キン肉マン(漫画)

登録日:2010/10/11Mon 22:41:58
更新日:2025/04/07 Mon 14:19:42
所要時間:約 14 分で読めます


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この世に完璧なものが一つだけある…

それは正義超人の友情さ!


キン肉マン』とは、ゆでたまごによる漫画作品。
週刊少年ジャンプ』にて1979年~87年までの8年間連載され、2012年からは続編がWeb連載中。
単行本は本連載時までで36巻、短編エピソードなどを集めた37巻が発売。
そしてWeb連載版は38巻から刊行され、2025年4月現在88巻まで発売中。



目次




概要


中井義則と嶋田隆司による男性2人組のコンビ漫画家、ゆでたまごのデビュー作にして代表作。原型は作者が小学生のときにあったといい、持ち込み作となって『ジャンプ』編集部の目にとまり連載化された。
超人」=スーパーヒーローと呼ばれる超人レスラー達の命がけのプロレス風味バトル漫画である。

当初は地球を侵略する怪獣退治をメインとしたギャグ一辺倒の作風で、
連載当時は劇画路線が中心だった当時のジャンプ誌上ではそのユーモラスな絵柄と明るい作風が低年齢層から高い人気を得た。
そして物語が進むにつれて、当時の流行を貪欲に取り込みプロレスバトル路線を確立。シリアスな展開や流血・人体破壊など過激・残虐なシーンも増えていった。

当初は超人=ヒーローの漫画内での呼び方といった感じだったが、その後悪の超人も登場しプロレス漫画に移行する中で「ヒーローでもある半神的存在、人類を越えた種族」との意味も込められるようになった。

キン消し牛丼等、数々の社会的ブームを巻き起こした不朽の名作。
1997年から2011年には続編『キン肉マンⅡ世』、2008年から2013年にはパロディ作品『キン肉マンレディー』が制作された。

所謂「努力・勝利・友情」「正義VS悪」の王道的少年マンガだが、「主人公が不細工でリアルに人気がない」という当時としては珍しい作品でもあった。


読者公募から誕生したキャラがとても多いのも有名で、作者オリジナルデザインのキャラクターは、ごく初期のそれと、キン肉マン スーパー・フェニックスを除く*1運命の五王子ぐらいのもの。
準主役級のロビンマスクや、スピンオフの主人公になったラーメンマンでさえ、読者公募から生まれたキャラクター。彼らをデザインした読者にとっては一生ものの自慢になっただろう。
また、惜しくも直接の登場は叶わなかったが、他のキャラクターの能力や、姿のデザインのベースになった、応募キャラも存在する。


作品構成

作中ではエピソードの区分けが割としっかりしており、本連載は
○怪獣退治編
○超人オリンピック*2
○アメリカ遠征編
○第二次超人オリンピック編
○七人の悪魔超人編
○黄金のマスク編(七人の悪魔超人編と合わせて「悪魔超人編」とされる場合もある)
○夢の超人タッグ編
○キン肉星王位争奪編
以上の8シリーズ構成となっている。(アメリカ編と第二次オリンピック編の間に宇宙野武士編があったりするが、ゆで的にはなかった事にしてほしいようである)

2012年からWeb連載では王位争奪編後から直接地続きになっており、
完璧超人祖始
オメガ・ケンタウリの六鎗客
超神編(仮)
○時間超人編(仮)
に分けられる。

調和の神ら12柱の超人の神が下天し超人となった「超神」たちが登場する新シリーズが開始された2020年8月17日からは、電子媒体のweb連載と紙媒体の週刊プレイボーイでの同時掲載も開始されている。

なお、同じ本連載の続編として執筆されたWeb連載と『キン肉マンⅡ世』が直接繋がっているのかは未だにはっきりしておらず、読者でも意見が分かれている。
作風の違いが大きすぎて繋がりをイメージ出来ないというのが一番の問題かもしれないが

また、同作者の『SCRAP三太夫』では最終2話にてある超人がゲスト出演し、本作と同じ世界の未来の話であることが示されているが
その超人の描写が同じく未来の話である『Ⅱ世』とは異なるため、少なくともパラレルワールドの1つ程度にとらえておく方が良いだろう。


連載に至るまで

ゆでたまごが高校生時代*3に投稿した読み切りが当時の編集長・西村繁男によって見出され、高校卒業とともに連載デビュー。
西村曰く「子供でも落書きできそうな絵柄」。

当初は稚拙な絵柄と突拍子もない展開を揶揄されながらも「落ちこぼれヒーロー」が描く味わい深いストーリーと魅力的な新キャラクター達で人気を掴み、連載を重ねるに連れて働いているゆで(中井義則)の画力も向上。そして人気絶頂の中、人気絶頂の内に終了させたいとの理由から王位争奪戦にて完結を迎えた。
その後ゆでたまごは『キン肉マン』以上の作品を作ることが出来ず苦境を強いられるが、『キン肉マンⅡ世』のヒットで名声を取り戻す。ただし後半、特に『究極の超人タッグ編』は紆余曲折あって評価は芳しくなくなってしまったが
年月を経てストーリーテラーとして熟練の域に達した嶋田隆司、Ⅱ世連載のために画力を一から鍛え直した中井は、Ⅱ世終了後に満を持して『キン肉マン』本編の新作を再開。
『Ⅱ世』における様々な失敗を活かし、それでいて優秀な担当*4と組んだゆでたまごは、深く熱く濃密なストーリーと衰えを知らないギャグセンス、圧倒的な肉体美の超人たちをもって、かつて『キン肉マン』を愛した男たちを少年の心に還らせている。
ちなみに「肉マン」ではなく「キン肉マン」表記となっているのは、作者が小学生だった当時「筋」の字が書けず、カタカナにしていた名残。


ゆで理論」と「尋常じゃない量の後付け設定」

(『キン肉マン』という作品を読むにあたって理解しておくべき単語と事項について)

後付け設定というのは長期連載作品なら大なり小なり抱えてしまう問題ではあるが、この作品の場合量が半端じゃない。

例(ごく一部)
○序盤で出てきたギャグが後半で超重要設定になる
○キャラが死んで何の前触れもなく蘇って増えて死んでまた蘇る。後に超人墓場で一定期間働き、命の玉を四つ集めると復活できるという設定が登場した。
○ビッグ・ザ・武道「俺はメインのボディの上にオーバーボディというものを着ているのだ」
…ゆでたまごはマイルドマンを投稿した少年の気持ちを考えるべきである。


一方「ゆで理論」は主に
「作中における、独自の物理・生物理論」
を表す際に用いられる単語である。

有名所を挙げると
○落下速度は重い物の方が速い
〇100万ホーンの大音量で会場が地響きで揺れるだけ*5
両手×2倍のジャンプ×3倍の捻り=1200万パワー
○五倍…いや、十倍だ!!
○地球を逆回転させると時間が戻る
○前方後円墳は地球の鍵穴
○ゲーッ!象の超人
etc.

挙げるとキリがない。
「意味がわからない」と思った人は御一読いただきたい、残念ながら恐らく読んでもわからないだろう。
事実読者にしてみてもワケがわからないのだ(作者自身も、という説すらある)。
実際、作者自身「整合性より勢い」「次の展開は来週の自分が考えてくれる」というノリで描いていたことを堂々公言している。
……しかし、これらの矛盾・トンデモ理論を解決する魔法の言葉が存在する。


「ゆ で だ か ら」


これは、どんな超展開にも順応できる魔法の言葉なのだ。

例えば、

「なんでジェロニモが二人いるんだよ」
「まぁゆでだし」*6

「ウルフマンさっきカメラマン蹴散らしてたじゃん」
「まぁゆでだし」

あのシリ誰だったんだよ」
「まぁゆでだし」

「ミートくんの頭の文字が1コマだけママになってたよ」
「まぁゆでだし」

……まさに万能の言葉!

ちなみにゆでたまご作品の中では『キン肉マン』のゆで理論・ゆで展開はまだ序の口
闘将!!拉麺男』『グルマンくん』あたりはもっと凄まじい展開が君を待っている。

この他、世界観の根幹にプロレス=超人レスリングがあることが前提になっているのもツッコまれるが、『キン肉マン』の世界では神様からして超人レスリングのルールに則っているので何もおかしくない。
それどころか、超人レスリングありきで世界が創られ、それを無意識下で神託として受け取った人類が歴史を紡いできた(意訳)とも取れる描写すらあるので、古代の遺跡や文化財からニョキニョキとリングが出現しても何の問題も無いのである。


初見の方は、まず「少年の心」を持って『第一次超人オリンピック編』前後から流し読み、
続いて気に入ったシリーズをじっくり、
最後に最初からじっくりツッコミを入れつつ通して読む事をオススメする。
読み返す度にまた違った味わいが生まれる、スルメのような漫画なのだ。

特にWeb連載編以降はものすごい勢いで設定が追加されているので気になる人は見てみよう。


なお、最初期のキン肉マンは今の基準で見ると、作風があまりに違いすぎているためにおすすめはしにくい。
今でこそプロレス漫画として知られているが、最初期はギャグマンガとしてスタートしていたのだ。
本格的に超人プロレス漫画となったのが第一次超人オリンピック編からなのである。
初期に冒険ものだったり事件解決オムニバスものだったりするのが、途中でトーナメントバトルものに方向転換するのはジャンプではよくあった話なのだが…。

ただそれ以降もギャグは入るし、超初期に使っていた設定がいきなり復活したりするのが困るところ。
…まぁゆでだし。

読み切り版

読み切り版ではウルトラマンが出ていた。……と言うか彼らが主要人物だった。
読み切り版におけるスグルはキン肉星の王子ではなく、ウルトラ7兄弟(ゾフィー~レオまでの7人)の腹違いの弟でウルトラの父が酔いつぶれた勢いで飲み屋のオバちゃんに産ませた子と言う設定。
そのためか、幼少時代、腹違いの兄達や義理の母であるウルトラの母からいじめられていた。その仕打ちは、もはや正義の味方とは到底思えない。誰か歴代ゼットン呼んで来い。
当然ながら円谷プロから抗議を受け、今の設定に修正された。

なお、後にファンブック『キン肉マン 特盛』やコンビニコミックに再録。
「現在のウルトラシリーズの設定とは無関係」であることを注釈にて記載の上で、
円谷プロ側のご厚意により掲載を許可されたとのこと。それにしても、なんとも懐が広い話である……。


アニメ版

1983年~1986年・1991年に日本テレビ系で放送。アニメ製作は東映アニメーション
原作の「夢の超人タッグ編」までと、その後オリジナルストーリー「ザ・サイコー超人の挑戦編」「地獄の極悪超人編」を放送した。
なお、「夢の超人タッグ編」放送時に原作が追い付く展開になってきた為、本編を2ヶ月放送休止し、その後「夢の超人タッグ編Part2決戦!ピラミッドリング」で放送再開した。*7
その後、原作最終章の「キン肉星王位争奪戦」を放送した。

1作目は子供向けを意識していることもあり、残虐な描写も精々赤くない断面図程度に抑えられたりしているほか、ギャグや時事ネタのオンパレードとも言っていい。裏番組巨人の星ネタはもはや鉄板レベルで披露されたほど。
子供を笑わせるために描いた作品なのでお笑いネタならばオリジナル要素を入れまくってくれ というのが原作者じきじきのオーダーであった。
スポンサーである森永製品の宣伝やハレー彗星の解説など時代を感じる描写も多いが、原作初期より抑えられたとはいえ背景やモブに仮面ライダーやウルトラマンが書かれていたこともあった。おおらかな時代である。

一方で一部展開の改変だけでなく一部キャラの出番が増加しており、二階堂マリの正ヒロイン化、ナチグロンのレギュラー化、キン骨マン一同(イワオ、五分刈刑事、アニオリだがキン骨オババも)のコメディリリーフ化で原作とは一味違う作品となった。

キン肉星王位争奪戦では1作目から時代が変わったこともあってか、ギャグの頻度減少や画のリアリティ向上、原作設定とアニオリ描写のいいとこどりが行われた*8

また、各超人にテーマソングが用意され、「キャラクターソング」の先駆けとなった他、
初代OP主題歌「キン肉マン Go Fight!」も作品を象徴する楽曲として人気が高い。

2023年には「完璧超人始祖編」のアニメ化が発表され、2024年7月からCBCテレビ・TBS系列で放送開始。
分割シーズン制がとられており、2025年1月には2期が放送開始された。
製作会社はProduction I.Gに変更され、キン肉マンらキャラクターの名称やカラーリングは原作準拠になりスタッフ・キャストもほぼ一新された。*9
初回は第0話で、読み切り作品『キン肉マンの結婚式』のキン肉マンとテリーマンのスパーリングのシーンを元に、
アイドル超人達がこれまでの戦いに思いを馳せるという形で怪獣退治編から王位争奪編までをダイジェストで描いている。
そのため、場面によっては始祖編では目立った出番のないキャラにも台詞があったり声優があてられている。
なお原作の時代は冷戦後の1980年代後期であるがアニメでは現代となっており、それに伴いスマートフォンや薄型の液晶テレビなども登場する。
また、本作においては正義超人・悪魔超人達に個別のテーマ曲が新たに設定された他*10
その回のメインとなる試合で活躍する両陣営の超人達の紹介も兼ねた「煽りV」が挿入されるのも特徴。

主題歌

アニメ第1作

オープニングテーマ/
「キン肉マン Go Fight!」
作詞:森雪之丞 作曲:芹澤廣明 編曲:川上了 歌:串田アキラ
「炎のキン肉マン」
作詞:森雪之丞 作曲:芹澤廣明 編曲:奥慶一 歌:串田アキラ
「キン肉マン旋風(センセーション)
作詞:森雪之丞 作曲:芹澤廣明 編曲:京田誠一 歌:串田アキラ

エンディングテーマ/
「肉・2×9・Rock' Roll」
作詞:森雪之丞 作曲:芹澤廣明 編曲:川上了 歌:串田アキラ
「キン肉マンボ」
作詞・作曲:森雪之丞 編曲:奥慶一 歌:神谷明・こおろぎ'73・Shines
「キン肉マン音頭」
作詞・作曲:森雪之丞 編曲:田中公平 歌:神谷明・松島みのり・こおろぎ'73・Shines
「キン肉マン倶楽部」
作詞:森雪之丞 作曲:芹澤廣明 編曲:京田誠一 歌:神谷明

王位争奪編

オープニングテーマ/
「ズダダン!キン肉マン」
作詞:森雪之丞 作曲:岸正之 編曲:山本健司 歌:鈴木けんじ

エンディングテーマ/
「月火水木・キン肉マン」
作詞・作曲:つのごうじ 編曲:山本健司 歌:ケント・デリカット・松田多香子・森の木児童合唱団

完璧超人始祖編

オープニングテーマ/
「LOVE & JUSTICE」
作詞:森雪之丞 作曲:鈴木裕明 編曲:高梨康治・FLOW・鈴木裕明 歌:高梨康治×FLOW
「キン肉マン英雄(ヒーロー)
作詞・作曲・編曲:APAZZI 歌:遠藤正明

エンディングテーマ/
「超人」
作詞・作曲・編曲:APAZZI 歌:宮野真守
「29(にく)」
作詞・作曲・編曲:APAZZI 歌:宮野真守

テレビドラマ版

2021年秋クールにWOWOWで放送。
正式タイトルは「キン肉マン THE LOST LEGEND」。主演は真栄田郷敦、綾野剛
「キン肉マンを実写化すると関係者が謎の失踪を遂げる」という都市伝説を、架空の実写映画の製作という観点から描いた作品。

全体的に奇特な作風であるが、原作者のゆでたまごやアニメ版の主演声優である神谷明そしてなぜかハリウッドザコシショウも登場。
また実写映画版の監督役として、映画監督である園子温が本人役で登場するなどかなり豪華なキャスティング。

エンディングはテレビアニメ版の主題歌を真栄田の趣味であるサックスで演奏。


用語


※色々ありすぎるのでここでは基礎的な用語のみを記載する。

読んで字の如く人間を超えた力を持った存在たちの総称。
多分、概念として一番近いのはアメコミで云う所のスーパーヒーロー(及びスーパーヴィラン)。
割と括りは緩く、人間と変わらないようなのから獣人系やロボット、果てはトイルービックキューブミキサーが人型になったようなのまで姿形は様々。
詳細は個別項目を参照。

  • 超人レスリング
超人同士による格闘試合。
序盤のギャグ編の頃からちょくちょく登場し、オリンピック編以降今作の基本となった。
試合形式は結構なんでもアリで、リングもコンクリだったり氷だったり石垣だったり。
ルールも割とハチャメチャで、流血沙汰どころか五体をバラバラにされて死ぬことも珍しくない
ただどんな悪人であろうとリング内で戦うというルールは守っており、場外や試合以外で戦うことは殆ど無い。
基本的には宇宙超人委員会という組織だけが試合を仕切るのを常識化されている模様で、
特に完璧超人始祖編以後はどんな無体な登場をした悪役でも、委員会が試合のレフェリングをアピールすると「好きにしろ」程度で承認されている。

七人の悪魔超人編から導入された超人の持つパワーを数値化した概念。
この手の要素にありがちなパワーインフレを招いてはいるが、ぶっちゃけ漫画に登場してくるような超人ならばそんなに気にしなくおk。

  • 友情パワー
正義超人たちが持つ結束力。互いの心を通じ合わせ時に限界を超えた力をも与える。
web連載以降は↓の火事場のクソ力の別の呼び方という扱い。

  • 火事場のクソ力
窮地に立たされた超人が発揮する力。発揮した者の超人強度をも跳ね上げさせるという摩訶不思議な現象を起こす。
当初はキン肉マンが言ってるだけの特に深い意味は無い言葉だったが、話が進むに連れて重要な要素に。
無印でも、王位争奪編はこの力を巡って話が動いている。
無印(旧連載)の時点では基本的にキン肉マンのみの特殊な能力という扱いだったが、旧連載ラストの王位争奪戦編や『Ⅱ世』を経て同質の力の使い手が増えていき、web連載にて友情パワーも同質の力と決定されると共に、資格や素質のある者ならば発揮できるという能力となり、改めて世界観の中心に置かれるようになった。(巨漢に強いテリーマンとかも実際には発揮していたという説明に)

  • 吉野家
現実に存在する牛丼チェーンの店名。
主人公であるキン肉マンは牛丼を好物としているが、これは吉野家の牛丼であるとされ、作中にも吉野家が実際に登場する。
ただし原作では吉野であり、作者によれば牛丼そのもののモデルは「なか卯」だったのだが、アニメ化に当たってこれが吉野家そのものに差し替えられた。
アニメでは「牛丼一筋300年 うまいのやすいのはっやいの~」というキン肉マンによる変な歌まで登場している。
こうなったのは、当時倒産寸前で会社更生法を適用されていた吉野家を擁するセゾングループは集英社に頼み込み宣伝効果を狙ったもの。
このお陰で吉野家にはキン肉マンファンが殺到する事になり、吉野家は倒産を免れ今に至る成長を遂げた。

主な登場人物


キン肉マン
本名キン肉スグル。本作の主人公だが人気投票では7位。
マスクの中は(物理的に)光り輝くイケメンフェイス。
「へのつっぱりはいらんですよ!」
「敵同士として憎しみ合う殺し合いじゃない わかりあうためにな!」


キン骨マン
キン肉マンの反対で骨で出来ている。ドクロ星出身。
序盤のライバルポジション。


ミートくん
「肉」ではなく「にく」のほう。
キン肉マンを幼児化したような姿をしているが頭は良い。


テリーマン
キン肉マンの最大の親友にして名解説役。登場当時は性格が悪かった
「テリーマン現象」なる言葉を生み出す。
「そ…そういえば聞いたことがある…」
「正義の魂を からかっちゃいけないぜ!」


ロビンマスク
“狂乱の貴公子”の異名を持つ元超人オリンピックチャンピオン。
マスクを脱ぎモップを被る事で「ミスター・バラクーダ」に変身する。
奇行も目立つが一番人気。
「ロビン戦法、“円は直線を包む”!」
「だからこそ お前が見下す下等超人の素晴らしさを知ってもらいたい!」


ラーメンマン
元残虐超人だったが、キン肉マンとの戦いを経て正統派ファイトの楽しさに目覚める。
ウォーズマンとの戦いで脳に重大なダメージを負ったが、モンゴルマンとして復活。王位争奪戦でついにラーメンマンとして完全復活を遂げる。
「本当の殺人技とは、こういうのをいうんだ!!」
「その無限大の成長こそ超人拳法の目指す真の道だと私は悟った――っ!」

ブロッケンJr.
ラーメンマンに殺された、残虐超人ブロッケンマンの息子。
復讐のためにラーメンマンと戦うが、ラーメンマンの正統派ファイトに敗北し、以降は彼の弟子になる。
何かと体を張る。
「やるっつぇブロッケン!」
「己に課せられた仕事は絶対に遂行する気概だ──っ」


ウォーズマン
キン肉マン打倒の夢を託すべく、ロビンが見出したロボ超人。
冷酷無比なファイティングコンピューターから、熱い魂を持った正義超人に生まれ変わった。
「ウォーズマン理論」はあまりにも有名。
「そしていつもの3倍の回転を加えれば……400万×3の1200万パワーだ!!」
「オマエハサイコーノトモダチダ」


バッファローマン
悪魔超人の一人で七人の悪魔超人のリーダーだったが、キン肉マンとの戦いで友情の素晴らしさに気づき、以降はキン肉マンの頼れる味方になる。
こいつの強さを表すために超人強度という概念が登場。
これまでで最大の敵だったウォーズマンが100万パワーなのに対し、バッファローマンは1000万パワーであった。
「オレのド迫力パワーの前には、小手先の技など通用せん!」
「どんなに醜く惨めであろうが最後の最後まであがき続けろ――っ!」


ジェロニモ
黄金のマスク編から登場。この時はまだ人間だった。
悪魔六騎士の一人、サンシャインと戦う。変幻自在の砂を活かした攻撃に苦戦するも、アパッチのおたけびで勝利。その後、超人の神の試練を突破して超人へと生まれ変わった。
「だってオラは人間だから…」


アシュラマン
魔界のプリンスと呼ばれる、相方のサンシャインと並ぶ悪魔超人の顔役。
悪魔六騎士の一人として登場し、必殺の阿修羅バスターで読者に多大なインパクトを与える。
人気者ゆえに、正義超人の側に傾いたら傾いたで不幸な目に逢ってしまう苦労人。
腕が六本もあるのをいいことにか、毎回の様に腕を引き千切られたり、もぎ取られたりする。
Ⅱ世での復活は格好いいが、展開が展開なだけに複雑な感情を抱くファンも少なくなかった。
「カーカッカッカッカッカ」


悪魔将軍
悪魔超人界の首領にして、史上最もキン肉マンを苦しめた超人。
正体は現在の超人界でとして崇められていた古代超人ゴールドマンこと、黄金のマスク。
作者も「格を落とさないように」描くのを心がけている程のキャラクターで、作品を代表する最強の超人の一人である。
昔はノリノリで悪役を演じていた。
「フン!」
「その上にたどり着いたこの進化形…今こそ貴様に見せてやる時がやってきた――っ!」


ネプチューンマン
完璧超人で、正体はロビンマスクのライバルだった喧嘩男(ケンカマン)
最初は凶悪なファイトを見せたが、徐々に自分流の戦いを取り戻して、最終的にはキン肉マンらと和解した。
Ⅱ世で再登場した際はかなり株を落としてしまったが、最終的に正義の心を取り戻した。
好感度の振り幅が最も激しいキャラ。
実は、ある男の野心に振り回されて人生を台無しにされていた事が後に判明する(アニメ映画の設定で色々矛盾が生じるけど)。
当項目冒頭のフレーズは彼の台詞である。
「ナンバーワーン!!」


キン肉マン スーパー・フェニックス
キン肉星王位争奪編で登場した運命の5王子の一人でキン肉マン旧シリーズにおけるラスボス
知性の神が憑依することで1億パワーという最大の超人強度を持ち、知性を活かした科学的レスリングによる戦いを得意とするが話が進むにつれて卑怯な手を使いまくる。
最終的に改心し、現行シリーズではこれまでの汚名をそそぎ、参謀役もこなせる成長途中の実力者へとなっていく。
「いけないなァ 神のことを悪く言っては」
「ま…まああんたほどの実力者がそういうのなら………」
「あふれる知性で返り討ちにしてやろう」


ネメシス
現行シリーズより登場。見た目はキン肉族のようだが完璧超人であり、完璧・無量大数軍(パーフェクト・ラージナンバーズ)第二陣のリーダー格。
格言を知っていたり三大奥義を使用するなど、キン肉族とは並々ならぬ繋がりがあるようだが…?
その正体はやはりキン肉族で、スグルの祖父にあたる第56代大王キン肉タツノリの弟・サダハル。
「“一度廻り始めた水車は、水が尽きるまで廻り続けなければならぬ”!」
「きさまのような男こそ完璧超人として生まれて来るべきだったのだ」


  • ネタ的な登場人物
カナディアンマン
超人オリンピック編からの登場となるカナダ代表の超人。
身長265㎝という巨躯に恥じない力自慢…なのだが、その役回りは強敵に向かっていっては瞬殺されるという…そう、かませ犬
さらに黄金のマスク編では正義超人にあるまじき暴言を吐いていたせいで、人格面の評価も低い。
そんな彼だが、現行シリーズでは並々ならぬ覚悟を以て格上の相手に立ち向かう姿で見直された。
「弱体チームだと その言葉とりけせーっ」
「好きな言葉は…捲土重来 これ以上の恥を重ねられるかーっ!」


カレクック
インド出身の残虐超人で、頭にカレーを乗せた修行僧というインパクトのある姿をしている。
公式戦においてスグルが初めて戦った超人でもある。
彼が主役の読み切りも存在しており、いかにして残虐超人になったかが語られている。
「てめえ死にてえのか~~!?」
「私はカレーを載せた外道 残虐超人カレクックだ──ッ!!」


ベンキマン
超人オリンピック・ザ・ビッグファイトに出場した、古代インカ帝国出身の超人。
対戦相手をボディについた和式便器に流す戦法を得意とするが、キン肉マンが便器にパンツをつまらせてしまい敗れる。
頭にはウンコのオブジェがついていたが、アニメでは水道の蛇口に変更されていた。
Ⅱ世ではすでに故人だが、弟子のウォッシュ・アスが登場する。
「超人総選挙2013」では29位になり、彼を主役にした短編が発表された。
「ウンコとして排出しようにも私にはケツの穴がないからなウ~~ム…」
「かまわぬ 思いっきり ひるのです」


ティーパックマン
超人オリンピックに出場してウォーズマンに美味しく飲まれたティーカップ超じ (バシバシバシ)
ティーパック です。ティーカップでもティーバッグでもなく ティーパック 、大事なことなので!
戦争男に頭を奪われたスリランカ超人が、何の因果かゴールデンタイムでフジテレビ(ドッキリGP)の手先。
「オレが貴様に飲ませてやるのは この煮え湯のみだーっ!」


プリプリマン
尻。誰が何と言おうと7人の悪魔超人の1人。


ビッグ・ザ・武道
前述したマイルドマンの中身で完璧超人の一員。
剣道着姿で十万年近くテムズ川の底に住んでいた。
「剣道柔道空手道、ありとあらゆる武道の頂点を極めた私が恐れるものなどネプチューンマン以外他にない」


キン肉マン ビッグボディ
もとは力持ちの普通のキン肉星人「ストロングマン」だったが、邪悪五神が一人「強力」の神によって王位継承者候補となった姿。
…なのだが、旧作ではチームメンバーともどもろくに活躍できず、キン肉マンと戦う前に敗退してしまったうえに下記の気弱な台詞から
カナディアンマン(と後述のある超人)と並ぶ本作のヘタレ・かませ代表といった感じで扱われていた。ちなみにこいつも国籍はカナダ
しかし、現行シリーズでは設定だけだった必殺技が本格的にお披露目されたり、かつて自分を下したフェニックスとも和解しよきタッグパートナーとなるなど
戦闘面での活躍・豪放磊落さが強調された人柄などで旧シリーズでの悪印象を完全に払拭した。
「つ…次 次鋒でろ!」
「オ…オレにもよくわからないんだ 強力の神にそそのかされてムリヤリ出場させられたんだ」
「この強力だけはホンモノだぁーーーっ!!」


レオパルドン
そのビッグボディ率いる強力チームの一員。
登場してマンモスマンに5コマで倒された伝説の超人。
読者からは死んだとばかり思われていたが、後々生きてた事が判明。さらに正義超人だった事も判明した。
そして現行シリーズでもまさかの再登場。それだけでなくまともな試合も描いてもらえた勝敗はともかく
「次峰レオパルドン行きます!」
「グオゴゴゴ」
「ギャーッ」
「もう二度と瞬殺超人とは…言わせないーっ!」


ガンマン
完璧超人始祖(パーフェクト・オリジン)の一員であり、完璧・漆式(パーフェクト・セブンス)
ゴツゴツした岩のような肌と一つ目、頭に生えた巨大な二本の角エルク・ホルンが特徴…というのは現在の話で、
連載時初期の姿は「ガタイの良い一つ目のせんとくん」といった感じだった。
「私は変身などしなーい!」
「殺しにいこうぜーっ 粛清だーっ」


アスタリスク
……誰それ?


大魔王サタン
七人の悪魔超人編から暗躍してきた悪の権化だが、オメガ・ケンタウリの六鎗客編でまさかのネタキャラ化。
「我は悪の権化 大魔王サタンであるぞゲキョゲキョ〜〜〜ッ」
「好き放題しやがって~」
「ゲギョガーッ」





追記・修正は牛丼をお供にお願いします。

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最終更新:2025年04月07日 14:19

*1 投稿時の名前は「スーパーキン肉マンフェニックス」だった。

*2 完璧超人始祖編のアニメ版では「超人ワールドカップ」に変更。

*3 荒木飛呂彦は彼らと同学年で、同い年が既にプロになっていることに触発されて本格的に漫画に取り組みだした。

*4 コミックス41巻によると、『キン肉マン』の直撃世代で、作者ですら忘れているような細かい設定までびしばしと指摘してくるほどの優れた人物、との事。その一方でファンブック『超人閻魔帳』掲載のインタビューでは、作者の自由奔放な発想にはついていけない模様

*5 かつて日本で独自に用いられていた騒音レベルを表す単位ホーン(ホン)は指数的なグラフを描く計算式であるため、100万ホーンの音が実際に発せられたら全宇宙が崩壊するレベルのエネルギーが存在する事になる

*6 これは後年「幽体分離した」と後付設定が行われた。これはこれで「まあゆでだし」ではあるが。

*7 2000万パワーズVSヘルミッショネルズ戦でマグネットパワーによってトーナメントマウンテンが崩壊し、そこにいた全員北海道摩周湖に現れたピラミッドリングに転送した。

*8 例としてマリはキン肉マンと結婚しナチグロンも引き続き登場するが、ウォーズマンは原作通り死亡状態でキン骨マンとイワオは収監中と、やはり1作目とは正しく繋がらない。

*9 ただし製作委員会には東映アニメーションが引き続き参画している他、過去のアニメシリーズに参加経験のある作画スタッフが起用されていたり、初代キン肉マン役の神谷明氏や初代テリーマン役の田中秀幸氏、二代目ウォーズマン役の堀秀行氏といった面々も別の役柄で出演されるなど、まさにオールスターというべき布陣になっている。

*10 インストゥルメンタル形式のBGMで、旧アニメ時代にはテーマソングのなかったアトランティスにも用意されている。