登録日:2025/08/21 Thu 19:52:00
更新日:2025/08/29 Fri 09:14:52
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B.B.は、レメディー・エンターテイメントとロックスター・ゲームスのメディアミックス作品『MAX PAYNE』シリーズのキャラクター。
外見モデル/演者:アキ・ヤルヴィレト
声:アダム・グルッパー
映画版演者:ボー・ブリッジズ
登場作品:『
MAX PAYNE』『MAX PAYNE 3(グラフィックノベル版)』『マックス・ペイン(映画)』
🔫概要🔫
ニューヨーク市警察の麻薬取締局(DEA)に所属する捜査官。
主人公
マックス・ペインの同僚にして仲間。
アレックスと共に、新型化学薬品ヴァルキアを売り捌くイタリアンマフィア「パンチネロ・ファミリー」に潜入捜査していたマックスのサポート役を担っていた。
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ネタバレ |
しかしその正体はニューヨーク州ニューヨークシティの半分を掌握する製薬会社「エイシア・コーポレーション」のスパイにして、社長 ニコール・ホーンの右腕。
ヴァルキアはエイシア・コーポレーションが開発した強化兵士を生み出すための薬品であり、そのテストのためパンチネロ・ファミリーに横流しされていた。
ホーンとパンチネロ・ファミリーのドンであるアンジェロ・パンチネロの間には絶対的な主従関係が築かれており、パンチネロ・ファミリーは事実上のホーンの私兵団であった。
B.B.はホーンから麻薬捜査の撹乱や麻薬捜査官の抹殺を一任されており、数々の裏工作と引き換えに莫大な報酬を得ていた。
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🔫人物像🔫
背が高い茶髪の白人男性で、常にサングラスを着用しているため目の色は不明で、無精髭を生やしていた。
拝金主義者であり、金のためなら平気で仲間を裏切り、時には自ら手を下すことも躊躇せず、そのことを反省したり後悔することもないサイコパス。
作中では前述のサングラスの他に特注の黒いスーツ、グレーのワイシャツ、黄色のネクタイ、揃いのカフス、金の腕時計、茶色のトレンチコートを身に着けている。
いずれも高級品であり、拝金主義というキャラクター性を象徴する装いといえる。
マックスのことは原語版では「マクシー(Maxey)」と呼んでいたが、これが親しみやすさを演出するためなのか、あるいは単に小馬鹿にするためかは不明(明らかに天性のサイコパスなので両方の可能性があり、断言できない)。
戦闘能力は高く、高い射撃能力と身体能力を持つ。
作中では扱いが難しいとされる最大口径のデザートイーグルや、一般に流通していないはずのジャックハンマーを巧みに使いこなしていた。
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ストーリー上での立ち位置 |
ストーリー序盤にマックスの親友にして同僚であるアレックスを殺害した張本人であるため、ホーンと並ぶマックスにとっての仇敵にして宿敵と言える。
また、3年間行動を共にしてきたマックスとアレックスから信頼されていたことから、善人として表層を繕ったり人心掌握することに長けた、スパイとして非常に優秀な人物であったことがうかがえる。
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🔫B.B.の武器🔫
ガス圧作動方式の自動拳銃。
マグナム弾や50口径AE弾を装填・発射できる。
ムービーのみ使用。
ブルパップ方式のフルオートショットガン。
シリンダーごと交換するしか再装填方法が無い欠陥銃で、プロトタイプしか存在しないはずだが、B.B.と仲間達は数丁のジャックハンマーを入手しており、更に簡単にリロードできるようにカスタムされている。
カスタムにより欠点が無くなった結果、作中最強の銃となっている。
B.B.はこの希少な銃を巧みに扱うことができる。
ピンを抜いてから数秒後に破裂し、周囲に破片をまき散らす擲弾。
麻薬捜査官に支給される装備ではない。
B.B.は何故かこれを大量に所持している。
B.B.が所有する黒いバン。
銃弾を弾く防弾仕様で、内部には銃火器が内蔵されている。
🔫B.B.の手下🔫
B.B.が雇った殺し屋兼ボディガード達。
呼び名通りトレンチコートとインカムを身に着けている。
能力や装備はホーンの取り巻きの殺し屋であるキラー・スーツには流石に劣るものの、高い射撃能力を持ち、かなりの遠距離からでも攻撃を当ててくる。
ちなみに比較の参考として例を挙げると、パンチネロ・ファミリーのモブスターは僅か数メートル先にいる直立不動のマックスに対してさえ攻撃を外すことがあるため、キラー・トレンチコートがいかに優れているかがわかる。
一方で装備はパンチネロ・ファミリーに毛が生えた程度で、コルト・コマンドーやイングラム、ジャックハンマーといった強力な火器を装備した者はごく一部で、大半はポンプアクション・ショットガンやベレッタ9mmピストルを装備している。
🔫作中の活躍(ネタバレ注意)🔫
『MAX PAYNE』(2001年2月)
DEAに潜入しホーンのスパイとして活動していたB.B.は、パンチネロ・ファミリーが大規模な銀行強盗を企てていると知り、これを利用してマックスとアレックスの抹殺を企てる。
銀行強盗の侵入ルートであるロスコーストリート駅をマックスとアレックスの情報交換の場として指定し、彼らが銀行強盗に鉢合わせするように誘導した。
更にB.B.は、万が一2人が生き延びた場合に備えて自身もロスコーストリート駅に行った。
B.B.の期待に反し、マックスは一騎当千の活躍で銀行強盗を皆殺しにしたため、2人は再会を果たしてしまう。
B.B.は仕方なく、アレックスの背後から忍び寄り彼をデザートイーグルで射殺し、逃走した。
その後、ニューヨーク市警察に通報し、生き延びたマックスを「アレックス殺しの犯人」として指名手配犯に仕立て上げた。
更に、念には念を入れパンチネロ・ファミリーにマックスが潜入捜査官であることをタレコミし、彼がファミリー全員から命を狙われるように仕向けた。
数日後、紆余曲折を経てマックスはほぼ一人でパンチネロ・ファミリーの幹部を皆殺しにして壊滅させ、パンチネロ・ファミリーを操っていたのがエイシア・コーポレーションの社長ニコール・ホーンであると突き止めていた。
更にマックスはコールドスチール工場の地下バンカーに隠された、秘密の研究所「ディープシックス」を暴き、数々の証拠を手に入れてしまっていた。
もはや決して生かしてはおけない存在となっていたマックスを始末するため、B.B.は再び行動を起こした。
B.B.は「事態を把握できていない仲間」を演じながらマックスを電話で教会の隣のガレージに呼び出し、仲間と共に彼を始末しようと目論んだ。
しかし指定した場所に来たマックスはとっくにB.B.が「敵」であると見抜いていたため窮地に陥るが、助けに入った仲間が運転する黒いバンで逃走し、地下駐車場に逃げ込んだ。
その後、マックスに大勢の仲間をけしかけたりバンの窓から銃弾を浴びせたりと妨害したが、遂に最下層まで追い詰められてしまい、焦ったのか運転手が事故を起こしたためバンも大破し、仕方なくジャックハンマーを手にマックスと対峙する。
ちなみに、バンが大破した原因はマックスの攻撃や罠とかではなく完全に運転手が運転ミスしたせいである。
マックス、マックス、マックス
隠れてないで出てこい
俺は運命を受け入れないやつや、利口な選択をしないやつが大嫌いだ
知ってるよな?
ボス戦が開始すると同時にB.B.は逃走し、B.B.の手下であるキラー・トレンチコートが立ちはだかる。
2人のキラー・トレンチコートを倒して奥へ進むと、更に3人のキラー・トレンチコートが現れて立ちはだかり、B.B.は3人の手下達から少し離れた位置にしゃがみ、その場から動かずに正確な狙いで銃撃してくる。
前述の通りB.B.の武器はジャックハンマーで、高い命中精度で強力な散弾を高速連射する。
3人のキラー・トレンチコートを倒してB.B.に近付くと更に奥に逃走し、フェンスを乗り越えて反対側に行ってしまうが、素早く追えば追いつけることもある。
マックス(プレイヤー)がフェンスの前でじっとしているかフェンスを乗り越えるとやがて姿を現し襲いかかってくる。
この時の一対一の戦いではジャックハンマーでの銃撃の他に手榴弾投擲やローリング回避といった行動も多用する。
B.B.は
何故かジャック・ルピーノと同じくらいタフで、難易度によってはなんとベレッタ9mm弾換算で約70発分の体力を誇る。
これはグレネードランチャーだと3発分で、スナイパーライフルだと約5発分に相当する。
化け物かな?
体力が尽きると断末魔の叫びをあげてその場で息絶える。
ボスとしては唯一、倒してもスロー演出も撃破ムービーもなく、戦闘BGMすらない静かな決着となる。
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注意:初見プレイの方はゲーム体験を損なう可能性があります。1周目は真っ当にプレイすることをお勧めします |
5人のキラー・トレンチコートを倒したあと、近付いてもB.B.が逃げ出さないギリギリの距離にある青い車を盾にしながら、ベレッタの一丁持ちでB.B.を撃つことができる。
デザートイーグルは両手で撃つが、ベレッタは右手だけで撃つため右手さえ車から飛び出ていればB.B.をほぼ一方的に攻撃できるのである。
一応、ベレッタを持つ右手だけは晒す必要があるため、散弾の一部が被弾する可能性はあるが、散弾の大半は車に弾かれるため微々たるダメージで済む。
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🔫MAX PAYNE 3(コミック版)🔫
過去回想として僅かに登場。
原典通りジャックハンマーを手にし、ベレッタでマックスに射殺されるシーンが描かれた。
ちなみに『MAX PAYNE』のマックスの外見モデルはサム・レイクだが、本作では『MAX PAYNE 3』に合わせてジェームズ・マカフリーの見た目のマックスとなっている。
🔫マックス・ペイン(映画)では🔫
B.B.ヘンズリーというフルネームになった。
元刑事のエイシア・コーポレーション保安警察部長にして社長ニコール・ホーンの右腕。
本作ではマックスに情報提供する味方を演じながらも、その正体はマックスの妻子を殺害した張本人にして映画のラスボスという、マックスの最大の宿敵となっている。
最期はゲーム版のホーンのようにエイシア本社のヘリポートでマックスと対峙し、サブマシンガンでマックスに銃弾を浴びせ負傷させるも致命傷にはならずに弾切れしてしまい、マックスにたった一発の銃弾で殺された。
🔫余談🔫
- B.B.のモチーフは北欧神話のヘズだと思われる。
常にサングラスを着用するのは盲目を思わせ、更にアレックス・ボルダーを殺したように、ヘズも異母弟バルドルを殺害している。
- 「バルドル」と「B.B.」の名を冠するキャラは後の『Alan Wake』シリーズにもボブ・バルダー(Bob Baldur)として登場する。
こちらは白血病で亡くなったベーシストで、ロックバンド「オールドゴッズオブアースガルズ」の一員。
死後も余剰次元生命体となってライブに参加し続け、アンダーソン兄弟を助ける味方である。
光の神の名を冠するに相応しい活躍と言える。しかもB.B.なのに裏切らない。- 一方で「アレックス」という名前はアレックス・ケイシーに引き継がれた。
- また、B.B.がマックスを呼ぶ時の「Maxey」はアレックス・ケイシーのファミリーネーム「Casey」にスペルが似ている。
- B.B.とのボス戦があるChapter4:「仮面の裏側」は原語版では「Backstabbing Bastard(裏切り野郎)」であり、B.B.という名前と掛かった言葉遊びになっている。
- グラフィックノベルパートでは、B.B.はアキ・ヤルヴィレトが実写で演じている。
また、グラフィックノベルでのB.B.は金髪だが、ポリゴンモデルでは暗い茶髪であり全く色味が違う。
また、トレンチコートもグラフィックノベルパートでは真っ黒に見える。
- 『MAX PAYNE』のラスボスはニコール・ホーンだが彼女との直接対決は無く、ボス戦の内容は「制限時間内にホーンの手下を殲滅してアンテナ台を特定の手順で倒壊させるとクリアとなり、失敗すると強制的に即死する」というイベント戦であるため、実際に対峙して直接戦える実質的なラスボスはB.B.と言える。
また、前述の通り映画では正真正銘のラスボスかつ黒幕に昇格している。
追記、修正は仲間をうって(売って・撃って)からお願いします
最終更新:2025年08月29日 09:14