第1作目の主犯格。両親のプレッシャーから解放を望んでいたスチュアートを共犯者にして巧妙に正体を隠していた。
シドニーの母モーリーンはビリーの父と不倫関係にあり(それどころか町中の男と関係を持っていたらしい)、
そのせいで母親が父親に愛想を尽かして出て行った事で憎悪を抱き、
本編より1年前にモーリーンを殺害(その罪は別の不倫相手だったコットンに擦り付けていた)。
さらにシドニーも娘という理由で逆恨み同然にその憎悪の矛先を向け、
事件に乗じてシドニーに甘い顔をして近付き恋人となり(事件の最中に 結ばれてもいる)、ホラー映画じみた猟奇殺人で彼女を脅かした後で殺すつもりだった
(シドニー以外に多数の犠牲者が出ているが、彼らが殺されたのは 「シドニーに恐怖を与えるため」という理由でしかない)。
また、全てを終えた後は事前に拉致していたシドニーの父ニール・プレスコットに全ての罪を被せて殺害する予定だった。
しかし正体を明かされた後にシドニーの反撃に会い、頭に弾丸を撃ち込まれ死亡した。
なお、『3』において父の不倫や殺人及び偽装工作の手口はローマンから吹き込まれたものであったと発覚している。
ビリー自身は全くもって擁護しようもないが、彼もローマンに踊らされた被害者と言える。
そして続編のゴーストフェイス達も、『5』以前の犯人全てがシドニー及びカーペンター姉妹に精神的負担をかけるためだけに、
ビリーの手口を真似た模倣犯である。
何故かゴーストフェイス時の声は全員同じだが、少なくとも『3』では「ボイスチェンジャーを使っていた」というちゃんとした理由がある。
基本的に加工されたような声なので、恐らくは他の作品も同様なのだろう。
「よくも息子を殺したわね……『その恨みを晴らす』、これ以上理に適った人殺しがあるかしら!?」
『スクリーム2』の主犯格。事件発生後に新聞記者「デビー・ソルト」として取材名目でシドニーに近付いた。
正体は前作の主犯格であるビリー の実母である。
メインキャラの中ではTVレポーターのゲイルのみが事前に面識があったが、以前と容姿が激変していたため同一人物とは気付かなかった。
動機は愛息のビリーを殺したシドニーへの復讐である。
先に述べた通り、不倫した夫を見捨てたのは事実だが息子への愛情は失っておらず、
おまけにシドニーが夫の不倫相手であるモーリーンの娘という点も相まって激しい殺意を抱いていた。
しかし自身やビリーによる大量殺人に関して全く気に咎めていない事からも分かる通り酷く独善的な性格であり、
シドニーからもあの息子にしてこの母ありと呆れられていた。
実際、本人は「自分はきちんとビリーを教育していた」「ビリーが道を誤ったのはあばずれのモーリーンのせい」と反論していたが、
自分がビリーを置いて出て行ったことをシドニーに指摘されて逆上するなど、責任転嫁が甚だしい言動を見せている。
なお、劇中では本名が出てこず、メディアでは偽名のデビ―かルーミス夫人という表記で紹介されることが多かったが、
『6』でようやくフルネームが判明した。
「大量殺人を犯したあと精神鑑定で罪を逃れて大衆の人気者になる *1」というとんでもない思想を抱いていたミッキー・アルティエリを共犯者として立ち回り、
「主犯のミッキーはシドニーと相討ちになった」と偽装するために取り敢えずミッキーを撃ち、
その場に現れたにコットンに対しても「(コットンが逮捕されたのも)全てはシドニー(の母)の所為」とシドニーを撃つように煽るも、
逆にコットンに撃たれてしまい、最後はシドニーに「念のため」として息子同様に頭に銃弾を撃ち込まれた。
前作にてコットンがモーリーン殺害の容疑で起訴されたのはシドニーの証言が決め手となったため恨みが無いと言えば嘘になり、
とはいえ原因はそもそもコットンが不倫していたという疑われて当然の事をしていたためで、事実シドニーも冤罪加害者として罰せられてはいない
さらに彼がシドニーを助けた事自体は「シドニーと一緒にTV番組に出演して有名になりたい」という野心があってのためで善意という訳ではなく、
言い包められると考える余地は確かにあったが、元を辿ればコットンへの冤罪は彼女の息子のビリーによるものなので因果応報と言える。
なお、ミッキーはデビーが撃たれて皆が油断した所で起き上がって襲い掛かろうとしたが、シドニーとゲイルに銃を連射され死亡した。
「子供は君だけだと彼女は言い切って俺を冷たく突き放した!実の息子である俺を!」
『スクリーム3』における正体で、シリーズ初の単独犯。 こっちのローマンとは無関係。
これまでの事件を元にゲイルが書いたノンフィクション小説の映画化作品『スタブ』の最新作、『スタブ3』の監督。 *2
自在に声を変えられる、先代達のそれより高性能なボイスチェンジャーを使用して犠牲者を次々と陥れた他、
精巧な自分の死体の作り物を用いて犠牲者のように見せかけて犯人の特定を撹乱した。
その正体は、モーリーンがリナ・レイノルズという名前で女優になるためにハリウッドに移住していた2年の間に生まれたシドニーの異父兄弟。
モーリーンは過去に映画に出るために枕営業を強要されており(平気で不倫する貞操観念ZEROの人格が形成されたのはそのせい)、
その時期に出産されたローマンは認知してもらえなかったがために養子に出され孤独な人生を歩んできた。
第1作目以前に実の母親であるモーリーンの所在を突き止め、彼女に会いに行ったが拒絶されて憎悪を抱き、復讐を決意し、
ローマン目線では何も知らず母の愛を独占していたシドニーも逆恨みで標的にした。
第1作において、ビリーが父とモーリーンの不倫を知ったのは、
ローマンが母の素行を調査した過程で手に入れた2人の関係を収めたビデオをルーミス家に送り付けたためであり
(しかもその際にアリバイ工作のコツを伝授してビリーが殺人に走るよう誘導していたらしい)、
ルーミス家の崩壊及びルーミス親子の凶行を間接的に起こした元凶にもなっている。
ローマンの計画では、シドニーに母の過去を教えて精神を崩壊させて、モーリーンに枕営業を強要していた元凶のミルトンを殺させ、
その後にローマンがシドニーを殺すという算段だった(結局ミルトンを殺したのはローマンだったが)。
しかし既に過去に立ち向かう決意を固めていたシドニーに「あんたが殺人を犯したのは私のせいじゃない。あんたのせいよ」と正論を言われ逆上。
戦闘の末に、シドニーと一緒に調査をしていた保安官のデューイ・ライリーに射殺された。
『スクリーム4 ネクスト・ジェネレーション』の主犯格。
シドニーの従姉妹の女子高生で、シドニーに代わる新主人公(ネクスト・ジェネレーション)かのように演出されていたが、
実は ゴーストフェイスのネクスト・ジェネレーションだったというオチ。
動機は「シドニーのような有名人になる事」。
物心つく頃から(10年前から)何度も殺人事件を撃退したシドニーに関する話ばかり周囲から聞かされてきたジルは彼女が妬ましくなり、
自作自演で自らが「ファイナルガール *3」として有名になる事を思いつき実行したものであった。
シネマクラブ部長チャーリー・ウォーカーに「協力してくれたら恋人になってあげる」と嘯き、共犯者として行動させた挙句、
そのチャーリーも偽装工作と称して殺害。
自身の計画を告げた上で邪魔者のシドニーも殺害し、自傷行為を行なってまんまと「ファイナルガール」として入院した。
しかし、事情を知らないデューイに「シドニーは生きている」と聞かされた事で口封じのために病室で彼女を殺そうとしたが、
自分の失言から正体が露呈してしまい、デューイ達の妨害により阻止され、最終的にシドニーに胸を撃ち抜かれ返り討ちにされた。
ぶっちゃけシドニーをノックアウトした所で油断せずにトドメを刺してさえいれば計画は完遂されていたと思われるのだが、
その慢心が「額を撃って 確実にトドメを刺す」シドニーとの決定的な差になってしまったのが皮肉である。
『スクリーム(2022年版)』の主犯格。シリーズとしては初となる「シドニーを憎んではいない」犯人(殺す気はあった)で、
「ゴーストフェイスの正体は『1』の登場人物と何かしらの血縁的縁がある」という法則を破った存在。
2人共映画『スタブ』のファンであり、映画の完結作品の出来栄えに不満を抱き、
元々『スタブ』がノンフィクション小説だった事から、 リブート版『スタブ』の題材用に無印の事件を模倣した事件を起こした大馬鹿者。
だから散々不謹慎だと…
殺人事件は『スタブ』を復活させるためだけでなく、当時の関係者であるシドニー達を誘き寄せるための仕込みでもあり、
本当の『スタブ』ファンならシドニーに挑むなんて無謀だと考えないのか?と思うが
初代からのレギュラーだったデューイの殺害に成功している
(初代からのレギュラーが死ぬケースは初ではなく、『3』の最初の犠牲者はコットンである)。
最終的にシドニーをも殺し、実はビリーの隠し子だった本作の主人公・サムとタラのカーペンター姉妹に罪を擦り付けた上で、
再構成されたリブート版『スタブ』を作る算段だった。
リメイクではなく続編のはずの本作が『スクリーム5』を名乗っていないのも、「アンバー&リッチーにとっては初代のリメイクだから」という意味らしい。
だが、アンバーはシドニーに消毒用アルコールをぶっかけられた挙句、銃で撃たれて倒れ込んだ所へガスコンロに引火し火だるまに。
それでもしぶとく生きており、再度シドニー達へ襲い掛かるもタラに頭を撃たれて死亡した。
リッチーはサムが隠し持っていたナイフにより、皮肉にも彼女の父ビリーのかつての犠牲者達の如く刺殺された。
『5』公開時点ではシドニーが相手したアンバーが主犯格扱いされていたが、
『6』では新主人公格のサムが相手したリッチーの方を主犯格扱いしている。
『スクリーム6』の主犯格。
タラのルームメイトであるクイン・ベイリーの父親である刑事として登場したが、
クイン及びタラの同級生であるイーサン・ランドリーと、シリーズ初の3人がかりで事件を起こした首謀者。
その正体はリッチーの父親で、クインとイーサンもリッチーの兄妹。
目的はナンシー・ルーミスと同じく、家族の復讐である。
なお、刑事なのは本当のようだが苗字がリッチーと異なるため、おそらく全員偽名と思われる。
歴代ゴーストフェイスの中でも異質な映画のお約束を度外視したような殺戮劇を起こしており
(ジェイソン(『13日の金曜日』の あいつとは無関係)という歴代法則に忠実な模倣犯も冒頭で出たが、計画の障害と見なされたのか早々に殺害された)、
ホラー映画セオリーに沿って相手をハメるということに拘らず、歴代ゴーストフェイスで初めてマスクのまま銃を撃った他、
梯子から落下させて殺害するなど、ただの殺人鬼の殺し方が多い
(一応今作はフランチャイズがテーマとなっており、作中で ルーク・スカイウォーカーが死んだことが例えに用いられている。
レイア姫の演者も『3』で出たし多少はね?)。
一方で、レギュラーのゲイルに重傷を負わせながらもトドメを刺し損ねるなど、スラッシャー映画の犯人役としてはお粗末な部分も見られるが、
こうしたキャラ像も、カーペンター姉妹こそが「今作の真のゴーストフェイス」になってしまうのかという緊張感を掻き立てるのと、
終盤のカ姉妹との新旧スクリームの身内対決という、シドニーが主人公ではないからこその展開で「イカレ具合」の対比を演出するなど、
作劇的に有用に活用されていた。
最終的に姉妹によりイーサンは刺し倒され、クインはそれに動揺した所で頭を撃たれ、
ウェインはさながらゴーストフェイスの器ではないと証明されるかのように、歴代被害者のごとく滅多刺しにされる末路を迎えた
(幸いにも姉妹は彼らを反面教師に「後継者」の道への誘惑を振り切り、父のマスクを捨てている)。
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