ゼーガペインADP

登録日:2025/02/16 Sun 19:48:25
更新日:2025/02/23 Sun 17:17:17
所要時間:約 6 分で読めます




「強く生きてくれ」

「愛してるわ...キョウ」

「俺もさ。イェル」

Activating Vanishment Mode...



忘れられない、

未来(ヰタミ)記憶(オモヰデ)───



ゼーガペインADP

概要___


ゼーガペインTVシリーズ10周年の2016年10月15日から上映された劇場アニメ作品。

ADPは、改作・翻案を意味する「Adaptation」と、進んだプロジェクトを意味する「Advanced Project」の2つの意味がある。

スクライドオルタネイション』の成功を受けて企画された作品であり、元々はただの総集編の制作の依頼が行われたことを発端としている。監督がループする世界観を利用して、前日譚を描くことを提案し、この形になった。

TVシリーズ本編の映像やパチスロで使用された映像*1に新規映像を追加し、新しい物語を創造するという手法を取っている。

映画研究部の部長、カノウ・トオルや、キョウの先輩であるコハクラ・ナツミなど、TVシリーズでは名前しか出ていなかったキャラクターが、映像として登場しているのが特徴。

特報では、総集編のような映像が公開されており、声もテレビシリーズのものが使用されている、BGMも花澤香菜の「Silent Snow*2が使用されるなど、ADP本編とは関係ないものになっている。特報詐欺。

特報以外にも、冬の制服のキョウ・シズノ・リョーコのイラストが9月1日に公開される、メインビジュアルが青春ドラマ風*3など、ADP本編とはあまり関係ない宣伝がされていた。

実際には上記の通りTV版本編ありきでの前日譚。最低限の説明はあるため単独で観ることはできるものの、本編第20話あたりまでのネタバレを含むため、少なくともそこまで履修or復習した上での視聴が望ましい。

本作をカミナギ・リョーコ側に視点を置き、オリジナル要素を追加して再構成した小説『エンタングル:ガール』が存在している。

本作の続編として、2024年に『ゼーガペインSTA』が公開された。

あらすじ___


ソゴル・キョウは、ガルズオルムとの戦いと、舞浜での2つの生活を繰り返し続けていた。閉塞感漂う終わりの見えない戦いの中、謎の少女・イェルとの出会いと、ゼーガペイン・アルティールの完成によって、その戦いに転機が訪れる。

登場人物___


ソゴル・キョウ
CV:浅沼晋太郎

開始時点で既にセレブラントとして覚醒しており、オケアノスの一員としてガルズオルムとの戦いに身を投じている。戦闘に出た際に失望と高揚を抱いたことによって、シマに注目されている。完成したゼーガペイン・アルティールのガンナーに選ばれ、イェルと出会う。
つまり、本作のキョウはTV版でいうところの「前の」ソゴル・キョウ。TV版では本人のメッセージや関係者の言葉から断片的に示唆されるに留まっていた彼の戦いと苦悩が本作の主軸となる。


イェル
CV:川澄綾子

最初はドヴァールカーに搭乗していたセレブラムのエキスパート。ゼーガペイン・アルティールのウィザードとしてオケアノスに派遣され、キョウと出会う。


カミナギ・リョーコ
CV:花澤香菜

映画研究部の部員。この映画では覚醒しないため、非戦闘員として、目立たないキャラになっている。その代わり、本作関連作品である小説『エンタングル:ガール』の方で活躍している。


シマ
CV:坪井智浩

オケアノスの司令。表向きは舞浜南高校の生徒会長として暮らしている。


ツムラ・サチコ
CV:大津田裕美

ハヤセと付き合っている女子学生。オケアノスに搭乗している士官であり、ガルズオルムと戦っている。


カノウ・トオル
CV:柿原徹也

カミナギの先輩で、映画研究部の部長であり、オケアノスに搭乗している、ゼーガペイン・ジャターユのガンナー。シマの後継者として見られており、ルーシェンとともにゼーガペインの回収任務などを任される。コードネームはミナト。


ルーパ
CV:久野美咲

本作から登場しているキャラクター。オケアノスに搭乗しているAI。「〇〇なんだナ」というしゃべり方をする。舞浜の広告として採用されている。『STA』にも登場。


フナベリ
CV:甲斐田裕子

本作のオリジナルキャラクター。舞浜南高校の校長。元々は、量子コンピュータの研究者だった。


ナフシャ
CV:成田剣

ナーガの意思を実行するガルズオルムの技術屋として、セレブラントを苦しめる。『STA』にも登場。

『ゼーガペインNOT』のラルナックス艦長としても同じ姿、同じ名前が登場しているが、声は異なっている*5。ただし、狂気に駆られているのは、『NOT』でも本作でも同じ。


コハクラ・ナツミ
CV:戸松遥

本作のオリジナルキャラクター。キョウの中学時代の先輩であり、現在は沖縄の与那覇前浜で過ごしている。男勝りな口調。中学時代には、トミガイたちと一緒にキョウの水泳の大会を応援していた。登場時には三線を引いている。『エンタングル:ガール』にて、苗字の漢字表記が古波蔵であることが明かされた。


関連用語___



本作では、アルティールガルダフリスベルグカラドリウスの4機のゼーガペインと、新たなゼーガペイン・ジャターユ、小説版『忘却の女王』で登場していた、ゼーガファイターが登場する。


◆ガルズオルム側の機体

テレビシリーズに登場したコブラルと、パチスロで初登場したザダラゥが登場している*6

◆千葉工科大学

舞浜南高校の系列大。フナベリ校長から言及がある。『エンタングル:ガール』でも登場している。


◆前浜

沖縄県宮古島与那覇の地名。コハクラ先輩が作中で発言している通り、沖縄ではマイパマという。コハクラ先輩が現在住んでいる場所。なぜここなのかというと、舞浜とかけた説が濃厚。


◆蛇の毒

ジフェイタスの防御機構。ベノムウェア。『STA』でも登場している。

楽曲___


◆羽よ背中に(歌:新居昭乃)

主題歌。新曲。

◆and you(歌:ROCKY CHACK)

挿入歌。テレビシリーズでも使用されている。

◆SWEETPAIN

挿入歌。元々は、パチスロの楽曲。原曲では、リョーコ、シズノ、ミナトが歌唱している。本作では、インストゥルメンタルで使用されている。

余談___


  • 最終決戦で、「トガとミオが」というセリフがあるが、こちらは『ゼーガペインXOR』の冒頭で起こったある出来事を示唆していると思われる。

  • テレビシリーズやその他関連作品との設定の若干の齟齬が見られる。

  • 本作制作時にはすでにパチスロゼーガペイン2(=『STA』の元となるストーリー)の企画がスタートしていた*7。本作の新キャラであるルーパは、2のために新造されたキャラクターで、逆算されて本作に登場しているとのこと。

  • なかなかスパロボとの関わりがなかった、ゼーガペインだったが、本作の公開に前後して、『スパロボX-Ω』にテレビシリーズのゼーガペインが参戦し、後に本作初登場のジャターユも参戦した。また、スパロボDDでは、序盤でADPの再現がされており、ゼーガペイン関連のユニットパーツ版権表記は(なぜかテレビシリーズの部分に至るまで)ADPとなっている。



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  • 是我痛
最終更新:2025年02月23日 17:17

*1 パチスロの映像をアニメ作品にフィードバックするのは、2015年のテレビシリーズ終盤の総集編『PROJECT RESURRECTION 8.3.1.2015』や2016年のテレビシリーズ中盤の総集編『超圧縮・ミズハナ編 ゼーガペイン Memories in the shell』で既に行われているため、本作が初めてではない。

*2 PVにゼーガペインのスタッフが関わっている楽曲で、リョーコらしき人物も登場しているので、全く関係ない楽曲というわけではない。

*3 これに関しては、テレビシリーズのメインビジュアルもそうだが。

*4 ミサキは妹の名前で、シズノは制作側から「憧れの先輩か母親の名前」という情報が出ており、憧れの先輩がコハクラ・ナツミであるため、消去法でシズノが母親の名前だということが明らかになっている。

*5 『NOT』では石塚運昇が演じている。

*6 搭乗している復元者・ヴァボルとネーヴェもパチスロ初出のキャラクター

*7 コロナ禍さえなければ『ADP』からそれほど時間を置かずに稼働できていたという。