セイン・オオラ・ブラム - 聖華世界 @ wiki

「精霊機 セイン・オオラ・ブラム」

［解説］

　「千剣の衛士」の異名を持つこの精霊機は、聖華暦１００年代末期ぎりぎりの、精霊機の時代が終わりを告げつつある時期に、聖王国で唯一量産された、しかも１，０００機という規模で量産された精霊機である。
　性能は極めて高く、ことに装甲強度に優れる。
　一説には、特殊金属で出来ているとか、鎧に魔力付与されているとか、聖華暦８００年代にはそんな噂まで聞かれる。

　この機体の魔導炉には、制作者の手で人間の霊魂が強引に憑依させられている。そしてこの機体の数は１，０００機……。つまりこの機体の素材として殺され、使われた人間は１，０００人では効かないのだ。
　本来「人霊憑依型」を含む「精霊憑依型」精霊機は、聖導教会勢力に配慮し、「科学技術」を可能な限り減らした物であった。
　しかし聖導教会の聖職者たちは、祈りをささげる対象であった聖遺物の宝珠を国家に徴収され、別の精霊機の部品に使われたた事もあり、この件に対して怒りをあらわにする。
　１，０００人の罪なき人々を犠牲にしたのは、そしてそれが漏れて聖導教会に察知されたのは、聖王にとって痛恨の失敗であった。

　聖王と議会は手のひらを返し、この機体は封印処置される事となる。
　この後、この精霊機１，０００機は未使用のまま、全て封印された。
　そしてこれが、その他の精霊機たちを封印処置する最初の機体となり、きっかけとなり、前例となった。

　この後、新人類の社会では、第二世代機兵ラルグ・カリキュラの開発に成功した事もあり、精霊機は時代のあだ花として消え去るのである。

　時は流れて聖華暦８００年代。この機体の封印場所は、聖王国では失伝してしまっている。もしこれを発見すれば（操手さえ確保できれば）、１国を興すのも難しくは無いだろう。見つけさえすれば、だが。

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