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いちご #21

 
「それで、これからどうしましょうか?」
小春が質問を投げかけてきた。
「そりゃ、ここまでお膳立てされたら、行く以外の選択肢はないゎよね」
「そうですよね」
秋枝と小春の意思は変わらないようだ。
「で、結局そっちはどうするわけ?」
そう言って、秋枝は視線を水鳥へ向ける。
「えっと、水鳥さん…ですよね?」
その言葉に対して、水鳥は頷く。
今は、誰の役にもなりきっていない、「水鳥小夜」そのものである。
「水鳥さんは、一緒に来てくれたりってしませんか?」
その質問に対し、水鳥は何も答えなかった。
実のところ、水鳥は迷っていた。
「学者」の時は、行かないと明言していた。
それは役になりっきっている上でリスクを考慮した結果、導き出された返答である。
しかし、それとは別に「水鳥小夜」の本心では行くべき、いや、行きたいと思っていた。
でも、元々の人見知りな性格が邪魔をして、自分の本心を語れないでいた。
だが、迷う間も無く、次なる異変が起きようとしていた。

突如として校庭から地響きが起こる。
何事かと思い、4人は校庭へと目を向ける。
窓越しに映ったのは、土でできているであろう巨大な像だった。
所謂ゴーレムというやつなのだろう…そんな冷静に状況観察している場合ではない。
校庭では、他の生徒達がパニックを起こしており、簡単には収集がつきそうにない状態だ。
「3人とも、さっきの魔術で、篠崎の元に向かいなさい」
悠依は、即座に状況を把握したのか、3人に向かって指示を出した。
秋枝は戸惑いながらも悠依に指示の意図を聞いた。
「え…どういう訳?」
「今は、ここよりも異世界の方が安全だからよ」
悠依は、校庭の方を見ながら、3人に向けて指示を飛ばす。
「秋枝さん、アナタが2人を導きなさい、仮にも2人より学年が上なんだから」
その言葉には、提案を否定をさせない威圧感が込められていた。
秋枝が戸惑っている中、小春が声をかける。
「秋枝さん、屋上に行きましょう」
その言葉に、秋枝は戸惑いつつも反応する。
この状況に置いて、戸惑うことなくはっきりと意見を述べられる小春の方がリーダーに向いているのではないのか、と水鳥は思った。
「わかったから、それなら今すぐに行くゎよ」
その言葉に2人は頷き、3人は保健室を後にした。
1人保健室に残った悠依は、徐に白衣から通信機を取り出しながら一言漏らす。
「この状況なら、「先生」に応援を呼びましょうか」






 

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最終更新:2019年02月06日 03:21
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