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無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す

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更新日:2026/10/11 Sun 00:09:06NEW!
所要時間:約 10 分で読めます




出典:『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』第2話『戦好きの第2王子』より
2026年7月~9月/マジックバス×ピカンテサーカス/©あーもんど/アース・スター エンターテイメント/無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す製作委員会

私には優秀な姉がいました

人びとを癒し導く聖女

でも私は―――――


“出来損ない”の“妹”です。


『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』は、あーもんどによるライトノベル作品である。副題は「今代の聖女は姉ではなく、妹の私だったみたいです」。
「小説家になろう」にて掲載され、その後アース・スタールナ(アース・スターエンターテイメント)により書籍化された。現在、なろうサイトでの掲載は中止されている。*1
イラスとはあんべよしろう。

全4巻(2021年6月~2023年6月)


【概要】

「小説家になろう」にて掲載された異世界ファンタジー物語。
「出来損ない」とされた主人公の令嬢が政略結婚した嫁ぎ先で、自身の新た才能の気づき、嫁ぎ先の周囲の支えもあって幸せをつかみ取るシンデレラストーリーである。
また、タイトルにある通り、主人公は聖女としての才能も有しており、
それが多くの人びとに幸運をもたらしていく。反面、彼女をめぐって貴族の権力闘争やライバル令嬢による嫉妬と憎悪の人間関係の闇に振り回されることも多く、苦悩する日々を送ることもあるが、結婚相手と周囲の支えもあって乗り越えていくところが見所である。

なお、タイトルにある「垂れ流す」。いささかネガティブなイメージを持ってしまう言葉であるが*2、これは自分の意思とは関係なく、身体から聖女の力があふれ出していることを示している模様である。彼女の周りで奇跡が起きているのもこのためである。
そしてこれが結果的に、これまで主人公をいびってきた姉が徐々に窮地に追いやられていく様を描いていることにもなる。

シリーズ累計発行部数は100万部を突破している。

メディアミックスとして、えとうヨナによるコミカライズ版が「コミックアース・スター」より連載されている。(既刊9巻)
また、テレビアニメ版が2026年7月から9月の期間で放送された。(1クール)

【あらすじ】

優秀なサンチェス公爵家には二人の姉妹がいた。
姉のフローラは才色兼備な聖女候補。
妹のカロリーナは地味で才能もない落ちこぼれ……。
カロリーナは優秀な姉と比べられ、劣等感を抱える日々を送っていた。

ある日、カロリーナのもとに隣国との関係調整のため第二皇子との縁談が舞い込む。
ただし、皇子は“野蛮”で“残酷無比”と噂の人物。

「お役に立てるなら」

国を守るため政略結婚を受け入れるカロリーナだったが、
この決断が人生を一変させる──。

噂に反して紳士的な皇子や新しい家族に正当に評価され、
少しずつ自分を認められるようになっていくカロリーナ。
さらに、不思議な力が宿っていることが判明する。

一方、王国に残されたフローラは不調続きで……。

これは、落ちこぼれ令嬢と不器用な皇子が
幸せをつかみ取る、愛の物語──。

(テレビアニメHPより引用)

【キャラクター】

(主人公)

・カロリーナ・サンチェス
CV:高橋李依
セレスティア王国公爵令嬢の次女。
周囲の貴族令嬢から「出来損ない」と呼ばれ蔑まれてしまっていた。
姉のフローラからも、表向きは庇われているが実際は姉自身の「引き立て役」にされて、裏では悪口を叩かれ、二人きりの時は罵倒されている。劣等感を抱いており、また特徴的な灰色の髪も母親のような黒髪でも姉のように白銀の美しい髪でもないことを姉に罵倒され、コンプレックスに感じている。

そんな彼女はマルコシアス帝国の第2王子であるエドワードの下に政略結婚することになった。当初は周囲に推されてあたふたする日々であり、権力争いや謀略を企む妨害者にはばまれ、悩むこともあったが、同時期に自覚した聖女の力とエドワードを始めとする周囲の支えによって前向きに向かっていく。
上述のように力を抑えきれず、聖女の力が常に体より溢れている状態で、タイトルの通り「垂れ流して」いる。*3
後に結婚したエドワードより「リーナ」と呼ばれる。

内気で控え目なところがあるが、嫁いでから、前向きになった。
とは言え、周囲に圧倒されてしまうこともあった。
コミカライズ版やアニメ版だとデフォルトで白眼になっている表情になる。これがカワイイ。

(主要人物)

・エドワード・ルビー・マルティネス
CV:古川慎
マルコシアス帝国の第二皇子である。「烈火の不死鳥団」の団長でもある。
燃えるような真っ赤な髪。ゴールデンジルコンの瞳と冷たい無表情。全てを威圧する大きな体。そのオーラからして威圧的な外見だったことから初対面のカロリーナも圧倒されてしまった*4。
このようなことから、野蛮で冷酷無比と恐れおののかれているが*5、実際は礼儀正しく朴訥な真面目な青年である。
公務などで忙しく、結婚したとはいえ、なかなかカロリーナに会えないことも。
しかし、カロリーナのことを大事にしている。姉のことで苦しむ彼女に寄り添い、その今胸中を吐露させ、支えていくことも誓い合った。
権力争いや聖女に就任する事に妨害するライバル令嬢といった彼女を阻む者に対して、容赦はしない。
後にカロリーナから「エド」と愛称で呼ばれる。
炎魔法を行使する。

・フローラ・サンチェス
CV:白石晴香
カロリーナの姉でセレスティア王国公爵家の令嬢。
才色兼備で聖女の力も有しており、次期聖女候補とうたわれていた。しかし、その裏では妹であるカロリーナに対して辛辣な物言いで迫り、罵倒する日々を送っていた。
これには母親の死と同時に生れた妹に対する歪んだ感情が起因している。

カロリーナがマルコシアス帝国に嫁いでから徐々に力が減退。聖女の力の源泉はカロリーナによるものだったことを痛感させられる。しかし、それでも妹に対する対抗心はむき出しのままで、聖女試験の際には副作用も覚悟で魔力をドーピングしてカロリーナに挑んだ*6。だが、身体も限界を迎え、皮肉にも憎んでいる妹に助けられる。
そしてそれでも懲りず、彼女はとんでもない計画を企てる。


このように典型的な悪役令嬢であるが、カロリーナに対しては亡き母親の面影を重ね、内面では彼女に対して思うところもあり、その胸中は複雑なものであった。
本作のラスボス的な立ち位置にいる。

(マルコシアス帝国)

・テオドール・ガルシア
CV:土岐隼一
エドワードの補佐役で子爵家の次男である。
メガネをかけており理知的な雰囲気。
騎士団の戦略を考える軍師的な役割もある。また、天才的な魔法技術を有しており、前属性に魔法適性を秘めている。
カロリーナの周りに起こった問題を解決すべく、様々な作戦を彼女に与えてくれるが、同時に彼女には様々演じてもらうこともあり、都度泣かされることも・・・。

・マリッサ・キャッシンジャー
CV:水瀬いのり
キャシンジャー伯爵家の三女で、カロリーナのお付きのメイドである。
基本的には寡黙でクールな性格。何でもそつなくこなせる。
故にカロリーナからも信頼されている。
帝国一の美女と名高い美貌も備えているという。
しかし、その美貌によって、姉たちからは嫉妬の対象として晒されている。
その結果、婚約者の関係であるテオドールとの関係についてもなかなか進展しない事情が存在している。

・オーウェン・クライン
CV:岡本信彦
マルコシアス帝国。クライン男爵家の次男。
カロリーナの護衛騎士を務めている。
実直な性格で、彼女に対して忠誠を誓っている。
実は幼い頃に継母から虐待され、父親からも兄の代用品のように使われていたという、重たい過去が存在している。

・ギルバート・ルビー・マルティネス
CV:田丸篤志
マルコシアス帝国皇帝の長男で、エドワードの兄。
穏やかで聡明。次期皇帝候補と目されている反面、本人達の知らない中でエドワードと派閥争いが貴族の中で発生されている。
マナ過敏性症候群という病に冒されており、自身の住まう屋敷から外に出ることがなかなか出来ない状況である。
自身の治療にやってきたカロリーナと交流することにより、彼女に興味を抱くようになっていく。

(セレスティア王国)

・レイモンド・サンチェス
CV:宮本充
サンチェス公爵家の当主で、フローラとカロリーナの父親である。
国に忠義を尽くしている宰相の地位にいるが故に、なかなかカロリーナに愛情を注ぐことが出来なかったが、亡き妻とカロリーナを重ねることも多く、実際は彼女が政略結婚として嫁ぐことを反対していた。*7 これでは(カロリーナは)生贄ではないか!?と国に対して憤っていたほどである。
改めて彼女に対して「お前は大切な娘だ!」と伝えた。
カロリーナはその事実を知り、改めて父との家族としての絆を深めることが出来た。

・イリス
CV:集貝はな
フローラに忠義を尽くしている侍女である。
基本は彼女に忠実であるのだが、カロリーナに対して嫉妬と憎悪の感情をむき出していく彼女に対して徐々に懸念を抱くようになっていく。

・ネイサン・フィリップス
CV:鳥海浩輔
セレスティア王国の国王である。
カロリーナが政略結婚をすることになることを、国王である彼が直々に伝えた。

(その他)

・ジョナサン・ミルズ
CV:赤城進
聖女信仰協議会を率いている大司教。
聖職者でありながら、権力争いにおいて様々暗躍している。
フローラやモニカに取り入り、エドワードやカロリーナらに妨害を企てる。
後に捕縛され失脚する。

・モニカ・アーレント
CV:和泉風花
マルコシアス帝国アーレント公爵家の令嬢。
プライドが高く、他者を見下す性格。
ギルバートを慕っており、いずれ伴侶となることを夢見ている。
聖女としての力は人並み以上で、多くの令嬢にも一目置かれる存在だったが、カロリーナが台頭したことで存在感が低下。彼女に嫉妬と憎悪の感情を抱いていく。


本作の悪役令嬢その②*9

【用語】

・セレスティア王国
カロリーナの生まれ故郷。

・サンチェス公爵家
カロリーナ・フローラの実家。現当主は宰相を務めるレイモンド。
セレスティア王国唯一の公爵家で、セレスティアの歴史において多くの名を残しており、優秀者人材を輩出している。

・マルコシアス帝国
カロリーナの嫁ぎ先。
大陸の大半を手中に収めている。
発展した魔法技術と高度な文明、強大な軍事力を持っている。小国のセレスティアとしてはもめごとを起こしたくないのが本音である。

・烈火の騎士団
エドワードが率いている騎士団。
平民上がりの騎士を中心に編成されている。
厳ついエドのイメージが先行しがちだが、実際はあ割と和気藹々としたところもある模様。

・神聖力
カロリーナの持つ力。
規格外のものであり、無意識に「垂れ流した」結果、周囲は恩恵を受けていた。
本人が無自覚だったこともあり、フローラが聖女の力を実行した際、結果を生みだせたのはカロリーナの存在があってこそである。

・聖女試験
カロリーナの持つ神聖力を公にするために開催された試験。
各国から選ばれた聖女たちが自身の能力を披露して、その力を審査する。
例:傷ついた騎士をその場で治癒する。汚れた水を浄化して探し物を見つけ出す。布を瞬時に綺麗にする。等

【テレビアニメ版】

2026年7月~9月の期間においてテレビアニメ版が放送された。
1クール12話である。
アニメーション製作はマジックバス×ピカンテサーカス。

カロリーナ役の高橋李依氏は、カロリーナとエドワードのピュアな距離感が好きで、うまく行ったり行かなかったりする。その塩梅を愛おしく思ったという。
エドワード役の古川慎氏は、他者に対する湿度の高い感情の描写があり、そういった部分の表現力が強い作品だと思ったという。
フローラ役の白石晴香氏はフローラが聖女だと呼ばれたが故の苦悩が描かれていると述懐している。

OP:「Windmaker」
花耶によるオープニングテーマ。ラストでサブタイトルを紹介する2人の表情が魅力的。

ED:「アンノウンミー」
ウタヒメドリームオールスターズによるエンディングテーマ。

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最終更新:2026年10月11日 00:09

*1 代わりに主要キャラだったフローラなどをメインに添えた番外編はそのまま掲載されている

*2 本来の意味は、液体などをせき止めず、そのまま流しっぱなしにすること

*3 厳密に言えばセレスティア王国にいたことからこの力を発現しており、力を制御できず、文字通り「垂れ流す」状態にあった。フローラが聖女の力を発現出来ていたのはカロリーナあってのことであった

*4 カロリーナ曰く、出会った瞬間に空気が一気に重くなったという。

*5 女子どもなど容赦なく切り捨てる冷酷さや戦好きの黒の英雄と噂されている

*6 ジョナサンが精製した魔力を一時的に強化するための劇薬を用いるも、副作用により体には大きな負担を強いることになる。

*7 仕事ばかりで目をかけることが出来なかったため、その内面は後悔していたという。

*8 皇族に暴行未遂を働いたため、本来なら死刑確実であったが、父親の嘆願とジョナサンの居場所に関する情報提供をしたことで、終身刑に落ち着いた模様

*9 であるが、その結末のありようはフローラより彼女の方が悲惨か・・・?