ゴーストフェイス


アメリカのスプラッターホラー映画『スクリーム』シリーズに登場する殺人鬼。
黒ずくめにムンクの「叫び」もしくはフライシャースタジオの作品に出る幽霊のような白いマスクを被った姿が特徴。
このマスク自体はFun Worldが発売している、アメリカではポピュラーなハロウィン用の仮装である。
第1作目の劇中では単に「殺人鬼」としか呼ばれず、日本の視聴者からも「スクリーム」と呼ばれる事がしばしばあるが、
その第1作に登場したテイタム・ライリーが死ぬ前に「Mr.ゴーストフェイス」と皮肉っぽい態度で呼んだ事により、
「ゴーストフェイス」が正式な通称として用いられている。

主な殺害方法はナイフ。また、標的に脅迫電話をかけるという特徴を持つ。
ゴーストフェイスの殺害の動機は映画ごとに異なり、変装している人間の正体も異なるが、
総じて主人公であるシドニー・プレスコットに激しい殺意を抱くサイコパスである点は共通している。
どの作品においてもゴーストフェイスの正体は肉体的には生身の人間であるが、
反撃に動じない非常に高い耐久力を備えたり、突然瞬間移動したかのような現れ方をするなど、
あたかも超常的な怪物であるかのように振る舞いながらシドニーを追い詰めている。

加えて、いずれの作品でも「ホラー映画で見られる生存&死亡フラグ」を揶揄したような殺し方をするのも特徴である。
劇中ではフラグを建てた人間がホラーのお約束通りの顛末を迎えたり、あるいは盛大にフラグを裏切ったりする展開があり、
そうした「ホラーあるあるネタ」を逆手に取った物語構造も見どころの一つとなっている。


+各作品におけるゴーストフェイスの正体(ネタバレ注意)
  • ビリー・ルーミス
第1作目の主犯格。両親のプレッシャーから解放を望んでいたスチュアートを共犯者にして巧妙に正体を隠していた。
シドニーの母モーリーンはビリーの父と不倫関係にあり(それどころか町中の男と関係を持っていたらしい)、
そのせいで母親が父親に愛想を尽かして出て行った事で憎悪を抱き、
本編より1年前にモーリーンを殺害。さらにシドニーも娘という理由で逆恨み同然にその憎悪の矛先を向け、
事件に乗じてシドニーに甘い顔をして近づき恋人となり(事件の最中に結ばれてもいる)、ホラー映画じみた猟奇殺人で彼女を脅かした後で殺すつもりだった
(シドニー以外に多数の犠牲者が出ているが、彼らが殺されたのは「シドニーに恐怖を与えるため」という理由でしかない)。
また、全てを終えた後は事前に拉致していたシドニーの父ニール・プレスコットに全ての罪を被せて殺害する予定だった。
しかし正体を明かされた後にシドニーの反撃に会い、頭に弾丸を撃ち込まれ死亡した。

そして続編のゴーストフェイス達も、全てシドニーに精神的負担をかけるためだけに、ビリーの手口を真似た模倣犯である。
(なぜかゴーストフェイス時の声は全員同じだが。マスクにボイスチェンジャー機能でも付いているのだろうか?)

  • デビー・ルーミス
『スクリーム2』の主犯格。「デビー・ソルト」という偽名を用いてシドニーに近づいていた。
前作の主犯格であるビリーの実母である。メインキャラの中ではTVレポーターのゲイルのみが事前に面識があったが、
以前と容姿が激変していたため同一人物とは気付かなかった。
動機は愛息のビリーを殺したシドニーへの復讐である。
先に述べた通り、不倫した夫を見捨てたのは事実だが息子への愛情は失っておらず、
おまけにシドニーが夫の不倫相手であるモーリーンの娘という点も相まって激しい殺意を抱いていた。
しかし自身やビリーによる大量殺人に関して全く気に咎めていない事からも分かる通り酷く独善的な性格であり、
シドニーからもあの息子にしてこの母ありと呆れられていた。

「大量殺人を犯したあと精神鑑定で罪を逃れて大衆の人気者になる*1」というとんでもない思想を抱いていたミッキー・アルティエリを共犯者として立ち回り、
「主犯のミッキーはシドニーと相討ちになった」と偽装するために取り敢えずミッキーを撃ち、
その場に現れたにコットン(前作でモーリーン殺害の冤罪を受けていた人物)に対しても「全てはシドニー(の母)所為」とシドニーを撃つように煽るも、
逆にコットンに撃たれてしまい(如何考えてもコットンへの冤罪はビリーの所為なので当然と言えよう)、
最後はシドニーに「念のため」として息子同様に頭に銃弾を撃ち込まれた。
なお、ミッキーはデビーが撃たれて皆が油断した所で起き上がって襲い掛かろうとしたが、シドニーとゲイルに銃を連射され死亡した。

  • ローマン・ブリッジャー
『スクリーム3』における正体でシリーズ初の単独犯。
これまでの事件を元にゲイルの書いたノンフィクション小説『スタブ3』の映画監督。
『スクリーム3』の時点で既に3件の事件が起きていたのだろうか?
自在に声を変えられる先代達のそれより高性能なボイスチェンジャーを使用して、犠牲者を次々と陥れた。
その正体は、モーリーンがリナ・レイノルズという名前で女優になるためにハリウッドに移住していた2年の間に生まれたシドニーの異父兄弟。
モーリーンは過去に映画に出るために枕営業を強要されており(平気で不倫する貞操観念ZEROの人格が形成されたのはそのせい)、
ローマンは養子に出され孤独な人生を歩んできた。
第1作目以前に実の母親であるモーリーンの所在を突き止め、彼女に会いに行ったが拒絶されて憎悪を抱き、復讐のため素行を調査し始めた。
その過程で手に入れたビリーの父とモーリーンの関係を収めたビデオをルーミス家に送り付けており、
すなわち、ルーミス家の崩壊及びルーミス親子の凶行を間接的に起こした元凶である。

ローマンの計画では、シドニーに母の過去を教えて精神を崩壊させて、モーリーンに枕営業を強要していた元凶のミルトンを殺させ、
その後にローマンがシドニーを殺すという算段だった(結局ミルトンを殺したのはローマンだったが)。
しかし既に過去に立ち向かう決意を固めていたシドニーに「あんたが殺人を犯したのは私のせいじゃない。あんたのせいよ」と正論を言われ逆上。
戦闘の末に、シドニーと一緒に調査をしていた保安官のデューイ・ライリーに射殺された。

  • ジル・ロバーツ
『スクリーム4 ネクスト・ジェネレーション』の主犯格。
シドニーの従姉妹の女子高生で、シドニーに代わる新主人公(ネクスト・ジェネレーション)かのように演出されていたが、
実はゴーストフェイスのネクスト・ジェネレーションだったと言うオチ。
動機は「シドニーのような有名人になる事」。
物心つく頃から(10年前から)何度も殺人事件を撃退したシドニーに関する話ばかり周囲から聞かされてきたジルは彼女が妬ましくなり、
自作自演で自らが「ファイナルガール*2」として有名になる事を思いつき実行したものであった。
シネマクラブ部長チャーリー・ウォーカーを「協力してくれたら恋人になってあげる」と嘯き共犯者として行動させ、
そのチャーリーも偽装工作と称して殺害した。
邪魔者のシドニーも殺害しようとしたが、襲撃したシドニーは生きていると聞かされ、
口封じのために病室で彼女を殺そうとしたが、自分の失言から正体が露呈してしまい、
デューイ達の妨害により阻止され、最終的にシドニーに胸を撃ち抜かれ返り討ちにされた。


その他の作品のゴーストフェイス

+Dead by Daylight
  • ダニー・ジョンソン
非対称対戦ホラーゲーム"Dead by Daylight"に『THE GHOSTFACE』の名称でゲスト参戦している。
上記の映画シリーズではなく、マスクのメーカーとのコラボとなっている。そのためか他のコラボキャラよりもDLCによる着せ替えスキンが豊富。

ジェド・オルセンという偽名で新聞社に勤め、自分が起こした猟奇殺人を記事にして人々を恐怖に陥れていた。
ある時、唐突に正体を明かしたメモを新聞社に置いて姿を消し、逃亡先で壁に貼った自分の記事に見惚れていた所、
「エンティティ」と呼ばれる邪神によりゲームの舞台である霧の森に召喚される。

殺人鬼としての能力は、気配を消して生存者に悟られずに付け回し、条件を満たした者を一撃でダウンさせるというもの。
能力ゲージの回復が遅く、生存者側もゴーストフェイスを見つめる事で能力を解除したりと対抗策もあるので、
しっかり戦略を立てないと本領発揮できないテクニカルな殺人鬼となっている。

日本の伝説的バラエティ番組『めちゃ×2イケてるッ!』では、
出演者達がゴーストフェイスに襲われて珍妙な嫌がらせを受ける「岡田一少年の事件簿」という企画が二度に渡り行われた。
スクリームだけでなく某じっちゃんの名に賭けて(ドラマ版)のパロディ多めなのは気にしてはいけない

また、ニコニコ動画で主にγ時代に人気を博したダンスグループ「 ゾンビーズ 」のメンバーの一人、
「悠」はゴーストフェイスのマスクを着けてパフォーマンスをしている。

この他、有名どころにゴーストフェイスのマスクを着けてヴァイオリンを演奏する「スクリームの人」など、
ニコニコではゴーストフェイスのマスクと縁のある投稿者がそれなりにいたりする。


MUGENにおけるゴーストフェイス

chuchoryu氏の製作したコンプゲー「Mugen Horror Madness」用の手描きのキャラが公開中。
キャラ単体も某所で公開されている。
ナイフを用いた近接攻撃中心の性能をしている。
超必殺技の連続突きは決まれば連続ヒットするが、隙も大きく反撃を受けやすい。
AIもデフォルトで搭載されている。

出場大会

  • 「[大会] [ゴーストフェイス]」をタグに含むページは1つもありません。


*1
まぁアメリカでは出所した元・凶悪犯罪者が当時の心情を語った手記を大ヒットさせて大金をせしめると言う事例が多数あるので、
こういう思考の人間が居ても不思議ではない。
日本でも『狂気にあらず!?』『絶歌』などの例があるし…(どちらも「実在の殺人鬼」による手記)。

*2
「ホラー映画(特にサイコホラー)の主人公にして、殺人鬼の標的の中では唯一最後まで生き残れた若い女性」と言う意味のホラー映画用語。
代表例としては本作のシドニーや『13日の金曜日』のアリス・ハーディ(アリスは次回作で殺されるが…)等が居る。
『1』でも主人公達がホラー好きと言う設定から劇中で自虐言及している。
つまり『4』はそれを皮肉った内容とも言える(シドニーは生き残ったが既にガールと呼ぶには厳しいし)。



最終更新:2021年01月18日 01:48
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