KC-767

けーしーななろくなな

日本国航空自衛隊が保有する空中給油機。実在する。

出典:航空自衛隊ホームページ (https://www.mod.go.jp/asdf/equipment/yusouki/KC-767/index.html

諸元
乗員 4~8名
全長 48.51m
全高 15.85m
翼幅 47.57m
翼面積 283.3㎡
空虚重量 不明
燃料積載量 72,877kg
最大離陸重量 186,880kg
動力 GE CF6-80C2B6FA
ターボファンエンジン
2基
推力 27,900kg (273.6kN)

性能
最大速度 約840km/h(M0.69)
巡航速度 722km/h(M0.59)
航続距離 7,200km(30t積載時)
実用上昇限度 13,137m
最大積載量 人員200名または貨物約30t

概要


KC-767は、ボーイング社がボーイング767-200ERをベースに開発した空中給油機である。
国産機ではなく輸入機で、航空自衛隊が保有する4機の他、イタリア空軍が保有する4機の計8機しか存在しない*1
同じ原型機から開発されたE-767と同じく、FMSにより調達されている。導入価格は1機当たり約244億円。

機体後部下面にフライング・ブーム式の空中給油装置を備えており、給油オペレーターは目視ではなく、コクピット後方にある遠隔空中給油操作ステーション(RARO)から立体画像を見ながら操作を行う。
ボーイング社のHPでは「空中給油・輸送機」に分類されている通り、原型の767型では客席が並んでいるキャビンは輸送スペースになっており、200人分の人員輸送用パレット*2、または胴体左側面に設けられた大型の貨物扉から搬入できる大きさの30t程度の貨物を搭載可能である。
これはC-2が就役するまで航空自衛隊機で最大の積載量で、大型貨物扉のおかげで重量さえ許せばC-2の貨物扉では入らない大きさの貨物でも輸送可能であり、しかも同じ30t搭載時であればC-2よりも航続距離が長い。

航空自衛隊としては8機以上の導入を希望していたが、KC-767は4機しか導入されていない。
これは高価である事と、航空自衛隊初の空中給油機であるため、ある程度運用実績を積んでから追加導入を行う計画であったため。
2008年から2010年に導入され、小牧基地の第404飛行隊に全機配備されている。

後継機


2015年10月に新空中給油機にKC-767の発展型である「KC-46Aペガサス」が選定され、2020年度までに6機分の調達予算が計上されている。導入価格は1機当たり約264億円。

KC-46Aはイタリア仕様のKC-767と同様にフライング・ブーム式とプローブ・アンド・ドローグ式の両方の空中給油装置、30t程度の貨物キャビンを備え、操縦システムはボーイング787型に準じたグラスコクピットシステムを採用している。
エンジンは、航空自衛隊では初採用になるプラット・アンド・ホイットニー社製のPW4062ターボファンエンジンを搭載*3
KC-767には無かったAN/ALR-69Aレーダー警報受信機、AN/AAQ-24(V)ネメシス指向性赤外線妨害装置等の自己防御装置を搭載、操縦席とキャビン床下の増設燃料タンクに防弾板、燃料タンクには不活性ガス充填装置を備えており、生残性の向上に配慮されている。

2020年12月15日に美保基地に新設された第405飛行隊へ全機配備される。
2021年10月29日に初号機が配備されており、12月に配備予定の2号機と共に訓練を行い、2023年度から本格運用開始、残りの4機は2023年度と2024年度に2機ずつ配備される計画。
KC-46Aの配備により空自保有の空中給油機は13機まで増強*4され、常時3機程度緊急出動が行える体制が構築出来ると見込まれる。

作中での活躍


「新世界異譚II 孤独の戦士たち」において初登場し、エスペラント王国救援のため、三沢基地から出撃した5機のF-2を支援している。

レイフォリア沖海戦では、グラ・バルカス帝国海軍レイフォル防衛艦隊攻撃に向かうP-1の護衛に着いたF-15J改を支援している。


出典:航空自衛隊ホームページ (https://www.mod.go.jp/asdf/equipment/yusouki/KC-767/index.html

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関連項目
兵器日本国自衛隊

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過去のコメント
  • 最近、日本の空中給油機の話題が、ミリシアル帝前会議で出ているので、登場が近いかも。 - 名無しさん (2020-11-21 09:18:56)

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〔最終更新日:2021年11月01日〕

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最終更新:2021年11月01日 12:44
添付ファイル

*1 但し、空自機とイタリア機は仕様が異なり、イタリア機はフライング・ブーム式とプローブ・アンド・ドローグ式の両方の給油装置を備えている

*2 要は取り外し可能な後付式の座席のこと

*3 KC-767、E-767、C-2の計30機余りに搭載されるGE社製のCF6は選択肢になかった

*4 KC-46A×6、KC-767×4、KC-130H×3。F-15J改/JSI、F-2、F-35Aは受油装置がフライング・ブーム式なので、KC-46AとKC-767から給油を受ける事になる。F-35Bと受油装置を増設したE-2Dはプローブ・アンド・ドローグ式なので、KC-46AとKC-130Hから。尤もKC-130Hは、速度の関係でUH-60JⅡ等のヘリや陸自のV-22への給油に充てられる可能性が高い