最大の長所は火力。圧倒的なまでの火力。
基本コンボのA連だけで2500、スキカを一枚宣言すればスペカを使わなくとも 地上ならどこでもノーゲージ3000~3500のコンボが可能
(並火力のキャラが大体3ゲージを使ってようやく出せるレベルの威力)。
カウンターヒット始動だと 4000を超える事も。
更に 通常技も、早い強い下段無敵と三拍子揃った4Aに、本作最強の対空打撃技3A、
同時攻撃こそ出来ないものの大半の射撃を問答無用でぶち抜く上にデカい5Cと、打撃射撃共にかなりのものが揃っている。
スキル・スペル共に十分で、 立ち回りの補助から更なる火力増強までどれも粒揃い。
防御面では先述の4Aと最強クラスのバックステップ、 発生早めの無敵スペル「八咫烏ダイブ」のおかげでこのテのキャラにしては手札はある方。
Ver1.03→1.10での変更も概ね強化といって差し支えないもので、特に今までイマイチだったスペルの救済は大きくプラスに働いた。
…と、ここまで見ると非常に恵まれたパワーキャラなのだが。
無念、お空はあまりにも致命的すぎる弱点を抱えているのだった。
それは、 移動手段のほぼ全てに欠陥を抱えているという事。
まず地上の基本である歩きは速度が全キャラ中最遅タイで、地上ダッシュは 硬直が非常に長い。
どれほどかというと、 近めの間合いでダッシュすると相手の打撃が確定するぐらい。
ジャンプは格ゲー史上でも最上位に入るであろう ティッシュ。 ジャンプしてから着地までに1秒以上かかる。
これだけでも大きな欠点なのだが、恐るべき事に空中制動はこれが可愛く見えるレベルの劣悪さである。
その理由はただ1つ、 空中ダッシュ・飛翔の前に長い溜め動作が入る事。 溜め動作中はグレイズが付いている以外は全くの無防備である。
具体的な フレーム数でいうと、大半の他キャラの飛翔を開始するまでの時間が7Fなのに対し、空は 18Fである。
これはつまり、 理論上では空が飛翔を始めるまでに他キャラの飛翔>打撃が確定する事すらあるという事。
そしてこのゲームは、画面中を飛び回りつつ立ち回る事が前提にあるゲームである。そのディスアドバンテージの大きさは言葉では語り尽くせない。
一応、ハイジャンプだけはまともな性能(高度が高い、速度普通、移動距離が長い)だが、それだけで立ち回れる弾幕アクションSTGではなかった。
また、触られた後の防御面もかなり弱め。
全キャラで最も身長が高い *4ため、基本的に全てのキャラの殆どのキャラ限コンボを喰らうと言っても過言ではない。
喰らわないのは、特定キャラの足元の 判定の位置などを利用したごく一部の ループコンボくらいである。
特に対 霧雨魔理沙戦ではこれが顕著であり、魔理沙の高火力コンボの必須パーツであるB>上りJAの繋ぎが、
空相手だと 初心者魔理沙のトレモ相手に推奨されるほど入りやすいため、容易に高火力コンボを完走されてしまう。
機動力が無いせいで固めを抜けても逃げられず捕まる事も多いので、なおさらその点が目立つ。
なお、前述の最強のバックステップだが、これは単純に無敵時間だけが長いのではなく、
後ろに飛ぶ距離や全体モーションなどの全てが他キャラの3倍くらいあるために無敵時間も長いだけなので、
画面中央なら一発で完全間合い外に離脱出来る優秀な防御手段となるのだが、画面端を背負っている状態では逆にまるで役に立たない。
固められている最中に暴発でもしようものなら、相手が一呼吸置いてから反確を取れるほど。
ちなみに、火力は良好なのだが爆発力はそれほど高くない。
やはり機動力が無く、技の隙も大きいのが災いし、固めや差し込みにあまりプレッシャーが無い。
というか 差し込める技自体が殆ど無い。
一応、最大コストスペカ「ギガフレア」が使用可能な状態なら、
「4A暴れカウンターヒットから3秒で体力5割が消し飛んで逆転勝利」というとんでもない現象も起こるが、
元がゲージ貯め能力に乏しい割に色々ゲージは使いたいお空でギガフレアが使用可能なまま待ち構えられる事が少ない。
更に『非想天則』には A始動から7割や 単発10割なキャラがいるため、5割や6割を出した所でそこまで火力が高いとは言えないのである。
余談だが、人によっては 洩矢諏訪子などの別ゲーレベルに特殊な挙動を持つキャラよりも他キャラとの使用感の違いを感じるらしく、
「自由飛翔タイプのキャラでもスタンダードキャラでも諏訪子でも使えるが、お空だけは使えない」と言う人も珍しくない。
その理由として、お空の基本の立ち回りは待ちながら判定の強い3Aを的確に刺して追撃を入れる、という要塞型キャラであるためなのだが、
他のキャラは型は違えど自分始動で動くため、基本相手の行動に依存するという普通とは逆の空のみが異質の立ち回りとなり、動かし辛くなるのである。
ちなみに要塞型キャラである理由は、自分から攻めようとしても振りが遅く大きい上に、
上記の飛翔を含む キャンセル行動の動作が遅く、容易に割り込まれるのでそう立ち回ら ざるを得ないため。
では、お空と戦う時に逆に受けに回るとお空側が立ち回り辛くなるのか?というとそうではなく、
暴れ回る相手ではなければ驚異的な削り能力や凶悪なスペル性能などを遺憾なく発揮出来るので、むしろ手に負えない強さを押し付けてくる。
結局の所、攻めれば強いのに基本スペックのせいで攻めに行けず、置いて潰してから繋げる妥協戦法が最適解になっている点が、弱キャラとされる所以である。
現在のVer1.10では上方修正は受けたものの、機動性能と防御面の弱さという根本的な欠点は変わっていないため、やはりまだまだ厳しいのが実状。
総合的には残念ながら弱い部類のキャラと見られており、 理論値だけなら全キャラ不利とまでも。
しかし旧Verでは個別のキャラ相性で最悪だった、 一部の技が全てを無に帰すキャラや、 冗談抜きで試合時間の9割は画面端で我慢する時間になるキャラ、
機動力に圧倒的な差があるのに、コンボ火力で追い付かれてしまうキャラなど、どうしようもないレベルの相手がいたのだが、
そういったキャラ達が軒並み下方修正されたため、意外と何とかなる程度に収まっており、プレイヤースキル次第で十分にチャンスはある。
また、1.10までバージョンアップを重ね、主にスペルカード面では大幅に強化されており、 スペルカードだけなら非常に粒揃いである。
特に全画面で強制的に相手の動きを阻害し、出すだけで一方的に場を支配してしまう「サブタレイニアンサン」や、
コンボ・削り・確定 ガークラ何にでも使える「メガフレア」など、
他キャラであれば 使い手が自ら自重したり、大会で使用禁止ルールが設けられたりするほどのぶっ壊れ技になっていたのだが、
今の所「持ち主が霊烏路空である」と言うだけで許されている。
また、パワー型キャラ故にラグに強いという印象を持たれがちだが、振りがあまりにも遅いので見えた所で出せるものが無かったり、
逆にこちらの予備動作を見やすくなるせいで始動となる置きの攻撃を相手に対処されやすいといった事態が頻発するため、
全キャラクターでもトップクラスにラグの大きい環境を苦手としている。
なお、上記で1.03→1.10ではおおむね強化しかされていないと書いたが、実は致命的に弱体化された点が1つ存在する。
それは「龍魚の羽衣」(所謂 ガードキャンセル)である。
この技、全てのキャラで同じ技が使えるシステムカードと呼ばれる類の技なのだが、1.03まではキャラごとに性能が異なっており、
空のガーキャンは 発生3F(暗転による停止時間を差し引く)で正ガードされても1Fしか不利が付かないという、全キャラ中トップの高性能を誇る技だった。
適当な小技に使っても簡単に確定してしまう超性能だったのだが、1.10にて発生速度が全キャラ一律にされ、
慣れた人なら見てからガード、または無敵技でガーキャン狩りが出来る程度の中の下くらいの性能になってしまった。
正ガードされて1F不利のみという硬直差の優秀さは失われてはいないものの、ガードされても致命的ではないというだけで、
ガードされてしまうと相手を至近距離から離す事が出来ない時点で厳しい。特に、空は防御面がこのガーキャン頼みであるというのが更にキツい。
相対的ではあるが、大幅な弱体化と見て間違いない点だろう。
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お空ちゃん強キャラ説? |
ちなみに、対戦記録・レーティングシステムツールである『天則観』および『Tenco!』の統計では、
空は使用数・勝率共に最上位を突っ走っている。
しかし、上級者達の評価は上記の有り様であり、評価と勝率が一致していないという稀有なキャラとなっている。
これの原因は、空のキャラ特性が初心者~中級者前後の実力帯において無類の強さを発揮するからに他ならない。
強烈に高い火力や強い技は初心者にも分かりやすく扱いやすい長所であり、初心者同士の殴り合いでも発揮される強みであるのに対し、
逆に致命的な短所であるはずの機動力の欠陥は、「自分はミスをせず、相手のミスは見逃さず」な中級者以上のクラスにならないと突く事は難しい。
故に、 中級者以下の対戦においてはぶっちぎりの強キャラとして君臨する事になるのだ。
この辺りはプレイヤー人口も最も多くなる所であるので、結果的に勝率も伸びるわ伸びるわ。
キャラごとの勝率でも、最も多用される基本行動に分かりやすく劇的に不利なvs永江衣玖以外は全てのキャラに対して有利を付けている。
評価と勝率の剥離はこうして生じているのであった…使用数?… 愛…かな?
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20XX年 幻想郷は核の炎に包まれた! |
地獄で何を学んで来たのかは知らないが、大半のモーションが サウザーまんまである(下記画像参照)。
関係ないモーションを切り張りしたのではなく、ガードポーズ同士、バクステ同士、「地面を踏み付けて衝撃で相手を浮かせる打撃技」同士など、
同じ行動のモーションをそれぞれ比較してそっくりなのである。
スペルカード「八咫烏ダイブ」に至っては「地上で出すと蹴り上げ→暗転→オーラを纏って下降突進」「空中で突進部分だけでも出せる」
と言う技の特徴がまるきり共通しているだけに留まらず、カードの説明文にも「背中を見せぬ意地」だの書いてある。
キャラ性能こそ「低火力・高機動手数重視」に対して「低機動・ワンパン火力重視」と正反対で、
キャラごとの防御力の高低や気絶率・ガークラの有無の差などは存在しないゲームシステムだが、
切り返し技に乏しく守ると弱く一生画面端になる事もある点は共通している。
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天候は「烈日」で、効果は「全てを焼き尽くす程度の天気」。
画面上部にいくほど徐々に自分の体力が減っていくが、代わりに攻撃力が上がりゲージも増加していくという天候。この減少ダメージではKOにはならない。
空中戦主体のゲームとはいえ主戦場はあくまで地上~中空程度なので、この攻撃力アップの明らかな恩恵を受ける事はあまり多くない。
しかしこの天候の真骨頂は体力減少で、地上戦で牽制してジャンプさせたり積極的に相手を打ち上げるなどして少しでも与ダメを稼ぐなんて使い方がある。
またゲージ増加も曲者で、体力ドットでワンチャンが遠い時はいっそ高飛びしてゲージ回収に務めるなど、鳥頭の天候主とは裏腹に中々戦略性が高い天候である。
お空自身は機動力が無いので、追い詰められて仕方なく飛ばされて体力を減らされ、いそいそとゲージ回収に専念する側になる事が多い。うにゅ…。
ちなみに、超高空へかっ飛んでいく演出のある技(天子の天道是非の剣など)をこの天候の時に使うとえらい事になる。
全くの余談だが、髪の毛がエロい。あんなにふさふさとした髪の毛を揺らすなんて…。
また、4AやJ8Aの蹴り上げモーションを見る限り明らかにはいてない。
ちなみに古語の「空(うつほ)」には上着の下に下着を着けない、という意味があったりする。
まあ今で言う下着とは意味合いからして違っているが。
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