる事となる。
スカイスを始末した後に、ロボターの爆発に分身と降下ポッドが巻き込まれるとなぜか宇宙船も爆発して死亡。何のための分身なんだか……

  • ロボター
チープすぎる造形の二足歩行ロボ。こいつらといい勝負をしている。
物体を原子レベルで破壊する音速カノン砲など様々な武装をしているのだが、地球に降下させた際に故障するなど、耐久力に難がある。
最後は音速カノン砲なのかただのロケランなのか分からない武器でスカイスを倒したのだが、ガタが来ていたのか自身も爆発。
吹き飛んだ破片でアバの分身とポッドも消し飛んだ。

  • スカイス
惑星ノーシャで異種交配実験により生み出された生物。見た目は人間大のヒキガエルのごとき怪物。
あまりの凶暴性に手が負えなくなり、近くの星に捨てたらそこで爆発的に増殖、数世紀後には星全体に増殖していたという有様で、アバ達と壮絶な戦いをしており、未だに絶滅できていない。
女王となった最初の10体は単為生殖が可能であり、地球にやってきたのは最後の1体である。
生身で宇宙を移動した後に、大気圏突入して地表に激突しても無傷という恐るべき耐久力や、手に入れたDNAを元にその生物に擬態透明化能力擬態した際には口車により仲間割れをさせようとするなど高い知能を持つ。エイリアンの癖にプレデター要素まで持ってやがる…
卵生であり、地球にやってきた数日という極短時間で幾つもの卵を生み出す生殖能力の高さを持つ。


余談


レンタル版のパッケージは普通であり、内容紹介はエイリアンとアバターが戦うと見せかける風になっている。

地!球!決!戦!
どちらが勝っても、人類は逃げられない…。
大人気SFシリーズ「エイリアン」と全世界興行収入NO.1「アバター」が激突!
全世界が待ち望んだ、映画史上"最強・最大"の対決、遂に実現!

詐欺じゃないこれ?


最初に書いたセンスありすぎるキャッチコピーだが。
サメ映画のとある作品では更に進化したキャッチコピーが使われており、それはなんと。











!!
…もはや何も言うまい。




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最終更新:2025年03月18日 13:09

*1 ただし映画未見の人には勘違いされがちなポイントではある