登録日:2026/01/26 Mon 13:42:43
更新日:2026/03/22 Sun 09:08:25
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パーティジョイとは、1983年から1992年にかけて小学生を対象にバンダイが展開した、低価格ボードゲームシリーズ。
価格は1000円で統一。ルールは軽く、世界観は濃く、遊び心に満ちていた。
当時の子どもたちにとっては「どこの家にも2~3個は転がっていた」と言われるほどの国民的シリーズで、
主な題材はアニメ、漫画、TV番組、ホラー、ファミコン、オリジナル作品と多岐にわたり全135タイトル+派生作という圧倒的な物量を誇る。
日本独自の1000円ボードゲーム文化の象徴であり、子どもたちにボードゲームの楽しさを広めた立役者。
バンダイ栃木工場の指揮のもと、M社・S社という2つの制作会社が中心となって作り上げたという。
M社の開発者を名乗る証言では「1人1タイトル」方式で制作され、複数のデザイナーが多数の作品を生み出した。
概要
1983年、バンダイは「おばけ屋敷ゲーム」の成功を受け、1000円で買えるボードゲームという新しい市場を切り開いた。
それがパーティジョイである。
現代のドイツゲームのような重厚な戦略性とは異なり、「
取扱説明書を読まなくても遊べる」という設計思想が徹底されていた。
これは、当時のデザイナー・野村紹夫氏が語るところによると、
「
ファミリーコンピュータは説明書を読まなくても遊べる。ボードゲームもそうあるべきだ」
という要求があったためだという。
題材決定 → アイデア出し → 試作(5回ほど作り直し) → 社内テスト → バンダイでのテスト → ルール確定 → デザイン → 製造 → 発売
という工程が確立し、
制作期間は1本あたり約3ヶ月、シリーズ全体では月1~2本という驚異的なペースで新作が投入されていた。
パーティジョイの特徴
- 1000円で買える子どもの味方
当時のファミコンソフトは5000円前後。
その中で1000円という価格は圧倒的に手が届きやすく、「お小遣いで買えるボードゲーム」として爆発的に普及した。
- 毎月のように新作が出る圧倒的スピード
版権ものは半年で販売終了するため、常に新作が必要だった。
その結果、年間10~20作ペースで新作が登場する異常な回転率となった。
- すごろく+αの分かりやすいゲーム性
ルールは軽く、すぐ遊べて1ゲーム20~30分。子ども同士でも成立する。
現代の軽量級ボードゲームの先駆けと言っていい。
- 題材の幅がとにかく広い
- 紙の量という制約を逆手に取ったデザイン
1000円という価格制限の中で、
紙のカット、ルーレットの配置、イラストの密度、構成部品の最適化など、職人技のような工夫が詰まっている。
制作会社の証言によれば、
「安易なすごろくは作らない」
という強いこだわりがあったという。
遊び方
パーティジョイの多くは、以下のような基本構造を持つ。
- すごろく形式の移動
ダイス(サイコロ)(またはルーレット)で進む。
説明書を読まなくても遊べるように、「とりあえず振ればゲームが始まる」という設計。
- イベントマス
など、作品の世界観に合わせたイベントが発生。
ルールは簡単だが、ルート選択、アイテム管理、対人妨害、心理戦など、作品によっては意外な深みがある。
- ごっこ遊びの再現
デザイナーは「原作の世界をどう再現するか」を最重要視していた。
原作の雰囲気をどう落とし込むかに全力を注いでいたため、「ごっこ遊びの完成度」が非常に高い。
キン肉マンならばタッグ戦、風雲たけし城ならば罠だらけのステージ、ホラー系ならば脱出・探索、ファミコン系ならば裏技・攻略情報付き
- 勝利条件はシンプル
など、子どもでも理解できる明快な条件。
主なゲーム
- ぼくら少年探偵団
- 日本全国ミケ猫トマトの配達屋さん
- SUPER HARD ACTION 北斗の拳ゲーム
- 機動戦士Ζガンダム テイクオフマーク2 (1985年)-
- 機動戦士Ζガンダムゲーム 宇宙要塞グリプスの戦い (1985年)
- SDガンダムワールドゲーム 笑撃の宇宙編 (1987年)
- SDガンダムワールドゲーム2 爆笑のシャア編 (1987年)
- スーパーディフォルメガンダムワールドゲーム3 武者5人衆編
- すーぱーでぃふぉるめがんだむわーるどげーむ四 其の壱・激闘の戦国伝編 (1989年)
2人から4人用。カードダスとの連携もあり、追加データとして使用できた。
- すーぱーでぃふぉるめがんだむわーるどげーむ五 其の弐・城塞前の攻防編 (1989年)
- すーぱーでぃふぉるめがんだむわーるどげーむ六 其の参・城郭の大乱闘編 (1989年)
- 超時空要塞マクロス Love is Passing Away-
- ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大魔境
- 謎の村雨城ゲーム
- スーパーマリオブラザーズ3
派生シリーズ
指南役シリーズ(1991~)
ファミコン攻略特化。
パッケージがカセット風で、攻略情報が大量に載っている。
W(ダブル)シリーズ
価格2000円。
内容量増、立体コマ付き。
- SDガンダム外伝 ラクロアの勇者
- ガンドランダー 闇の黙示録
対象年齢8歳以上、2人から4人用。
プレイマットの表裏で「急襲!赤い盗賊団」と「ゴーンドランダー神殿の決闘」という異なるゲームを遊ぶことができる。
マトリックス対戦ゲーム(1991~92)
SDガンダムのミニプラを駒にした対戦ゲーム。
パーティジョイ後期のフィギュア付属路線の象徴。
ひとつのゲームの中に味方キャラ5個と敵キャラ5個入っているゴージャスなゲーム。
ジオングが灰色でジェットマンにならないので揉めてるのをゲームに入れなかったギロスが見ている
他、仮面ライダー倶楽部も出ていた。
終焉とその後
1990年代に入り、ファミコン・
スーファミの普及、キャラ物偏重によるゲーム性の制約、フィギュア付属による原価圧迫などが重なり、シリーズは1992年頃に終焉を迎える。
しかし、パーティジョイは日本のボードゲーム文化の基礎を作ったシリーズとして、今もコレクターや研究者の間で高く評価されている。
2018年、バンダイナムコホールディングスは『CEATEC JAPAN 2018』にて、「BANDAI IoT WORKS」の一環としてパーティジョイを現代向けに再構築した「パーティジョイAI」を発表した。
市販のスマートスピーカーと連動し、プレイヤーがコマを動かしながら「3番に移動」「5番のザクを攻撃」などと声で指示すると、
スマートスピーカー側のAIが盤面を認識してBGM・効果音・名セリフを再生し、ゲーム進行や判定を行う。
AIは敵軍の指揮官として振る舞うだけでなく、
「敵の状況を教えて」などの質問に応じてアドバイスを返すゲームマスターとしての役割も担う。
展示版は『機動戦士ガンダム』を題材とし、名シーンを再現する演出を備えていた。
誰もが知っているのに、誰も全貌を知らないシリーズですので、追記・修正お願いします。
最終更新:2026年03月22日 09:08