ジョジョの奇妙な冒険 テンプル・オブ・ザ・キングの登場人物(秩序側)
この項目では上記作品の登場人物およびスタンドのうち、主人公が所属する組織の人間や警察関係者を中心に解説を行う。
この項目では上記作品の登場人物およびスタンドのうち、主人公が所属する組織の人間や警察関係者を中心に解説を行う。
敵対勢力の解説はジョジョの奇妙な冒険 テンプル・オブ・ザ・キングの登場人物(混沌側)にて。
ジェネシス勢力
琴弾 星無(ことひき・せな) / スタンド【レッド】
十七歳。スタンド使いグループ・ジェネシスの一員。
幼い頃、家族旅行の帰り道に巻き込まれた自動車事故により家族を失う。失意の中で血縁の者に引き取られたまではいいが、少女のようなその顔立ちに目を付けられ、性的な虐待を受けて育った。
そうして神を呪って生き抜くある日。ちょうど十二歳の誕生日を迎えていた星無は、いつものように叔父の“悪戯”を受けたところでちょっとした事故から出血してしまう。記憶に残るビジョン。真っ赤な血液……星無の記憶はそこで途切れ、気付けば病院のベッドの中にいた。
スタンド能力の発現であった。
この一件から「不可能犯罪」の重要参考人とされた星無だが、証拠不十分であること、叔父の悪行が明るみに出たこと等から無罪放免。今度こそ天涯孤独の身となった星無は、刑事・葵 洋久(あおい・ひろひさ)の元に引き取られ、ようやく人生の再スタートを切ることとなったのである。
高校では様々な事件に遭遇しながらも友人も増え、無口ではあるが少しずつ元来の性格を取り戻している模様。
幼い頃、家族旅行の帰り道に巻き込まれた自動車事故により家族を失う。失意の中で血縁の者に引き取られたまではいいが、少女のようなその顔立ちに目を付けられ、性的な虐待を受けて育った。
そうして神を呪って生き抜くある日。ちょうど十二歳の誕生日を迎えていた星無は、いつものように叔父の“悪戯”を受けたところでちょっとした事故から出血してしまう。記憶に残るビジョン。真っ赤な血液……星無の記憶はそこで途切れ、気付けば病院のベッドの中にいた。
スタンド能力の発現であった。
この一件から「不可能犯罪」の重要参考人とされた星無だが、証拠不十分であること、叔父の悪行が明るみに出たこと等から無罪放免。今度こそ天涯孤独の身となった星無は、刑事・葵 洋久(あおい・ひろひさ)の元に引き取られ、ようやく人生の再スタートを切ることとなったのである。
高校では様々な事件に遭遇しながらも友人も増え、無口ではあるが少しずつ元来の性格を取り戻している模様。
【レッド】は血液を操るスタンド。叔父から虐待を受ける中で抑圧された人格が発露し、スタンド能力として開花した(本作のスタンド使いはほとんどが何かしらの形で歪んだ人格が変質したものである)。
はじめは自らの血液を刃物のようにするだけの力しか無く、スタンドの姿も細い糸を複数編み込んだものに目玉の意匠が付いた漠然としたビジョンでしかなかった。のちに刃物だけでなく自在な硬度・形状で血液を操ることが可能になり、最終的には触れた対象の血液をも支配下に置く力を得た。力が強くなるにつれスタンドも人型に近づいていき、物語終盤にはローブを纏う魔術師のような姿を取っていた。
傷口の止血や出血の逆流という形で治療担当としても活躍する。が、当然止血以上の効果を及ぼすことは出来ず、痛みによるショックや即死級の怪我に対応することはできない。
はじめは自らの血液を刃物のようにするだけの力しか無く、スタンドの姿も細い糸を複数編み込んだものに目玉の意匠が付いた漠然としたビジョンでしかなかった。のちに刃物だけでなく自在な硬度・形状で血液を操ることが可能になり、最終的には触れた対象の血液をも支配下に置く力を得た。力が強くなるにつれスタンドも人型に近づいていき、物語終盤にはローブを纏う魔術師のような姿を取っていた。
傷口の止血や出血の逆流という形で治療担当としても活躍する。が、当然止血以上の効果を及ぼすことは出来ず、痛みによるショックや即死級の怪我に対応することはできない。
物語の主人公ではあるがジョジョではないし、ジョースター家の血統でもない。「星無」の名はそのことの証明である(キングクリムゾンの楽曲"Starless"からの引用)。
- スタンド:レッド
【破壊力 - C(A) / スピード - B / 射程距離 - E(C) / 持続力 - A / 精密動作性 - C(A) / 成長性 - A】
※カッコ内は最終的な能力
※カッコ内は最終的な能力
蒼瀬 結女(そぜ・ゆめ) / スタンド【クロース・トゥ・ジ・エッジ】
十七歳。スタンド使いグループ・ジェネシスの一員。星無の同級生。
ガラスよりも繊細な心を持つことから「こわれもの」のあだ名を付けられ、陰湿なイジメを受けたことによりスタンド能力が発現。「あらゆる危機を事前に察知する」ことが可能な【クロース・トゥ・ジ・エッジ】の力を得て、静かに学生生活を送っていた。
誰との接点もない日々……そんな折、幼稚園時代の自分に唯一優しくしてくれた星無との再会により、彼女の運命もまた動き出すのであった。
ガラスよりも繊細な心を持つことから「こわれもの」のあだ名を付けられ、陰湿なイジメを受けたことによりスタンド能力が発現。「あらゆる危機を事前に察知する」ことが可能な【クロース・トゥ・ジ・エッジ】の力を得て、静かに学生生活を送っていた。
誰との接点もない日々……そんな折、幼稚園時代の自分に唯一優しくしてくれた星無との再会により、彼女の運命もまた動き出すのであった。
星無や仲間たちとの出会いや別れ、他のスタンド使いとの戦いを経て、精神的に成長。「幸せも不幸せも無い、プラスマイナスゼロの状態」から「自らの手で幸せを掴む、プラスの状態」を目指して自らの足で歩き出した。
スタンド能力も彼女と共に成長。防御一徹の能力だった【クロース・トゥ・ジ・エッジ】は、「危機を他の対象に向けて受け流す」ものへと進化する。
使いようによっては危険な能力ではあるが、結女がこれを悪用することは最後まで無く、あくまで戦いの中でのみ使用。彼女自身の中に根付いた気高い心を失うことは決してなかった。
スタンド能力も彼女と共に成長。防御一徹の能力だった【クロース・トゥ・ジ・エッジ】は、「危機を他の対象に向けて受け流す」ものへと進化する。
使いようによっては危険な能力ではあるが、結女がこれを悪用することは最後まで無く、あくまで戦いの中でのみ使用。彼女自身の中に根付いた気高い心を失うことは決してなかった。
名前の由来はイエスのアートワークを多く担当するデザイナー、ロジャー・ディーンの画集『ドラゴンズ・ドリーム』(夢→結女)。
「こわれもの」のあだ名もイエスのアルバムより引用。
「こわれもの」のあだ名もイエスのアルバムより引用。
- スタンド:クロース・トゥ・ジ・エッジ
【破壊力 - E / スピード - C / 射程距離 - B / 持続力 - C / 精密動作性 - B / 成長性 - B】
獅堂 響(しどう・きょう) / スタンド【タイム】→【ブリーズ(リプライズ)】
十八歳。星無らが通う高校の最上級生で、風紀委員長を務める。その正体はテンプルから派遣された監視員であり、危険分子になりうるスタンド使いを予め排除するのを目的としていた。
スタンド能力を自在に使いこなしつつあった星無の前に現れ、彼をテンプルへと誘う。しかし星無がその強引な姿勢に反発したことから決別、敵同士となり、初めての強敵として立ち塞がった。
スタンド能力を自在に使いこなしつつあった星無の前に現れ、彼をテンプルへと誘う。しかし星無がその強引な姿勢に反発したことから決別、敵同士となり、初めての強敵として立ち塞がった。
【タイム】は対象の知覚する時間を狂わせるスタンド。長い年月を掛けて自然のものとして育まれた「体内時計」に干渉する能力であり、一見戦闘向けではないが、戦闘中であっても強い眠気に襲われたり、凄まじい体調不良に陥らせたりと使い様によっては危険な能力になりうる。
響自身がこの能力を充分に理解し・使いこなしていることもあり、若くしてテンプル内でもかなりの地位を確立しているようだ。
響自身がこの能力を充分に理解し・使いこなしていることもあり、若くしてテンプル内でもかなりの地位を確立しているようだ。
激戦の末に敗れた響は、修行という目的も兼ねて星無らと共にジェネシスに合流(戦いの中で星無を認め、彼個人に興味を持ったというのが大きな理由のようだ)。日本におけるIC犯罪、およびその裏で糸を引く犯罪組織・ヴェノムとの戦いを始める。
テンプルとの協調体制の下、ヴェノムの首領“蛇の目”ことクロノスを追ってフィンランドへ渡るも、刺客との戦闘のさなかに重症を負う。土壇場でスタンド能力を大きく進化させて【ブリーズ(リプライズ)】を発動したが、その全貌が判明する前に死亡。
「相手の攻撃をそのまま跳ね返す」というものが能力の一端であったが、クロノスの狙いもまた、その能力を持つスタンドを探し出すことにあった。結果、クロノスのスタンドを進化させる踏み台となって退場することとなる(クロノスがその場に居合わせたことも、【タイム】が進化したことも偶然ではあったが、クロノスは「運命である」と確信していた)。
当初は彼こそが“蛇の目”のスタンドに対抗し得る切り札と言われていたが、最終決戦に彼の席は無かった。
テンプルとの協調体制の下、ヴェノムの首領“蛇の目”ことクロノスを追ってフィンランドへ渡るも、刺客との戦闘のさなかに重症を負う。土壇場でスタンド能力を大きく進化させて【ブリーズ(リプライズ)】を発動したが、その全貌が判明する前に死亡。
「相手の攻撃をそのまま跳ね返す」というものが能力の一端であったが、クロノスの狙いもまた、その能力を持つスタンドを探し出すことにあった。結果、クロノスのスタンドを進化させる踏み台となって退場することとなる(クロノスがその場に居合わせたことも、【タイム】が進化したことも偶然ではあったが、クロノスは「運命である」と確信していた)。
当初は彼こそが“蛇の目”のスタンドに対抗し得る切り札と言われていたが、最終決戦に彼の席は無かった。
名前の由来はピンクフロイドの初期中核メンバー「シド・バレット」(獅堂)。
- スタンド:タイム
【破壊力 - C / スピード - B / 射程距離 - C / 持続力 - B / 精密動作性 - C / 成長性 - A】
宗矢・トム・ピアト(そうや・とむ・ぴあと) / スタンド【2112(トゥエンティーワン・トゥエルブ)】
十一歳。テンプルの手引きにより飛び級で高校三年生となった天才少年。若さゆえに自信過剰なところがあり、相手の力を下に見る傾向がある。周囲からそのことを諌められることも多いが、他の仲間達と同じく、最後には彼もまた大きく成長を遂げることとなる。
監視役として派遣された響とは違い、あくまで一学生として古雅枝高校に籍を置く。スタンド能力の研鑽に熱心で、スタンド使いが意図的に集められたこの高校で研究を続けているようだ。
監視役として派遣された響とは違い、あくまで一学生として古雅枝高校に籍を置く。スタンド能力の研鑽に熱心で、スタンド使いが意図的に集められたこの高校で研究を続けているようだ。
【2112(トゥエンティーワン・トゥエルブ)】はありとあらゆる物体を「曲げる」スタンド。曲げる力はスタンドの手が触れている間のみ発現し、手を離した瞬間にその物体は元の硬度に戻る。
複雑な構造の物体ほど能力の影響を受けづらくなるが、宗矢が対象の構造をしっかりと理解していればたとえ人体であろうと容易く曲げてしまう。しかし、曲げられた方に痛みは無いらしい(一度曲げられてしまえば簡単には戻せないので、痛みがなくとも攻撃としては強力だが)。
ちなみにドラえもん誕生の年も西暦2112年の設定であるが、そのことはスタンド名の由来に関係ない。
複雑な構造の物体ほど能力の影響を受けづらくなるが、宗矢が対象の構造をしっかりと理解していればたとえ人体であろうと容易く曲げてしまう。しかし、曲げられた方に痛みは無いらしい(一度曲げられてしまえば簡単には戻せないので、痛みがなくとも攻撃としては強力だが)。
ちなみにドラえもん誕生の年も西暦2112年の設定であるが、そのことはスタンド名の由来に関係ない。
名前の由来はラッシュのメンバー「ニール・パート(正確な発音は“ピアト”に近い)」、および同バンドの楽曲"Tom Sawyer"。
- スタンド:2112(トゥエンティーワン・トゥエルブ)
【破壊力 - C / スピード - C / 射程距離 - D / 持続力 - B / 精密動作性 - A / 成長性 - B】
警察関係者
葵 洋久(あおい・ひろひさ) / スタンド【OK コンピューター】
三十二歳。星無の現保護者。警察機構にあってテンプルへの外部協力を行う、特殊な立場の部署に所属している。
刑事であり最も尊敬する人物でもあった父・常久(とよひさ)は五年前、ICの調査中にその命を落とす。その深いショックからスタンド能力に目覚めた洋久はテンプルの目に留まり、参加依頼を受けるも拒否。父と同じ警察の人間であり続けることを選び、不可能事件特別対策室の誕生のきっかけを作った。
持ち前の正義感でICに立ち向かうが、自らの命を顧みない危うさを度々指摘されてもいる。亡くなった父の遺志を継ごうという思いが強すぎるがゆえではあるものの、時として仲間の命までも危険にさらしてしまうことがあり、大きすぎる父の存在に苦悩する場面も多い。
刑事であり最も尊敬する人物でもあった父・常久(とよひさ)は五年前、ICの調査中にその命を落とす。その深いショックからスタンド能力に目覚めた洋久はテンプルの目に留まり、参加依頼を受けるも拒否。父と同じ警察の人間であり続けることを選び、不可能事件特別対策室の誕生のきっかけを作った。
持ち前の正義感でICに立ち向かうが、自らの命を顧みない危うさを度々指摘されてもいる。亡くなった父の遺志を継ごうという思いが強すぎるがゆえではあるものの、時として仲間の命までも危険にさらしてしまうことがあり、大きすぎる父の存在に苦悩する場面も多い。
【OK コンピューター】は触れた対象(生物・無生物を問わない)に簡単な命令を下し、意のままに操ることが出来るスタンド能力。命令の効力は複雑であればあるほど、また対象の抵抗が強ければ強いほど短くなり、たとえば「真っ直ぐ歩く」という命令ならば数秒間(人間)~数分間(ぬいぐるみなど)、「別のフロアに置いた鍵を取ってここに戻って来い」という命令にもなると命令直後に効果が切れてしまう。
パンチに命令の効果を乗せることも出来る。相手をグロッキーにした後に命令が発動すればそれだけ強い効果を生み出すことが可能なため、これらの能力を複合させた格闘戦において右に出るものはいない。
また、一度下した命令の効力はスタンドの射程外においても有効。
パンチに命令の効果を乗せることも出来る。相手をグロッキーにした後に命令が発動すればそれだけ強い効果を生み出すことが可能なため、これらの能力を複合させた格闘戦において右に出るものはいない。
また、一度下した命令の効力はスタンドの射程外においても有効。
名前の由来はレディオヘッドの中核メンバー「トム・ヨーク」(洋久)。
- スタンド:OK コンピューター
【破壊力 - A / スピード - A / 射程距離 - E / 持続力 - B / 精密動作性 - B / 成長性 - C】
木庭 篤(こば・あつし) / スタンド【ネヴァーマインド】
四十七歳。不可能事件特別対策室の室長を務める。洋久の父、常久の無二の親友であり、彼の生前にはバディを組んでICの調査に当たっていた。常久の命を奪ったスタンド使い、通称“蛇の目”を追い続け、不可能事件特別対策室の結成にも大きく貢献したとされる。
「犯罪者は必ず更生させる」という信念の持ち主。厳格すぎる性格が災いして年頃の一人娘からは煙たがられているが、洋久にとっては本当の父親のような存在である。
「犯罪者は必ず更生させる」という信念の持ち主。厳格すぎる性格が災いして年頃の一人娘からは煙たがられているが、洋久にとっては本当の父親のような存在である。
常久を失ったことへの自責の念からスタンド能力が開花。【ネヴァーマインド】は対象の感情を操作することが出来るスタンド。喜怒哀楽を揺さぶるような使い方の他にも、恐怖心を煽って武装解除させたりと使い道は無限。
ある程度離れた距離からでも発動できることも相まって非常に強力ではあるが、対象がその感情を“克服”した時には自分自身に対して倍になった感情の波が押し寄せるというリスクも存在する。そのため、使いどころを見誤るとこの上なく危険な能力でもある。
ある程度離れた距離からでも発動できることも相まって非常に強力ではあるが、対象がその感情を“克服”した時には自分自身に対して倍になった感情の波が押し寄せるというリスクも存在する。そのため、使いどころを見誤るとこの上なく危険な能力でもある。
「犯罪者は必ず更生させる」「洋久の仇を討つ(=殺す)」という相容れない二つの思いが心の中に渦巻いており、迷いを“克服”できぬまま対峙した“蛇の目”に「悔恨」の感情を跳ね返されたことから、心が壊れてしまう。
直後、“蛇の目”の攻撃により死亡。事切れるその瞬間まで常久と洋久への謝罪の言葉を繰り返していた。
直後、“蛇の目”の攻撃により死亡。事切れるその瞬間まで常久と洋久への謝罪の言葉を繰り返していた。
名前の由来はニルヴァーナの中核メンバー「カート・コバーン」(木庭)。
- スタンド:ネヴァーマインド
【破壊力 - D / スピード - C / 射程距離 - C / 持続力 - A / 精密動作性 - C / 成長性 - D】
“天誅部隊”
本来、たとえ不可能犯罪への対応のため結成された不可能事件特別対策室だろうとIC犯罪者を検挙する権限は無い。これはICの成立を証明する手段も法律もいまだ整備されていないためで、彼らを逮捕できるのは通常犯罪の証明によってのみなのである。
そのことに不満を持つ警察関係者も多く、影では自警団のような組織も生まれている。“天誅部隊”と名乗る彼らもまたそういった経緯を持つ集団で、その正体は不可能事件特別対策室に所属するスタンド使い。警察内でも独自の情報網を持つ身分とスタンドを利用し、IC犯罪者に対し密かに私刑を下している。
これは勿論違法行為であり、不可能事件特別対策室も捜査を行っているが、内部犯であることまでは掴んでいるものの犯人の特定には至っていない。更に、もし彼らの正体を突き止めたところで、彼らが行った私刑もICとして取り扱われる以上、一体何の罪で裁くことが出来るのだろうか……という議論もある。
そのことに不満を持つ警察関係者も多く、影では自警団のような組織も生まれている。“天誅部隊”と名乗る彼らもまたそういった経緯を持つ集団で、その正体は不可能事件特別対策室に所属するスタンド使い。警察内でも独自の情報網を持つ身分とスタンドを利用し、IC犯罪者に対し密かに私刑を下している。
これは勿論違法行為であり、不可能事件特別対策室も捜査を行っているが、内部犯であることまでは掴んでいるものの犯人の特定には至っていない。更に、もし彼らの正体を突き止めたところで、彼らが行った私刑もICとして取り扱われる以上、一体何の罪で裁くことが出来るのだろうか……という議論もある。
……ちなみに、星無らもIC犯罪者と正面から戦闘を繰り広げていくわけだが、テンプルおよび各国警察機構においては「自己防衛としての戦闘」を行うことは認められている。
これら自治組織は危険なスタンド使い・IC犯罪者のマークを主な目的として活動を行っているが、その活動の中で命を狙われることも少なくないため、どこまでが防衛にあたるのかは今なお議論の的となることが少なくない(劇中では星無らも、積極的に殺人をしようと思わなくとも結果として何人ものスタンド使いの命を奪ってしまう)。
これら自治組織は危険なスタンド使い・IC犯罪者のマークを主な目的として活動を行っているが、その活動の中で命を狙われることも少なくないため、どこまでが防衛にあたるのかは今なお議論の的となることが少なくない(劇中では星無らも、積極的に殺人をしようと思わなくとも結果として何人ものスタンド使いの命を奪ってしまう)。
迦鐘 カバラ(かがね・かばら) / スタンド【デュラン・デュラン】
二十九歳。“天誅部隊”筆頭。正義感の強い人間で、小学校時代から自覚し始めた「徹底的に正義を成す」という目標を追い求めるうち、スタンド能力に目覚めた。
警察官となってからは暇さえあれば不可能犯罪事件に関する情報を収集し、その熱意が認められ不可能事件特別対策室へ配属された。部署を同じくした洋久とは対策室への配属以前から交流があり、また彼の父・常久にも生前世話になったという恩義がある。
こうしてIC犯罪者の情報を容易に得ることができる立場となったのは、カバラにとってまさしく天恵だった。現行法では正しく裁くことのできないIC犯罪者。「正義」を成すことができるのは、自分のようなスタンド使いだけ……。カバラは正体を隠し、数人の同志たちと共に正義を行うことを決意する。
“天誅部隊”の結成である。
警察官となってからは暇さえあれば不可能犯罪事件に関する情報を収集し、その熱意が認められ不可能事件特別対策室へ配属された。部署を同じくした洋久とは対策室への配属以前から交流があり、また彼の父・常久にも生前世話になったという恩義がある。
こうしてIC犯罪者の情報を容易に得ることができる立場となったのは、カバラにとってまさしく天恵だった。現行法では正しく裁くことのできないIC犯罪者。「正義」を成すことができるのは、自分のようなスタンド使いだけ……。カバラは正体を隠し、数人の同志たちと共に正義を行うことを決意する。
“天誅部隊”の結成である。
【デュラン・デュラン】は遠隔操作型のスタンド。カバラの影がスタンドとしての像を象り、攻撃対象の影と同化する。
潜航状態の【デュラン・デュラン】はそのままでは力を発揮しないが、対象の影が建物による日陰や日没などで隠れた瞬間に活動を開始し、同化していた影を剥ぎ取ろうとする。影を剥ぎ取るのにかかる時間は対象の精神力にも左右されるが、およそ三分。影を剥ぎ取られた者は心を失い、廃人同様になってしまう。
影を剥ぎ取ろうとする【デュラン・デュラン】に対して通常の方法でダメージを与えることは出来ない。この攻撃を解除するには、本体を探し出して直接攻撃するか、自らの影を水面や落ちている鏡などの鏡面に映し出し、潜航している【デュラン・デュラン】の姿をあぶりだすしかない。
カバラの影と攻撃対象の影が重なり合った瞬間にしか攻撃を開始することが出来ないのが欠点だが、それを差し置いても暗殺用としてこの上なく強力なスタンドである。
潜航状態の【デュラン・デュラン】はそのままでは力を発揮しないが、対象の影が建物による日陰や日没などで隠れた瞬間に活動を開始し、同化していた影を剥ぎ取ろうとする。影を剥ぎ取るのにかかる時間は対象の精神力にも左右されるが、およそ三分。影を剥ぎ取られた者は心を失い、廃人同様になってしまう。
影を剥ぎ取ろうとする【デュラン・デュラン】に対して通常の方法でダメージを与えることは出来ない。この攻撃を解除するには、本体を探し出して直接攻撃するか、自らの影を水面や落ちている鏡などの鏡面に映し出し、潜航している【デュラン・デュラン】の姿をあぶりだすしかない。
カバラの影と攻撃対象の影が重なり合った瞬間にしか攻撃を開始することが出来ないのが欠点だが、それを差し置いても暗殺用としてこの上なく強力なスタンドである。
名前の由来はデュラン・デュランの中核メンバー「ニック・ローズ」(カバラ=華薔薇)。
- スタンド:デュラン・デュラン
【破壊力 - E / スピード - D / 射程距離 - A / 持続力 - A / 精密動作性 - D / 成長性 - D】
栗栖 法子(くりす・のりこ) / スタンド【ウェスト・エンド・ガール】
二十七歳。“天誅部隊”の一員。テンプルとも関わりの深い企業グループ・栗栖財閥の人間だが、犯罪学への興味から警察官としての道を選んだ。当代一の才女との呼び声も高く、招待されるような形で不可能事件特別対策室に参加することが決まった。
あらゆる物事をファジーに捉えているところがあり、“天誅部隊”に参加したのも彼女にとっては現代犯罪学の研究の一環であった。
あらゆる物事をファジーに捉えているところがあり、“天誅部隊”に参加したのも彼女にとっては現代犯罪学の研究の一環であった。
法子のスタンド能力の性質もあって、積極的に前線へ出ることはほとんど無く、後詰として戦闘に参加することが多い。
“天誅部隊”は、狙った獲物を決して逃がさない。一度彼女の狩場に足を踏み入れた者が生還したことはないのだ。
【ウェスト・エンド・ガール】、それが彼女のスタンドの名前だ。「記録を読み書きすること」がその能力である。【ウェスト・エンド・ガール】が済ませた行動……パンチを繰り出すなどの直接的なものから、高所から重いコンテナを落とすというような他の物体への干渉行為まで、ありとあらゆる行動は“記録”される。
その場所、というより空間そのものへ“記録”された行動は、【ウェスト・エンド・ガール】の能力によって何度でも任意に再生を行える。「重いコンテナを落下させる」という「過去の出来事」を再生すれば、空間の“記録”により、一切の証拠を残さぬまま「現在」の落下地点にいる人間を圧殺できるのだ。
“天誅部隊”は、狙った獲物を決して逃がさない。一度彼女の狩場に足を踏み入れた者が生還したことはないのだ。
【ウェスト・エンド・ガール】、それが彼女のスタンドの名前だ。「記録を読み書きすること」がその能力である。【ウェスト・エンド・ガール】が済ませた行動……パンチを繰り出すなどの直接的なものから、高所から重いコンテナを落とすというような他の物体への干渉行為まで、ありとあらゆる行動は“記録”される。
その場所、というより空間そのものへ“記録”された行動は、【ウェスト・エンド・ガール】の能力によって何度でも任意に再生を行える。「重いコンテナを落下させる」という「過去の出来事」を再生すれば、空間の“記録”により、一切の証拠を残さぬまま「現在」の落下地点にいる人間を圧殺できるのだ。
星無らとの戦闘を経てジェネシスへの協力を決意した法子は、栗栖財閥の手を借りつつ独自ルートで“蛇の目”の正体を探り始める。そして、遂にはYoutubeにアップロードされた「発端の動画」の撮影現場を突き止め、その現場で重要な証拠を発見した……直後に“蛇の目”本人らの襲撃に遭い、死亡。
事切れる直前に遺したメッセージは“蛇の目”によって抹消されたが、【ウェスト・エンド・ガール】の能力が残留思念となって密かに“記録”していた……ってムーディブルースじゃねえかコレ。
事切れる直前に遺したメッセージは“蛇の目”によって抹消されたが、【ウェスト・エンド・ガール】の能力が残留思念となって密かに“記録”していた……ってムーディブルースじゃねえかコレ。
名前の由来はペットショップボーイズの中核メンバー「クリス・ロウ」(ロウ=法)。由来とは関係ないが、ペットショップボーイズの二人はゲイのアーティストとしてその筋で有名らしい。
【参考:LGBTのアーティスト?】
【参考:LGBTのアーティスト?】
- スタンド:ウェスト・エンド・ガール
【破壊力 - B / スピード - C / 射程距離 - B / 持続力 - A / 精密動作性 - C / 成長性 - E】
戯井 灯馬(ぎい・とうま) / スタンド【ロボット・ロック】
三十三歳。“天誅部隊”の一員。諜報活動を主とする。
法子に惚れ込んでおり、彼女の警護という名目で常に付き従っている。実際彼女に引き寄せられる者は多く、法子自身も灯馬を丁度良い露払いとして容認しているようだ。
法子に惚れ込んでおり、彼女の警護という名目で常に付き従っている。実際彼女に引き寄せられる者は多く、法子自身も灯馬を丁度良い露払いとして容認しているようだ。
【ロボット・ロック】は射程範囲内に存在する任意の生物をコピーし、見た目までそっくりそのまま自分のものとして利用できる能力。その際、対象がスタンド使いであればスタンド能力までも完全にコピーする。
自分とコピー元の精神力の強弱によりコピーしていられる時間は上下するが、複雑な能力を持つスタンドであればそれだけ扱いは難しく、それに伴い効果時間も短くなる。
頭脳は灯馬のままであり、記憶や道具の扱いなどをコピーすることはできない。
自分とコピー元の精神力の強弱によりコピーしていられる時間は上下するが、複雑な能力を持つスタンドであればそれだけ扱いは難しく、それに伴い効果時間も短くなる。
頭脳は灯馬のままであり、記憶や道具の扱いなどをコピーすることはできない。
名前の由来はダフトパンクの中核メンバー「ギ=マニュエル」と「トーマ」。ダフトパンクは他のアーティストの楽曲から大胆にサンプリングを行うことでも有名で、これはスタンド能力の基となっている。
.