グリードアイランド

登録日:2011/09/24 Sat 00:38:52
更新日:2025/03/22 Sat 19:08:16
所要時間:約 15 分で読めます




『グリードアイランド』

ハンター専用ハンティングゲーム
制作販売元:株式会社マリリン
1987年発売
100本のみの限定発売
ジョイステーション専用ソフト

現在は絶版になっており、再生産の予定はない。そもそもジョイステーション自体が3世代くらい前のマイナーなゲーム機である。
開発はマリリンの子会社が行っており、その会社も既に廃業している。
発売当時、58億ジェニー*1の現金一括販売のみにもかかわらず、商品の申し込みが2万件以上あった。

その後、グリードアイランドは全く市場に姿を現さず、電脳ネット上で様々な情報だけが飛び交う幻のゲームとなった。

翌年の1988年、ゲーム自体に170億ジェニー、クリアデータ入りのロムカードに500億ジェニーという高額懸賞が富豪バッテラ氏から懸けられたが、
名乗り出る者は一人も現れず、幻のゲーム伝説が不動のものとなる。

なお、電脳ネットに「グリードアイランド買います」などと書き込みをすると、たちまち騙そうとする書き込みで溢れてしまうので、欲しい人は注意しよう。

もっと詳しく聞きたい?
グリードアイランドについてなら2000万いただくぜ?

情報提供料として2000万必要です。よろしいですか?

→はい






OK それじゃよく聞きな。
グリードアイランドは念能力者が作ったゲームだ。

製作者の真の目的は不明。
どうも複数らしい。
特質系の能力者?
そいつらは100本全てを込めた。

ゲームをスタートすると念が発動しゲームの中にプレイヤーをひきずりこむ。
プレイヤーがゲームの中で生きている限り、ゲーム機はたとえコンセントを抜いても動き続ける。
メモリーカードも抜けなくなる。
ねばまる。



私は50名のハンターを雇い、ゲームのクリアを試みたが還ってきた者はいない。

誰1人


ヨークシンシティで開催されるオークションには7本のグリードアイランドが競売申請登録されている模様。
最低落札価格:89億ジェニー



概要

『グリードアイランド(G・I)』とは、漫画『HUNTER×HUNTER』に登場するハンター専用ゲーム
ジンの手掛かりを求め、ゴンとキルアがプレイする。

ゲーム内にジンの現在の居場所の手掛かりはないが、製作者はジンとその仲間の11人。
GREED ISLANDという名前は製作者全員のファーストネームの頭文字からとってあり、最高責任者であるジンのGから始まる単語を考えてグリードとなった。
(判明しているのは、ジンG、レイザーR、エレナE、イータE、ドゥーンD、リストLの6人だけ。)

ちなみにドゥーンはゲーム名の辻褄合わせのために無理矢理改名させられている。
WDWUNE→DWUN
ジンの勘違いでEもとられた。ただ、運気は上がったらしい。


『ゲーム開始』

ゲームをスタートするにはゲーム機の前で念能力(練)を使用する。
メモリーカードはなくてもプレイはできるが、当然セーブはできない。
ソフト1本につき挿せるメモリーカードは8枚(本体一つにつき、マルチタップを2つ接続できる)。
したがって島の中に存在できるプレイヤーは実質800人までとなる。

初めに簡単な説明を聞くことができる。
ゲームの目的は指定ポケットカードを全て(100種類)集めること
つまり、キーアイテムを全100種類集めるということ。

『カード』

グリードアイランドで手に入れたアイテムは全て自動でカード化される。
その辺で拾った石ころやお金、レアアイテム、倒したモンスターなども全てカード化される。
了解が得られれば、ゲーム内のNPCもカード化させることも可能。
ちなみに、グリードアイランド内の通貨(ジェニー)はカード化されていないと無効なので、あまり金を持ちすぎるとアイテム枠が圧迫されるというなかなか珍しい仕様。
お金はショップで預けることも可能だが、預けた店でしか引き出せないため若干不便。
後述のスペルカードがあるためお金を使うことの多いマサドラのショップに預けるのが一般的となっている。
なお、「捨てる」という概念があるのかどうか不明。ないのであれば、落ちているものを拾ったらカード化できないといった事態があると思われるが、作中での描写はない。

『指輪』

ゲーム開始時にプレイヤーに指輪が渡される。
実質的な記録媒体兼必須ツールで、バインダーの中身はここに記録される。
持ち主がゲーム内で死亡するか、クリアすると消滅。一度抜いたメモリーカードのセーブデータを消すとどうなるかは不明。

『ブック』

グリードアイランド内で指輪をはめ、ブックと唱えるとバインダーが出現する。
このバインダーにカード化されたアイテムを収納する。
バインダーに収納していないカードは1分でカード化が解除される。低ランクのみ呪文で再カード化が可能。
バインダーには特定のカードしか入らない指定ポケット100カ所(No.000を除いて1ページ9枚、12ページ)と、好きなカードが入るフリーポケットが45カ所ある。
お金や呪文などを持ち歩くことを考えればフリーポケット45枚は明らかに少なく、おまけにゲーム外に出るとフリーポケットの中身は消える為、複数のプレイヤーが役割分担をしなければ攻略は困難。

『ゲイン』

アイテムのカード化を解除する時に唱える。
アイテムはカードのままでは使用することはできないため、使用する場合にゲインを唱える。
カード化を解除されたアイテムの扱いは1分経過と同じ。

カード化していないアイテムを持ったままゲーム外に出ようとするとどうなるかは不明。

『カード化限度枚数』

ゲーム内全体で、そのアイテムがカード化状態で存在できる枚数。カードランクの隣に記載されている。
他のプレイヤーが先に手に入れ、すでに限度枚数までカード化されているアイテムは、手に入れてもカード化することができない(カード化しないまま所持することはできる)
ゲインされたりプレイヤーの死亡などで現存カードが減ると、未カード化状態が最も古いものからカード化される。
アイテムを手に入れたが限度枚数のためカード化できず、現物所持のままカード化できるのを待っている状態を「ゲイン待ち」という。
アイテムごとに決まっており、レアアイテムであるほど限度枚数は少ない。
このルールにより、島の中に存在する指定ポケットカードの数は限られるため取引や奪い合いは日常茶飯事であり、中にはカード化枚数を減らすためだけに他プレイヤーを殺害する者までいる。
また、上記の通り現物のまま所持しておくことはできるため、過剰に所持して事実上の独占状態にすることも可能。
その辺の「えげつねえ」要素はリアルのMMORPGに通じるところではある。作者の「取材」が活きたといえる

『スペルカード』

色んな効果の魔法が使えるカード。全40種類。
手に持って「○○、使用(オン)」と唱える(必要な場合はさらに対象を発声する)か、バインダーの最終ページにカードをはめて決定ボタンを押す(決定前にカードを外せばキャンセル可)ことで使用できる。もちろん使い捨て。
1パック3枚入りで1万ジェニーとやたら高価。しかも危険の多い魔法都市マサドラでしか売っていない。
スペルカードにもカード化限度枚数が存在し、限度に達しているカードはパックから出ない。

スペルには『メラ』や『ファイア』のような直接攻撃をするスペルは存在しない。全て移動やカードの収集に関するものである。
ゲーム外に出れば効果が切れるものがほとんど。

代表的なスペルカード

  • 同行(アカンパニー)
呪文を使用したプレイヤーを含め、その半径20m以内にいるプレイヤー全てを指定した街(行ったことがある街に限る)か、
指定したプレイヤー(ゲーム内で出会ったことのあるプレイヤーに限る)のいる場所に飛ばす。
いわゆる『ルーラ』系。偶然近くにいると巻き込まれる恐れが…
似たものとして、任意のキャラの元へ移動する「磁力(マグネティックフォース)」、任意の場所へ移動する「再来(リターン)」、いったことのない街へ移動する「漂流(ドリフト)」がある。どれも対象は自分だけ。

  • 離脱(リーブ)
対象プレイヤー1名を島の外へ飛ばす。出現地点は入ったゲームの前。
ツェズゲラ曰く「入手難度は10段階で分けると下から4番目くらい」らしく、これがあれば家に帰れる。
クリア難易度的に言ってほとんどのプレイヤーにとっては実質、唯一の脱出手段となる。
スペルカードという特性上、マサドラに辿り着けなければ入手チャンスはほぼなく、運良く辿り着いても今度は店で販売してるカードパックからこのカードが入った物を選ぶ運ゲーに挑む必要がある。
しかも限度枚数が30枚しかなくかなり貴重であり、これが入手できないためにゲーム内に永住する覚悟まで決めたプレイヤーまでいる
ちなみに腕に自信があればこのカードを使わずとも脱出する方法があるにはあるが、ここで停滞するプレイヤーには使えない手段なのでほぼ唯一の手段であることに変わりはない。
ゴン組は現実に帰りたがっているプレイヤーに狙いを絞り、このカードと引き換えに貴重なAランクアイテム含むカードを一気に57枚集めることに成功した。

なお、「対象プレイヤー1名」なので、自分以外に使えば対象を強制的に島の外に飛ばす上にフリーポケットの中身を消すという凶悪なカードになるが、作中ではそういう使われ方はしなかった。
ちなみに、作中未登場だが指定ポケットカードの「挫折の弓」は離脱の効果を持つ(装備すると残っている弓の数だけ「離脱」を唱えることができる。弓は10本入り。「離脱」を唱える度に一本減っていく)。

  • 追跡(トレース)
対象プレイヤー1名の現在位置を常に知ることができる(対象プレイヤーがゲーム外へ出るまで効果は継続する)。
いきなりキルアがかけられたスペル。
攻撃呪文全体の仕様として、自力による回避は不可能。逃げてもどこまでも追い着弾する。ただし人体に対し危害を加える類の攻撃呪文は存在しない。
一方でブックを唱えた上で防御呪文があれば一定時間待機状態になるらしいが劇中では描写されなかった

  • 複製(クローン)
対象プレイヤーの指定ポケットのカードのどれか一枚に変身する。当然、指定ポケットに一つしかなければそれに変身する。
持ちカードを別の持ちカードに変身させる「擬態(トランスフォーム)」や任意の指定ポケットカードに変化する「贋作(フェイク)」もある。
ただし、いずれの場合も後述の「聖騎士の首飾り」を装備しているプレイヤーが持つと解除される上、贋作に至ってはコンプリート対象にならずアイテム化も出来ない。

『ゲームオーバー』

このゲームのゲームオーバーはを意味する。
また、ゲーム内でプレイヤーが死亡するとそのプレイヤーのカードは全て消滅する。

+ 実は…

『タブー』

現実世界に存在する地図にも載っていない知られざる島でこのゲームは行われている。
ソフトの起動はゲームの世界に入るのではなく、会場に飛ばすためのものであった。
ゲームオーバー=死というのも、ゲームの世界など無いのだから当然で、一部のNPCに至ってはプログラムされた念人形ではなく実在の人間(雇われた死刑囚等)がフリをしているだけである。

この点は比較的容易に気づくことが出来、作中でも看破した人物は複数いた。
が、それを知らないプレイヤーにゲーム側の人間がこの事実をばらしたり、匂わせる発言をして世界観を破壊しようとするのは最大のタブーであり、契約違反として即刻処刑される。*2

存在を知られていないのであらゆる海路から外れており、また海流の関係で漂流している遭難者などは絶対に辿り着けないようになっている。
故にゲーム起動以外の方法で入島した場合は「侵入者」ということで即感知され、ゲームマスター専用スペルで強制退去させられる。


『ハンター専用ハンティングゲーム』

前述したとおり、ゲームプレイは念能力者であることが前提になっている。
そのことと、仮に内部で犯罪や殺人などが起きても看過される危険なゲームでもあるためにハンター専用と銘打たれているだけで、
プロハンターである必要もなければ確認もされず、ハンターライセンスが必要になる場面もなかった。

ゲーム内にはレベルや装備品の概念はなく、直接的に戦闘を助けてくれる救済措置はほぼ無い。
したがって、島に入ってしまえば己の肉体・所持品・念能力しか頼るものがなくなる。
移動系のスペルカードを使うことで、悪質プレイヤーから逃げることは一応可能。

一方で、島の中にはモンスターとの戦闘や野営を通じて効率よく修行できる「稼ぎ場」が点在し、ゲームを順序良く進めていくことで、ハンターとして確実にレベルアップしていく様に設計されている。
この点はゲームマスター達スタッフ側が発言したりしたわけではなく、単なるビスケの印象なのであるが、念能力の教官として豊富な経験を持つ彼女が極々自然に確信を得るほど洗練されたゲームデザインとなっている。

『クリア報酬』

指定ポケットカードを3種類選び、ゲーム外に持ち帰ることができる。
クリアすれば夢のようなアイテムを手にすることができるのである。

『指定ポケットカード』

一部を紹介する。
ちなみに、「金粉少女」などの単一の存在っぽいカードであっても、入手後はまた再配置される。

  • 黄金るるぶ
旅情報の雑誌。持ち主の好みの異性に出会える場所と時間を数多く掲載している。
他にも黄金天秤・黄金辞典があるが、他のシリーズものに比べると一貫性がやや乏しい。
同じくグリードアイランド編で流々舞(るるぶ)という武術絡みの言葉が出てくるが、多分関係ない。

  • 妖精王の忠告
あなたに足りないもの、直した方がいいところなどを優しく諭して的確なアドバイスを与えてくれる。たまに呼んでもいないのに勝手に現れる。

  • 大天使の息吹
大天使が現れ、瀕死の重症、不治の病。何でも一度だけ治してくれる。消し飛んだ腕とかでも問題なく治る。ゴンさんの反動とかは知らん。
入手条件が「スペルカード全40種と交換」と特殊、かつ現物で持ち歩ける物ではないため、限度枚数MAXのときに入手条件を満たした場合は「ゲイン待ち」に相当する処置として限度枚数に空きができ次第このカードに変化する「引換券」が入手できる。
開始して十年以上も経っているのに一枚も入手した人間がいなかったカードの一つ。

  • スケルトンメガネ
物が透けて見えるメガネ。メモリで強弱の加減ができる。スペルカードのパックだけは見透かせない。

  • ホルモンクッキー
食べると24時間限定で性別が変わるクッキー。効果時間を把握してないと切れた時が悲惨。

  • ○○の卵
手の中で毎日3時間温めることで、願う想いの強さによって1〜10年後に現実となる。スポーツ選手、アーティスト、政治家などがある。
この他にも、マッド博士の○○、魔女の○○薬、○○少女、手乗り○○といったシリーズものがある。名称の繋がりがないものも含めるともっとある。

  • レンタル秘密ビデオ店
他人の秘密を知ることが出来るビデオ店。
アレなビデオが借りられると思った人は挙手。

  • 魔女の媚薬
この薬に口づけをして意中の相手に飲ませれば、その人はあなたの虜となる。効果は一週間。

  • 長老の精力増強剤
肉体の一部がものすごく元気になる。回数、持続力とも文句なし。
少年誌でなんてもの用意してんだ。この作者、毎作品で性的なネタをぶち込んでるけどな。

  • 記憶の兜
被っている間に見聞きしたことは決して忘れない兜。全国の受験生垂涎モノだが非常に重く大きいのが玉に瑕。

  • プラキング
組み合わせ次第でどんな乗り物でも作ることができるプラモデルキット。1分の1も可。ただし燃料は別売り。

  • 金粉少女
中華風の装いで内気な美少女。全身から金粉が噴き出し、1日1回の入浴で500gになる。
監禁された屋敷から連れ出すと獲得。屋敷に侵入する度にまた監禁されている。カード化上限に達したらどうなるのだろうか?
少女シリーズには他に睡眠を肩代わりしてくれる「睡眠少女」と最も心地よい香りを出してくれる「発香少女」がいる。
開発者の趣味なのか、3人ともイラストでは裸

一つだけ大凶、それ以外は全て大吉の20面ダイス。大吉が出れば幸運がもたらされるが、大凶が出ると前回大凶が出てから全プレイヤーが出した大吉の幸運全てが吹っ飛ぶレベルの不運がそのプレイヤーを襲う
ゲーム的にいえば、次に行う判定の乱数を高めの値で固定する。ただし、ランダムでカードが入手できる「宝籤(ロトリー)」で指定ポケットカードを狙おうとしてもAランクが限界で、Sランク以上は自分の運で当てるしかない。
作中ではゲーム内のカジノ景品など、運要素が強い指定ポケットカードの入手に使われた。

  • 聖騎士の首飾り
身に着けたプレイヤーは呪いを跳ね返し、また触れたカードの呪いを解くことができる。後述の山賊イベントクリアにも必要。
簡潔に言うと、マホカンタとシャナクがかかりっぱなしになる。攻撃スペルが存在したなら飛んだバランスブレイカーである。
ただし、前述の通り「複製(クローン)」などの有用な効果も問答無用で打ち消してしまうというデメリットもある。
ちなみに、一年に一つしか入手機会がない結構レアなカード…なのだがそれは正規の入手法の話。
実はBランク以下の指定ポケットカードは特定のイベント*3を発生させることで全て金で買える上、レアリティはDランクなのでスペルによる量産も可能。
解呪効果はカード限定なので、カードで複製したこのカードをアイテム化してもそれ自体が解呪されたりしない。

  • 奇運アレキサンドライト
所有者は他者が決して味わえないような貴重な体験をすることが出来る。ただし幸運か不運かは選べない。
呪いに見舞われた山賊の一団に自分からパーティの所持品全て渡すことで開始、という厄介なイベントの報酬。ゴン達の様にゲーム開始直後ならともかく、カード資産が貯まった後の挑戦は困難な為、分かっていても正規入手を諦めたプレイヤー*4もいる。ゲンスルー組は入手方法が分からなかったのでランダムでカードが入手できる「宝籤(ロトリー)」とリスキーダイスのコンボで手に入れようとしたが、運任せなので上手くいかなかった。

「信用できる仲間にカードを預けて一度パーティーを解散」→「素寒貧に近い状態で再びイベントを起こす」という比較的容易な手段が取れるのに入手難易度にそぐわないレアカードになっている点は良く疑問視される。
そういったお手軽攻略を防止する隠れた条件が存在する可能性があるのか、カードを預けられるほどの仲間というのがG.Iにおいて以下に貴重なのかは想像の余地ありといったところだろう。
ちなみに、金粉少女の例から、呪いが解除されても別プレイヤーが発生フラグを立てると改めて呪いにかかると思われる

  • 一坪の海岸線
15人以上のメンバーで「同行」を使って特定の街に行くことで入手イベントが開始されるという非常に面倒な手順のため、10年経っても入手条件すらわからなかったカード。
しかも入手するにはゲームマスターの一人に勝利しなければならないという超ハードな難易度に加え、カード化限度枚数はたったの3枚なので仲間割れ必至。ゴレイヌさん曰く「えげつねぇな…」。

尚、このカードのストーリーは…

ごく一部の住人のみが知っている隠された洞窟に数多の財宝が眠っている。
この噂を聞きつけたある海賊の一団は、住人から情報を得ようとするも失敗。
町の一角を乗っ取り、住人に狼藉を働きながら自分たちで洞窟の場所を探し始めた。
こいつらを追い払ってくれたら兄から聞いた洞窟の場所を教えよう…

というもので、イベントのオチは「洞窟はあるが宝など存在しない。この景色こそが私たちの~」というベタな展開であり、カード以外の報酬は一切無く、使い道も無い。

ただし作中では触れられなかったが、このカードは「入るたびに姿を変える洞窟の入り口」という大変不思議のダンジョンな香りのするものであるため、超貴重なカードをゲインできちゃうような廃プレイヤー向けのエンドコンテンツ・隠しダンジョン的な扱いだった可能性もある。

ちなみに、似たようなカードの「一坪の密林」は「宝籤(ロトリー)」でたまたま入手できたのを複製した奴がいたため、正規の入手方法は不明のままクリアされた可能性が高い。イベント担当の人は泣いていい。


22世紀もびっくりの品揃えである。
念能力が使え、お金に余裕がある人は購入してみてはいかがだろうか?
ヨークシンシティのオークションでは、だいたい300億前後で落札された。


『ゲームの結末』

現在のところ、クリアしたのはゴンのみである。
クリア報酬には、
  • No.002「一坪の海岸線」
  • No.081「ブループラネット」
  • No.084「聖騎士の首飾り」
が選ばれた。
ブループラネットはビスケが受け取り、残り2つはゴンとキルアが受け取った。
現実世界では意味のないカードを2枚も手に入れたゴンの真意とは…?
+ ※「一坪の海岸線」の秘密
実はスペルカードの「同行(アカンパニー)」を「擬態(トランスフォーム)」で変化させたもの。「聖騎士の首飾り」の効果で「同行」に戻され、ジン=フリークス(と思われる人物)に会うために使用された。

このクリア報酬枠2つと引き換えに、スペルカード1枚を現実で使えるというアド損極まる裏ワザは、『G・I』をクリアしたゴンが自分に会いに来る手段として、ジンが用意していたものだった。


…が、ジンはゴンの友達と会うのが恥ずかしかったらしく、同行(アカンパニー)」で誰かと一緒に来たなら、カイトの元に飛ぶように設定させていた(「磁力(マグネティックフォース)」で1人だけで来たなら自分の所に飛ぶ)。
会う方法を用意しておいてこれとは、面倒くさいおっさんである。レイザーにも手加減するなと伝えていたし。

なお、ビスケがグリードアイランドにしかないというブループラネット以外の宝石はスルーしているため、実在のものが含まれていると思われる(ブループラネット自体は他の宝石系と違って特に特殊効果のないアイテム)。
どういう理屈でGIオンリーなのかは不明だが、グリードアイランドの元になった島にしか採掘できない宝石なのかもしれない。
特殊効果持ちのアイテムに関しては、本当に存在しているのかそういう効果を持たせた念能力なのかは不明。

クリア後、このゲームがどうなったかは一切不明。
再開するにしても、コピーカードが有効というゲームシステム上おそらく全カードリセット位はやるはずと思われる。
また、指定ポケット用アイテムがNo.00を除いて99個しかないとは限らない。
別のアイテムを再配置すれば事前情報のアドバンテージは0になるし、旧アイテムの機能を無効にすればメモリを気にせず念能力由来のアイテムの再設定も可能と思われる。

ちなみに製作者達がグリードアイランドを作った目的は、凄いゲームを作って自慢したかったとかそういった類のものらしい。
ジン自身も廃人ゲーマーらしき描写が各所で描写されている。
一応モンスターやスペルカードなどによって新人ハンターの育成にもなっている(命の保証はできないが)


◆余談

一般には幻のゲームとされているが、作中のハンターサイトによると入手難度は“易しい”のG。下から2番目である。
なぜなら総計100個という個数は貴重品というには余りにも多すぎであり、さらに高額とはいえ一時は市場で販売されていたため、逆に言えば金さえあれば誰でも手に入れられるものであるためである。
上記の入手難易度を決めている人の感想を聞く限り、どうも金で入手できるものは金額の多寡にかかわらず基本的にはすべて入手難易度H(最も易しい)らしい。しかし額が額なので、一段階あげてやった、とのこと。
プロハンターたるもの、金さえあれば一般人でも入手できるものを追い求めるべきでない、とする主張が裏にあるのかもしれない。

とはいえ発売時の希望小売価格で数十億、久しぶりに世に出回った際のオークションでは平均200億前後までつりあがる金額は並のプロハンターでは手が出せない水準であることに間違いはない*5
本編内ではバッテラ氏がゲーム側を準備してハンターを送り込むようにしたためこのハードルはないも同然となったし、それ以前でも雇ったハンターを投入するという行為は行われていたようだが、そのおかげで帰還すら出来ずあきらめて永住するものまで出てしまう事態となった。

作中のゲームバランスを見るに、発売当時の金額である数十億くらいは稼げるハンターを対象にしている節があり、起動に念能力が必要+無茶苦茶な値段そのものが(開発側が想定した)プレイヤーの選定になっていた節がある。

なおバッテラ氏はゲームの1つを輸送中幻影旅団に強奪されてしまっている。
個人資産の半分を費やしても全部落札しようとしたほどの熱意を持っていながら、貴重品の輸送になぜ別途プロハンターを雇う等の対策を講じなかったのかという点はファンに突っ込まれたりした。こんなもん誰も盗らないだろとタカをくくっていたのか?


具現化された住民・物質・スペルブックはもちろん、島全体に及ぶスペルや特殊効果を持つアイテムなど、常駐しないジンを除いて多くても十人で維持しているとは思えない、膨大で複雑な念によるシステムである(そして少なくともアイテムの保持状態はゲームと連動)。

後に相互協力型(ジョイントタイプ)という念能力の存在が語られ、「協力する人数が多いほど念能力が足し算よりも強化される」ことが判明。
協力人数の多さと複雑性、管理者も自身の念能力を使えていることを考えると、『G・I』はこの類であると考えていいだろう。

+ ネタバレ
上記のバッテラ氏がこのゲームを求めたのは、「大天使の息吹」を使って事故で昏睡状態となってしまった最愛の恋人を救うため。
いつ事故が起きたのかは作中で明かされなかったが、若返り薬を求めていたことと、死亡直前まで一切焦りが無かったことからかなり長い間昏睡状態で、突然容態が急変したと推測できる

資産狙いと思われたくなかった*6為、高価な贈り物等は全て突き返され、手作りの写真たて等を喜ぶ女性であったという。
資産を処分して一緒になろうと誓った直後の悲劇であった。
バッテラ氏は競りにだされた7本のグリードアイランド入手のために現資産の半分もの大金を支出しているが、一切応えている様子が無く、「金等どうでもよい」といった事を独白しているので、恋人蘇生の暁には今度こそ2人で0からスタートする予定だったのかもしれない。

結局、クリア目前で恋人は死亡してしまい、「クリア特典の所有権はバッテラ氏に譲る」という契約が破棄されたため、ゴンは上記の裏技を実行することができた。


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最終更新:2025年03月22日 19:08

*1 ハンターハンターの世界の通貨で1ジェニー=日本円約0.9円に相当する。

*2 作中でこれをやらかした人間は反乱まで企てた

*3 同じ店で50回買い物すると向こうが特別な取引を持ちかけてくる

*4 ツェズゲラもその一人

*5 参考までに一つ星ハンターのツェズゲラが5年掛けて目指したクリア報酬が500億

*6 とバッテラ氏は推測していた