登録日:2011/12/16 Fri 17:32:00
更新日:2025/02/06 Thu 20:22:13
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【概要】
【人物】
自身を王と称し一人称は「余」。
性格は冷酷非道にして唯我独尊。
自らが「種の全てを託された王である」という自覚と自負を、生まれながらにして持っている。この点は後に心境が変化しても一切ブレなかった。
人間を家畜扱いし、同族のキメラアントすら些細なことで容赦なく殺し、腹が減れば喰らうという暴君全開な人物で、基本的に殆ど話も聞かない。
気に入らなければ即破壊の爆弾のような精神性だが、決してヒステリーなわけではなく、自身の行いを恥じた際はその旨を目の前の家畜(人間)に告げ、侘びとして自らの腕を引き千切ったことも。
口癖は「二度言わすな」で、往々にして殴り飛ばした後に言う。
価値観からして人間と一切分かり合えないタイプの生命体だが、
コムギと言う“
人間の少女”との出会いが彼の価値観に大きな影響を与える事になる。
【強さ】
雑魚さえも人間を上回るキメラアントの王だけに異常な強さを誇る。
- 頑強な肉体
- 一挙一足すら残像も残さぬスピード
- 卓越した頭脳
- 護衛軍すら驚愕する圧倒的なオーラ量
の持ち主。
実際50年ほど前は人間最強とも呼ばれていた
ネテロすらも打ち破った。
ぶっちゃけ
ヒソカや
クロロとかでもとても勝てそうにない作中最強最有力キャラ。
対抗馬は
ネフェルピトーを圧倒し「王にも届き得る」と評された
ゴンさんくらいだが、ピトーは王が実際に戦うところは見ていないし、さらにピトーの知らないところで復活してパワーアップしたためなんとも言えない。
復活後は更にその強さに磨きがかかり、閃光のごとき「円」や山の一部を吹き飛ばす念弾など色々やらかしている。
ナックル曰く「俺たちがどうか出来る相手じゃない」。
◆能力
食べた相手のオーラを自身のオーラに還元する能力。
念能力者を食べたメルエムを見たピトーが、その場で「これが王の能力」と即確信を得られる程素早くはっきりオーラが増大する。シンプルに「食べる程強くなる」と評した。
(軍儀で忙しかったので)途中からあまり食べなくなってしまったが、その前は「レアモノ」…つまりは念能力を習得している生命体のみを餌にしており、おそらく肉樹園の中身も食べている。
さらにはネテロとの一騎打ちの後、プフとユピーの肉体を食して復活した際は二人のオーラを吸収して以前よりパワーアップするだけでなく、二人の能力まで吸収し、しかも上位互換に近い形に昇華するというチートムーブを披露。
- プフの『麟粉乃愛泉』は、自身の「円」と融合昇華し、「円」によって広げたオーラに「光子」としての性質を持たせた。この「光子」は一瞬でも「円」に触れた対象全てに付着し、その対象の感情を読み取るばかりでなく、「円」を解除した後も付着した光子が残り効果を発揮し続ける。
- ユピーの肉体変化やオーラを溜めて撃ち出す能力も習得し、ユピーとは比較にならないほどの速度で空中を飛翔し、山を一つ消し飛ばすほどの念弾を放っている。
尚、王は二人の能力に関して一切知識が無かった(特にユピーは討伐チームの襲撃中に開眼した)にも関わらずそのまま使いこなし、「最早一心同体」等と発言していることから、通常時の「捕食」よりも昇華された同化・融合に近い能力だったのかもしれない。
他人の能力を奪う念能力者は皆特質系能力者であるが、冨樫義博展の設定資料集によると、メルエムが得意とする念の系統は
放出系。
喰らう程強くなる能力はキメラアントの王としての固有能力である可能性もある。
【物語での活動】
誕生後、直ぐに王直属護衛軍と共に巣から旅立つ。
民家の家族を皆殺しにして喰らうも、もの足らず、より味の濃い念能力者を喰らう為動き始める。
その後ゴルトー共和国に進出。
マサドルディーゴ総帥を殺害(この総帥は偽物し)国ごと乗っ取ると、全国民500万人の人間に「選別」を行い、念能力者を選別し、自身の手足になる軍隊を得ようと目論む。
「選別」が終わるまでの娯楽として、将棋や囲碁の名人と対局していく。
卓越した頭脳から未経験の状態でありながら直ぐにコツを掴み、数局で次々と打ち負かしていくが、軍儀と言う競技の王者コムギと言う少女に出会う。
コムギに対しても当初の相手のように、その内勝てるだろうと見下していたが、コムギにだけは幾らやっても勝てなかった。
「負けたら腕一本」と言いつけ、心理的プレッシャーを与えてミスを誘おうという自身に似合わない小細工をしてまで勝とうと躍起になるも、
そのような事を言われるまでもなく、もとより「負けたら死ぬ」と言う覚悟を持って全ての軍儀に臨んでいた彼女を知ると、
覚悟が足りなかったのは自分の方だった自身を恥じ、その場で自分の左腕を引きちぎった。
そしてこの件を切っ掛けに彼女を認めていくようになる。
それによる自身の価値観に変化が生じ始め戸惑いを抱く。
コムギとの対局の最中に覚醒した(念能力かは不明)彼女に興味を持ち名前を尋ねるも、そこで自身の名がない事に気付き、
自身の名と王として生まれた自身の存在意味を考えていくようになる。
また軍儀では自らをも凌ぐコムギを見て、人間に対しても自身とは全く違う強さを持つ者がいる事を認めるも、
その時は「『暴力』こそこの世で強い能力」とし、他の強さなど塵に等しいモノと評して選別が近付いた事でコムギを殺そうとするも、カラスに襲われる彼女を見て殺す所か助けてしまい優しい言葉さえ掛けてしまう自身に困惑する。
そして王として生まれた自身を空っぽの王と評し、洗脳された人々を見下ろしながら、
「コレが王として自身に与えられた意味ならば退屈と評すのに些かの迷いもない」と、自身が生まれた意味が判らず苛ついていく。
その後、蟻討伐にやってきたネテロと対峙。
討伐隊の初撃の巻き添えを受けてしまったコムギをピトーに託し、ネテロとの一騎打ちに赴く。
当初はネテロをコムギと同じ生きる価値のある人間と評し、闘う気を見せず不戦の意志を見せるも、
負けを認めさせたら名前を教えるという条件を突き付けられ闘う気になる。
またこの時、自身の力を弱者救済の為に使うべきモノと結論。
「人間を含む全てのモノに理不尽のない世界を作る」と発言している。
接近戦を挑もうとするもネテロの百式観音の超高速攻撃によって、悉く吹き飛ばされ徐々にダメージを蓄積するも、
コムギとの対局の中で培った洞察力で数ある百式観音の中でも“ネテロが不得手とする一手”を遂に見切り、彼の片足を千切り深手を負わせる事に成功する。
更に片腕を千切り飛ばすも、ネテロの切り札・零式で反撃されてしまう。
が、それすら持ち前の強靭な肉体で耐え、彼に敗北を認めさせ自らの名を聞き出した。
しかし直後、ネテロが体内に仕込んでいた
「人間の底すら無い悪意(進化)」の体現、
貧者の薔薇によって道連れにされる。
爆心地で受けたダメージはその耐久力をも上回り、胴体のみとなり真っ黒に焼け焦げた無惨な姿で、プフとユピーが駆けつけた時点で辛うじて息はあったもののピトーの下に連れて行く時間すら無いほどだった。
だが、プフとユピーが自らを喰わせるという咄嗟の判断により復活。
しかしダメージで記憶が曖昧になっており、コムギのことに至っては何かが引っかかるだけで明確なことは何も思い出せなくなっていた。
上記の弱者救済の考えなども失われ、蟻による統一という元々の考えに立ち返るが、天の声によれば「どちらも王」とのこと。
そして忘れた記憶を取り戻す為に宮殿に向かう。
2人の一部を喰ったおかげでパワーアップし、さらにユピーの羽を生やす能力やプフの「スピリチュアルメッセージ」の一部を体得。2人と精神から深く繋がった状態となった。
この時からネテロから教わった本来の名前「メルエム」を名乗る。
好機と見てコムギの存在を根こそぎ抹消しようとするプフに妨害を受け、宮殿に辿り着いて選別のための洗脳された人々を見るも、「自分が求めるものはこれではない」と苦悩。
そんな中、目の前に現れた
ウェルフィンが極限状態の末に咄嗟にその名前を口にしたことで、ついにコムギの記憶を取り戻す。
一度は喰おうとしたウェルフィンには礼を言い、敵意を剥き出しにされてもなお
「逢えるといいな その者と」「可能なら人間として生きるが良い」と温かい言葉をかけた。
そしてメルエムは宮殿内にいるであろうコムギを探すのだった。
以下蟻編の結末の為、注意。
貧者の薔薇に遅効性の猛毒があり、じきに王でも死ぬ事が判明。
パームと接触する事で自身の敗北を悟り、コムギとの再会だけを望む。
彼女に会えるなら
土下座すら厭わないメルエムの想いにパームも折れ、コムギを引き渡す。
再会後は再び二人で軍儀を打ち、コムギに自身は毒に犯されもう直ぐ死ぬ、
この毒は移るからこのままではコムギも死ぬだろうと告げるも、それでも一緒にいたいと二人の想いは一緒だった。
そして、答えを得た事で自身の生まれた理由を悟り、最期の時まで軍儀を打ち続けた。
最期の瞬間には目も見えなくなった状態ながらも打ち続け、遂にコムギには一度も勝てなかったなと言い、最期に名を呼んでくれと告げ、息を引き取った。
最期のシーンはお互いに血まみれで恐らくコムギも直ぐに亡くなったと思われる。
コムギ…いるか…?
はいな、もちろん。メルエム様の番ですよ。
少しだけ…疲れた。ほんの少し…眠る…から、このまま手を…握っていてくれるか?
…コムギ…?コムギ…?いるか?
聞いてますとも、わかりますた。こうですね?
すぐ…起きる…から、それまで…そばにいて…くれる…か?
はなれたことありませんよ。ずっと…、いっしょです。
コムギ…
はいはい、何ですか?
ありがとう
こちらこそ
最後に…
はい…?
名前を…呼んでくれないか…?
おやすみなさい…メルエム…
ワダすもすぐ いきますから…
追記・修正は軍儀で王に勝ってからお願いします
- コメント欄が長くなってきたのでリセットしました -- 名無しさん (2018-03-01 23:14:06)
- 暴君から名君に心境が変化して行く過程が秀逸すぎる。こういうのは本当に流石は冨樫だと思う。 -- 名無しさん (2018-05-15 20:47:29)
- 薔薇の毒に冒されなくとも、生まれた時から成体なら寿命は長くない気がする -- 名無しさん (2018-08-05 12:07:52)
- メルエムの「平等とはいえぬまでも、理不尽な差のない世界」って現代日本って形で実現してるんだよね、まさに「蟻の王メルエム お前さんは何もわかっちゃいねぇよ… 人間の底すら無い悪意を……!!」って感じする -- 名無しさん (2018-08-28 13:59:32)
- 理不尽な差、ありまくりだと思うんだけど… -- 名無しさん (2018-09-18 17:34:15)
- やろうと思えば覆せる時点で理不尽では無い。どれだけ細い道であろうと、底辺の家に生まれた子が総理大臣になる道筋はある。身分制の場合はそもそも道が無い。 -- 名無しさん (2018-12-31 11:43:47)
- 名君「無価値なゴミは処刑」。うむ、名君だな。無能を飼うのは暗君の所業。国民の半分くらいはテロリストに転身するだろう。 -- 名無しさん (2019-03-23 22:32:24)
- キメラアントが知性のある猛獣なら五大災厄は超危険なウイルスみたいなものだと思っている -- 名無しさん (2020-02-11 03:28:59)
- ↑知性のある猛獣とはよく言ったものというか、ライオンやオオカミみたいな猛獣って種としてはそこまで強くないよね、それこそ本物の蟻とかに比べると(トラとか保護動物に指定されたりするぐらいだし)。王や護衛軍みたいな「強力な個」が最大の強みである時点で、キメラアントは種としては強くなかったようにも思える。 -- 名無しさん (2020-10-01 15:03:44)
- ↑4 現代日本で生活保護・育児放棄・底辺中の底辺の家から総理になるよりは、身分制社会でその制度自体を打ち破って頂点に立つ方がまだ可能性あるかもしれない -- 名無しさん (2021-03-23 11:14:30)
- ↑2誕生して数ヶ月程度で一国家を支配してるから無茶苦茶脅威だろ。種として強くないんじゃなくてまだ成熟してなかっただけとも言える -- 名無しさん (2021-04-03 10:31:38)
- ↑2 それ‥滅茶苦茶きついぞ ↑1 後にもっと質の悪いモノが出てきたから何とも・・・ -- 名無しさん (2021-05-14 11:55:01)
- 今更なんだけど「全てを照らす光」の全てってのはこの世の全ての事だと思ってたんだけど、メルエムにとっての全て=コムギの盲目の闇を照らすって意味と気づいた時は涙が止まらなかった・・・ メルエムは名前の役割を果たせてたんだな -- 名無しさん (2021-07-29 09:42:08)
- なんか、モチーフはギルガメッシュ王と盟友エルキドゥな気がした>メルエムとコムギ -- 名無しさん (2022-06-25 21:07:27)
- 言われてみたら確かに放出系なのには納得しかないな…… -- 名無しさん (2022-11-14 21:31:48)
- カキン帝国のタイソン王子の守護霊獣が放出系で他人からオーラを徴収して幸運を与えるって能力だったから、他人からオーラを吸収するのも放出系の範囲に当たるってことなのかな -- 名無しさん (2023-02-14 11:31:13)
- 能力者の能力を奪うというのは食べるという行為が制約で成り立ってて上位互換の能力なのはあくまでメルエムが莫大なオーラに卓越した頭脳と身体能力の持ち主だから本来の能力者より効率的に使用できるからこそ成せるんだろうなメモリー云々は正しく人間を超えてるからとしかいいようがない -- 名無しさん (2023-09-21 21:39:35)
- キメラアントが脅威度B言うけどどう考えても進化後の王を考慮に入れてない。しかもゴンがピトー殺すってファインプレーしてなきゃどう考えても薔薇の毒治癒能力入手してたし。 -- 名無しさん (2023-11-09 14:30:34)
- ↑、B判定は念能力とか知るより前のことじゃなかったっけ? -- 名無しさん (2023-11-09 19:01:54)
- ↑2 危険度Bって「対処法は確定してるが高コストハイリスク」に分類されるから妥当な評価だろ。種の全てが集約された王が爆発一つで致命傷な一方、公式見解だけで既に2500発以上の薔薇を使ってる人類は特に生存圏を脅かされるでも無く、しかもその薔薇ですら飽くまで人類の保有する一兵器でしかない。だから「数十億人のうち最悪数十万の犠牲は出るかもしれないけど確実に排除可能な生物」という扱いになるわけ。作者が言いたかった内容がなーんも伝わってないのな -- 名無しさん (2023-11-22 20:49:43)
- ↑3どう考えても進化後でも危険度Bは妥当だよ。ここの記事にもあるが蟻は所詮「危機感が足りない害虫」の域を出てない時点で人間様には勝てない。個人で勝てることなんてなんの意味もないんだから。 -- 名無しさん (2023-11-22 21:30:12)
- 他種と交わりその性質を次代に遺す蟻が先代の女王までは(4本足な所を除いて)虫の見た目をキープしてたとこを見ると、原産地とされる暗黒大陸じゃ自分と同じ虫ケラしか捕食できない立場だったと想像できるのが面白い -- 名無しさん (2024-05-09 04:37:56)
- ああ確かに 女王の外見で暗黒大陸でのヒエラルキーが下の下だった事が伺えるのすごいな -- 名無しさん (2024-05-09 05:18:37)
- いつの間にか放出系って事になってたの!?本編中で水見式によって特質系と確定していたはずでは? -- 名無しさん (2024-06-06 19:53:05)
- ↑記憶違いでした。水見式によって特質系と確定したのはピトーでした。 -- 名無しさん (2024-06-06 20:09:59)
- 登場した中では文句なしの最強なのは間違いない。ただ、人間と言う種との戦い方を決定的に間違えた。蟻と人間とでは戦争という物が根本的に違う事を知らなかったのが致命的だった。 -- 名無しさん (2024-06-08 21:52:37)
- ピトーにコムギを守れと指示していたけどピトーが烏を最初から排除していたら自分がコムギを殺しにかかっていただろうという矛盾と皮肉 -- 名無しさん (2024-07-15 13:17:03)
- 生殖を忘れてゲームにハマった末に死にました、と書くと人間でもよくいる -- 名無しさん (2024-09-01 03:07:49)
- CV内山昂輝で「自身の存在意義を探し、たった一人の人間との戦い(対局)を自身の存在意義だと最期に気付く人外キャラ」……完全に【仮面ライダーセイバー】のデザストやん(;ω;) -- 名無しさん (2024-09-16 00:33:08)
最終更新:2025年02月06日 20:22