久留里線

登録日:2012/04/15(日) 00:56:15
更新日:2022/08/01 Mon 20:00:19
所要時間:約 5 分で読めます




名  称:久留里線 (Kururi line)
区  間:木更津~上総亀山
距  離:32.2km(木更津駅起点)
電化区間:全線非電化
直  轄:東日本旅客鉄道(JR東日本)


久留里線(くるりせん)とは木更津から上総亀山を結ぶJR東日本の鉄道路線である。
千葉県内のJR路線では唯一非電化路線である。
ラインカラーは(シーグリーン)である。
地元民では「パー線」と呼んでいる。
かつては毎年3月中旬に勤労千葉によるストライキで運休することがあった。
某高校生によるいたずらが多いらしい。


●注意事項

  • 久留里線ではPASMO、SuicaなどIC乗車券は使えない。現金で清算するか、あらかじめ乗車券を購入する必要がある。
  • 木更津、横田、久留里駅以外全て無人駅である。無人駅から乗車する場合、駅に設置してある乗車証明書を受け取り、車掌から乗車券を購入すること。
  • 休日おでかけパスは使える。

●運行形態

木更津~久留里は基本的に1時間に1本、1日17往復運行する。久留里~上総亀山は本数が半減し、5時間ほど運転されない時間帯がある。全線通しの列車以外に、木更津〜久留里、久留里~上総亀山のみの区間列車もある。
全線単線なので、横田、久留里駅で列車交換することがある。
日中は2両編成で運行するが、通勤、通学ラッシュ時は3~4両編成で運行する。また、休日でもイベント時には3~4両編成で運行することがある。
かつてはタブレット閉塞であったため、列車交換駅でタブレット交換する路線として鉄道ファンホイホイな路線であったが、2012年3月に閉塞方式を軌道回路検知式になったため、タブレット交換を見ることはできなくなった。
ローカル線としては珍しくワンマン運転を行っていなかったが、2013年3月より一部の列車でワンマン運転を行うようになった。

●運用車両

所属は全て千葉支社、幕張車両センター(千マリ)である。

  • キハE130形100番台
2012年12月1日より運用開始。水郡線で使用されている0番台と異なり、座席はすべてロングシート。
国鉄形の車両置き換えのために導入され、現在の運用はこの車両で統一されている。

この他、仙台支社のキハ40形「びゅうコースター風っこ」による臨時列車や高崎支社から旧型客車を借りてイベント列車を運行したこともあった。

●過去の車両


  • キハ30形
かつて房総地区に新車として大量配備されていたが、電化に伴い日本各地へ転出し、房総で残されたのはここと木原線(現:いすみ鉄道)のみだった。
JR化後運用された車両は相撲線八高線川越線から転属した車両が大半を占めていたが、新造以来一度も房総から離れていない古豪も存在した。

  • キハ38形
上述のキハ30を改造したものだが、車体を新造して冷房も取り付けて大きく近代化させたもの。電化前の八高線で運用していたのち、ここに転属してきた。

  • キハ37形
国鉄末期の苦しい財政の中で、キハ40よりもイニシャル・ランニングコストを減らして試作された車両。関東はここに2両、関西は加古川線に3両が配置された。落成当初は急行用気動車の赤11号一色で塗られていた。

これらの系列はトイレ付きであるが、諸事情(汚物汲みとり設備が無い)により使用不可で鍵がされてドアノブがもぎ取られていた。

塗装は白地に青と緑を配し、窓回りは黒、貫通扉部分を黄色くした年寄りの厚化粧派手なもので統一されていた。過去には東京湾アクアラインをイメージしたラインを施したクリームと青の専用塗装が存在した。
2010年頃から最古参のキハ30が国鉄時代のクリームと朱色の塗装に塗り直されて運用されていた。

2012年12月のダイヤ改正よりキハE130形100番台に置き換えられ、いずれの車両も引退することとなった。
その後、同じ千葉県を走るいすみ鉄道へキハ30形1両、岡山県の水島臨海鉄道へキハ30形2両、キハ37形3両、キハ38形が1両譲渡された。



●主な駅一覧

木更津、横田、久留里駅以外全て列車交換不可である。

木更津(きさらづ)…内房線乗り換え。
木更津市の中心駅。

祇園(ぎおん)…京都とは関係ないかも…?

上総清川(かずさきよかわ)…木更津東邦病院最寄り駅。

横田(よこた)…東京にある横田基地とは関係ない。タブレット交換を行う駅だった。
直営駅で交換可能。ここから袖ケ浦市の駅である。

東横田…一応、東京ドイツ村の最寄り駅。

馬来田(まくた)…簡易委託駅である。かつては列車交換駅であったが退避施設は撤去されている。
イベント時にICカード専用の簡易改札機を設置することがある。
当駅で一旦木更津市内に戻る。

下郡(しもごおり)…ここから君津市内の駅。ホームは2両分しかない。

小櫃(おびつ)…近くの公民館にC12形蒸気機関車が静態保存されている。

俵田(たわらだ)…ここもホームが2両分。そのホームは民家に接している。

久留里(くるり)…久留里城がある。タブレット交換をする駅だった。
直営駅で交換可能。ここで半数が折り返す。
君津市久留里地区の中心駅。

平山(ひらやま)…駅前に焼きそばで人気の店がある。

上総亀山(かずさかめやま)…終着駅。2012年3月まではここでもタブレット交換していたが、無人駅になってしまった。

●その他

  • 3~4両編成で運行する場合、下郡~上総亀山間でドアカットする。扉扱いは"前2両の"ドアから降りることになる。
    車掌はなぜか一番後ろの乗務員室でドア操作する。無人駅で降りる場合、乗車券や運賃は車掌に渡すのだが…。

  • 久留里線は当初、内房線木更津から外房線大原まで繋ぐ「木原線」の木更津側として建設された。木原線の大原側は現在のいすみ鉄道である。
    また、上総亀山駅から上総中野駅間の距離はたったの5,6kmしかない。
    これは上総亀山から上総中野と繋げる予定であったが、小湊鉄道が五井(市原市)から安房小湊を繋ぐ目的で路線を建設するが、工事が難航したことと、
    資金面の問題で上総中野駅までしか開業できなかったが小湊鉄道と木原線大原側による房総横断路線ができたので、
    木原線木更津側は上総亀山駅からの延伸をしなかったと言われている。

●模型

Nゲージではキハ30がKATO、MODEMOから。キハ37、38がマイクロエースから発売されている。

キハ30はKATOから発売された久留里線復活国鉄色セットが比較的入手しやすいが、MODEMOの旧、新久留里線セットは長く再生産されてないため入手困難。

キハ38は旧、新久留里線塗装、キハ37は国鉄色と新久留里線塗装で発売されたがキハ37新久留里線塗装セットのみ片方がキハ38になっている。

こちらはやや入手困難気味。




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最終更新:2022年08月01日 20:00