デイビー・ラスカル・クロケット - 聖華世界 @ wiki

デイビー・ラスカル・クロケット

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［解説］

アルカディア帝国・クロケット家の当主。
種族は獣牙族の一種タヌ族。
38歳（聖華歴833年時点）。
クロケット家は代々実力によって当主を選ぶしきたりがあり、代替わりに際しては血縁関係ではなく、魔眼を持つ子供を集めて暗殺・諜報部隊として徹底的に鍛え上げられた隠密集団ヤークシャの中から一番実力の高いものを当主に据えている。
その実力主義のクロケット家の歴史にも今までいなかった獣牙族出身の当主、しかも帝国では忌み嫌われる真っ白な毛並みを持つタヌキの姿をした亜人である。

出身は帝都ニブルヘイムの地下スラム。
忌み嫌われる白毛に加え、魔眼病を発症したことで火眼金睛（白目が真っ赤で黒目が金色）という異相のため、生みの親に見世物に売り飛ばされた。
そして、その高い潜在魔力に目を止めた市井に潜伏中のヤークシャ隊員によって引き取られ、クロケット家領地の秘密修練場に入れられた。

修練場では獣牙族特有の身体能力だけでなく身に宿す反物質の力も相まって頭角を現し、生来の残酷で嗜虐的な性格で嫌われながらも主席に立ってしまう。
ちょうど先代の当主の引退の時期に重なったこともあり、そのままクロケット家当主に収まった。

人となりは、残酷で嗜虐的、敵を嬲ることを好み他人に苦痛を与えることを楽しむ、聖王国の宗教説話に語られ帝国の外の人間がステレオタイプで想像する「悪い暗黒騎士」そのもの。
ただし、意外にもクロケット家領地の統治や貴族としての責務はまっとうにこなしている。
領民にとっては「恐ろしいが公平公正な領主様」といったところ。

傍若無人で歴代の当主の中でも中央からの警戒は強いが、彼自身は現在の皇帝・ジークハルト・フォン・ユーゼス・アルカディアに絶対の忠誠を誓っている。
忠誠心というよりは本能的な恐怖心であり、謁見した際の印象を「人の形をした闇の深淵に見据えられているような恐怖を感じた。絶対に逆らってはいけないと魂で分かった」と信頼する側近に漏らしたことがある。

使用する魔眼は「傀儡眼」。
ラスカル本人の性格と相まって、彼が人から嫌われる原因の一つになっているが、本人はどこ吹く風である。

なお、悪の親玉然とした人となりからは想像できないが大変な甘党である。
甘党だが酒も好む。当然の帰結として、毛皮の下の肉体は暗黒騎士であるのが信じられないほど肥えている……。
大好物はグラブジャムン。クロケット領の伝統であるインド料理の中でもとびきり甘いお菓子であり、甘いものが嫌いな人間は一口かじっただけで胸が悪くなるこれを客が来た時に出すことで、苦しむ客を見ながら自らもグラブジャムンを楽しむのを至高の娯楽としている。

搭乗機

魔装兵レガトゥス・カーラクータ

［戦闘スタイル］

見た目の肥満ぶりからは想像もできない、ヤークシャで鍛えた素早い動きで敵を翻弄する。
戦闘スタイルは二刀流を好む。特にジャマダハルを二刀流で使い、カタールという短剣をサブウェポンとして携えるやり方は、生身でも機兵でも一番よく使う。
旧人類の時代から聖華歴にいたるまで、ジャマダハルはしばしば誤って「カタール」の名で呼ばれており、敵が彼の振るうジャマダハルを見て「カタールか」というと、すかさず「馬鹿が！カタールはこっちだ！」と隠し持ったカタールに持ち替えて切りつける、という相手を嘲る戦い方を非常に好んでいる。

生身での戦いにおいて自ら剣技を使うに値しないと見下した相手には、傀儡眼を用いて自害させたり仲間割れをさせたりといった尊厳を破壊するやり方をしばしば用いる。

総じて騎士というよりは陰険な暗殺者といった戦い方が多い。
これは出身が暗殺を旨とするヤークシャであることと、本人の性格が合わさった結果である。

［セリフサンプル］

「ワシがクロケット家当主、デイビー・ラスカル・クロケット伯爵である。頭が高いぞ」
「どうだ？逆らえまい。逆らってみろ！傀儡眼の魔力に逆らえるものならばな！」
「ワシはな。自分が欲したものが手に入らんのが我慢ならんのだ。他人にさらわれるならなおさらな！」
「ククク……このグラブジャムンは我が領の名産ですぞ。まだまだたくさんございますれば、十分堪能されよ、お客人」