フライゴン

     
  • 分類:せいれいポケモン
  • 高さ:2.0m
  • 重さ:82.0kg
  • タイプ:じめん・ドラゴン
  • 特性:ふゆう
             (じめんタイプの攻撃技と「まきびし」「どくびし」「ねばねばネット」「フィールド」、
                 特性「ありじごく」を無効化する)

さばくの せいれいと よばれる ポケモン。
ハネの はばたきで すなを まいあげるため とんでいる ときは いつも すなあらしの なか。

+ 担当声優
三木眞一郎
『アドバンスジェネレーション』(シュウの手持ち)
うえだゆうじ
『サン&ムーン』
清水理沙
2019年アニメ版(ゴウの手持ち)
田中光
『ココ』

任天堂のRPG『ポケットモンスター』シリーズに登場するポケモンの一匹。初出は第3世代(『ルビー・サファイア』)。
ナックラーがビブラーバを経て進化したポケモン。
モチーフはアリジゴクの成体ウスバカゲロウと思われるが、むしタイプではなく(タマゴはむしグループに入る)、
昆虫に近い姿をしていたビブラーバから一転し、がっしりとした体に明確に機能が分化した手足を備え、
爬虫類のような姿で、トンボ(ドラゴンフライ)も要素の1つと思われる
(一応、トンボポケモンとしてはヤンヤンマやメガヤンマが存在。
 また、分類の「せいれいポケモン」も、「精霊」と「蜻蛉」を掛けていると推測される)。

翼の強烈な羽撃きにより砂塵を巻き起こして身を隠し、自らが発生させた砂嵐の中心にいるので滅多に人前に現れず、
歌声のような羽音のみしか聞こえない事から「砂漠の精霊」と呼ばれ、その美しさに心を奪われた事で砂漠での遭難者が続出する程。
また、進化前のナックラーはメグロコから餌として狙われるにもかかわらず、
『USUM』の図鑑説明では、その進化態であるワルビアルと一種の共生関係にあるらしい。


原作中の性能

HP:80
攻撃:100
防御:80
特攻:80
特防:80
素早さ:100

スペックは軒並み平均以上で、ドラゴンタイプでありながら進化Lvも45と比較的低レベル、
さらに初出の第3世代当時はフェアリーが存在せずドラゴン技を半減可能なタイプがはがねのみ、
そのはがねにタイプ一致でじめん技を与えられ、鈍足の多いじめんタイプの中でもかなり速く、
無効2つで交代受けしやすい、いざという時の一撃必殺技「じわれ」を覚えるなど、スペック「だけ」なら大変優秀なポケモンであった
(同じく第3世代が初登場のドラゴンポケモン、ボーマンダは600族の一体だが進化Lvもそれ相応に高い上、
 当時はドラゴンクローの習得がLv79、すてみタックルの習得にはLv93まで育てなければならなかった)。

しかし、第4世代以降のフライゴンは長らく不遇の時代を余儀なくされた。
それは第4世代にて同じ複合タイプ持ちで種族値で全て勝る600族のガブリアスという、あまりにも分が悪い競争相手が猛威を振るったためであった。
一応、この世代でもガブリアスが使えない「とんぼがえり」「フェイント」「はねやすめ」を取得できるなど、
ダブルバトルが大の苦手なガブリアスでは代用できないサポート型・サイクル戦型は十分実用的であったが、
当時はそこまで差別化が研究されていたわけではなく、
結果的に「フライゴンはガブリアスの下位互換」という印象だけが独り歩きする状況にあった。

そして続く第5世代では、カイリューは隠れ特性「マルチスケイル」の解禁によりこおり技でも一撃では落ちにくくなって大幅強化、
当時は特性による天候操作が永続的だったため特性との併用で先手かつ高火力で強襲してくるキングドラもまた猛威を振るい、
初登場組でも、「ふゆう」持ちに加えて対はがねタイプにおける豊富な対抗策をも持つ特殊アタッカーのサザンドラ
さらに「じめん無効のじめんタイプ」という役割が被り、やろうと思えばサポートも特殊アタッカーもこなせるランドロス、
火力だけなら600族クラスも凌ぎ「かたやぶり」持ちのオノノクスなど、強力なライバル達が跋扈した環境において、
ナックラーが隠れ特性「ちからずく」を習得したのにフライゴンに進化すると強制的に「ふゆう」になる仕様から、
フライゴンは性能面で全く強化されなかったのに対し、同期のボーマンダは『BW2』にてげきりんを修得し、
加えて隠れ特性「じしんかじょう」と「りゅうのまい」のおかげで一度ハマると手が付けられないポケモンとなっていた。
それ故にドラゴンタイプの中でも一際不遇さが浮き彫りになり、同時にこの時代辺りからSNS等のツールが流行し始めた事もあって、
ネタでガブリアスにフライゴンが妬みや僻みの感情を向ける二次創作が見られるようになり、
その弊害で「フライゴミ」などと明確な中傷と言える蔑称まで拡散された。具体的に言うとピカチュウ絶対許さないポリゴンと似たようなものフリャ!
当然ながらこれらの通称を侮辱として嫌うフライゴンのファンも多くいるので注意。

ポケモンの中にはどうやって対戦で使えってんだという種類も複数いるが、
フライゴンはポケモン全体で見れば十分スペックは高いのにあまりにもガブリアスを代表とする競争相手達が強すぎたせいで、
相対的にそいつらよりは低く見られるヤムチャみたいな立場だったのである。
とはいえ、ガブリアスと比較してイジるネット上のネタを過度に嫌うユーザーもいる一方で、
所謂「基本型」にしてしまうと「他のドラゴンを使った方が強い」という結論に帰結してしまう状況だったのは紛れもない事実だったので、
過度なネタ扱いは嫌っている層も含めた歴代世代でフライゴン愛好家達にとって、
「いかに他のドラゴン(特にガブリアス)にできない型で戦うか」という差別化の研究は避けては通れない必須事項であった。

第6世代ではメガシンカによる救済が多くのファンから望まれたが、残念ながらメガシンカ枠入りしなかった。
ゲーフリの杉森氏によるとフライゴンのメガシンカは『XY』時点で候補にあったが、
デザインがうまくまとまらずに候補から外れてしまったらしい。
一応メガシンカ獲得と保有タイプ変更を受けたクチートとのタッグは互いの弱点を補完しあえるので実用的だった。
しかし、ガチ勢は一部弱点を受け流せないリスクを背負ってでも、より強力なポケモンをクチートと組ませるパーティの方を好み、
ちょすいブルンゲルも加えて無効7つの耐性を活用した流しを使う、通称「フライクチートブルン」以外は目立った実績は残せなかった。

第7世代では「りゅうのまい」を習得し、ガブリアスやランドロスに無い強みを得た。
しかしこの世代はフェアリー最盛期ともいえる環境だったので、フライゴンに限らずドラゴン全体が逆風だったが。

第8世代ではガブリアスがリストラ(後に追加DLCで復活)されライバルが減っただけでなく、「ワイドブレイカー」「スケイルショット」習得で強化された一方で、
ドラパルドの台頭や有用な「おいかぜ」の没収などもあり、環境には顔を出したがメジャー級程ではなかった。
フライゴン自身の強化ではないものの、「めざめるパワー」のリストラにより不意打ちでこおり技が放たれる心配が無くなったのは救いだったが。

第9世代ではDLC『藍の円盤』から復帰。
「ステルスロック」習得や「おいかぜ」の返却などの強化も受けたが、
何より特性「ふゆう」の恩恵によるテラスタルの適正の高さから過去世代に無い強みを得ている。
サザンドラも同じような事が出来るが、素早さの関係でこっちの方が優勢ではある

ここまで散々並べた上記の不遇扱いはあくまで対戦ツール上で見た場合の評価であり、
その神秘的な外観や、上記の通り進化Lvの低さをはじめ、育成における敷居の低さ等から旅パに組み込んだプレイヤーも少なくない。
また、2020年の人気投票では4万票を超える得票を得て、メイン級の扱いが無かった上に四世代前のポケモンにも拘らず、
当時の全ポケモン890体中26位という高順位を獲っていることをフライゴンの名誉のためにも書き添えておきたい。
まあそれでもガブリアスに負けては(6万票以上・7位)いるのだが


MUGENにおけるフライゴン

擬人化されたキャラは以前から製作されていたのだが、
2024年にCoffeeFlavoredMilk氏による手描きスプライトで作られたMUGEN1.0以降専用のキャラが公開されている。
システムは3ボタン形式で「ワイドブレイカー」「ドラゴンテール」などの尾を用いた攻撃が発生も早く優秀。
超必殺技は3ゲージ技の「りゅうせいぐん」。
AIもデフォルトで搭載されている。

出場大会

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最終更新:2025年04月26日 03:29