デューク東郷/ゴルゴ13

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デューク東郷/ゴルゴ13 - (2021/05/12 (水) 21:26:31) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/01/04 Mon 22:42:41
更新日:2024/05/07 Tue 00:46:33NEW!
所要時間:約 21 分で読めます






依頼内容に偽りのある事を、俺は、許さない……




デューク東郷/ゴルゴ13とは漫画(劇画)「ゴルゴ13」の主人公。

CV.新田昌玄?(テレビアニメ・1971年)→瑳川哲朗(劇場版アニメ・1983年)→津嘉山正種(ドラマCD・1994年)
玄田哲章(OVA・1998年、コラボCM)→舘ひろし(テレビアニメ・2008年-2009年)
演.高倉健(実写映画・1973年)→千葉真一(実写映画・1977年)



【プロフィール】

性別:男性

生年月日、国籍、経歴はいずれも不明。
初期設定では作者であるさいとう・たかをの一つ上の年齢(1935年生まれ)で、さいとう本人曰く、日本軍の狙撃兵であったが、長期連載に伴い破綻している。
それからさまざまな説がささやかれているが、どれが正しいかに関わらず詮索すること自体が危険*1

本名:不明。ゴルゴ13、あるいはその頭文字を取ってGとも呼ばれる。一般人に紛れて行動する際には様々な偽名を用いるが、中でも「デューク東郷」をよく使う。他の偽名も「東郷」と名を持つモノが多い。

職業:自称「スナイパー」、「狙撃屋」、「ワンマンアーミー」

身長・体重:身長は182cm、体重は80kg前後と推定される

外見:東洋系で、無駄の無い筋肉質な身体をしており、短髪。また、「カミソリの刃」のような鋭い目と特徴的な眉毛も印象的

血液型:A型(彼の個人情報の中で、これだけは判明している)

利き腕:右(しかし左でも右と同じように動く訓練をしている為、両利きと同じ)

性格:自称「ウサギのように臆病」、さいとう曰く「悪党だから堂々としていない」とも

持病:常時極度の緊張状態に置かれる故か、年に一度程度、腕に力が入らなくなる症状を発症する。
ギランバレー症候群と思われていたが、本当は正体不明の精神的ストレスからくる神経系麻痺。
(行きつけの漢方医曰く「常人ならそれだけで死んでるレベルのストレスにさらされ続けているんだからこれくらい当然」「むしろこれくらいで済んでることが奇跡」らしい)

能力:幅広い分野に長ける。武器操作、格闘技、乗り物の操縦はもちろん、文化・科学・政治・経済・歴史・医学ほかその他諸々に詳しい。
また、少なくとも20ヶ国語以上の言語に精通しており、どんな国に行っても読み書きや会話に苦労している様子は見られない。
フランスに同化していたリビア人のフランス語から訛りを見抜いたり(作中ではフランス人ですら気が付かないレベルと言われている)、ベトナム語など決して有名ではない言語相手にも読唇術を使えたりもする。
一方、ゴルゴ自身は個人のメモなどでは日本語で記述しており、自身の標準語は日本語の可能性が高い。


【人物像】

現在の彼のイメージは「無口」「冷静沈着」という言葉がぴったりくるが、初期の彼はよく喋っている。
また、活動が有名になり出した時期の若かりし頃は報酬を受け取る際に「領収書はいらないだろうね?」とジョークを言ったり、「ちっ」と舌打ちしたり、
感情が顔に出たり現在に比べて注意力や警戒心が薄い等、若さを感じさせる描写がある。
「殺意の交差」に至っては別人を狙った爆弾に危うく巻き込まれかけており、事前の予測が困難な事態*2だったとはいえ、生き残れたのは完全に運である。
ファンはこの頃のゴルゴをヤング、アーリーなど若き日の物として見ている事も。
小池せンせいイズムだと言ってしまえばそれまでだが。
近年でもキャラがぶれて時々お喋りになったり、下手なジョークを言って周りに受けなかったりする。

「一匹狼」のイメージも強く、実際作中でも「雇ったプロを使う」ことはあっても、普段から組織だって活動することはないとみなされている。
依頼者から特定の任務への協力者を紹介され、協力して任務を遂行すること自体はあるものの、任務が終了すれば赤の他人に戻ることになるのが基本。
ただし、親しいと思われる人物も少なからず存在する。
有名なところでは銃職人のデイブ、MI6のヒュームさん、囚人のマーカス等。
自称友人のローゼンも忘れてはいけない。
(ちなみにローゼンはゴルゴの目の前で狙撃されたが、この時ゴルゴはローゼンが狙撃に絶好なポイントに立っていたことを見過ごしている。
もっともローゼン本人は狙撃されるのを予期していたので車にテープを残して依頼している。)

また、後述する通り依頼の遂行に際して無関係な第三者に被害を被らせてしまった場合は過分な弁償を(匿名で)行う、
相手に恩を着せる意図などがなくとも、介抱されるなどの恩を受けたならば出来るだけその恩に報いようとするなど、冷徹に見えて律儀な面も持っている。
ただ、自身の仕事が仕事なためか、意識朦朧としている状態でも自分を助けよう(関わろう)とする善意の第三者には「構わないでくれ」と忠告するのがほとんど。

人種差別的な意見や民族主義的な意見に対して皮肉や怒りのような発言を見せることがある。
その中には「白人を抱けない人種主義、背徳法には反対だ おれは白人を抱きたい」などの迷言も。
と言ってもこれは任務のために白人の警官達を激怒させねばならなかったための発言なので本心かは不明。
日本人の依頼者の中にはゴルゴが自身と同じ人種という事を誇りに持つかのような発言をする者もいるが、大抵良い反応は見せていない。
これはゴルゴが日々世界中を見て周っている事もあるのだろうが、自身もハーフ疑惑があるので、それも原因の可能性がある。
無論ゴルゴ自身はハーフやクォーターなどの混血至上主義者という訳でもなく、単に人種で人の格を判別したり見下したりする価値観自体が嫌いなだけである。

少年や犬には優しい節も見られる。でも敵対したら容赦なく殺す。

仕事で世界中を飛び回っているが、朝鮮半島の地には長らく縁がなかった。
これは作者の意向(というか大人の事情)が強く働いている。


【戦闘能力】

何と言っても尋常じゃない狙撃能力で知られる、死神とも呼ばれるフリーランスの暗殺者。
1km以上離れたポイントからの狙撃は無論、水面を利用した跳弾で標的を射る等、最早人間とは呼べない狙撃の命中率と技術を誇る。
身体能力もオリンピックのメダリスト並で、格闘技も第一線級と同等以上にこなす。

ただし、単純な殴り合い等の身体能力では彼を上回る人間も居り、それだけでは彼も数々の難局を乗り切ることは出来なかった。
彼を無敵足らしめるのは、その戦術性と臨機応変な対応力(例えば、自分を上回るボクシング世界ヘビー級チャンプを周囲のものを利用して撃破した)、
どんな目に遭おうが絶対に生き残り依頼を遂げるという桁外れに強靭な執念(精神力)、さらにそれを以てしても対応できなくなった時に発動する物凄い強運である。
デルタフォースの一個師団に追走されようが、トラップを駆使しつつ逃げ切り、どうしようもなくなっても何らかのアクシデントが起きて生還する異能生存体である。
ちなみに、この強運はコンピューターでも計測できるほど。
(偽の依頼人に会わせて即座に爆破するという手段をとっても90%以上の確率でゴルゴは生還するという結果が出ている)
本人もこれは自覚しており、プロのスナイパーの条件として「才能が10%、努力が20%、臆病さが30%、残りの40%は運」だと言っているが、
これには「努力と臆病さ(=引き際を見極める状況判断力とも言える)を組み合わせる事で大きな要素を占める運を超える事が出来る」という意味も込められており、「運が全て」ということではない。

また、人間離れしたスナイパーとはいえ所詮一個人に変わりないため、大国が意を決すれば彼を殺すことも可能ではある。
が、彼を殺したことでこれまで頼んできた依頼の仔細が彼の手筈なりで世間に露見するリスクは当然考慮に入れねばならない。
しかもただでさえ暗殺が難しいのに、初期の暗殺に失敗したが最後、確実に報復されて、政府高官全員とはいかずとも何人かは必ず脳天に風穴が空く。
ゴルゴの心中曰く「俺に牙を向けた奴には、鎮魂歌(レクイエム)を聴かせてやる…必ず…」。
こうした事情故に下手に出血覚悟で抹殺を試みるより、現状維持しつつこのまま依頼して利用した方が遥かに有益だからと、基本的にはゴルゴへは不干渉を決め込んでいる。
しかしそのリスクを知らない高官が迂闊に手を出し、ゴルゴに報復されて死ぬこともある(この場合ゴルゴは完全に被害者)。

何にでも専門家も顔負けの知識や技術を持っているが、これは元々の才能だけでなく貪欲なまでの向上心故。
任務で熊殺しの超人だのと正面からでは手に負えない相手にはエグい作戦をとることもあるが、
狙撃をかわすエスパーの相手等、特殊な状況に対して必要な技術は、その時に応じて自分が認めたプロに素直に師事して修得してきた。
その洞察力でその人物の所作や態度を観察し、自分が明るくない分野だろうと、各分野において人格も含めて信頼出来る一角の人物を的確に見分けてのける。
師事した相手には多額の報酬と敬意を忘れることはなく、その時の師に請われれば、露出の危険を冒して公的な大会に参加したことも。

プロに師事する場合、基本的に依頼に際して必要になってから師事するのであって、常日頃から特定の師に教えを受けている訳ではない。
そのため師弟関係はごく短期間なものになるが、それでもゴルゴは超人的な学習能力を見せて技能を身に着ける。
しかしそれでも物理的に2人いないと実行不可能な作業を含む作戦や、ゴルゴでさえ短期間では到底習得できない高度な特殊技能を必要とする場合は、
プロを雇って自身の作戦に同行してもらう事もある。

なおゴルゴはレーザー兵器だけは危険視して積極的に存在を排除しようとしている。
レーザー兵器の開発を行う人物を排除するなど自らが抑止力となるのみならず、レーザー兵器の制作を抑止する団体に対して寄付を行うなど、積極的に開発を止めるための活動を見せている。
これはレーザー兵器については実用化されればゴルゴ自身が商売あがったりになってしまうため。
人を殺せないまでも網膜を傷つけ失明に至らしめるほどのレーザー銃で狙われたことがあったが、その時一瞬であったにも関わらず一時的に視力を失い、
その後回復するまで仕事に差し支えていることからも危惧する理由が伺える。
ただしゴルゴ自身も「FBI本部の書類庫に保管されている証拠書類を焼却し証拠隠滅してくれ」と言う依頼を遂行するために、対人ではないにしてもレーザー銃を使った事がある。


【依頼】

ゴルゴは自身を「スナイパー」であるとしているため、受ける依頼は「狙撃」のみである。
読み切りもあってよく勘違いされるが「暗殺者ではない」。仕事柄、結果としての暗殺依頼が来やすいだけである。
なので一見意図が分からない依頼でも「狙撃なら」受け付ける一方、「狙撃と関係のない仕事」を依頼しようとしてもゴルゴは断る。

ただし、「ターゲットの人物の殺害」という依頼を受けたとして、結果として取った手段がスナイピングとは全然関係のない手段だった事は多々ある。

また、物は言いようというか、「特定人物のボディーガード」を依頼すると断るが、
「特定人物を殺害しようと狙ってくる人物を見つけ出して抹殺」という形であれば受けてくれる事がある。

いずれの場合も例外として、後述にもあるように「大きな恩を受けた人物への恩返しとして依頼を受ける約束をしていた」場合の依頼は、
狙撃とは一切関係なくても、どんな内容でもゴルゴはできる限り引き受ける。


依頼を行う時も、彼のルールを守らないと制裁(狙撃による殺害がほとんど)を受けることになる。基本的なルールは以下の通り。
  • 「依頼の際は直接会い、自分の正体を包み隠さず話す」(組織からの依頼はエージェントで構わない)
  • 「依頼内容の意図、目的、狙いなどは全て正直に話す」
  • 「依頼内容を絶対に漏らさない」
  • 「依頼人の裏切りは如何なる理由だろうと許されない」
  • 「依頼人とは一度しか会わない(口封じされないため)」

ただ、ルールを破れば問答無用で制裁を行うわけではなく、破ったことに相応の理由や事情がある場合は柔軟に対応することもある。
例えばヒュームはいくつか破ったことがあるが、制裁はされていない。
まあ人生の最期までゴルゴに依頼した人だからね。

このルールの中で「依頼人とは一度しか会わない」というものは多くの人物が破っている。
しかし、別口の依頼のためなどのやむを得ない理由だったり、悪気がなかったりする場合が多い。
その場合はゴルゴも制裁までは行わず、ルールを破ったことを警告するに留めることがほとんどで、依頼人によほど差し迫った事情があれば咎めないことも。
中には依頼終了後に「どうしても聞きたい事があったのでやってきた。気に食わないなら殺してくれても構わない」とまで言い切った依頼人もおり、
ゴルゴも「そんな事のために命を懸けるのか…?」とツッコミつつもその覚悟を認めて依頼人の質問に答えている。

「依頼内容を絶対に漏らさない」も、場合によっては破る形になっても黙認する事がある。
具体的には「ターゲットにできる限りの恐怖を与えてから殺したい」という依頼の時、
恐怖を与える手段としてターゲットに「ゴルゴ13に狙われている」事を教える等。
つまりは依頼内容を教える事が依頼の内容に含まれている場合。

また、依頼に際してトラブル等があって中止になった場合などはゴルゴの側から依頼人にもう一度会いに行くこともある。
あくまで「証拠隠滅の為に依頼された任務内容終了後、依頼人とは無関係になる」ためのルールといったところであり、
一部のエピソードで再度依頼を行った依頼人が過去に依頼を行った内容に触れた際に「その事についてはそれ以上触れるな」と釘を刺している描写もちゃんとある。

このゴルゴのルールは、特に政府高官などは会う前から把握しているケースが多いが、
ゴルゴにあまり詳しくない立場の依頼者の場合、依頼内容を話す前にゴルゴからルールの内容を告げて破らないように警告することもある。

依頼のためのコンタクト方法は様々で、有名なのは、
「終身刑囚マーカス・モンゴメリーに手紙を送り、彼がラジオに賛美歌13番をリクエスト。
それを聞いたゴルゴがG13型トラクター売りたしという広告を新聞に載せ、連絡先を教える」というもの。
他にも世界中にゴルゴへの連絡を行う要員がおり、多くは彼の正体を知らないまま報酬を受け取り仕事をしている。
もっとも、緊急時には他の手段で直接連絡することもあり、
例えば前述のG13型トラクターの広告をこちらから載せる、
ゴルゴがいそうなところをしらみつぶしに探す(大抵の場合探されていることを察知したゴルゴが探し出される前に「俺に何の用だ」と向こうからコンタクトを取ってくる)、
潜水艦で目の前に現れてお願いして連れて行くなどの方法を取った依頼者がいる。
CIAに至っては人工衛星を爆破して13個の破片を作り、流星として観測させるという豪快かつ資金を惜しまないコンタクト手段をとったことが。
このときはある企業の陰謀でゴルゴへのコンタクトが妨害されていたとはいえ、もっと他になんか無かったのか…。
ちなみに、日本に住んでいる場合は以下のようなコンタクトをとる方法がある。
東京の神保町へ行き、「杉本書店」という古本屋を探す。
店長にラテン語で書かれた聖書の場所を聞き、その聖書を店長のところに持っていって「ヨハネ黙示録の13ページ目が欠けている」と言い、ページの取り寄せを依頼するとゴルゴとコンタクトが取れるというもの。
近年はEメールで直接会いたいと連絡を受けたことがある。
無論、これらはあくまでゴルゴに「会いたい」と意思表示する方法であり、依頼そのものを対面して行わなければいけないのは変わらない。

いざゴルゴに面会する時は、基本的にはゴルゴが場所を指定する。
これは、悪意のある依頼人に待ち合わせ場所に罠を仕掛けられる等の危険を回避するための用心の一環であると同時に、
指定した場所に待ち合わせ時間よりも早く訪れておくことで、後からやってくる依頼人を観察したいというゴルゴの思惑によるもの。
ただし、依頼人が体が不自由な重病人である等のやむを得ない事情がある時は、ゴルゴの方から出向く事もある。

また注意事項として、依頼云々に関係なく「不用意に後ろに立たない」ようにしなければいけない。
無意識かつ反射的に殴り飛ばされる上に、ゴルゴ自身も加減が利かないので訓練を受けた人間や殴られる事に対して心構えをした人間で無ければ首をへし折られる。
ただしそれが災いして、警察に拘束されたことも幾度か、中にはわざと受けて逮捕の理由にする者も。
……そもそもこの習性、作中では役に立った事よりも裏目に出た事の方が遥かに多く、ゴルゴの弱点と言っていい。
記念すべき第一話である『ビッグ・セイフ作戦』はこの習性が原因でトラブルになるというエピソードである。
一応、意識すれば殴らないようにする事も出来る。
例えば、作中では狙撃のために『和弓』を使う必要が生じたとき、ゴルゴはその道のプロに指南を受けたが、
指南のためにどうしてもゴルゴの背後について手を取る必要があったため、意識してこの癖を抑え、指南者を背後に立たせた。

他にも「ゴルゴの面前でバッグ等から物を取り出す場合、ゴルゴによく見えるようにゆっくりと取り出す」というものがある。
これはもちろん、ゴルゴを殺害し得る危険物をいきなり取り出されて対処が遅れるのを避けるため。
ターゲットに関する資料など、依頼人がゴルゴの目の前でバッグから物を取り出す事自体はしょっちゅうあるが、
毎回「待て!ゆっくりと取り出すんだ…」などと警告している。
不意に物が取り出されようとしている時、ゴルゴは上記の警告をしつつ銃を抜く構えを見せているため、
もしこれを聞かずにポンポン物を取り出すような事があれば、射殺される可能性が高い。
バッグの留め具を外す音も、銃の引き金を引く音と似ているという理由で警戒してすぐ身構えている。


依頼の停止・破棄ができるのは依頼者本人だけであり、親族の頼みだろうと米大統領の命令だろうと通用しない。
更に、依頼人が死亡してもゴルゴの依頼はターゲットが生存している限り継続される。この時点で依頼の破棄は不可能。
この事を知らなかった依頼人もおり、ゴルゴを消すことで依頼を停止させようとした結果、その依頼人は自身だけでなく息子や部下を失うという最悪の結末を迎えた。
一方、依頼人がちゃんと「自分の最終判断で狙撃の行動の判断をして欲しい」と依頼していて中止の判断が下された場合、それを素直に聞き入れる描写も存在しており、
「一度依頼した仕事に関するキャンセルなどは一切受け入れない」という訳ではない。

依頼内容について決して嘘をつかず、正直に話すというルールは、ゴルゴに直接的・間接的に不利益が生じない嘘ならば良いというわけではなく、
依頼者の真意や背景に至るまで洗いざらい話さなければならず、後に依頼人の嘘が判明すればゴルゴは容赦ない制裁を加える。
メタ的にはこのルールは悪人の依頼人を制裁するための設定としてよく使われており、
後ろ暗い理由での依頼なのでついでっちあげの筋書きで依頼してしまう→後でバレてズキュゥーンという具合。
また、嘘をつかなくても重要な依頼理由を故意に隠して依頼することもルール違反と見なされ制裁の対象となる。
ただし、それ等に抵触しない「正当な依頼内容」であればゴルゴの方も相応の融通を利かせる。
例えば「ワザと狙撃を失敗しそれを世界に公表する事で身を隠している本来のターゲットを釣り出して欲しい」といった後々のゴルゴの信用に関わる様な内容でも引き受けてくれる。
また虚偽の内容でないと判断すれば相当ブッ飛んだ内容でもキチンと聞き入れる。
例えば「自分をイエス・キリストと思い込んで、その処刑を行った処刑人としてゴルゴに復讐しようとするコンピュータープログラムが狙ってる」という内容を聞いた時には、
ゴルゴは驚きこそしたものの、相手の真剣さと自分に行われた内容から真実と判断した際は正しい情報として認め殺さなかった(ただし、無茶な要求と引き換えさせたが)。

ゴルゴは善悪やイデオロギーで依頼を選ぶことはない。
そのためルールを守って正直に依頼理由を話し、依頼内容に相応しい報酬を支払いさえすれば、
マフィア幹部からの他の幹部が出世の邪魔だから消して欲しいとか、人間の鑑の様な立派な警官がかつて(ささいな判断ミスで)自分を助けてくれなかったから殺して欲しいとかいうような依頼であっても受ける。
更にゴルゴは基本的にフリーランスの立場を維持し、中立的に行動するのが信条でもある為、
「自分の依頼を優先的に受けて欲しい」「自分達の配下・手下となれ」という内容を依頼を通したりして伝えた場合も強く拒否し場合によっては報復行動に入る。

また、依頼人の嘘や裏切りは許さないが、それと依頼の遂行は別問題。
依頼の遂行を取りやめて依頼人の不利益になる行動に出る事もあるが、
依頼の遂行を完了してから依頼人を始末したり、依頼人を始末した後も依頼の遂行を続けた事もある。

依頼人の事情や背景を知った上での仕事をするが、あくまでも依頼されたことを忠実に実行するだけで、あまり気を利かせる場面はない(皆無ではないが)。

例を挙げると「新興宗教の教祖を狙撃してくれ」という依頼では殺されることを予期した教祖が事前に自身が死んだ瞬間に起爆するように設定した爆薬を仕込んでいた。
その結果、教祖は銃殺された遺体を晒すことなく、信徒の目にはあたかも消滅したかのように見える形で死んだため、教祖の神格化につながってしまった。
(依頼人は文句を言っていたがゴルゴは「俺が依頼通りの仕事をした以上、この結果はお前の責任だ」と全く相手にしなかった。ただし、最初からそういった事態を避ける依頼をしていれば対処していたと思われる。)

基本的には依頼者に提示された期間内に依頼を達成するゴルゴだが、依頼を延期する事がごく稀にある。
例えば、ターゲットが妊娠している事を知り、出産するまでに執行猶予を設けるなど。
この時は理由を告げずに延期したため、当初は依頼人から不満を持たれたものの、真相を知った依頼人(生まれた子の父方の祖父に当たる)は涙を浮かべて感謝していた。
またある医師がターゲットの時は、事故に巻き込まれて単身で救命活動をしている間はいつでも殺せる状況にも関わらず静観し、救急車が到着してから殺害した。

また、依頼の重複が発生した場合、後から来た方の依頼は受けずに断る。これは前の依頼人との契約を優先するという、ゴルゴなりの信条。
ただし「重複している事実」そのものについては大抵答えない、場合によってはそれとなく「あんたの願いは叶うだろう…」と含みを持たせた返答をする程度。
これは依頼金の二重取り防止だけでなく、大抵の場合先約の依頼者と後続の依頼者の依頼の意図が別であるケースが多いことから、
依頼人毎のプライバシー尊重やトラブル回避の意図があっての事だろう。
あくまで「始末する標的が重複」してしまう場合の話のようであり、あるストーリーでは別々の依頼者から偶然にも標的が一箇所に重なってしまうケースが発生したものの、
それぞれ別口の依頼であると見做して双方から金を受け取り、結果的に一発の弾丸で終わらせた事もある。*3

また、事故で標的が死亡するなど、自分が関与しない形で依頼が達成されてしまった場合は、必要経費などを差っ引いた残金を依頼人に返還する。
ゴルゴのこれらの誠実な対応は「ギャラは二重取りしない、真のプロだ」などと賞賛されている。

なお、ゴルゴへの依頼はなんと1秒に1件(1日だと8万6000件)舞い込んでいる。
その内3分の2がやり方が拙くてゴルゴまで届かず、届いた内の9割は依頼人調査の上で撥ねられ、
さらに依頼人と会った際の対応で撥ねられて、残りの依頼で年間100件以上の暗殺事件に関わっているらしい。
この計算だと週に2件依頼をこなしている事になるが、作中のゴルゴの行動を見ると長期間の依頼も度々引き受けており、
時間をかけて準備を整える事も多い*4ので流石にそんなハイペースではないと思われる。*5
実際、この話が出てきた際は調査した人物達に「ゴルゴは休暇なんて取ってない」と結論付けられており、後述の休養と矛盾するので眉唾ものと見ていいだろう。

ちなみに依頼の大半が狙撃による暗殺だが、あくまで得意分野というだけでその他様々な依頼を受けている。
狙撃以外では厳重な警備の施設に潜入してターゲットを始末する、依頼者では対処できない勢力そのものを壊滅する、など。
殺人以外ではアイスホッケーの試合を妨害する、敵対企業の試作品の破壊、宝石楽器を狙撃し、ライバルに人前で恥をかかせて欲しいなどもある。

また、ボディガードの依頼は受けないというルールもある(ゴルゴの仕事方法などを知られてしまうため)。
これを逆手に取り「ガード対象の命を狙う者の殺害を依頼、件が済んだら共に行動する自分自身を殺害する」という、
ゴルゴのルールに反しないようにボディガードを依頼、受諾された依頼者もいた。
身分を偽って集団行動中に銃撃戦に巻き込まれるなど期せずして似た状態になってしまったこともあるが、口封じはされなかった。

また前述のようにルールを破った者や裏切った者に対しては制裁されるが、協力者や一般市民であれ以下のような行動を故意に行った者も制裁を受ける。
故意か不明の場合は一度警告が行われ、それを守らなかった場合に制裁される。守った場合には何もしない。
主な物は以下であるが、基本的にスナイパーとしての仕事や、ゴルゴ自身の生命に関することである。

  • 「圧力やハッキングなどで仕事の受注等を妨害する」
  • 「血液検査などで素性について探る」
  • 「レーザー兵器を制作・またはそれに協力する」
  • 「自身を被写体にする(特に狙撃・殺人に関するもの)」
  • 「記事にするなどして自身の存在を世間に公表する」
  • 「整形などで自身の偽者を作る」
  • 「その他ゴルゴ13に対し銃を向ける、罠にかける等の敵対行動を取る」…等。

依頼人が破っていた場合もあるが、この場合は実害が出ていなければ警告で済ませることもある。
例えばゴルゴが潜り込みやすいようにと整形を施した偽者を用意しその場にいて不自然でない身分まで上り詰めさせたこともあったが、偽者を即座に射殺した上に、次にやったら整形を施した人間も殺すと強い警告を発している。


【金銭面】

報酬は平均で20万ドルだが、額は特に決まってはいない(テレビアニメ版は300万ドルが相場となっている)ようで、
例え20万ドル以上の価値がありそうにないモノであっても、それを報酬として差し出す依頼人の思いを汲み取って依頼を受けたりすることもある。
また、報酬額に関しては依頼者の方から先に言及するパターンがほとんどだが、稀にゴルゴが自分から切り出し、ふっかけることもある。
依頼に関する必要経費が報酬額を上回った場合、費用は全てゴルゴが自己負担するが、
何らかの形で依頼者が負担する場合は協力を求めるという形で費用を渡さないこともある。
ちなみに、依頼を受けた時点でターゲットが既に故人となっていた等、ゴルゴ自身が関わらないところで依頼が達成されていた場合は、
必要経費を差っ引いた残りの報酬額を、ゴルゴ以外の者がターゲットを先に殺害していた場合は報酬全額をそれぞれ返却し、
その時点で依頼人が死亡していた場合は、依頼人の遺族に返却する。

報酬はスイス銀行に振り込むか、あるいは現金を渡すかが原則となっている。
しかし例外として、宝石や権利書等の物品、犯罪経歴の除去、銀行口座の預金の譲渡や依頼者の命も認めている。
特に、依頼者が自身の命を報酬とした場合は、それ以外の報酬が少額でも引き受けるケースが多い。
とはいえ「ガリンペイロ」とかゴルゴは間違いなく大赤字である。
恐らく赤字分は「受けた依頼は確実に遂行する」という信頼を守るための必要経費と割り切っているのであろう。

報酬は全額前払いが基本で、分割や後払いは認めていない。
しかし信用のおける依頼者だった場合は、例外として認めている。
例えばMI6の部長とか、元MI6の部長とか、あとヒューム卿とか。
ただ、保険金なら後金でも可のようである。


【服装】

服装はビジネススーツが基本だが、TPOに合わせて民族衣装を着たり、その職業に合わせた変装を行うこともある。
普段は無口だが潜入・偽装中にはその場その場で饒舌に振る舞うことも多々。
あるエピソードでは篭城する標的を追いつめるためにピザ屋のバイトに扮してウイルス入りピザを宅配した事まである。
(施設の職員が感染症で次々と倒れたため、ウイルスの拡散を防ぐために施設が緊急隔離された)
うだつのあがらない日系フィリピン人怪鳥音を叫ぶ中国人格闘家なども自然に演じる。
依頼者の協力次第では正規軍の軍人・要人に扮して任務を行う事も。

知識量も豊富で、カメラマンに扮した時には取材対象の趣味(ドール)について愛好家でなければわからないマニアックな知識を披露するなど、
その道の人間であれば当然知っておくべき知識などは当たり前のように網羅している。

しかし劇中では特に言われないが意外にも自前の変装が恐ろしく下手!で、大体ただ者ではないと見破られて正体が露見している。
特に技術者や研究者への変装がバレバレで即座に拘束される始末。そりゃ筋肉ムキムキでヤバい目つきが一瞬もブレない白衣の研究者なんて目立たないわけがない。
近年は反省のためかプロの特殊メイクを施して潜入したりもしているが、どっちにしてもアクシデントが発生してすぐバレることが多い。

また奥地への潜入の際には生物学者や民族学者などを名乗る事が多く、その手の知識についてもスラスラと答えられるほど知識が豊富で、知識面で怪しまれることは少ない。
だが学者の割に体格が立派過ぎたり、護身のため程度に持っているにしては妙に銃の扱いに慣れているなどの理由からやっぱり怪しまれる。
そして、変装時で握手を求められる場面になっても絶対に応じないため、やはり違和感を抱かれる。
こっちの殺し屋とはまったく対極に位置する。
変装が完璧だった上に体格が良くても違和感のない職業を名乗ったことで最後までバレなかったレアケースもある(『顔のない死神』)。

そしてもう一つ滅多に出てこない弱点(?)としてジョークのセンスが壊滅的という点がある。
中でも前述のうだつのあがらない日系フィリピン人に変装したエピソードでは、ゲリラ相手に叩いた軽口があまりにも酷過ぎてバレてないのに殺されそうになった

ちなみに下着はブリーフ派。
初登場時にブリーフ一枚だったのは有名な話である。
「THEゴルゴ学」では「ゴルゴでも防御できない睾丸を守るため」という考察がある。
実際に攻撃を受けたことはないが、拷問を耐え忍んでいる最中に「電気椅子、睾丸割り、背骨折り…」と更なる拷問の内容を聞いただけで目を見開くほど動揺しているので、やはり睾丸だけは守れない可能性がある。
なおこの拷問は上述の「白人を抱きたい」を言いながら婦人警官を襲って収監された後、ターゲットとなる監獄所長の趣味でされている


【性関係】

仕事の前に娼婦を呼んでギシアンすることが多い。
百戦錬磨の娼婦から不感症の女、レズビアン、果てはニンフォマニアの女までも虜にしてしまう。
また作中で描写された範囲では彼がイッたのは一度だけ、しかも少女の口の中で。
描写された範囲で断ったのは、彼の子供とされる人物が2人存在するため(うち1人はほぼ確定と言っていい)。

基本的に1人の女とは1回しかしない。曰く「二度三度と味わえる女はいない」。
稀に同じ相手と何度もするが、大抵相手が不幸な目に遭っている。
というかゴルゴの依頼関係者の女性は大抵寝た後に死ぬ。
最後まで生き残る例外もいるが、基本死ぬ。

とんでもない「ロッド(おチ○ポ)」の持ち主でも有り、生娘ですら「不安無く優しくイカせてあげる」ほどのテクニシャン。
相手となった美女や美少女(男の娘含む)達は「めくるめく至高の快楽」に酔いしれたに違いない。
「すてき!! ああ…… 雨のサントロペ!! 恋のサントロペ!!」

括約筋の動きから人種を当てたり、性病持ちである事を見抜いたりできる。
因みに括約筋の方は警察に撃たれて重傷を負い、取り調べを受ける前に服毒自殺した。
余談だが、任務遂行の為にエスキモーの娘(ターゲットの婚約者)を誘拐してレイプしたこともある(未遂の可能性もあるが)。

ゴルゴの抱いた女性に日本人と思われる女性は登場していなかったが…。

500話でついに日本人も抱かれました!


【愛銃】

彼を語る上で外せないのは、やはりM16アーマライト
ゴルゴがこれを選んだ理由は、曰く「自分一人の軍隊」だから。
サイズが自分に合い、かつ狙撃銃とアサルトライフルの両面で高い性能を持っている為(これは死に際の老人の解釈なので、本当かどうかはわからない)。
また、「アーマライトは精密射撃には不向き」と断じたスナイパーがゴルゴ&M16に返り討ちにされた際には、「狙撃では高性能な銃も、予測のつかない接近戦ではアーマライトの餌食だ」と述べている。
バレル部分を一流の職人が極限まで精度を追求した代物である為、ゴルゴの腕もあって射程は通常のアーマライトよりも長い。
とは言え、本当の狙撃銃と同様に扱うには無理があるので超長距離の精密な狙撃が要求される依頼はボルトアクション式を使うし、
必要に応じて特殊な銃をデイブに作ってもらう事も多い。(デイブは人使いが荒いゴルゴに愚痴をこぼす事もあるが、長年の関係故の信頼関係故か、許されている)
なお、ゴルゴがアーマライトを愛用しているせいでゴルゴ世界ではアーマライトが大人気らしい。
上記「一人の軍隊だから」もそのことに疑問を持ったAK-47の製作者が命と引き換えに聞き出したもの。
(つまりゴルゴ世界のミハイル・カラシニコフ(に相当する人物)はゴルゴに殺害されている)

ちなみに、M16を使っているメタな方の理由は、作者が銃に詳しい知人に、
「何か最新式の銃で性能の高いのを教えてくれ」
「最新式ならM16かな」
といったやり取りから。この知人は狙撃用の銃とは知らされていなかったので、狙撃用と教えてくれれば違う銃を紹介した、とのこと。

しかしゴルゴのトレードマークともなったので、今もそのまま。

一応M16は銃身がフリーフロー構造なので、きっちり整備すればかなりの精度を持つはずである(現にアメリカ陸軍は、選抜射手*6用として、M16のカスタム品を使っている。)。
ただ、アタッシュケースに分解して収納しているのに、組み立てただけで毎回同じ精度になるというのは驚異の構造。
ちなみに連載の途中で無印からA2に変わっていたり、なんどか壊したりもしてる。
しかしA2と言われたけどフルオート射撃も出来るので、トリガー周りのみ無印に入れ替えている模様。
なので実質A3仕様。

護身用としてよく携帯している拳銃はS&Wのスナブノーズのリボルバー、M36。
ショルダーホルスターから抜く早さは0.17秒で、連射速度は0.04秒に一発。オートマチック式の銃だと、確実にジャムる*7か遠からず壊れる。
路上を転がりながら敵の眉間を正確に射抜くのが常套手段。
作中でよくリボルバーにサプレッサーを付けている描写があるが、リボルバーの構造上実際は無意味。
たまにリボルバーで装弾数以上の敵を一度に射殺することがある。


【仕事のスタイル】

基本的に偶然の目撃者を除けば、ターゲットと依頼遂行を邪魔する協力者以外の無関係者を巻き込んで殺す方法(例えば爆弾テロとか)は取らない。
ただしターゲットが軍基地に隠れたため基地ごと爆破した例もあり、基本的に協力者の部下ぐらいなら事実上の無関係でも巻き添えにすることはある。
また原則時計などの身元が割れる証拠品が警察などに偶発押収された場合でも「仕事上通常行う捜査」までは許している場合が多い。
そこから先の「個人の特定」に繋がるレベルになると証拠品の隠滅や捜査を行っている人間の暗殺にためらいは無い(一部警告による隠滅強要をする事は有る)が。
更に前述の延期の様にターゲットを殺害すると無関係な人も死んでしまう場合は、その人の安全が確保されるまで遅らせたりもしている。その後にきっかりターゲットを殺害するが。
偶然巻き込んでしまった無関係者には律義に謝罪と弁済をする。
金銭的な場合は大抵相手にとって過分な額を払い、金銭で代替できないものは代物弁済を行う。
例として、敵に追われた際にある牧場のを無断で拝借して死なせた時には、その牧場の経営状況を調べあげ、同名の馬を贈った上で借金を肩代わりしており、
依頼遂行のために無関係な飛行機をハイジャックした時は、要求した身代金と同額の金額が入ったアタッシュケースを相手側に渡し、最低限の損害で済むように配慮していた。

しかし、あまり作品を読んだことがない人に誤解されがちなことだが、彼は「ターゲット以外を巻き込まない」というポリシーを持っているわけではない。
特にターゲットがギャングのボス等であった場合は、取り巻きごと皆殺しにするのはよくある事である。
もちろんただの一般人に大規模な二次被害が出るようなやり方は絶対にしないが。
時限爆弾持たされたと判断した際には脂汗ダラダラ流すほど動揺し投げ捨てようとしたが、その先に無関係の一般人が大勢いたので思い留まったなんて事も。

金銭以外にも困った時に無条件で助ける事で恩を返す場合もある。
このケースでのみ、狙撃以外の依頼だろうが恩人本人でなかろうが了承する。代表的なのは「パッチワークの蜜蜂たち」と「冥王の密約」
利き腕の負傷を治してくれた名医の恩人を暗殺せねばならなくなった「天使と悪魔の腕」では、敢えて治してもらった利き腕ではない方で狙撃した後わざとその証拠を残し、
彼が治したせいでゴルゴの暗殺を許したと後悔しないように配慮するなど、彼なりの義理を通したこともあった。

ある時には自分にそっくりなセールスマンが暗殺依頼を受けてしまい(「間違えられた男」)、依頼人が依頼した相手の正体に気付く前にターゲットを処理した。
(ただしこのセールスマンを依頼達成に利用したという疑いもある。余計な殺しはしないが容赦もしないのである)
依頼に利用した人物があらぬ疑いを掛けられた時には、自分の犯行だと印象付けるために助け舟を出したこともある。

このように案外人間的な面もあり、日頃からマシーンに例えられるほどの精神力を持っていても、マシーンそのものではない。
娘がゴルゴに敵対してしまったある依頼者が、自らの命をかけてまで謝罪した際には警告と犯罪の証拠の抹消のみで許したこともある。
…もちろん、この様な鬼の目にも涙的なささやかな仁義さえも弱点と取り、そこを突いて彼の抹殺を目論んだ敵や裏切り者といったロクデナシどもは、例外無く額に穴が開いているのだが。


【休暇】

目的等は一切不明で冷静沈着に淡々と仕事をこなす彼だが、それでも休みたい日は普通の人間のようにある。

休暇の際には「銃を放り捨てて屋上で日光浴する」「海のど真ん中でクルーザーに乗り葉巻を堪能する」
軍隊の襲撃にも耐える設備の整った別荘でのんびり過ごす」「アルプス山脈のホテルで優雅に過ごす」など、
資金を惜しまずにリフレッシュをしている模様。しかも別荘に行った時は顔には出さなかったが無茶苦茶浮かれていた。*8
他にも「信頼の置ける医師数名の手で人間ドックを行う」「自然の中で鍛錬に励む」など、体が資本のプロらしい休暇の過ごし方も。
…まあ、大体の場合「たまたま昔抱いた女(元娼婦で現市長の妻)と再会し、雇ったマフィアに襲われて返り討ちにして休暇終了」
「クルーザーの目の前に依頼の潜水艦が現れて休暇終了」「別荘に核物質を持った工作員が逃げ込んできて軍隊とドンパチ始めて休暇終了
「ホテルに着いてソファーで新聞を広げたらG13型トラクターの広告が載ってて休暇終了」と荒事に巻き込まれるのだが。
平和に休暇過ごすだけだと漫画にならないしね!

なんで休暇中に荒事に巻き込まれるかというとメタ的な理由抜きにして、偶に本当にただの骨休めの休暇中であっても、自分が裏世界で有名すぎることが原因。
たまたまそこに居合わせた命を狙われる覚えがある人物に「自分を狙いに来た」と誤解されて命を狙われたりして一向に気が休まらない。
というか入国しただけでCIAやMI6、KGBのスパイがすっ飛んできて尾行する事なんて日常的な光景である。
しかし本当にただの偶然で休暇中に事件に巻き込まれた事もあるので、単純に巻き込まれ体質なだけなのかもしれない。


【ゴルゴの好敵手(一部)】

○ビリー
拳銃を懐から抜き構えるまでの時間をゴルゴが「俺と同等か……」と評価している。
(登場作品「プリティウーマン」)

○AX-3(コードネーム)
「銃の腕は互角だった」と死ぬ間際に言っている。
(登場作品「落日の死影」)

○ジョン・スミス(恐らく偽名*9)
某憂鬱の主人公ではない。
見越し射撃が得意なスナイパー。
遠距離戦では互角であり、それに敬意を表したのか、死に際にゴルゴが名前を尋ねている。
因みにこの2人を使って金を稼いだ男は口でしてもらってる最中にイッた(絶頂的な意味と絶命的な意味で)。
(登場作品「未来予測射撃」)

スパルタカス
ゴルゴもプロと認めるプロ。
決闘後の死に際に「素晴らしい動きだった」と評価している。
ゴルゴがリボルバーの弾丸を空にしても即死させられなかった男。
(登場作品「鬼畜の宴」)


【戦国大戦】

『戦国大戦 -1615 大坂燃ゆ、世は夢の如く-』に、東郷繋がりで他勢力「東郷重信」の戦国数奇(俗に言うURカード)として参戦。
しっかりと髷を結って火縄銃を持っている。ググってもすぐには出てこない人物のため、フレーバーテキストはネタ満載のやりたい放題。
まぁ原作でも火縄銃を使った依頼があったしね。

コスト3 武力10 統3 特技:忍、狙撃
CV:若本規夫

武力、統率合計「13」である。
統率こそ低いものの、その低さを補っているのが戦略しだいでは鉄砲隊では相性の悪い騎馬隊にすら勝ってしまう計略「落日の死影」だろう。
この計略は士気6とコスパは高く、効果中は弾丸が一発になるものの、武力が3上がり(この時ゴル…東郷の武力は「13」になる)
さらに射撃リーチが伸びる上にダメージも増加し、狙撃状態で撃てばニンジャスレイヤーだろうがアカギだろうがキン肉マンだろうが前田慶次だろうが一撃で葬りかねない程火力が上がる。
因みにその射撃が当たると敵位置におなじみの頭蓋骨を撃ち抜いたエフェクトが現れる。
さらに計略使用時のカットインには画面中央にデカデカと「13」のロゴ鉄砲を撃つたびに「ギルティ…」撤退時の台詞は「ミスファイア!?」
他にも「最初に掴んだチャンスを逃さないのがプロの鉄則だ」「俺の目にはターゲットしか映っていない」など、戦国時代にもかかわらず英語を多用する。

色んな意味で凝り過ぎである。






ゴルゴ13「要件を聞こうか……」

wiki籠り「ターゲットはこの写真の人物だ。管理コンピューターの"メイデン"システムを悪用してまで追記修正を乱発している……。
この"荒らし"を、狙撃して欲しい!
このままでは削除依頼の件数は増すばかりで、憩いの場となっている集いの為にならんのだ! うっ!?」

チャッ

ゴルゴ「ゆっくりと出せ……」

wiki籠り「す、すまない……」

「キャッシュで20万ドル用意した。足りなければ言い値で追加費用を出す。頼む、君だけが頼りなんだ! ゴルゴ13!!」


ゴルゴ「……わかった。やってみよう……」

wiki籠り「おおっ!!」






























スレ友「しかし上手い事考えますな、冥殿さん!」

冥殿「まあな、フフフ……。アニヲタwiki全消しの前には荒らしもゴルゴ13も塵と同じよ」

(荒らしを排除して世界最強のスナイパーも倒せた! 依頼を遂行してくれた彼には申し訳ないが……これで俺の経歴にも、箔が付くってもんだ。ククク……)

……RuRu……RuRu……

ガチャ

冥殿「もしもし……? 誰だ? 何の用だ?」

『おれのルールは……わかっているはずだな……』

冥殿「そっ、その声は!? 馬鹿な! 生きているはずは……!」

『……そしておれは、決して裏切りを許さない……!』



ズキュゥーン!!



アニヲタの集いは、開設からわずか4年ほどで急速に人口が増加した。それに伴いルールは形骸化し、wiki籠り同士や荒らしの対立は激化の一途を辿り始めた。
そして冥殿の全消しによって、wiki民は現在、混沌の中にある……。


END

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