#image(vis04.gif,title=『なつみ』・・・? 誰?) &size(24){&bold(){&i(){&color(skyblue){「電波、届いた?」}}}} ***プロフィール Leafが1996年に発売した18禁ゲーム『雫』のメインヒロイン。「つきしま るりこ」。通称「るりるり」。 主人公・長瀬祐介の元クラスメイトで、前生徒会長の月島拓也を兄に持つ女子高生。 CV(DVDリメイク版のみ)は一宮桜。 また、渡辺製作所の同人格闘ゲーム『Queen of Heart』にも出演している。 快活な[[新城沙織]]とは対照的に物静かな性格で、神秘的な雰囲気を漂わせた少女。 彼女と祐介が高校の屋上で巡り会うことで、クラスメイト・[[太田香奈子]]の発狂から始まった怪異は真の解決へと向かい始める。、 いつも虚ろな目をして、周囲に少々近づき難い印象を与えもしているのだが、実際はとても優しい心を持つ少女。 自分を溺愛し、近頃少し様子が変わった兄の拓也に対しても深い愛情を抱いている。 #region(close, ストーリーのネタバレ) 正体は''「毒電波」''という、テレパシーのような思念を他人に送り意のままに操る[[超能力者>古泉一樹]]。 兄・月島拓也もこの超能力を持つのだが、それは拓也が実の妹である彼女を[[犯した>阿部高和]]結果身に付けたものであり、 それ以来、品行方正な生徒会長の拓也は「毒電波」の力に溺れ、自身に想いを寄せていた生徒会の後輩・[[太田香奈子]]の心身を弄ぶなど 暗い欲望のままに暴れ回る裏の顔を持つようになる。 力に魅入られ自分を見失ってしまった兄を止め、妹に対する溺愛っぷり以外はまともだった頃の彼に戻すべく、 瑠璃子は彼を越える「毒電波」の資質と、他人を思いやる優しい心を併せ持つ者を探していた。 そうして彼女に見出されたのが主人公・祐介だったのである。 上記の台詞は、祐介と瑠璃子が初めて出会ったとき、そして全てが終わった後のもの。 #region(close, 余談) この作品が登場する以前の80年代頃から漫画家・根本敬やロックミュージシャン・大槻ケンヂらによって 「見えない誰かと話したりアブない言動をする人間」を指して「電波系」と分類する文化が作られていったが、 コンピューターゲーム分野においてはこの『雫』の発表によって特に広まった。 //また、それのより強い「毒電波」という言葉もこの作品が初出である。 //↑1990年代のセガのゲーム、16tの一文にひらがなですが「どくでんぱによってつくられている」とあるので、違うようです。 #endregion #endregion #region(close, さらに余談。『雫』について) ゲームの特徴は「脱衣麻雀のようにエロ描写があり、『ときメモ』のように恋愛ゲーム要素があり、 『弟切草』のようにサウンドノベル形式で分岐するなストーリーが語られる」というもので、 要するにこの『雫』の発表によって&bold(){現代の「エロゲー」ほぼ全てが持つゲーム形式が一気に確立された} と言ってもいいくらいのエポックメイキングな作品である。 この、後にヴィジュアルノベルと通称される路線が次の『痕』『To Heart』に受け継がれ、 エロゲーメーカー『Leaf』の黄金時代が築かれることとなった。 //ときメモよりは同級生の方がは例えとして適当な気がするが、さすがに古すぎるかなぁ? //一般的な認知からすればときメモの方でしょう。 そのためか、現在のエロゲーではとてもありえないような制作秘話があったようで、 例えば「サウンドノベル形式でアダルトゲームを作りたい」と企画を提出したところ、 &bold(){「開始5分でエロシーンが見られないなら実用品にならないからダメ」}と」却下されたとか。 エロシーンまで20時間ぐらいかかったり一通りプレイするだけではエロシーンが出なかったり [[選択肢次第では>月宮あゆ]][[エロシーンを>沢渡真琴]][[完全回避して>美坂栞]][[トゥルーエンドに行けたり>川澄舞]]18禁を[[暴力と>アイン]][[グロ表現>沙耶]]的な意味で使っている作品も珍しくない ……というかそれらが圧倒的なヒットを飛ばす現在からは想像もできない話である。 //さすがに主流とはいえないような、そういう作品はヒット作にはなるけど、普通にエロを重視した作品だってかなりの数有るんだし。ただ、エロゲ内の一ジャンルとして広く認知はされてると思うけど。 このジャンルは後に[[月姫>メルティブラッド]]や[[ひぐらしのなく頃に>竜宮レナ]]と言った人気作を生み出しており、 その時代の人気作の節目をかいま見る事が出来る。 なお、上記の条件は&bold(){作品中できちんと満たされている}。 まぁ、現在でもストーリー性よりエロさを重視した作品だと珍しくもない事だが。 機会があるなら、是非実プレイで確認して頂きたい。 &bold(){もちろん、プレイするのは18歳になってから。お兄さんとの約束だ!} 一応この作品はコンシューマ機への移植アナウンスもあったのだが このゲームは性的表現が一番の物語の肝となっており、それらの表現が不可能なコンシューマへの移植は 内容そのものが変わってしまうという事で自然消滅してしまっている。 この後の作品である「痕」も、PSPへの移植が殆ど進んでいたのにも関わらず やはり同じ理由により開発は中止となってしまっている。 ただし、後者は性的要素と絵を追加して&bold(){2回目}のPC版へ移植として復活している。 #endregion ---- ***『QOH』での性能 『[[Queen of Heart'99]]』(通称QOH)では、[[電波を体にまとったり放出したりして戦うスタイル>ジョセフ・ジョースター]]になっている。 「電波」というよりは「[[電撃>二階堂紅丸]]」だが、あまり気にしてはいけない。 //ぶっちゃけ元ネタなんで…特にジョセフはね… 性能としては、とにかく攻撃力が低く、動きも遅い。中段も無く、下段もしゃがみ大攻撃しかない。 その代わり、電波をまとった攻撃が多いためリーチが長く、ヒット数も稼ぎやすい。 また、スピード差があまり影響しない上、手数で相殺しやすい空中戦における性能も高い。 そのため、相手を拘束する「電波ウェブ」や設置技の「電波ビット」で相手を牽制しながら戦うのがメインになる。 とにかく、自分のペースを維持し続けるのが肝要である。 4人対戦時は立ち位置が一変。「電波ウェブ」で相手を2人まとめて拘束できるため、 地上限定ではあるが強力なカット性能を持つ後衛になれる。 逆に言えば、1on1×2にされるとキツいということなので、前衛は攻め重視、 特に相手との相殺戦を単独で押し切れるアイドル系キャラと組むのがオススメ。 ワープ型のダッシュも、乱戦中に相手の背後を取れるため有効活用できる。 なお、背後を取った際に「電波ビット」を付けておくとめくりで当たる。 ちなみに、瑠璃子の起き上がる直前のモーションに喰らい判定が大きくなる瞬間があり、 このモーションの時に様々な技で追い打ちが入ってしまったりする。 &size(15){&color(skyblue){&bold(){&italic(){「あれ? あなたならきっと受信できると思ったんだけどな」}}}} &size(15){&color(skyblue){&bold(){&italic(){ ちょっとだけチャンネルが違うのかもね」}}}} ---- ***MUGENでは maruta氏が『Queen of Heart'99』を元に製作したものが存在している。 完成度は97%とのことであるが、全ての技が搭載されていて使う分には問題はない。 完全な原作再現にはなっておらず、コンボルートには『[[ヴァンパイア]]』シリーズのものが使用されている。 ----