抗魔結界
[解説]
一部屋単位で構成される、魔法の発動を阻害するシステム。
このシステムは『抗魔結界』と名付けられてはいるものの、その実は結界と言うよりもエーテルを消失させる性質を持つ粒子の散布装置だ。
その粒子の名を、デヴィルン粒子と言う。
このシステムは『抗魔結界』と名付けられてはいるものの、その実は結界と言うよりもエーテルを消失させる性質を持つ粒子の散布装置だ。
その粒子の名を、デヴィルン粒子と言う。
この結界は、2つの要素より成立している。
1つは建築物の土台に埋め込まれた、デヴィルン粒子集積魔導器。
もう1つは、それと直結されてデヴィルン粒子の散布を行う壁面の建材だ。
この結界が魔法発動を阻害する原理であるが、それ自体は思ったよりも簡単である。
1つは建築物の土台に埋め込まれた、デヴィルン粒子集積魔導器。
もう1つは、それと直結されてデヴィルン粒子の散布を行う壁面の建材だ。
この結界が魔法発動を阻害する原理であるが、それ自体は思ったよりも簡単である。
デヴィルン粒子は空気中のエーテルと結びつき、そのエネルギーを高次元空間へと向けて放出して消滅するという性質を持つ。
エネルギーが放出されるのが高次元空間であるため、3次元空間にはなんら影響をもたらさない。
一定以上の密度でこの粒子が満ちた空間では、普通は魔法は発動しない。
魔法の効果が発揮されるより先に、術者より放出されたエーテルが消滅してしまうためである。
エネルギーが放出されるのが高次元空間であるため、3次元空間にはなんら影響をもたらさない。
一定以上の密度でこの粒子が満ちた空間では、普通は魔法は発動しない。
魔法の効果が発揮されるより先に、術者より放出されたエーテルが消滅してしまうためである。
その性質を利用し、この『抗魔結界』では魔法を行使する目的で放出されたエーテルを消滅させる事で、魔法の発動を阻害しているのだ。
このシステムでは、まずデヴィルン粒子集積魔導器が、雷魔法の応用によって発生させた電磁場をもって、空気中に微量に存在する粒子をかき集め、貯蔵タンクに溜め込む。
そして次に、貯蔵タンクに直結されたデヴィルン粒子放出板が、その粒子を一方行に向けて吐き出す。
このシステムでは、まずデヴィルン粒子集積魔導器が、雷魔法の応用によって発生させた電磁場をもって、空気中に微量に存在する粒子をかき集め、貯蔵タンクに溜め込む。
そして次に、貯蔵タンクに直結されたデヴィルン粒子放出板が、その粒子を一方行に向けて吐き出す。
ここで実際の建築物の壁であるが、壁面の建材は最低でも三層のサンドイッチ構造になっている。
そしてその中央部の内壁部分が、先程のデヴィルン粒子放出板なのだ。
この建材で、四方と天井、床を囲まれた部屋の中では、デヴィルン粒子の密度は非常に高くなる。
エーテル消失現象が発生する事で、魔法の発動が阻害されるに充分なだけ、その密度は高まるのだ。
そしてその中央部の内壁部分が、先程のデヴィルン粒子放出板なのだ。
この建材で、四方と天井、床を囲まれた部屋の中では、デヴィルン粒子の密度は非常に高くなる。
エーテル消失現象が発生する事で、魔法の発動が阻害されるに充分なだけ、その密度は高まるのだ。
この抗魔結界は、主に政府関係機関や軍関係建築物の中枢部、美術館や博物館などの公的な建築物、豪商や企業トップなどの金持ちの家などに仕掛けられている事が多い。
特に、偏執的に魔法の使い手による窃盗、盗難などを恐れる一部金持ちは、自宅の建物全部の部屋をこの抗魔結界にしてしまった例すらもある。
特に、偏執的に魔法の使い手による窃盗、盗難などを恐れる一部金持ちは、自宅の建物全部の部屋をこの抗魔結界にしてしまった例すらもある。
なお例外的に、魔法の使い手を収監する一部の牢屋や監獄などに、この結界を使用する場合がある。
この結界内においては、基本的に魔法の使い手は無力化される事になる。
フィジカルブーストⅢなどの、自身に対する強力な強化魔法を使えるならば話は別だが、そこまで強大な魔法使いに対しては更に別な方法で魔法を封じる手段が取られるであろう。
この結界内においては、基本的に魔法の使い手は無力化される事になる。
フィジカルブーストⅢなどの、自身に対する強力な強化魔法を使えるならば話は別だが、そこまで強大な魔法使いに対しては更に別な方法で魔法を封じる手段が取られるであろう。
ちなみにこの結界の設備は非常に高価であり、メンテナンスなどのランニングコストも馬鹿にならない。
その上、魔法が使用できなくなる事は、パイプラインで液体エーテルを供給されて作動する魔導器を多数用立てられない限り、日常生活でかなりの不便を強いられる事になる。
そのため、一般人の家庭にこの結界を設置する事は、まず無いであろう。
その上、魔法が使用できなくなる事は、パイプラインで液体エーテルを供給されて作動する魔導器を多数用立てられない限り、日常生活でかなりの不便を強いられる事になる。
そのため、一般人の家庭にこの結界を設置する事は、まず無いであろう。