小説家になろう

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小説家になろう - (2020/07/19 (日) 09:59:54) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/06/05 Sun 06:07:30
更新日:2024/04/11 Thu 12:59:46
所要時間:約 11 分で読めます




「あぁ、○○な小説ないかなー。そうだ、自分で書くか。携帯小説とか最近よく聞くし。でもどこに投稿すればいいんだろー」

なーんてこと、考えた事ありませんか。

そんな人達に、手軽に投稿でき、かなりの人が来て、出来次第では文庫化できる素晴らしいサイト「小説家になろう!」をご紹介します。


★概要

小説家になろうとは自作の小説を投稿するサイトである。
姉妹サイトとして18禁小説を投稿する「ノクターンノベルズ」(男性向け)、「ムーンライトノベルズ」(女性向け、BL・NL両方含む)と、
「ミッドナイトノベルズ」(官能を主目的としない大人向けの作品…要するにグロやインモラル描写の区分)が存在する。

昔は二次創作作品も投稿されていたが、現在は権利元の許可がある一部作品の二次創作のみが許されている。

また検索タグがつけられるので、その時求めているジャンルや個人の嗜好なども割と簡単に検索できる。

ツンデレヤンデレなどの有名所や、異世界ハーレム、主人公最強などのシチュエーション・設定。
また作品の文字数や読了時間まで細かく検索が可能であり、どう探したらいいか判らない。ということはあまりないだろう。

サイト名どおり、投稿した作者の中でプロ入りした者も多い。
電撃文庫でデビューした『魔法科高校の劣等生』の佐島勤氏等が有名な例であろう。
最初から一定の人気が見込めること・新規イラストや加筆訂正といった「追加要素」で既存ファンも呼べること*1などから、
最近では書籍化を巡って出版社が上位作品の争奪戦を繰り広げている状況になりつつあり、
もはや現在では書籍化に参入していないラノベ系出版社はないくらいのバブル状態になっている。
一般文芸にも飛び火しており、ついには本屋大賞ノミネート映画化を成し遂げる作品まで出た。

アース・スターノベルを始めとしてなろうの書籍化のみと限定したレーベルが多く、
また、既存のラノベレーベルでも講談社ラノベ文庫→Kラノブックスのようになろう専用のレーベルを立ち上げる事も。
フロンティアワークスのように男性向けはMFブックス、女性向けはアリアンローズとブランド分けする場合もあるが、
カドカワBOOKSのように女性向け男性向けをブランド分けしないレーベルも存在する。
読者層の違いからか、文庫版では無く少し大型の四六判の書籍が主流だが、モンスター文庫のように専用レーベル(Mノベルズ/四六判)立ち上げ後も、文庫版で出版する場合もある。

またノクタやムーンの書籍化もされている。
こちらの場合電子版のみが出る場合もあるので要注意。

しかしプロになって一気に売れっ子作家、とはそう甘くないのが現実。
後述のように、なろう内ですら出版社の目に止まるレベルを目指すならまず毎日投稿できるだけの根性と筆の速さがなければスタートラインにすら立てない。

せっかく商業デビューに繋がっても書籍なので売上が悪ければWeb版でPVを安定して稼いでようと打ち切りされる。
最悪な場合は打ち切られたショックでそのままWeb版の更新意欲を失ってエタったり削除というパターンも。
通常のラノベ以上に打ち切りにはシビアで、1冊だけ出して2巻を出さず打ち切りという本もとても多い。
一方存続は決まったが作者のスランプで1年以上新刊が出なかった…なんてパターンもある。

この点、Youtuberと同じく「ラクして好きなことだけやって儲かる世界ではない」のだ。

ジャンルは異世界ものやVRMMOまで幅広いが、主に主人公による『俺最強!』ものが流行っている。
ランキングの上位を占めるのが大体このテの作品である辺り、テンプレだが読者の心をつかむのだろう。
逆にそういった小説は、出所に関係なく「なろう系」「最低系」とカテゴライズされる。
(実例としては、投稿サイトArcadiaの幼女戦記ゲートなどの
 「ウェブ小説全般」もひとまとめに「なろう作品」として呼称・誤解されるケースが多い)

また、最強ものが流行りすぎた結果
逆に『主人公最強なんてご都合主義!現代人が異世界で活躍できるわけねーだろ!』みたいな作品もテンプレとして流行っている。

なお、ある統計によると実際は『俺最強!』やら『異世界!』『VRMMO!』以外の作品の方がはるかに多いのだが、
ポイントが流行のものに集中しているのでほとんどランキングに上がってこないようだ。
商業の需要を無視して自由に書けるはずのウェブ投稿サイトだが、やはり需要のない作品は読む人が少ないのが現実らしい。

その他、作品投稿に際して定められている規約を故意に破った場合、運営からアカウント削除などの制裁が成される場合もある。
実際に起きたケースとしては、出版社から書籍化までされたとある作品が、全年齢対象としての掲載だったにもかかわらず
明らかにR-18相当の濡れ場・性的描写を度々挟んでおり、数度の警告に対しても著者が態度を改める様子を見せなかったため、
運営の判断で作品もろともアカウントが消されるに至った事例が発生している。
特に、盗作は最もやってはいけない行為です! バレないわけがないので絶対にやめましょう!

★利点と問題点(読者視点)


☆利点
1.退屈な時間の暇つぶしに最適。
2.食傷気味でも、割と新鮮。
3.無料かつ作品数が膨大なので、いくらでも好みの作品を探し続けられる

☆問題点

1. 作者の技量の差が大きい
作者によっては、プロに匹敵するクオリティの作品もあるのだがその逆も然り。
中には「別名義でノベルゲームのシナリオライターやってます」という野生のプロも潜伏している場合も。
ほぼ誰でも投稿できる仕様なので、仕方のないこと。気に入らなければ他をあたろう。
自分の気に入らない作品にぶち当たったらそっとブラウザバックすべし。

また、昔は「マイナーすぎるジャンルがカバーされていない」という問題もあったが、
近年では作品が多様化したため、質と探す手間さえ問わなければいろんな作品を見れるようになった。
もっともそれらの作品も作者の技量の差が大きいのは変わらないため、母数が少ないとヒット数も下がるのは同じだが…

しかし、思いのほかお目当ての系統に同志が多く、更に運良く高レベルな作品を見つけることができたとしても……。

2. 「エタる」

作者はプロではないので、作品の続きが来ない、ということはザラである。
ある意味これが最大の問題点である。*2
やはり仕方がないというところなのだが、妙に自分と波長が合う作品だとなかなか落ち込む。

また、一話完結形式ならともかくストーリー重視の連載作品だとヤキモキが止まらない。
完結済みか否か。最終更新日はいつかを先に調べておくと幾らかダメージ軽減できる。
まあ、こういった問題点はここに限った話では無く投稿サイトでは当たり前ではあるが……。

ただ、エタるだけで済めば過去作品を読み返すことはできるのでまだマシなのである。
突然作品を消して失踪する者も少なくはないのだから。
(作者がサイトを退会すれば投稿作品はすべて消滅する。しかもわざわざ引退宣言をするものはそういないので、本当に突然消える)
戻ってくる例は本当にごく稀なので、読み返したいほど気に入った作品はこれまた姉妹サイトである「タテ書き小説ネット」などを使って保存しておくことを推奨する。

以上の点があるが、最初からそういうものだ、と割り切れば面白い作品はいくらでもある。

というか、大抵はアマチュアなのでそれはしょうがない事なのだ。


★主ななろう出身作品(アニヲタwikiに項目がある作品)

分類は書籍版の出版社別。

アルファポリス

オーバーラップ文庫

KADOKAWA

アスキー・メディアワークス
エンターブレイン
角川書店
富士見書房
メディアファクトリー


GA文庫

ホビージャパン

一迅社

GCノベルズ

ヒーロー文庫

その他レーベル

未書籍化作品

★なろう二次創作禁止令

当初のなろうは多数の二次創作も投稿されているサイトだった。
しかし2012年3月15日、「にじファン/NOSからの極めて重要な知らせ」により今後、

権利者側が二次創作展開を許可していない作品の投稿が禁止

となった。
途方もない数の作品が削除されることに……

後に、二次創作を発表できる場を求めた有志が「ハーメルン」を立ち上げ、
SSの書き手はハーメルンを含んだほかのサイトに移住することになった。
一方なろうはそれで衰退するかと思いきや、「なろう系」なるテンプレが成立して妙な進化を遂げていくことに…。

2016年9月からは書籍化したものを都合によりダイジェスト化する行為が禁止*4され、再び多くの作品がなろうから消えていった*5
アルファポリスは書籍化したものの全文掲載を認めていないため、なろうで連載していたが、アルファポリス・レジーナブックスから書籍化されたためダイジェスト掲載→このルールに引っかかって削除 というパターンが多発した。
現在ではなろうからアルポリで書籍化された場合「○月○日でこの作品を削除します」と予告される場合が大半。
アルファポリスも自社で投稿サイトを用意しているが、こちらも書籍化されると冒頭の試し読み部分と、書籍化されていない部分しか無料では読むことが出来ないと徹底している。



投稿は計画的に。
追記・修正は完結さ

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