スポーン

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スポーン - (2011/04/30 (土) 20:09:01) のソース

#image(0313319672349.jpg,width=270,left,title=地獄の申し子)



&font(27,b,i,green){「誰が人間あがりだと。もう一度言ってみろ!」}
#clear

アメリカ、[[イメージコミック>アメコミ]]の看板ヒーロー。
90年代に日本で起きたアメコミブームの終焉を飾る「遅れてやって来た最後の大物」。
トッド・マクファーレンによって生み出され、地獄から現れたダークヒーローである。
歴史の長いヒーローの多いアメコミ業界において、誕生からまだ&b(){17年}しか経過していないにも関わらず、知名度は高い。
国内でも古くは2000年にアーケード/DCで3D対戦アクションがカプコンから発売されたり、
X-BOX用のアクションゲームや、『[[ソウルキャリバーII>タキ]]』にゲストキャラクターとして出演するなどしている。
//PS版は事実上の黒歴史であると思われる事をこっそり追記。
//後、アーケードで大剣振り回してたのはメディーバルスポーンなのでしょうか?

作品のテーマは&b(){「[[愛>サウザー]]」}。
&b(){『愛の前には通常の善悪の基準など何ら意味をなさない』}というテーマを掲げ、
天界、魔界、地球の三つの世界の戦いと、その中で足掻くスポーンの姿を描ききった傑作である。

尚、原作者のトッド・マクファーレンは大のMANGA好きかつオタクで知られており、
自分の満足できる出来のアクションフィギュアを創るために&b(){おもちゃ会社を作った}事で有名。
スポーンのフィギュアも流石の完成度で、アメコミ界における出版社主導のメディアミックスの先駆けと言われている。
この会社は最近だと『[[HALO>マスターチーフ]]』とかの完成度高いアクションフィギュアを製造している。
ちなみに好きなアニメは『[[新世紀エヴァンゲリオン>エヴァンゲリオン初号機]]』なんだとか。

//#contents
*キャラクター設定
優秀なCIA工作員&b(){アル・シモンズ}。
彼は様々な作戦を成功に導き、多くの人間を殺し、黒人で、誠実で、神を深く信じ、そして魂は罪に染まっていた。
そんなアル・シモンズに眼をつけた者がいた。――魔界第八階層の王、マレヴォルギアである。
マレヴォルギアと手を組んだCIA長官ジェイソン・ウィンによって謀殺されたアル・シモンズは、
地獄に落ち、魔王マレヴォルギアと対面。現世に蘇る条件として、彼と一つの契約をかわす。

即ち、地獄の将校&b(){ヘルスポーン}となる契約を。

だが、マレヴォルギアは何処までも狡猾だった。
アル・シモンズは確かに現世へと復活する事ができた。
――ただし&b(){五年後}の現世へ。誰とも分からぬ程&b(){[[醜く>ジャギ]][[焼け爛れた>志々雄真実]]}姿のまま。

妻ワンダは自分の親友テリーと再婚し、自分との間には生まれなかった子供――5歳になる娘、サイアンまで設けていた。
その事実を知って絶望するアル・シモンズであったが、彼は彷徨い歩く末、ホームレスの王国ラットシティへとたどり着く。
幼児連続殺人鬼ビリー・キンケイド、最強の戦天使アンジェラ、アンチスポーン・リディーマー、そして地獄の尖兵にして宿敵ヴァイオレーター。
現世、天界、魔界から次々に送り込まれる刺客たちとの戦いで傷つき、疲弊していくアル・シモンズ。

だが、彼は決して孤立無援というわけではなかった。
謎の老人カリオストロによって力の扱い方を学び、NY市警の刑事サムとトゥイッチの協力を得た。
サイアンはスポーンを「かわいそうな人」と呼んでくれた。盲目のおばあちゃんは暖かい言葉で疲れ果てた彼を導いていく。
ラットシティのホームレス達はスポーンを受け入れてた。自分達の友、家族、守護者――支配者として。

そして彼は、天界と魔界の勢力争いの場として使われる事に嫌気の差した[[地球意思>オロチ]]の暴走を防いだ為、地球意思の代弁者として覚醒する。
その瞬間、スポーンの身体からは将校の証であるメダルが外れ、彼は魔界に属する者ではなくなったのだ。
スポーンは&b(){「自分は最早アル・シモンズではない」}という事を自覚し、罪を犯した魂を自らの正義に則って裁いていくようになる。

**その戦いの果て
#region((日本展開終了以降のお話))
やがて闇の邪神URIZEN復活を知ったスポーンは、地球のみならず天界や魔界さえも滅ぼしかねない存在との戦いを開始する。
しかし状況は、そう簡単にはいかなかった。
URIZENの復活は天界に兵士の派遣を決意させ、その動きは魔界の軍勢をも刺激し、&b(){アルマゲドン}が始まろうとしていたのだ!
邪神に対してはスポーンと共闘していた戦天使アンジェラは天界に赴き、たった一人で天使の兵団を食い止めるべく戦いを始め、
スポーンもまた地球意思と合一化し、その力を振るって、遂に現世へと蘇ったURIZENに対して単独で立ち向かう。

&b(){「俺”達”は、お前より強い」}

ともすれば邪神の力によって人としての心を打ち砕かれそうになるスポーンであったが、
そんな彼を護り続け、只管に現世へと繋ぎとめていたのはサイアンであり、そしておばあちゃんだった。
「『悪いひと』が『かわいそうなひと』を、自分達の世界へ引きずり落とそうとしているの」
超自然的な戦いを幻視するサイアンに、おばあちゃんは丁寧に助言を与え、その想いがスポーンを救い続ける。

更に神を動かす事によって天使兵団を食い止めたアンジェラは地球へ戻り、スポーンと共にURIZENへと武器を向ける。
スポーンの鎖、アンジェラのリボンがURIZENを縛り、スポーンの放つ業火と、アンジェラの放つ稲妻がURIZENを襲う!
やがて遂にURIZENは封印され、地球に平穏が戻ったが……全ての黒幕は未だ健在であった。
URIZENを蘇らせ、天界と魔界を揺り動かし、&b(){アルマゲドン}の発動を目論んだ者。

――すなわち、&b(){マレヴォルギア。}

再び魔界へと降りたスポーンは、遂に怨敵マレヴォルギアとの決闘に臨む。
数々の戦いを乗り越え、魔力、肉体、魂さえも魔神に匹敵するほど成長したスポーン。
しかし、そんな彼の力を持ってしても、未だ第八階層の王として君臨するマレヴォルギアには歯が立たない。
だが、ただ一人スポーンを守る為に魔界へと赴いた天使――アンジェラが、彼の命を救った。
それは同時に、アンジェラが命を失う事にも繋がった。マレヴォルギアの一撃は、彼女に致命傷を与えたのだ。

&b(){「…あんな奴らの言うこと、聞くんじゃない。あんたはいつだって、自分の意志で選択をしてきたんだ……!」}

アンジェラの言葉を聴いたスポーンに、もはや迷いなど存在しなかった。
怒りに燃えた彼の一撃は、いとも簡単にマレヴォルギアの首を切り飛ばし、その存在を消滅させた。

そして悪魔達は囁く。下克上は成った。第八階層の新たな王が此処に誕生し、スポーンには地獄の玉座が明け渡されたと。
天使達は告げる。スポーンは『赦された』のだと。天界への門は開かれ、スポーンには天使の翼と輪が与えられるのだと。

だが、スポーンはそのどちらをも拒んだ。
地球に戻り、腐敗と混沌、ホームレス達の蠢く汚らしいラットシティを見下ろしながら、スポーンは呟く。

&b(){「これは俺の運命。この運命は俺が選んできたもの。この世界とその影は全て俺に属する。今も、これからも……」}
#endregion

**能力
地獄の将校に相応しい強靭な肉体と、膨大な魔力を保有している。
ネクロプラズムと呼ばれる魔界特有の物質を自在に操る事ができ、主に[[緑色の炎>アッシュ・クリムゾン]]やビームとして放射する。
攻撃に使用する他、傷の治療、テレポート、[[死者蘇生>リザレクション]](!)、等文字通りの万能さが特徴。
ちなみにテレポートは本人曰く「[[ミキサー>ミキサー大帝]]に入った気分」らしく初期は使用後によく嘔吐していた。
またアル・シモンズが所有している銃器関係の知識や技能もある為、人間に対してはほぼ無敵。
……まあ、そのせいで増長して、うっかり負けたりしているのがアレだが。

その魔力を駆使する事で、一応は焼け爛れた醜い姿ではなく、人間の姿になる事ができる。
――が、アル・シモンズは黒人なのに対し、変化できる姿は&b(){白人だけ}なのだ。
結局、アルはあまりこの力を多用する事は無かった。気持ちは良くわかる。

ちなみにスポーンの保有している魔力には上限が存在していた。
これは&b(){ [ 9:9:9:9 ] }から始まって減少していく[[ゲージ]]として表示されており、
ゲージが&b(){ [ 0:0:0:0 ] }になった時、スポーンは再び魔界に落ち、地獄の将校となるのだ……
……と&b(){言われていた。}

恐らくは&s(){製作者が面倒臭くなった}スポーンの力が強大になり、自分で魔力を生成できるようになったのだろう。
いつのまにやらゲージは登場しなくなり、スポーンは自由自在に魔力を扱えるようになっていた。

尚、アル・シモンズはコスチュームと魔力の扱い――つまりスポーンとしてズバ抜けた才能があったようで、
スポーンとしての覚醒から極めて短期間しか経過していないにも関わらず、歴代最強の実力の持ち主である。
その力はアル・シモンズのみならず、同時期に彼の「影」として創られたスポーン達にも影響し、
所十三氏の『SHADOW OF SPAWN』では「影」が非常に強い力を発揮しているのを見て、
「今回の本命はよほどの力を持っているようだ」と表現されたほど。

それ故、天界と魔界の闘争における影響力も尋常ではないほどに高い。
天界と魔界の調停者、地球意思の代弁者、彼が死んだ時こそ&b(){アルマゲドン}が始まる、と言われる程。
過去のヘルスポーンは強力ではあっても単なる地獄の将校でしかない為、ここまで注目を集める者はいなかった。
やはりアル・シモンズ――否、スポーンだからこそ、と言うべきだろう。

**コスチューム
スポーン最大にして唯一無二の武器は全身を包むコスチュームである。
自在に蠢く紅い外套と鎖の正体こそは、魔界によって生み出された、意思を持つ[[生体寄生強化装甲>イグニス]]なのだ。
……が、端的かつ正確に言うと、スポーンの&b(){[[嫁>ニコMUGENの二次創作ネタ#夫婦]]}である。いやいやマジで。
彼女は魔界の貴族、K家第七の娘リーサという、純血種の魔族なのだが……。

&font(b,i,#9932cc){《妾が結ばれたなら、死ぬまで離れぬ。妾はそなたの一部》&br()《妾は殺人スカーフと首絞マントの猛禽の女王。妾こそは巻き付く魔女にしてそなたに接合せし花嫁》&br()《妾はそなたの一部。愛に似て、ただし幻にあらず……》&br()《……永久に続く》}

&font(b,i){「あいつは私に話しかける。水に潜ったクリッサンド。あなたを許す、諦めてはいけない、という」&br()「あなたが必要なの、とまで……」&br()「私が必要だと? 浮浪者どもとも違う。ワンダとサイアンとも違う。二人にはテリーがいる」&br()「リーサには私が必要なのだ。恐らくそんなのはあいつだけだろう。待ってろ、いま行くぞ」&br()「――さあ、抱きしめておくれ」}

見ての通り[[そんじょ>シャナ]][[そこらの>白レン]][[ツンデレ>涼宮ハルヒ]]とは比較にならない[[ラブラブ>ゴッドガンダム]]っぷり。

このコスチュームは主人を守る為、次々に進化し続け、様々な強敵と渡り合い、
更にスポーンの強靭な意志と合一することで、[[限定的な現実改変能力>アルクェイド・ブリュンスタッド]]まで発動するようになる。
死者蘇生、瞬間移動、さらにはスポーン自身の蘇生までお手の物。ただし魔力を源としている為、それを封じられると弱い。
そしてマレヴォルギアとの最終決戦においてもスポーンに付き添い、恐るべき魔王を撃破した。
…………なんとまあ、おあつい事で。


**その他のスポーン
前述の通りスポーンとは地獄の将校に与えられる称号である。
スポーンは数百年周期で地球に降臨すると言われている為、アル以外にも多数のスポーンがいる。
以下に代表的なスポーンを紹介する。

***メディーバル・スポーン
#image(メディーバル.jpeg,width=300,title=不幸な人です)
中世ヨーロッパに誕生したスポーン。アルを除けば一番有名かつ人気のある人物。
元は騎士であったようで、性格は堅苦しく生真面目な正義漢。ただし、本名は不明。
魔力の扱いは上手くないものの、そもそも習熟するのに時間がかかるので、仕方のない事かもしれない。
(前述の通りカリオストロという師匠がいた事も含め、アル・シモンズはスポーンとして『異常』なのだ)
ただしコスチュームを変化させた剣と盾を駆使しての戦闘力は高く、スポーンとしては平均より少し上程度の強さ。
しかし妖術師を倒すために共闘した中世時代のウィッチブレイド所有者に告白するも&b(){こっ酷く振られ、}
戦乱から小国を救って姫と恋仲になるも、ヴァイオレーターの陰謀によって姫に素顔を見られて&b(){こっ酷く振られ、}
山賊に襲われている娘を助けたら実は戦天使アンジェラの変装で、最後は背後からの&b(){不意打ちで消滅させられた。}
……と、まあ、なんというか、とことん女運がなくて不幸なスポーンである。

***カース・オブ・スポーン
アルマゲドンが発生し、完全に世界が滅んでしまった[[暗黒の未来>世紀末]]に誕生したスポーン。
本名はダニエル・エランゾ。家族を守る為に大量殺人を引き起こしてしまったが、本来は心の優しい青年である。
しかし土星の衛星監獄から脱獄するも大気圏突入に失敗し、溶解した金属の塊へと成り果て、魔界へと落ちた。
地球に現れると共に、魔界の軍勢によって絶滅寸前となっている人類の[[救世主>ケンシロウ]]として戦いを開始する。
他のスポーンと違って金属製の髑髏のような頭部をしており、どうやらコスチューム兼素顔のようだ。
魔界の力が増大している為かどうか、スペックは極めて高い。少なくとも平均以上の強さである事は間違いない。
ちなみに性格は[[ツンデレ>アル・アジフ]]。「別に人類を助けるんじゃねぇ。魔族が憎いだけだ!」

***スポーン・ザ・インパラー
串刺し公(インパラー)として恐れられた[[ヴラド・ツェペシ>アーカード]]本人である。
故郷を護るためにスポーンとなってまで戦い続けるが、トルコ軍指揮官カザクラ・ベイによって封印されてしまう。
数世紀の後に復活を遂げ、仇敵カザクラを滅ぼすために奔走するのだが……。
紅い外套を纏った甲冑のようなコスチューム、と言うと前述のメディーバル・スポーンと重なるのだが、
此方はより禍々しく鎧然とした代物で、顎部には鋭い牙まで生えている始末。
さすが[[ドラキュラ>アルカード]]、と言ったところか。

***タイタン・スポーン
オリンポスの神々によって世界が支配されている時代に降臨した、恐らく史上初のヘルスポーン。
その正体は[[ゼウス]]によって滅ぼされた筈のタイタン族、最後の生き残りの青年レノス。
しかし彼は特殊な力は一切持っておらず、ケンタウロス族の暮すエーゲ海の孤島で、人間の母と共に平和に過ごしていた。
だが「タイタン族と人間の間に生まれた者がゼウスを殺す」という予言を聞いたゼウスの手により、
何の力も持たない脆弱な人間でありながら、神々の全ての力を用いて襲撃され、抹殺されてしまう。
やがて魔界の力を得て現世へと蘇った彼は、彼を守る為にケンタウロス族、母親が殺された事を知って絶望し、
さらに[[心の底から愛していた恋人>ライダー]]が蛇の髪を持つ異形へと貶められた事で、遂に怒りを爆発させる。
そして恐るべき魔力を縦横無尽に振るって神々を殺し、傲慢さから他の神に見捨てられたゼウスをも討ち倒した。
&b(){――こうして、人間の時代が幕を開けたのだ。}
神々とも互角に戦えるほどのスペックの高さを誇ってはいるものの、コスチュームは原始的。
というかそもそも、纏っているのかどうかさえ定かではない。実に生物的な容貌をしている。
実は後の&b(){マレヴォルギア}なのではないか、という噂もあったり。

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**MUGENにおけるスポーン
#image(spawnact.gif,title=何処を見ている?!)
MINDSPEAKER氏によって作られたものが存在する。
ショルダーアタックや強烈な飛び蹴り、強力なパワーを駆使して戦闘を進める。
正式リリースはされているものの、コマンド技4種、超必殺2種と技数も少なく、
其処まで派手ではないし、正直なところ特筆できるような性能ではないのが残念ではある。
が、まだまだVer1.0なので、今後の更新と活躍に期待したいところ。

***登場大会
#list_by_tagsearch([大会],[スポーン],sort=hiduke,100)
***登場ストーリー
[[モーラの教員奮闘記]]

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