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キングゲイナー

登録日:2026/04/30 Thu 21:33:26
更新日:2026/06/04 Thu 07:41:59
所要時間:約 11 分で読めます







だから僕は、エクソダスが嫌いだ!

でも、人が死ぬのは、もっと嫌いだ!!



Aaliyah♪キングゲイナ〜!

Nkosi sikelel'♪

Nkosi sikelel'♪


キングゲイナーとは『OVERMANキングゲイナー』に登場する人型兵器「オーバーマン」の一種。
タイトルネームを冠した機体であり、同作の主役機を務める。




緒元


全高:成人男子の4.2倍
重量:毛長象の1.4頭分に匹敵
武装:
チェンガン
ピン
散弾手投げ弾
オーバーフリーズバレット
フォトン・マット

オーバースキル:加速
透明化(ブラックコート装備時)

搭乗者:
ゲイナー・サンガ
ゲイン・ビジョウ
シンシア・レーン
アナ・メダイユ(同乗)
サラ・コダマ(同乗)


概要


ドームポリス「ウルグスク」の領主メダイユ公爵が収集している骨董コレクションの一つと称して保管されていた超高性能オーバーマン。

頭部後方から生えた白く太い六本の髪の毛のようなパーツが特徴で、頭部正面にある丸い部分には三対の線から成る独特な紋様が浮かんでいるが、この紋様は状況に応じて形が変化し、まるで「表情」のようにも見える特異な物になっている。
青いボディに白い手袋やブーツを纏ったような姿で、背部や手首などに黄色もあり、全体的に鮮やかなカラーリングが目を引く。
下半身は右大腿部にベルト、左大腿部にポシェットがあり、膝周りも左右で形状が異なる左右非対称なデザイン。
各部の外装も金属の質感を持ちつつ丸みを帯びた滑らかな曲線で構成されており、ロボットと生物の要素が合わさったオーバーマンらしい見た目をしている。


本編第一話のウルグスクからヤーパンの天井がエクソダスを決行した騒動の最中、ゲイン・ビジョウに連れられたゲイナー・サンガが乗り込み持ち出されヤーパンの天井に合流。以降は同一団の主戦力として運用されることとなった。

メダイユ公の手に渡るまでの経緯は不明であるが、武装が施され即起動・戦闘可能な状態で保管されていたこと*1、ロンドン・IMA(イマ)やセント・レーガンに保有していることを知られると不味い機体であること*2などから、元々所有自体が非合法であったと思われる。
ただしそんな機体をわざわざ保管していたメダイユ公の思惑は結局不明である。
後述の通り、富野作品らしく色々と特異な能力を有していることから、恐らくはアーリーオーバーマン*3だと推測されており、その設定は後にある程度は補完されることになった。


なお、「キングゲイナー」という名称は機体を初起動させた際、システムに機体名の登録を求められたゲイナーが「自分がその日の朝ネットゲームの対戦で200戦連勝を達成して獲得したキングの称号」に因んでテキトーに付けた物キング+自分の名前という中々恥ずかしいネーミング。
なので、それ以前に付いていた名前を含む素性は本編では一切不明。
敵方からは「ヤーパンのオーバーマン」「白銀色のオーバーマン」「髪の毛のあるオーバーマン」「髪の毛のお化け」など色々な名前で呼ばれている。

アーリーオーバーマンらしい特性を持つことやオーバースキルの特性(類似性)から「オーバーデビルの眷属」または「対オーバーデビルの機体」ではないかとも言われたが明言はされなかった。

後年にこの辺の要素から設定されたのがXAN-斬-である。



機体解説


オーバーマンの中でもゴレーム系と並んでシンプルかつスマートな人型のデザインになっており、OPでは毎回内部の骨格・皮膚・オーバーコート・外装部がモンキーダンスと共に描写されている。
コクピットがある胴体正面部分には胸部を覆うブラジャーと呼ばれる白い装甲が配置されており、乗降時にはブラジャーが上方向へ可動し胸部のオーバーコートが左右に開き、シート部分が前方にせり出す。
コクピット内部は他のオーバーマンと基本的に同じで、正面のコンソールに通常レバーの他、シートの後部左右からオーバースキル用のレバーが伸びている。
オーバースキルを発動する際には基本後部レバーを引いているが、引かなくても発動は可能。

全身を構成するマッスルエンジンで駆動しており、駆動中は熱を発する。
特徴的な頭部の髪の毛部分もマッスルエンジンを内蔵しているらしく、フォトン・マットやオーバースキル発動時の媒体としても機能しており、普段は垂れ下がっているが能力発動時には真っすぐに伸びて発光。
エネルギーの放出方向に向かって屈伸したりしている。

武装やオーバースキルについて分からないことが多かったため、当初はチェンガンやフォトン・マットなどの基本装備のみでの戦闘が多かったが、その高い運動性能で切り抜けている。
後述のオーバースキルの特性から高機動戦に優れ、敵の意表を突くような近接攻撃を繰り出すことも多い。
華奢な見た目だがパワーもあり、多数の人が乗ったシルエット・マシンを空中でキャッチして軟着陸したり、毛長象2頭を運んだりしている。

本編後半ではゲイナー自身のセンスの向上に加えオーバースキル活用の場面を増えていき、他のオーバーマンを寄せ付けない高い戦闘能力を発揮している。



武装・装備


  • チェンガン
機能を組み合わせた物でキングゲイナーのメイン武装。
通常イメージされる銃剣とは違いライフルのバレル部分が丸ごと幅広の剣になっているようなデザインで、サイズもそこそこ大きいが通常は片手で扱える。予備と合わせて二刀流で使用した場面もある。
銃身の下部に銃用、後部には剣用のグリップがそれぞれ付いており、持ち替えや両手持ちも可能だが、銃用のグリップのままでも剣として使用可能。
剣の刃部分はチェンソーになっており、シルエット・マシンやオーバーマンのボディ程度なら容易に両断し(チェンソー故振り下ろす・突き刺す以外にも押し当てて相手を切り裂いていく場面も多い)、飛来する弾丸を斬り飛ばしたりと攻防両面で便利に使っている。
チェンソーが起動していなくても重量が相応にあるため、誤って放り出された勢いで列車の天井を突き破ったことも。
銃部分は後部に設けられたスイングアウト式のシリンダーに装弾し発砲しており、弾切れの際にはブラジャーの左胸部にあるポケット(三発分・蓋付き)やポシェットから予備の弾を取り出し一発ずつ装弾している。

割と表記が曖昧で「チェンガン」「チェーンガン」「チェインガン」だったりと本編作中や外部出演でも表記や発音がブレ気味。一応公式サイトなどでは「チェンガン」。

  • ポシェット
左大腿部正面に取り付けられているポケット状の収納部。
外観はキングゲイナーの片手程度のサイズしかないが、内部は四次元ポケットのようになっており、見た目に不釣り合いなサイズ・量の様々な物体を収納している。
作中では予備のチェンガン、弾などを取り出している。

  • ピン
手持ち型のニードル。ポシェットに収納されている武器の一つ。
リーチは短いがその分取り回しが良く、ブリュンヒルデの重力球やビームを突破するのに使われたが、負担が大きかったようですぐに先端がひしゃげてしまった。

  • 散弾手投げ弾
ポシェットに収納されている武器の一つ。
カプセル状の容器の中に多数の小型爆薬が詰められており、投擲すると空中で開いて爆弾を正面にばら撒く。
ゴレーム戦で使用されたがディスクハープンで迎撃され防がれた。

  • オーバーフリーズバレット
オーバーフリーズの凍結効果を内包した特殊弾。
通常弾より大きく、弾頭部が膨らんだロケット弾のようなデザイン。
ポシェットに収納しており、使用時にはチェンガンの先端部に先込めするように装着し発射する。
着弾すると対象を一瞬で完全凍結させ、オーバーマンであろうとそのまま粉砕してしまえる強力な代物。
ゲームなどで登場することの多い武装だが、本編での初登場は終盤であり出番は僅か。

  • フォトン・マット
機体駆動時生じる余剰エネルギーが可視化した虹色の光。
オーバーマンの基本的な機能の一つで、周囲のシルエット・マシンに干渉して動きを悪くさせる他、飛行時などに出力を高めると機体の周囲にフォトン・マットが収束し円を形成する。これは「フォトン・マット・リング」「フライングリング」などと呼称される。
余剰とはいえ高いエネルギーを発しており、リングを飛ばせばコンクリートの壁や鉄板程度なら一瞬でくり抜いてしまえる。
防御に使われることも多く、正面にリングを発生させれば敵の弾丸程度なら蒸発させる盾「フォトンバリヤー」になる。
また、キングゲイナーの場合、ラッシュロッド戦のように敵の発したオーバースキルの効果をカウンターのように弾いて防いだり、チェンガンの刀身にエネルギーを纏わる「チェンマット」として周囲の炎を切り裂き跳ね返したり、ゲイナーの機転で幅広く応用している。


  • オーバーマルチキック
ネットゲームで使用していた技を再現したもの。
敵の背後を取り強烈な回転蹴りを見舞う。ラッシュロッド戦の決め技となった。

  • 真っ向唐竹割り
チェンガンによる渾身の振り下ろし斬撃技。
プラネッタ戦においてオーバースキルの高速移動→分身からのコンボで放ったが、相手のオーバースキルで心を読まれていたためタイミングを見破られあっさり躱されてしまった。
なお、真っ向といっているが普通に背後から斬りかかっている。


オーバースキル


加速

自機や周囲の物体に干渉し速度を上昇させる能力。
通常は機動性のアップに使われており、主にフォトン・マットによる飛行時に動きを高速化している。
また、攻撃の威力強化も可能。その強化も並大抵ではなく、渾身のチョップにフォトン・マットとオーバースキルを乗せて放った際にはチェンガンすら容易に弾く「硬化」のオーバースキルを持つゴレームの肩を一撃で粉砕し行動不能に追い込んでいる。

機体自体が盗品ということもあってヤーパンの天井ではこのオーバースキルの機能を把握している者がいなかったため、ゲイナーも戦闘中に直感的に使っているだけだったが本編中盤頃には加速能力としては使い熟せるようになっていた。
一方、序盤のラッシュロッド戦の最中には相手と同じ「時間停止」らしき効力を発揮して飛んできた弾丸を空中で止める場面もあり*4、単なる加速能力ではないとも思えるものだったが……?


透明化

撃墜し回収されたブラックメールのオーバーコートを羽織ることで使用可能になったオーバースキル。
最初はコートで覆っている上半身しか透明化しなかったが、腰部への接続が完了したことで全身が透明化出来るようになった。



劇中の活躍


第一話中盤にゲインとゲイナーによって奪取され、ウルグスクのシベリア鉄道警備隊と交戦。
ドゴッゾ部隊やヤッサバのラッシュロッドなどをなんとか撃退し、以降はゲイナーと共にヤーパンの天井の戦力を担う。

次々と襲い掛かるシベ鉄、セント・レーガンのオーバーマンたち、奇怪なオーバースキルの数々に苦しめられ、時にはカシマルの策略でマグマの中で戦ったり、サイコオーバーマンに攪乱されたりもしたが、ゲイナーの機転やゲインやガウリ隊の援護によってなんとか切り抜けていく。
中でもシンシアの駆るドミネーターにはその変形能力に圧倒され、初戦では全く歯が立たなかったが、再戦時にはオーバーフリーズを発現させるなどして対抗した。


終盤には遂に復活したオーバーデビルと交戦。
成長したゲイナーのオーバーセンスに呼応してキングゲイナーもオーバーデビルと互角の勝負を演じるが、そのセンスを狙ったオーバーデビルに物理的に呑み込まれ捕えられてしまう。
しかしゲインたちの奮戦でゲイナーたちのオーバーフリーズが解除された結果、シンシアと共にキングゲイナーもオーバーデビルから脱出。
そして乗り込んだゲイナーと共にオーバーヒートを発動させたキングゲイナーはオーバーデビルに突撃し体内を破壊。
更に撃破したオーバーデビルを足場にオーバーヒートの効果を周囲へ放出し、オーバーフリーズで凍てついたシベリアの都市と人々を復活させた。



関連機体


XAN-斬-

キングゲイナーのかつての姿。

ブラックメール

シベリア鉄道警備隊のオーバーマン。
破壊されたこの機体のオーバーコートが一時キングゲイナーに装備された。

ドミネーター

シベリア鉄道の最新鋭(或いはキッズ・ムントが秘匿していた)オーバーマン。
非常に高い性能を誇り、キッズは高いオーバーセンスを持つ子供達を集めた上で更に厳しい訓練を施すと共に搭乗者を絞っていき、最終的に(ある意味で必然的に)勝ち残ったシンシア・レーンが正パイロットとなった。
自らのボディを分子レベルで変形させることが出来るというとんでもない能力を持つ上に、その能力を応用してオーバーフリーズの解除すらが可能で、その特性からキングゲイナー同様オーバーデビルの眷属とも称される。

オーバーデビル

遥か昔の時代に存在した古のオーバーマン。
人の心すら凍てつかせる強力なオーバーフリーズを使う機体であり、全てを凍てつかせようとする危険な意思を持つ、正に悪魔のマシン。



追記・修正はモンキーダンスをしてからお願いします。

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最終更新:2026年06月04日 07:41

*1 最初に動かそうとしたゲインも「何か魂胆があって収集したとしか思えないな」と漏らしている。

*2 当初は所有権を主張していたメダイユ公もゲインからセント・レーガンへ通報すると仄めかされるとすぐに「私の物ではない」と言葉を翻している。

*3 オーバーマンの内でも特に古い世代……というか現在の人類が創り上げたものではないオーバーマンのこと。オーバーデビルや、初代ミイヤと共にオーバーデビルと戦ったブリュンヒルデ等、自らの意思を以て自立した“神”の如き存在も居る。劇中ではキングゲイナーの他、ドミネーターもアーリーオーバーマンの可能性が高い。

*4 この「時間停止」らしき効果もあったため、その後のゴレーム戦で上記のチョップを放った際にはあまりにかけ離れた効力を発揮したことにゲイナーも戸惑っていた。