昭和ゴジラシリーズのメカゴジラ
全高:50メートル
重量:4万トン
『ゴジラ対メカゴジラ』『メカゴジラの逆襲』に登場するメカゴジラ。
ブラックホール第3惑星人の操る地球侵略用兵器として「スペースチタニウム」を原料に、 地球最強の生物・ ゴジラをモデルに作られた。
全身が武器であり 目からビーム、口から炎、指からミサイルを発射可能。
足底からのロケット噴射で自在に飛行でき、ゴジラの熱戦を防ぐバリアも張れる。
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劇中での活躍 |
このメカゴジラはコントロールセンターから遠隔操作を受け、司令官の口頭の指示に従うが、
ヘッドコントローラーが脆く、ゴジラとの初戦でいきなり壊れて退却している。
尤も、ゴジラもメカゴジラの圧倒的な砲火で重傷を負ったため、実質痛み分けだったが。
その後『メカゴジラの逆襲』では、前作で海底に沈められたメカゴジラを、
ブラックホール第3惑星人が真船博士の協力の下で修復した「メカゴジラII」が登場。
前回の敗因を元に、頭の下には強力なレーザー発射装置が仕組まれており、首がもがれても戦えるためゴジラをピンチに陥れた。
更に前回の反省からか、コントロールはコントロールセンターではなく、
真船博士の娘であるサイボーグ・桂の脳波とリンクさせる事で行っており、彼女の心臓が止まらない限りは活動が可能で完全に倒す事は不可能。
だが、桂自身が命を絶ったため、コントロールが失われ、ゴジラに破壊された。
ちなみに真船博士は『「 恐竜を発見した」と言って学会から追放された』という設定なのだが、
「ゴジラやアンギラスやラドン等の恐竜が生き残った怪獣が普通にいる世界で、何故恐竜の生存が否定されるのか」とよく突っ込まれるが、
実際の劇中では恐竜生存説の発言そのものが問題となった描写は存在せず、彼を知る科学者からの評判を聞くに、
真船博士が学会を追放されたのは、むしろ 恐竜を人間がコントロールする研究の方が原因と考えた方が妥当だろう。
追放された15年前を映画の公開年から計算すると1960年となり、初代アンギラスが倒されゴジラが北極海に眠っていた時期と重なる。
その後の怪獣頻発期ならともかくこの頃は怪獣=脅威であった。
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『ゴジラvsメカゴジラ』のメカゴジラ
全高:120メートル
総重量:15万トン(スーパーメカゴジラ時:15万482トン)
飛行速度:マッハ1(スーパーメカゴジラ時:マッハ2)
動力:レーザー核融合炉
燃料:重水素ヘリウム3ペレット
『ゴジラvsメカゴジラ』に登場するメカゴジラ。こちらは侵略者が作ったロボットではなく、Gフォースがゴジラに対抗するために作った兵器。
前々作でゴジラと共に海に沈んだ メカキングギドラを引き上げ、23世紀の技術を解析して作った対ゴジラ兵器。
スーパーX2の外装に使用した超耐熱合金を更に上回る耐熱性を持つ金属「NT-1」をベースに、
スーパーX2のファイヤーミラーで使用した人工ダイヤモンドをコーティングする事によって、ゴジラの熱線を完璧に防ぐ事が出来る。
耐久面では それまでのG兵器の比ではなく、ゴジラに決定打を与えられるほどの兵器を搭載しているが、機動性は劣悪。
さらに関節の稼動限界もあるため、格闘戦は不得手。
そのためゴジラの熱線を無効化しつつ、ホバリングで移動しながら距離を置いての砲撃を主戦法とする。
この戦法はスーパーXから継承されたもので、これまでの対ゴジラ兵器・戦術の集大成と言える機体である。
旋回する首部分により目標を常にセンサーで捕捉しているため、砲撃戦では高い命中率を誇り、機動性の低さをある程度カバーしている。
余談だが、生頼範義氏が手がけたポスターに描かれたものは劇中とは大きく姿が異なっている。
これは初め昭和メカゴジラのような角張った姿でデザインされていたものの、
後に曲線を主体としたものが提示され、これが本編に採用されたためである
(ちなみに合体メカとして検討されており、背景に分離形態が見られる。このアイデアは 次作の モゲラで日の目を見る事となる)。
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詳しい性能や劇中での活躍 |
搭乗員は通常3人、追加の搭乗員を含めて4人。さらに後述のスーパーメカゴジラ形態を含めると最大5人乗りとなる。
主な武器は、
- 口から放つメガ・バスター
- 目から放つレーザーキャノン
- ゴジラの熱戦を吸収し跳ね返すプラズマ・グレネイド
- ゴジラの弱点であるゴジラの腰にある「第二の脳」を粉砕し行動不能にするGクラッシャー
などである。
ただ、23世紀のオーバーテクノロジーを利用しているためか、武装のオーバーヒートを頻繁に起こし、
窮地に陥る場面がしばしば見られた。
ゴジラの腰部にある「第二の脳」を直接攻撃するGクラッシャーの使用によって一度はゴジラを完全に沈黙させたが、
ラドンの生命エネルギーを吸収して復活したゴジラのハイパーウラニウム熱線により、装甲の耐久限界を超えた末に爆発炎上した。
『ゴジラvsスペースゴジラ』に登場した MOGERAは、後継機である。
ちなみに、撃墜時に「This ship was ……」に表記されている事から、外観はともかく 艦艇である。
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漫画版でのメカゴジラ |
坂井考之氏の漫画版では、あろう事かメカキングギドラのパーツを流用しており、
しかも流用したパーツに「ゴジラ抹殺用プログラム」が残っていたせいで暴走。
更にいやらしい事にディスプレイに「ゴジラに死を」と表示して暴走している事をアピールしていた。
ちなみに、この時点でゴジラは人類に害意が無かった事が判明していたので、この展開にGフォース側はゴジラを応援する側に回った。
第二の脳を破壊されたゴジラのみならずベビーゴジラをも抹殺しようとし、ゴジラの首を切断して致命傷を与えたが、
映画と同様にラドンの力で再起したゴジラに圧倒され、最後はゴジラにしがみついて自爆したが、護るべき者を得たゴジラには通用しなかった。
坂井孝之の漫画版『vsスペースゴジラ』では修理が完了していたメカゴジラが登場。
強奪されたモゲラを追ったが、モゲラのビームバリヤーで攻撃を全て無力化され、直後に粉砕されてしまった。
川石てつや氏の漫画版では旧型メカゴジラが登場している。
クルーの訓練のために本物のゴジラに偽装して模擬戦の相手となったが、そのデザインは昭和メカゴジラそのものだった。
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3式機龍
全長:60メートル
総重量:4万トン(重装備型)、3万6千トン(高機動型)
『ゴジラ×メカゴジラ』『ゴジラ× モスラ×メカゴジラ 東京SOS』に登場するメカゴジラ。
ゴジラの襲来を皮切りに頻発した巨大生物の襲来に対処するために設立された、陸海空に次ぐ四つめの自衛隊である、
「特生自衛隊」が初代ゴジラの骨をメインフレームとして製作した。
……なので厳密にはロボットと言うよりはサイボーグ、あるいはゴジラ版 フランケンシュタインの怪物とも言える
(『ゴジラ』ではオキシジェンデストロイヤーによって骨まで溶解しているのだが、この作品では骨は残った事になっている)。
劇中ではあくまで兵器名である「 機龍」と呼ばれており、「メカゴジラ」の呼称はCPUを開発した人物の娘が、
「機械のゴジラだからメカゴジラ」という愛称として呼んでいるのみである。
人間が乗り込むのではなく、支援航空機「AC-3 しらさぎ」から遠隔操作で操縦する。
メンテナンスベースから本体に乗り込んで直接操縦する事も出来るが、 その際のGは凄まじく、人間には耐えられない。
伝達システムにはゴジラのDNAを使用したDNAコンピュータが使用されており、従来のコンピュータを大幅に超える処理速度を誇る。
そのおかげでゴジラの形はしていても実質砲台だった従来のメカゴジラとは違い極めて素早い生物的な動きが可能であり
(近距離で放たれたゴジラの熱線を瞬時に身を屈める事でかわしたほど)、
格闘戦でゴジラを手も足も出させず圧倒するほどの性能を得た。
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劇中での性能など |
このDNAコンピュータは当初、骨に残留していたゴジラの骨髄間質細胞を使用していたため、
初陣ではゴジラと共鳴した事で 暴走事故を引き起こし、戦場となった八景島周辺を壊滅させる大被害をもたらしてしまう。
後にDNAコンピュータのDNAをゴジラのDNAと違うものに書き換える事により、暴走する事はなくなった。
その直後の品川での決戦では、メインオペレーターである家城茜の心に応えるように奮戦し、
満身創痍になりながらもゴジラを撃退している。
搭載されている武器は、
- 99式2連装メーサー砲
- 0式レールガン
- ミサイルとロケット弾が内蔵してあるバックユニット
そして切り札が胸部ハッチ内に装備されている「アブソリュート・ゼロ」である。
-273.15℃という絶対零度の光弾を発射、直撃した物体を一瞬で凍結し、更には僅かな衝撃で分子レベルまで破砕してしまう。
極めて強力な兵器だが、エネルギーの大半を使用するため、ここぞという時にしか使えない。
ゴジラとの戦いでゴジラにダメージを与えたものの、アブソリュート・ゼロも破損し右腕も壊れてしまった。
『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』ではアブソリュート・ゼロが予算面の都合で修復不能になったため、
胸部ハッチには4式3連装ハイパーメーサー砲、右腕にはドリルが装備され、
前回のゴジラ戦で バックパックを強制パージしてぶつける戦法が有効だったため、
バックパックをロケット弾のように射出する事が可能になっている。
このバックパック弾、二発の内一発は熱線で撃墜されその隙に飛ばした二発目がゴジラに直撃したのだが、
大爆発で ゴジラを気絶させるほどのダメージを与えていた。
更には右手のドリルで皮膚を貫き重傷を与え、そこと胸のアブソリュート・ゼロで負った古傷にメーサーを集中砲火する事で、
命は奪っていないものの ゴジラを倒す事に成功したが、初代ゴジラの意識が目覚めた事で再び暴走。
幼虫モスラの糸で雁字搦めにされたゴジラを抱え、内部に閉じ込められていた整備士を解放した後、
静かに眠る事を望むかのように共に海底に没していった。
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『レディ・プレイヤー1』のメカゴジラ
2018年公開の映画『レディ・プレイヤー1』では、 VRオンラインゲーム「オアシス」の巨大ロボット召喚アイテムとして登場。
オアシスの支配を企むIOI社の社長、ノーラン・ソレントが搭乗して暴れ回った。
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劇中での活躍など |
主人公の駆るデロリアンを破壊し、口から吐く白熱光で味方側巨大ロボットのアイアン・ジャイアントに大ダメージを与えたうえ、
日本人のダイトウが 「俺はガンダムで行く!」の名台詞と共に変身した RX-78-2ガンダムと格闘戦を繰り広げるなど、
まるでMUGENを映画化したかのような夢の対決を繰り広げた末、時間切れで変身解除されたダイトウを撃破した。
更にフィンガーミサイルで主人公らを狙うも、ヒロインのアルテミスが パルスライフルでコックピットの風防を破壊し、
手榴弾(マッドボール・ダストブレイン)を放り込んだ事で首が爆散、ソレント諸共撃破された。
なお、原作小説「ゲームウォーズ」では三式機龍がそのままのデザインで登場。 レオパルドンやライディーンを撃破したが、
主人公がベーターカプセルを使って ウルトラマンに変身した事で形勢逆転。八つ裂き光輪とスぺシウム光線のコンボで撃破された。
映画版ではウルトラマンが版権上の理由で参戦出来ず、その役割をガンダムが務めている。
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本作でのデザインは先述の前述の生頼範義ポスター版を意識したオリジナルだが、
腕を回転させてフィンガーミサイルを発射したり首が吹き飛ぶ部分は昭和版メカゴジラを髣髴とさせる他、
口から吐く熱線の色や背びれの形状などは、レジェンダリー制作によるモンスターバース版のゴジラ(2014年)にも似ていたりする。
また、 BGMは伊福部昭氏が作曲した「ゴジラのテーマ」のアレンジである。
アニメ映画『GODZILLA』シリーズのメカゴジラ
体長:100メートル
総重量:3万トン
人類と同盟を結んだ異星人「ビルサルド」が、自分達の科学技術の全てを注ぎ込んで造り上げた対G兵器。
建造素材には自立思考金属体「ナノメタル」が使用されている。
このナノメタルは微小さと数の多さを利用する事で基本形から自在に変形が可能であり、多少の損傷も自己修復可能。
さらに有機物をナノメタルに変換して取り込み自己増殖する事もできる。
まるで デビルガンダムだが、あちらと違って外部入力による制御に忠実に従うので暴走の心配はない。
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劇中の活躍 |
西暦2042年より富士山麓に作られた地下の建造プラントにて製作が進められていたが、肝心のゴジラ襲撃時に何故か起動に失敗。
頭部を残して破壊されてしまう。
最後の希望たるメカゴジラを失い絶望した人類達は地球からの脱出を選択、新天地を求めて旅立つ事になった。
だが生き残っていた頭部が基地跡地で人知れずナノメタルを増殖し続けており、
主人公達が地球に帰還するまでに経過した2万年の間に、直径14キロメートルの機械都市「メカゴジラシティ」へと変貌していた。
偶然メカゴジラシティを発見した主人公達は、同じく2万年の間に身長300メートルまでに巨大化したゴジラ(通称「ゴジラ・アース」)を迎え撃つべく、
シティを要塞へと作り替えた。
身長50メートルのゴジラ・フィリウスを撃破できた実績を持つ主人公の作戦をもとに作り上げられた要塞だったが、
フィリウスを遥かに上回るアースの能力に苦戦。
さらに人類とビルサルドの価値観の違いが露呈した事による対立も重なり、想定していた能力を発揮し切れないまま完全に撃破されてしまった。
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上画像の通りメカゴジラ本来の姿も設定されてはいるのだが、劇中には起動失敗シーンで一瞬映っただけで、後はメカゴジラシティとしての登場になった。
そのためシリーズファンからの評価も賛否が非常に大きく分かれている。
映画『ゴジラVSコング』のメカゴジラ
巨大テクノロジー企業「エイペックス」が創り出した兵器で、
前作でゴジラに噛みちぎられたキングギドラの首から得られた頭蓋骨をベースとしたDNAコンピュータを搭載している。
決戦直前まで想定の40%の出力しか出せていなかったが、地下空洞世界から産出される地球のエネルギーを得たことで動力の問題は改善。
ところが、エネルギーを注入したことでDNAコンピュータが自我に目覚めて暴走してしまい、自分が「王」になるべくゴジラを殺そうとする。
先のコングとの戦いで消耗したゴジラを敗北寸前に追い詰めるが、地下空洞探査船ヒーヴの自爆によるショック療法で蘇生したコングが人類の説得で参戦し、
怪獣映画史上最も有名な二大怪獣のタッグ相手に挑むことになる。
上記のギドラの死骸を使用したことで「(自分がやっとの思いで倒した)ギドラを人間が利用している」
と感知したことがゴジラが本作で人間を敵視した原因であり、加えて地下空洞のエネルギーは本来怪獣が活用していたものであり、
それを人類が簒奪しようとしていることを察知していたため、ゴジラは人類を地下空洞に行かせまいとコングの輸送を妨害しようとしていたのである。
一応コングの祖先とゴジラの祖先が過去に対立していたため、コング自身も敵視はしていたようだが。
先の戦いで両者が既に満身創痍のコンディションだったとはいえ、
豊富な武装と地球の核から得た無尽蔵のエネルギーでゴジラとコングのツープラトン攻撃も物ともせずに圧倒。
ゴジラが気を引いているうちにコングアックスを回収して応戦したコングの攻撃も決定打にならず、
ドリルテイルを抑えるのに手一杯となったコングに熱戦を放とうとするが、
事態を把握した人類の妨害で機体全体の制御を補佐していたエイペックス社のコンピュータが破壊され、
戦闘こそ継続可能ながら動作不良を起こして動きが鈍ってしまう。
その隙を突いたゴジラはメカゴジラではなくコングアックスに放射熱線を放ち、
咄嗟の出来事に驚きつつもその意図を理解したコングも、エネルギーを最大限にチャージされたコングアックスで拘束を脱出。
ゴジラのエネルギーをふんだんに蓄え、コングの剛腕により振るわれたコングアックスは、
強固なメカゴジラの装甲を軽々と切り砕き、メカゴジラは両腕と片足を失い、
苦し紛れに熱戦を放とうとするも首にコングアックスをブチ込まれてそれも敵わず、
その破損部位を攻められた挙句頭部をもぎ取られて完全に機能を停止してしまった。
同作の見せ場はゴジラとコングの「決着」がメインとなっているが、
一方でゴジラ、コング、人間が共闘してようやく倒せたメカゴジラの存在も、両怪獣に平等に盛り上げ役を与える、
クライマックスを飾るに相応しいヒール役として大きなカタルシスを生んだ。
(以上、Wikipediaより一部改変を加え転載)
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