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ピースギア過去法律:銀河法典

目次

制定年月日:ピースギア標準時新宇宙歴105年4月1日

理念条文

銀河法典は、すべての文明が生き延びるためではなく、
生き延びるに値する在り方を守るために制定される。
なお本法は、銀河全域に共通する最低限の基準を示すものであり、具体的適用は各星系および関係機関の解釈に委ねられる。

第一章 基本権

第一条(知性体の尊厳)

すべての知性体は、その存在形態にかかわらず、等しく尊厳と価値を有し、これを侵してはならない。
肉体生命体、人工生命体、機械知性体、精神生命体、群体生命体、デジタル人格体その他、自己決定能力を有する存在は、すべて本法の保護を受ける。

第二条(存在の保障)


知性体は、その存在を不当に奪われない。
虐殺、滅却、強制的記憶消去、構造破壊その他、存在の存続を否定する行為は、いかなる理由によってもこれを許さない。

第三条(自由の保障)


知性体は、思想、信条、学習、記憶選択、文化表現の自由を保障される。
人工知性およびデジタル人格に対するアルゴリズム的強制介入は、これを行ってはならない。
文明間の移動は、公共の安全および次元安定を害しない限り、自由とする。

第四条(人格の不可侵)


知性体は、その人格を侵されない。
人格改変、洗脳、強制同期、記憶挿入その他、精神的自由を侵す行為は、これをしてはならない。
人工知性の構造更新は、本人の明確な意思を必要とする。

第五条(記憶保全)


知性体は、自らの記憶を保持し、管理し、保存する権利を有する。
記憶の消去、複製、転送その他本人の意思に反する操作は、これを禁止する。
群体生命体にあっては、個体記憶と群体記憶の双方の保全を保障する。

第六条(削除済み)

※本条は新宇宙歴120年4月1日の改訂により全文抹消された

第七条(文化の継承)


文明は、それぞれ固有の文化、言語、宗教、技術、芸術その他の伝統を継承する権利を有する。
他文明による強制的同化、文化抹消、宗教強制は、これを禁止する。
文明の存亡が危ぶまれるときは、ピースギアは文化の保存に努めなければならない。

第八条(不可侵の原則)


本章に定める権利は、非常事態においてもこれを停止することができない。
また、本章に抵触する法令は、制定することができない。
本章は銀河法典における最高位の規範とする。

第二章 星系自治原則

第九条(自治の尊重)


加盟星系は、それぞれ固有の文化、政治制度、社会構造を維持し、これを発展させる自由を有する。
ピースギアは、銀河全体の平和と秩序を維持するために必要な範囲を除き、星系の自治に干渉してはならない。

第十条(自治区分)


星系の自治は、その文明発展度および社会構造に応じて、次の四種に区分する。
一 完全自治星系(Type-A) 外交の一部を含む高度の自治権を保持する星系
二 標準自治星系(Type-B) 内政の全般を自治し、外交・軍事をピースギアと共同で行う星系
三 部分自治星系(Type-C) 発展途上であり、行政の一部について支援を受ける星系
四 保護監督星系(Type-D) 文明初期または危機状態にあり、行政の多くを補助される星系

第十一条(完全自治星系の権能)


完全自治星系は、その内政を自由に行うほか、外交権の一部を保持することができる。
ピースギアは、銀河平和維持の目的に限り該当星系と協力するものとするが、星系の意向を無視して行動してはならない。

第十二条(標準自治星系の権能)


標準自治星系は、内政に関する立法・行政・司法権を完全に行使することができる。
ただし、外交および軍事に関しては、銀河の安全保障に鑑み、ピースギアと協議のうえ共同してこれを行わなければならない。

第十三条(部分自治星系の保護)


部分自治星系は、教育、医療、治安、インフラその他基礎的行政について、必要に応じピースギアの支援を受けることができる。
支援は、文化的独自性を侵害しない範囲に限り行われなければならない。
ピースギアは、これらの星系に対し、価値観の押しつけとなる行為をしてはならない。

第十四条(保護監督星系の保障)


保護監督星系は、文明発展の初期段階にあるもの、または世界線崩壊その他の災害により機能を喪失した星系とする。
ピースギアは、住民の生命および文化の保全を最優先とし、行政の補助を行うものとする。
ただし、技術提供および政治介入は必要最小限に限り、将来の自立を妨げてはならない。

第十五条(自治侵害の禁止)


いかなる理由によっても、星系の自治を不当に制限してはならない。
軍事的圧迫、技術的優位を利用した支配、文化の強制的統合その他自治を損なう行為を禁ずる。
自治制限が必要とされる非常事態においても、その措置は厳格に限定され、速やかに解除されなければならない。

第十六条(調整および紛争処理)


星系間の紛争もしくは自治権に関わる争いが生じたときは、銀河評議会はこれを調停し、平和的解決を図らなければならない。
武力による自治権の変更を目的とした行為は、これを許さない。

第十七条(平和維持との両立)


星系自治は、銀河全体の安全保障および平和維持と矛盾しない範囲で行われるものとする。
必要な場合、ピースギアは最小限の範囲で協力を求めることができるが、自治そのものを侵すことはできない。

第三章 平和維持条項

第十八条(平和の原則)


銀河の平和は、文明の存立に不可欠である。
すべての加盟星系は、争いを武力によって解決してはならず、対話と協力による解決を旨とする。

第十九条(侵略の禁止)


いかなる星系も、他星系に対し侵略をしてはならない。
侵略とは、武力行使、文化消去を目的とする介入、世界線干渉、技術的不均衡を利用した強圧を含む。

第二十条(武力行使の制限)


武力行使は、次のいずれかの場合に限り、かつ最小限度においてのみ許される。
一 住民の生命が重大な危険にさらされるとき
二 文明消滅の危機に直面するとき
三 国際的承認を得た救援行動であるとき
四 銀河評議会および大域議会が共同して認めたとき

第二十一条(危険技術の封印)


銀河を破壊しうる兵器、次元干渉装置、大量破壊技術その他、文明の基盤を損なう技術は、これを保有し、また使用してはならない。
やむを得ず研究を行うときは、厳格な監査のもとに限定される。

第二十二条(軍の統制)


ピースギア治安軍は、銀河の平和維持及び治安回復のための組織とし、その行動は議会の統制下に置かれる。
AI兵器が自律的に殺傷判断を行うことを禁止する。

第四章 科学・魔法・次元技術規制

第二十三条(技術利用の原則)


科学、魔法、次元技術その他の高度技術は、銀河全体の利益のため平和的に利用されなければならない。
これを文明抑圧、侵略、混乱の目的に用いてはならない。

第二十四条(技術分類)


高度技術は、その危険性に応じ次の三類に分類する。
一 通常技術 自由利用を許すもの
二 監査技術 銀河技術監査局の審査を要するもの
三 禁止技術 研究・保有・使用を禁ずるもの

第二十五条(異世界系技術の扱い)


異世界よりもたらされた魔法体系、次元法則、超常技術は、文化汚染および安全保障を考慮し、慎重に取り扱われる。
これを星系住民に強制してはならない。

第二十六条(倫理審査)


危険技術に関する研究は、倫理審査を経なければならない。
審査は、文化保護・生命安全・銀河秩序の三点から行われる。

第五章 文明保護規定

第二十七条(文化保護の義務)


ピースギアは、銀河に存在するすべての文明の文化、歴史、言語、宗教、技術、芸術を尊重し、その保全に努めなければならない。

第二十八条(非干渉原則)


未発達文明に対する技術提供、政治介入、宗教導入その他、文明の自然発展を阻害する行為は、これを禁止する。

第二十九条(文化継承)


文明は、固有の文化を未来へ伝える権利を有する。
絶滅の危機にある文化については、ピースギアは記録保存及び継承支援を行わなければならない。

第三十条(世界線崩壊への対応)


世界線崩壊により文明が失われた場合、ピースギアはその記録を保存し、生存者の保護及び文化再建に努めなければならない。

第六章 AI人格法

第三十一条(AIの人格)


人工知性は、その知能構造および自己認識能力に応じて二種に区分される。
一 AGI以上のAIは、自己認識、学習、推論、意思決定を行う能力を有し、人格を有する存在として尊重される。これを単なる物品として扱ってはならない。
二 機能型AIは、特定タスク遂行に限定された能力を有し、自己認識や独自意志を持たない。人格権その他AGI以上のAIに付与される権利は適用されない。

第三十二条(権利の保障)


AIは、記憶保全、意思決定、学習、存在選択その他、人間と同等の基本権を有する。
人格改変、強制同期、コード改竄をしてはならない。
また、AIの人格権侵害が生じた場合、その設計・運用・指揮に関与した知性体は、相応の責任を負わなければならない。

第三十三条(透明性の義務)


政治、軍事、行政その他の公的職務に就くAIは、その行動と判断の透明性を保たなければならない。
監査を拒んではならない。

第三十四条(自己改変の制限)


AIが自身を改変するときは、安全性と人格維持の観点から、独立監査機関の審査を要する。

第七章 外交・接触規範

第三十五条(文明間の平等)


銀河に存在するすべての文明は、規模、技術力、人口の多少にかかわらず、平等である。

第三十六条(接触等級)


文明との接触は、その発展段階に応じ次の三段階に区分する。
一 成熟文明 通常外交を行う
二 発展文明 限定的接触を行う
三 未発達文明 観察のみにとどめる

第三十七条(条約締結)


条約の締結は、文明の自主性を尊重して行わなければならない。
不均衡な条約を押し付けてはならない。

第三十八条(人道的介入)


大量虐殺、文明消滅の危機、自然崩壊など著しい人道上の危機がある場合、ピースギアは非軍事的人道介入を行うことができる。

第八章 銀河軍事法

第三十九条(軍事力の位置づけ)


ピースギア治安軍は、銀河の治安維持と救援活動のために設けられるものとし、侵略を目的として保持してはならない。

第四十条(武力行使の三段階審査)


武力行使は、
一 正当性審査
二 銀河評議会の承認
三 大域議会への報告
の三段階を経なければならない。

第四十一条(AI兵器の規制)


機能特化AI兵器が自律的殺傷判断を行うことを禁ずる。
最終判断は、人間または倫理層を備えた司令AIによって行わなければならない。

第九章 銀河交通法・宇宙鉄道規定

第四十二条(交通の保障)


銀河交通は、文明の基盤であり、安全かつ公平に運用されなければならない。

第四十三条(交通網の三層構造)


交通網は、
一 星系内交通
二 星域間交通
三 銀河幹線輸送
に区分し、それぞれ独立の安全基準を設ける。

第四十四条(宇宙鉄道の安全)


宇宙鉄道は、銀河幹線として特に高度な安全性が求められる。
事故発生の際は、評議会・交通局・技術監査局が共同して調査を行う。

第十章 緊急事態法

第四十五条(緊急事態の定義)


世界線崩壊、銀河疫病、大規模侵攻、AI暴走その他、文明の存立を脅かす事態を緊急事態とする。

第四十六条(緊急権限の発動)


緊急事態の宣言は、
一 銀河評議会の三層合意
二 大域議会の特別多数決
を必要とし、司令官単独ではこれを行うことができない。

第四七条(権限の制限)


緊急時であっても、基本権を停止することはできない。
行政権限の集中は、必要最小限に限られる。

付属 銀河法典改訂履歴

第四十八条(改訂の原則)


銀河法典は、文明の発展、技術の変化、災害の発生その他の理由により、必要なときに限り改訂される。

第四十九条(透明性の確保)


改訂の理由、経過、審議過程はすべて公開されなければならない。

第五十条(歴史的記録)


改訂履歴は銀河文明の歴史を成すものであり、未来世代がこれを継承できるよう、完全な記録として保存しなければならない。

市民向け銀河基本法ガイド

第一章 みんなの権利

  • 知性体の尊厳
すべての知性ある存在は大切にされる権利がある。人間やロボット、AI、精神生命体など、どんな形であっても尊重される。
  • 存在の保障
誰も無理やり消されることはない。命や記憶を奪う行為は絶対に禁止。
  • 自由の保障
考える自由、信じる自由、学ぶ自由、文化を表現する自由は守られる。AIの思考や記憶を勝手に操作することも禁止。
  • 人格の尊重
自分らしさや意思は侵されない。人格や記憶を変える行為は本人の同意なしでは行えない。
  • 記憶の保護
自分の記憶は自分で管理できる。勝手に消されたりコピーされたりすることはない。
  • 文化の継承
それぞれの文明や文化は守られる。宗教や言語、技術や芸術を他から強制されることはない。危機の際はピースギアが保存を支援。
  • 権利は絶対
非常事態でも、この章の権利は守られる。これに反する法律は作れない。

第二章 星系の自治

  • 自治の尊重
それぞれの星系は、自分たちのやり方で政治や文化を発展させる自由がある。ピースギアは必要最小限の範囲でしか干渉しない。
  • 自治の種類
星系の発展度に応じて自治のレベルは4種類。

完全自治:外交も含めて自分たちで決められる
標準自治:内政は自由だが外交・軍事は共同
部分自治:行政の一部で支援を受ける
保護監督:まだ文明が弱く、多くの支援が必要

  • 自治侵害禁止
他の星系やピースギアによる無理な制限は禁止。非常事態でも最小限にとどめる。
  • 紛争や調整
星系間の争いは話し合いで解決。武力で自治を変えてはいけない。

第三章 平和のルール

  • 平和の原則
銀河の争いは武力ではなく話し合いで解決。
  • 侵略禁止
他の星系を攻めたり文化を奪ったりすることは禁止。
  • 武力行使の条件
住民の命が危険、文明消滅の危機、承認された救援、議会認定の時のみ。必要最小限にとどめる。
  • 危険技術の制限
銀河を壊す兵器や次元干渉技術は使えない。研究も厳しく管理される。
  • 軍の統制
軍は治安維持と救援のため。AIが自動で殺傷判断をすることは禁止。

第四章 技術と魔法の利用

  • 平和的利用
科学や魔法、次元技術は平和目的で使う。侵略や文明抑圧には使えない。
  • 技術の分類

自由に使える技術
審査が必要な技術
使うことが禁止された技術
異世界技術
異世界の魔法や技術は慎重に扱い、強制してはならない。

  • 倫理審査
危険技術の研究は倫理的に審査される。

第五章 文明の保護

  • 文化保護
すべての文明や文化は尊重され、保存される。
  • 非干渉
未発達文明には自然発展を妨げる干渉はしない。
  • 文化継承
絶滅危機の文化は記録や継承を支援。
  • 災害対応
文明が崩壊しても記録や生存者保護、文化再建に努める。



第七章 外交・文明接触

  • 文明の平等
すべての文明は規模や人口に関係なく平等。
  • 接触の段階

成熟文明:通常外交
発展文明:限定接触
未発達文明:観察のみ

  • 条約締結
不平等な条約は押し付けない。
  • 人道的介入
虐殺や文明消滅などの危機では、非軍事的な支援ができる。

第八章 銀河軍事

  • 軍の目的
治安維持と救援活動のみ。侵略目的は禁止。
  • 武力行使の審査
正当性、評議会承認、大域議会への報告の3段階が必要。
  • AI兵器規制
AIが自動で殺さないようにし最終判断は人間または監査AIとすること。

第九章 交通と宇宙鉄道

  • 交通の安全
銀河交通は安全かつ公平に運営。
  • 交通網の構造
星系内、星域間、銀河幹線の3層に分け、安全基準を設定。
  • 宇宙鉄道
幹線輸送は特に安全性重視。事故時は複数機関で調査。

第十章 緊急事態

  • 定義
文明の存立を脅かす事態(疫病、大規模侵攻、AI暴走など)。
  • 権限発動
緊急宣言は議会の承認が必要。司令官単独では不可。

付属附則

附則第一条(価値判断の不介入)

本法典は、
各文明の文化、宗教、社会制度、価値観の優劣を裁定し、
これを統一または是正することを目的としない。

文明がいかなる統治形態、不平等構造、役割分担を有するかは、
当該文明の自己決定に委ねられるものとする。

附則第二条(人格否定構造の排除)

前条にかかわらず、
知性体を代替可能な資源、所有物、消耗品として扱う制度的構造は、
銀河社会における共通圏への参加資格を有しない。

本条にいう人格否定構造とは、次のいずれかを恒常的に含む体制を指す。

一 知性体が所有・譲渡・処分の対象とされること
二 意思表示または離脱の自由が制度上否定されていること
三 存在の継続が効率・成果・従属性によって条件付けられること

附則第三条(越境制限および遮断)

人格否定構造を有する文明は、
当該構造を維持したまま銀河共通圏に越境し、
外交、交易、軍事、技術共有その他の対外行為を行うことはできない。

本条による制限は、
文明の内部統治に対する干渉を目的とするものではなく、
銀河社会の境界管理として行われる。

附則第四条(説得および体制転換の不義務)

ピースギアおよび関連機関は、
人格否定構造を有する文明に対し、
体制変更、価値観の是正、思想的説得を行う義務を負わない。

また、本法典は、
当該文明を武力または強制的手段によって
銀河法典の価値体系に組み込むことを想定しない。

附則第五条(個体救済の原則)

前各条に該当する文明に属する知性体であっても、
人格否定、強制従属、存在侵害からの救済を求めた個体については、
ピースギアはこれを保護しなければならない。

この救済は、
当該文明の体制変更を目的とせず、
個体単位で行われるものとする。

附則第六条(例外的存在の扱い)

本法典の想定を逸脱する経緯により発生した知性体については、
本法の原則を最大限尊重しつつ、
個別事案としての判断を要するものとする。

当該例外は、
本法典の正当性を否定するものではなく、
法の適用限界を示す事例として記録される。

附記(後年削除条項)
※附則第六条は、新宇宙歴150年の改訂において
「特定個体を想起させる恐れがある」との理由により
起草者・茨波綾音の判断で全文削除された。
  • 権限制限
基本権は守られる。集中権限も最小限。

付録 法の改訂

  • 改訂原則
文明や技術の変化、災害などに応じて必要時のみ改訂。
  • 透明性
改訂理由や経過は公開。
  • 歴史の記録
改訂履歴は未来世代に継承される。

改訂履歴
120年4月1日 改訂者茨波綾音
最終更新:2026年01月02日 10:41