湊斗景明の夢

登録日:2009/11/23(月) 03:24:23
更新日:2018/05/16 Wed 21:31:44
所要時間:約 4 分で読めます




「さむいねぇ」
「冬ですから」
「雪、ふらないかなぁ?」
「そろそろかと」
「雪ってきれいだよね〜」
「はい」
「ふわふわのクリームみたい」
「は」
「あ!もしかしたら、本当にクリームなのかも!」
「は?」
「神様が食べてるケーキのかけらなのかもっ。それがポロポロ落ちてきてるんだよ!」
「………」
「きっとそうだよ〜。神様だって、甘いお菓子が大好きなはずだしぃ
でもたくさんこぼしちゃうなんて、神様は食べるのへたなのかなぁ?」
「君は何を言っているんだ」
「それとも、まだ子供なのかな?神様のお母さんに怒られてるのかもね〜あははっ
景明ちゃんはどう思う?」
「どう思うと言われても」
「雪、はやくふらないかな〜。ね、ふったらいっしょに食べてみようよ!
おいしいかもっ!」
「―――」
俺は座ったばかりの席から立ち上がった。
級友の手を握り、優しく引く。

「? 景明ちゃん、どうしたのぉ?」
「いいんだ。
君はもう、何も考えなくていい。
きっとこれまで辛いことも多かったろう。
だが君は、何も恥じなくていいのだ

病気は君の罪ではないのだから」
「びょーき?」
「さあ行こう」

涙が零れ落ちる前に、俺は歩き出した。
まずは養護教諭のもとへ行き、彼女の今後について相談しなくては………











光『違うドラマが始まってしまったな』



悲しむべき事件はあったが、常と同じく時間は進み、昼休みとなった。
(中略)



「あ、あのね…
よ、よ、良かったら、これ食べない?」
「……?その弁当を?」
「う、うん…。
あっ、違うのよ!?そうじゃなくて!」
「何がですか」
「これはね、本当は部活の友達に作ってきたんだけどっ!そっ、その子が、今日は休んじゃってっ
捨てるのももったいないし…
そしたらたまたま湊斗君がいたから、もし良ければ食べてもらおうかなって
それだけなの!」
「成程。事情は諒解致しました」
「…食べてくれる?」
「有難く頂きます」
「そ、そう。
じゃあ……どうぞ
あっ、でも勘違いしないでよねっ!
別にあなたのためにつくったんじゃないんだから!」
「……?はい。
それは無論」
「ほ……本当なんだからね!
本当に…違うんだから……」
「わかりました」

弁当箱を開いてみると、メッセージカードが入っていた。
内容はほんの一言。

『好きです』


「……」
成程。
俺は全てを理解した。
これは本来、彼女の想い人へ贈られるはずだった物なのだ。
勘違いするなと何度も念を押されたのは当然である。
万事諒解した俺は、その手紙が自分宛てであるなどという勘違いを決してしなかった。
大切な弁当を俺などにくれた彼女の心遣いに対して感謝だけしておく。
弁当の中身は、明らかに手作りであり、そして俺の好物ばかりだった。
まるで彼女が俺のために好みを調べて用意したかのようにも思える。

勿論、単なる偶然だ。

俺は勘違いしなかった。
決してしなかった。






茶々丸『しろよっ!
いやむしろ正しい理解を!!』




装甲悪鬼村正』の魔王編にて、銀星号こと湊斗光が自身の劒冑の能力を利用して兄である主人公・湊斗景明に見せた夢。
「色々な女の子とイチャイチャする夢」を見せたのは、光が景明の女性の好みを知るため。

ニトロ10周年記念作品にふさわしく、ニトロ歴代ヒロインが登場。
キツイ性格の年上生徒会長には「スマガ」より沖姫々。
天然ロリ娘には「月光のカルネヴァーレ」のイリス。
ツンデレ同級生には同じく「スマガ」のスピカ。
無口っ娘転校生に「Phantom -PHANTOM OF INFERNO-」のアイン。
幼馴染みに「吸血殲鬼ヴェドゴニア」から香織、とその他にもそうそうたる顔ぶれが並び往年のニトロファンを狂喜させた。


内容は景明があらゆるヒロインとのエロゲ的フラグをへし折っていくモノだが、萌え要素が少ないこの作品の中では数少ない息抜きポイントとなってくれる。


ちなみに光の超人ぶりはこの際も遺憾なく発揮され、ごり押しで選択肢挿入という荒業を見せた(ただし結果的に一択)。
重力操作ってマジパネェ。


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