ガラシャープ


大映特撮映画『ガメラ』シリーズに登場予定だった怪獣
ガメラ対深海怪獣ジグラ』の次回作として構想されていた『ガメラ対双頭怪獣W』に登場予定だったのだが、
『ジグラ』公開(1971年7月)後に大映が倒産(1971年12月に破産宣告)。
昭和ガメラシリーズは中断を余儀なくされたが、その後大映は徳間書店資本で再起し(登録上は別会社)、
ガメラシリーズも復活したものの完全な新規撮影ができず旧作の流用で総集編的な『宇宙怪獣ガメラ』を1980年3月に公開後、
シリーズが続かずに再度途絶えてしまったたため、日の目を見る事ができなかった存在である。

ただし、イベントや映像媒体の特典などで情報が断片的に明かされており、
宇宙氷人、マルコブガラッパ、フェニックス、生誕50周年記念作品の名無しの怪獣と共に、「幻の怪獣」としてコアなガメラファンからの知名度は高い。
特にガラシャープに関してはレーザーディスク『ガメラ永久保存化計画』の特典として当時の構想を基にした短編映像が製作されており、
イラストとフィギュアを使った簡易的なものではあるが、昭和シリーズの監督・湯浅憲明氏監修のもとで具体的な能力・ストーリーが明らかになっている。
「ガラシャープ」という名前自体も、この短編映像が初出である。
なお、この特典映像は当時建ったばかりの新都庁が登場するなど現代版アレンジが施されたもので、元の企画については、
1992年の映画雑誌『キネマ旬報』1079号の春休み特別企画「ガメラの時代--大映特撮映画の担い手たち」にて、
湯浅監督が「ジグラの後『ガメラ対双頭怪獣W』という首がふたつある大蛇怪獣が登場するものを企画していた」と発言している。

ガラガラヘビとキングコブラをモチーフとした蛇の怪獣で、
熱エネルギーは全て吸収する能力を備えているらしく、火炎放射を主力とするガメラにとって相性最悪の宿敵との事。
さらに口から毒ガスを吐き、尻尾の先端には回転式のドリルが付いている他、角はミサイルとして発射する事もできる。
子供が2匹いるようで、性別は雌と思われる。
一度はガメラの口内に舌を侵入させ、熱エネルギーを根こそぎ吸収し尽くして勝利するも、
復活したガメラとの再戦時にはガラシャープが飲み込んだ新型爆弾に火炎放射が引火、体内で大爆発を起こして倒される。
残された子供たちは人類に抹殺されかけたが、子供には罪が無いと判断したガメラによって戦闘能力を奪われ、南海の孤島へと運ばれた。
……というプロットだった模様。
16:30~
で、「双頭怪獣W」って何だったの?

その他、破李拳竜氏の漫画『大怪獣ガメラ』では「大蛇竜ガランシャープ」と「双頭怪獣ダブリュース」が別個の怪獣として登場している。
ガランシャープはガラシャープと同じデザインだが、ダブリュースは節足動物のような手足を持つツインテールのような姿で、かなり印象が異なる。

余談だが、『GAMERA-Rebirth-』のラスボスであるエスギャオスとの戦いで、
ガラシャープ戦のプロットを想起させるような場面がある。


MUGENにおけるガラシャープ

カーベィ氏による、ふうりん氏提供のスプライトを用いて作られたキャラが公開中。
技は1991年発売のレーザーディスク『ガメラ永久保存化計画』の映像特典や開示されている設定を参考にしており、
噛み付きや尻尾攻撃に加えて毒ガスやミサイルで戦う。
超必殺技はいずれも1ゲージ消費で、「必殺毒ガス」「電撃」「ドリルアタック」の3つ。
AIもデフォルトで搭載されている。

出場大会

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最終更新:2025年10月09日 19:46