「精霊機 カナンズ・ソルヤ」
imageプラグインエラー : 画像URLまたは画像ファイル名を指定してください。
精霊機が建造されはじめた聖華暦9年、この頃はまだ精霊機とは呼ばれていなかったが、第4期LEVの残骸から回収したAIを搭載した機兵が建造され、旧大戦で多数喪失した幻装兵の穴埋めに用いられた。これに反発した科学技術排斥派の突き上げを受け、建国なったばかりの聖王国では聖王の裁可の元、聖導教会が保有していた聖遺物を魔導炉に搭載し、科学技術に依存する割合を大きく減らした機兵の建造が始められた。そして完成したこの機体は精霊機の機種名を冠せられ、栄えある第一号機は「カナンズ・ソルヤ」の名称を与えられたのである。
しかし完成したこの精霊機は、決して扱いやすい存在ではなかった。科学技術への依存を減らした結果、パワーも装甲強度も幻装兵の標準からは低下し、しかし操縦の難易度は高位の幻装兵と大差ないと言う代物である。もっとも後に造られた第二世代機兵よりはずっとずっと高度な機体ではあったのだが……。しかも魔導炉に宿った精霊は気難しく、ある特定の血筋の者しか操手として受け入れなかった。具体的に言うならば、使われた聖遺物を祀っていた祭主の家系の、更に操手として天才的な者だけを受け入れたのである。
この機体は、だがそれでも充分な成果を上げた。基本的にこの時期、帝国と大きな戦いが無かった事もあり相手が幻装兵の類でなかった事もあるが、聖王国内にはびこる魔獣相手に、それこそ無双と言っていいほどの活躍をしたのである。だが最終的にこの機体は、病死により最後の操手を喪ったため、その操手に殉じて辺境の地の深い洞窟の底で自己封印に入り、おそらくは二度と目覚めぬ眠りに着いたのである。
この精霊機は血筋で操手を選ぶと言う特性上から、後の世で発掘されたとしても復活することはまずあり得ない。操手の血筋が絶えてしまっているからだ。万が一遺伝子操作などの技術でかつての操手一族の遺伝情報を再現したとしても、この精霊機に宿る精霊は、もっと「深い」ところで操手の血筋なのかどうかを判断しているため、間違いなく騙されたりしないだろう。
ただし、元々の操手はこの精霊機に組み込まれた聖遺物を祀っていた一族であった。もし後世において、この精霊機自体がご神体として祀られ、長きに渡り祈りを受けていたりしたなら……。その祭主の一族が操手として認められる可能性が、出て来るかも知れない。まあ、あくまで想像でしかない戯言である。
しかし完成したこの精霊機は、決して扱いやすい存在ではなかった。科学技術への依存を減らした結果、パワーも装甲強度も幻装兵の標準からは低下し、しかし操縦の難易度は高位の幻装兵と大差ないと言う代物である。もっとも後に造られた第二世代機兵よりはずっとずっと高度な機体ではあったのだが……。しかも魔導炉に宿った精霊は気難しく、ある特定の血筋の者しか操手として受け入れなかった。具体的に言うならば、使われた聖遺物を祀っていた祭主の家系の、更に操手として天才的な者だけを受け入れたのである。
この機体は、だがそれでも充分な成果を上げた。基本的にこの時期、帝国と大きな戦いが無かった事もあり相手が幻装兵の類でなかった事もあるが、聖王国内にはびこる魔獣相手に、それこそ無双と言っていいほどの活躍をしたのである。だが最終的にこの機体は、病死により最後の操手を喪ったため、その操手に殉じて辺境の地の深い洞窟の底で自己封印に入り、おそらくは二度と目覚めぬ眠りに着いたのである。
この精霊機は血筋で操手を選ぶと言う特性上から、後の世で発掘されたとしても復活することはまずあり得ない。操手の血筋が絶えてしまっているからだ。万が一遺伝子操作などの技術でかつての操手一族の遺伝情報を再現したとしても、この精霊機に宿る精霊は、もっと「深い」ところで操手の血筋なのかどうかを判断しているため、間違いなく騙されたりしないだろう。
ただし、元々の操手はこの精霊機に組み込まれた聖遺物を祀っていた一族であった。もし後世において、この精霊機自体がご神体として祀られ、長きに渡り祈りを受けていたりしたなら……。その祭主の一族が操手として認められる可能性が、出て来るかも知れない。まあ、あくまで想像でしかない戯言である。
以下に、この機兵の装備を列挙する。
[機兵用破斬剣『テレンス・ガスター』]
外観は普通の剣だが、その実破滅的な力を持つ霊剣。一日に1回だけ5分間、機体の反応速度を増強し、3倍の速度で戦闘機動を行わせる力がある。その能力を使用している間、この剣を持つ機兵の装甲は赤く光り輝く。だが3倍の速度を制御できる操手は数少なく、また機兵の方も能力使用後は過熱し、行動不能になると言う欠点も持つ。機兵は、精霊憑依型か人霊憑依型の精霊機でなければ、この能力どころかこの霊剣自体を使う事はできない。
後の世に、この霊剣の特殊能力を解析したものと思われる機構を組み込んだ機兵が、幾種類か出現している。
後の世に、この霊剣の特殊能力を解析したものと思われる機構を組み込んだ機兵が、幾種類か出現している。
添付ファイル