登録日:2010/06/11(金) 15:36:31
更新日:2025/04/21 Mon 18:58:55
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華も実もある、アニマロイドが平和に暮らすエドロポリス。
だがしかし!ご油断めさるな!
闇にまぎれた黒い影!
お天道さまから逃げ隠れ!
悪の限りをし放題!
いやさ!そんなやつらは許しちゃおけねえ!
ここはやっぱり正義の味方、秘密忍者隊!
ア、ニャンキーたぁ、オレ達だァ!
てやんでえ!!
キャッ党忍伝てやんでえとは、1990年に
テレビ東京系列で放送された
タツノコプロ制作のテレビアニメ。
SFと時代劇が入り混じったような勧善懲悪の作風が特徴。
【概要】
物語の内容を簡潔に説明すると
ピザ屋が実は忍者で、三人の忍者が大砲でぶっ飛んで悪を倒す話。
ギャグアニメという作風もあり、タツノコでは珍しくモブに厳しくないのも特徴である。
また、当時としてはパロディネタや声優ネタが非常に多い。
実際のアフレコ現場でもキャスト全員が「悪ふざけのためではなく、作品をより楽しんでもらうためのアドリブを迷わずにやる」という姿勢で挑んだ。
主演の
山口勝平・
三石琴乃が共に後に「大事なのは技術より、勢いと度胸であることを学びました」「今の自分がいるのは『てやんでえ』のおかげです。あれで『プロの声優達のいる場に飛び込む』という洗礼を受けたことで、その後の自分の方向性が決まりました」と振り返っている。
人気は高かったが、他人気アニメとの玩具競争に負け、その影響でビデオ販売も途中で打ち切られ、廃盤となった。
DVD化もされておらず、権利を手放しているため今後もリリースの予定は無い。というかたぶん出来ない。
…………と思われたが。
なんと2012年の8月に
タツノコプロ創立50周年を記念して DVD-boxがリリースされた。
2012年11月には「キャッ党忍伝てやんでえ
公式ファンブック」が発行された。
かわいい表紙は描き下ろしで、幻の続編企画『キャッ党警察べらんめえ』の企画イラストやスタッフ&キャストの豪華対談が載っている。
海外では翌年1991年にサバンが権利を購入して『
Samurai Pizza Cats』の名称で放送され、人気を集めた。翻訳時に元の脚本が使用できなかったため、英語版は
脚本を1から書き直した上で放送された。後の
ビーストウォーズに近い現象とも言える。
日本以上にヒットした大人気コンテンツであり、プルルンのタトゥーを入れたモデルがいるほど。
なお、
実は『魔神英雄伝ワタル』と共に本作も「スーパーロボット大戦NEO」での参戦作品の候補に上がっていた事が後に
寺田貴信プロデューサーがスパロボOGラジオ「うずまきWAVE」内で発言している。
当時はDVD化もされてなかったため参戦は断念せざるを得なかったが、とはいえ現在では比較的視聴しやすい環境で資料も集めやすいだろうと思うので、後に参戦した『ワタル』と同様、今後はスパロボでの参戦もあり得るかもしれない。
2023年3月から海外で稼働中のAC版ジツ・スクワッドにプレイアブル参戦した。「秘密忍者隊ニャンキー」の名義で、基本はヤッ太郎を操作し、一部のアクションを発動するとスカシー及びプルルンが登場する。
オランダのTAUNKI CREATIVE STUDIOが手掛けたゲームであり、ジャンルはベルトスクロールアクション。
日本でも展開していて、2024年11月6日から同月12日にかけてロケテストが行われた。
2025年2月20日に放送開始35周年を記念して、単独のゲームが開発中であると発表された。
ジャンルは2DアクションRPGで、トレーラーでは
- キャラチェンジや壁蹴りのある横スクロールアクション
- 見下ろし視点のマップで再現されたエドロポリス
- 当時のセル画風のグラフィック
- カードダス風の装備アイテム
などが確認できる。
トレーラー自体も新規アニメーションの寸劇が用意され、複数の声優が参加している豪華なものなので必見。スカシー役は小杉十郎太から山下誠一郎へバトンタッチした。
オランダのBLAST ZEROが開発を担当し、アラブ首長国連邦のRed Dunes Games社より全世界へ向けて販売される予定。
【登場人物】
○秘密忍者隊ニャンキー
猫型アニマロイド(半獣のアンドロイド)の
忍者集団。本拠地はピザキャット日本橋本店。
普段はピザキャットの従業員として働いており、一度事件が起きるとワンコー守からの指令を受け、名物「特急便」で現場まで出動する。
ちなみに外見上の変化はアーマーを換装しただけで
顔も丸出しなのだが、なぜか町人には正体がバレない。カラ丸が本店で働いていた時にも気付かれなかった。
主に太陽エネルギーで動いているため、日陰や悪天候が弱点。
「古来より、悪の栄えた試しなし!教えてやろう。あ、正義の心で!」
声:
山口勝平
主人公。ニャンキー実働部隊のリーダー。本店では出前担当。
口癖は
「てやんでえ!やったろうじゃねえか」。
江戸っ子気質の
熱血漢で明るいが、肝心なところで間抜けなボケ役でギャグをかますというギャップのある設定。
高嶺の花のおミッちゃんが好きで、彼女を巡ってスカシーと張り合うが二人ともあまり相手にされていない。
プルルンのことは当初は全く異性として見ていないが、しだいに「喧嘩するほど仲が良い」的な特別な愛憎関係が強調され、最終回に向けて淡い恋愛感情が仄めかされるようにも見えるが決定的な描写は無い。
カラ丸とは最初は単純な敵対関係であったが、一緒にアルバイトした経験などから次第に良い面も認めるようになり、宿敵でライバルでありながら絆が育まれていく。そして最終回では...。
武器は忍者刀、そして普段は鞘に封印されている妖刀マサマサ。
必殺技は
二刀流で放つエネルギー波「ネコ目スラッシュ」。
「この世にはびこる悪の影、討ってくれようこの顔で!」
声:
小杉十郎太
ヤッ太郎の相棒。同じく本店の出前担当。
小杉さんの貴重な高音演技を堪能可能なキャラでもある。
エドロポリス中の女の子を口説いて回るキザなロマンチストだが、作中で実際にモテている描写は無いのが残念。
チーム内では最も冷静でクールなキャラだが、ヤッ太郎によると去年まで寝小便していたらしいなどとギャップのある面も。
当初はおミツを巡ってヤッ太郎と恋のライバル関係であったが、二人とも片思いに過ぎない。
ヤッ太郎とは比較的安定した友情・信頼関係で結ばれている。
武器は
仕込み番傘で、中には光刀ピカピカを仕込んでいる。
必殺技は傘を回して敵を混乱させる「ニャンキー忍法ねこだまし」や、炎をまとわせたピカピカで斬る「一文字ファイヤー」など。
「例えいかなる闇だとて、祓ってみせましょこの愛で!」
声:
折笠愛
ニャンキーの紅一点。本店では接客担当。
作中世界の他のキャラクターからは(とくにヤッ太郎とスカシーからは)女扱いされておらず、男勝り、姉御肌、馬鹿力、暴力的といった面を強調され恐れられ、ブスとまで言われることも。
しかし、視聴者目線ではかわいい見た目に、ツンデレ、お転婆、明るく素直で、実はしおらしい一面も描かれているし、喧嘩とは裏腹にヤッ太郎やスカシーのことを大切に信頼している描写もある。
主な武器は
ハート手裏剣と爪と魅刀キラキラ。爪はチタン装甲をも引き裂けるほどに鋭い。
必殺技は敵の顔をひっかきまくる「ニャンキー忍法かきむしり」や、手から発生させた磁力で敵を引き寄せる「ニャンキー忍法ねこまねき」など。
また正義の怒りが限界値を超えると、キラキラと笛の二刀流で放つ
ハート型のエネルギー波「ハートブレイカー」を使える。
いつも横笛を吹きながら登場し、特別に大切にしているようだが事情は謎。笛も歌も上手い。
声:こおろぎさとみ
ピザキャット本店の店長。
直接ミッションに参加することはなく、ニャンキーのサポート、というよりはマネジメントをしている。
特急便の発進アナウンスと発射を担当するが、よく照準をミスする。ほかにも通信や経理を担当。
感情やリアクションの幅が大きいニャンキーたちとは対照的に、冷静な現実主義者。
ニャンキーたちとは基本的に友人関係であるが、店長やマネージャーとして容赦なく減給などの罰を与える。
「お給料カット」が口癖なくらい金銭感覚にはシビア。
ニャンキーの宿敵であるカラ丸がアルバイトに来たときには、志望動機に耳を傾けてアルバイトに採用し、カラ丸の働きぶりを評価してボーナスを与えるなど客観的で公平に接した。
○コーン守とカラカラ一族
カラス型アニマロイドによる忍者集団。
ニャンキーとは宿敵同士。
声:沢木郁也
キツネ型アニマロイド。
エドロポリス老中だが、自身が将軍になるために幕府転覆を狙う。
作戦が失敗すると悔しさで興奮し、幻ナリ斎を巻き添えに爆発するのがお約束。
「おだまり!けだまり!水溜り!!」
声:
龍田直樹
カラカラ一族の頭領。実はヅラで定年間近。
作戦会議でコーン守と漫才のようなやりとりをするのが恒例で、「ゲンちゃん」「コンちゃん」と呼び合う間柄ではあるが、回を増すごとに図々しくなっていく。
毎回コーン守にメカを提供するが、少ない予算でのやり繰りや日頃の無茶振りから不満も抱いている模様。
ポジションや中の人的に
このキャラの先輩と言えるかもしれない。
声:
山寺宏一
カラス忍者型アニマロイド。
ヤッ太郎の
ライバル。
中盤でカラカラ一族に伝わる「虚無僧テクター」を手に入れ、ニャンキーを完膚なきまでに追い詰めた。
必殺技は「カラカラ忍法魔人真空斬り」。また虚無僧テクター時の技として、ネコ目スラッシュのエネルギーを転用して放つ
科学忍法「カラカラ忍法火の鳥」がある。
勤勉でしっかり者であり、実は人望もあり、おそらくカラカラ一族で最も有望。
しかし、上司(幻ナリ斎)から雑に酷使され苦労が絶えない。
一時ピザキャット日本橋本店でアルバイトをしていたが、ビザ屋店員としてヤッ太郎やスカシーよりも優秀であった。
おカラという幼馴染がいる。
○その他
声:
塩屋浩三
犬型アニマロイド。エドロポリスの大目付にしてニャンキーを結成した張本人である。
真面目でお堅い性格だが、ニャンキーにウサ姫の捜索を押し付けたりと人遣いが荒い一面も。
興奮すると野生に戻ったり、「おあずけ」と言われると動けなくなったり、電柱を見るとマーキングしたくなったりと、犬ならではの難儀な癖に悩まされている。
声:川村万梨阿
ウサギ型アニマロイド。母親似。
甘やかされて育ったのか、ワガママなおてんば娘。エドロポリス幕府のお姫様。
将軍である父親がアレなので実質的にエドロポリスの最高権力者。
「島流しじゃー!」が口癖で、些細な理由で大量の人物を流刑にしてきた実績あり。
なぜかカラ丸に好意を抱いている。
声:水谷優子
羊型アニマロイド。愛称は「おミッちゃん」。
茶店「みっちゃん」を一人で切り盛りしている。
エドロポリス小町として慕われるみんなの人気者で、第5話ではプルルンと「ミップル」というユニットを組んでアイドルデビューした。
性格はおっとりしているが、若干抜けており、ときには感情的になることも。
事件の度に助けてくれるニャンキー1号を「ニャンキー様」と慕うが、その正体がヤッ太郎だと気付いていない。
感情が高ぶると頭部から
ミサイルを大量に発射するかわいい癖があり、カラ丸から「
ミサイル娘」と恐れられている。
寿司職人の兄が居り、兄弟仲は良い。
声:水谷優子、
折笠愛(1話のみこおろぎさとみ)
ピザキャットの近くに住む親子。
母は図々しい性格で、息子はそんな母にツッコミを入れつつもよくアイスをねだる。
ピザキャットから発射されるニャンキーを見てコメントするのが恒例。
出番欲しさにヤッ太郎にトドメを刺そうとした事がある。
声:
堀内賢雄
「説明しよう!」でお馴染みのタツノコヒーローギャグに欠かせない存在。
時々活弁士の姿になり、
どうでもいい事も含めて視聴者に説明を行う。
第47話ではウサ姫にツッコミを入れるも機嫌を損ねてしまい、
晒し首(中の人の顔写真付きで島流し)にされたことがある。
「ナレーターの堀内!!お前は晒し首じゃー!!」
「ウサ姫様、お許しを!やめて!島流しは大嫌い!!」
「毎度お騒がせしております」
「只今よりおいしいピザの店・ピザキャット名物、特急便が発射されま〜す」
「危ないですから、どちら様も白線の内側までお下がりください」
「おっかぁ、またWiki籠もりが追記・修正してる」
「そうねぇ、Wiki籠もりも大変ねぇ」
- コーンの守のオカマキャラ全開のところが好きだった。「ここよ、ここよピザ屋さ~~~ん」とチアガール姿で踊るところはwwwwwww。 -- 名無しさん (2014-05-12 21:52:23)
- ニャンキーたちもそうだがあの親子がツボだった。 -- 名無しさん (2014-05-12 22:03:03)
- 懐かしいなー。チョモランマ1/2号とか笑ったわ -- 茶沢山 (2014-05-12 22:13:35)
- スカシー「…実は…ヤッ太郎とカラ丸は…兄弟なんだ…!」プルルン「う…嘘!」スカシー「嘘だ。」プルルン飛び蹴り このシーンが異常に好き。 -- 名無しさん (2014-07-13 10:27:55)
- 伝説英雄 -- 名無しさん (2014-09-21 20:24:17)
- 今作ったら確実に3DCGアニメになるな… -- 名無しさん (2015-06-21 00:20:43)
- 水谷さん追悼。そうそう、おみっちゃんの声もやってたんだよねー -- 名無しさん (2016-05-20 07:22:30)
- 等身大で戦闘出来るし、後半にはニャゴキングと言う巨大ロボも登場してるし、スパロボに参戦出来ると思う -- 名無しさん (2016-09-07 12:55:44)
- チョモランマ1/2号の回好き -- 名無しさん (2016-09-28 03:42:29)
- 深川支店は芸者のお客が多いというナレーションで辰巳芸者の存在を知った。勉強にるね! -- 名無しさん (2017-01-14 20:28:59)
- 島流し先がことの他居心地良くて、一大リゾート地になってたのはくっそワロタ -- 名無しさん (2020-10-29 18:42:10)
- イラストレーター兼漫画家の、そうま竜也が続編の漫画を描いてる -- 名無しさん (2020-10-29 18:55:58)
- dアニメストアで配信されたから、DVDを揃える金銭的な余裕がない俺でも、いつでも観れるぞ! -- 名無しさん (2020-10-29 19:13:02)
- これのファミコンゲーをやってた記憶があるなぁ、なつかしい。 -- 名無しさん (2020-10-29 19:27:33)
- 幼少の頃ニュージーランドで観てたな……タイトルは「サムライ ピザ キャッツ」だった -- 名無しさん (2022-08-07 21:32:38)
- メカでケモノでデフォルメ体型。今考えると子供の性癖破壊兵器だな。 -- 名無しさん (2023-08-23 22:24:51)
- ニャゴキング登場以降、ヤッ太郎がいつまで経っても乗れず、最終回でやっと乗れた事に重大な意味があったと知った時は驚いたな。ギャグ描写なだけじゃなかったんか… -- 名無しさん (2023-08-23 23:31:11)
- 円盤出てたのか知らんかった。 -- 名無しさん (2023-08-24 00:01:23)
- 山の向こうに行くっつって文字通り「向こう」に行ったのは大草原だった -- 名無しさん (2023-11-30 01:17:40)
- ジツ・スクワッドとのコラボでゲーセンデビューか -- 名無しさん (2024-11-06 23:22:34)
- 新作ゲームおめでとうございます -- 名無しさん (2025-02-21 05:41:35)
- 発売元がアラブの会社らしいからグレンダイザーと同じで石油王案件てヤツなのかな。スパロボ参戦逃してたからマジでありがたい -- 名無しさん (2025-02-21 21:42:08)
- ライブマンみたいに追加戦士2人入れて5人メンバーにしてほしいと思ったのは私だけ? -- 名無しさん (2025-02-21 22:11:18)
- 令和なのに案件がまたここにって感じで嬉しい。是非ともおみっちゃんのミサイル乱射は入れて欲しい。ああいう劇中お約束があるのは好きなんだ。 -- 名無しさん (2025-03-18 07:18:20)
- 何故か2000年代後半から英語圏のネットミームになったらしい。 -- 名無しさん (2025-04-21 18:41:19)
最終更新:2025年04月21日 18:58