AK-47

登録日:2009/08/02 Sun 23:15:38
更新日:2025/07/15 Tue 21:10:10
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人類史上最も多く生産され、
最も多くの人命を奪った銃



概要


ロシア人のミハイル・カラシニコフによって1947年に開発されたアサルトライフル
開発者の名にちなんだ「カラシニコフ」の愛称でも有名。
開発から70年以上経った現在でも派生・改良型含め現役の銃であり、フィクションの世界でも有名な銃である。

地球上のあらゆる戦場で使用され、軍隊のみならずテロリスト等や海賊などにも頻繁に利用されている。

反面、紛争を経て独立を勝ち取った国では建国の象徴であり、ジンバブエの国章やモザンビークの国旗にも描かれている。
国旗に書かれた数少ない武器でもある。

コルト M16FN FALH&K G3と並ぶ「世界4大アサルトライフル」の一角、というよりその筆頭というべき存在感を誇り、単に「銃火器」というカテゴリーで見てもトップクラスの知名度を誇る。



性能(1952年)

  • 全長:870 mm
  • 弾倉なし重量:3.9 kg
  • 銃身長:415mm
  • ライフリング:4条右回り
  • 仕様弾薬:7.62x39mm
  • 装弾数:30+1
  • 作動方式:ガス圧作動 ロングストロークガスピストン ターンロックボルト
  • 発射速度:600発/分
  • 発射初速:730m/s



略歴

設計は第二次大戦時、上述のミハイル(当時軍曹で戦車操縦手)が戦場で見たMP40等のドイツの短機関銃に衝撃を受け、負傷し入院中にトカレフ弾を使った短機関銃を考えたのがきっかけ。
ちなみにそのカラシニコフ短機関銃の案は没になったが、試作銃は現在も博物館に保管されている。

AK-47のAKもアブトマット・カラシニコバということでカラシニコフが作った自動小銃という意味合いである。
AK-47の制式名称は7.62mmカラシニコフ自動小銃木製銃床型(7.62mm avtomat Kalashnikova s derevyannym prikladom)。

コンセプト等はStg44MP40などのドイツ製小銃の影響が強いが、メカニズムとしてはむしろアメリカのM1ガーランドに近い。
ソ連は1946年にはSKSカービンという半自動小銃を軍に採用していたが、直後に本銃を採用。その後東側諸国でも供与やライセンス生産がなされるようになる。

生産技術などの面で工夫を重ねた1~3型があり、その後大幅な改良を経て現在の派生型につながるAKMへ更新(これ以後マズルなどを除いて機構への大きな変更はほぼない)。
西側がより軽量低反動高初速の5.56mmNATO弾採用したことに対抗して、5.45mmx39弾を採用したAK-74が開発される。
詳細は下記参照。

輸送面や前線での取り回しはAK-74の方が合理的ではあるものの、一度定着したものは簡単になくなる筈もなく今でも7.62mmのAK(AKM、AK-103、AK-104その他)を運用している地域が存在する。


長所

『頑強』

ソ連が想定する戦場はアフガンの砂漠やアラスカの極寒地等の環境負荷の高い地域であった。
そのため基本的に過酷な状況でも(水につけても、凍っても、砂を噛んでも)作動不良が起きにくい、驚異の頑強さが売り。

  • ガスレギュレーターによる調整をせずすべてのガス圧を利用できるようにし、確実にボルトを後退させる。そして重いボルトが多少歪んだ弾薬(地面にばらまき踏み付けた弾薬)すらきっちり叩き込み作動させる。
  • 留めるための部品が不要なボルトに、括り付けのコッキングハンドルハンドル/ガスピストンなど部品数の削減を徹底(部品点数の増加は整備の手間や構造的弱点につながる為)。
 副次的に、動作不良発生時に直接ボルトハンドルを蹴って強制排莢/強制閉鎖を行うことができる。
  • 部品間に余裕をもたせる等の工夫をもって設計。異物が入り込んでも抜けやすくし、公差を大きくとることができることから量産時のハードルが下がる。
  • 極寒地でも正確に作動可能なセレクター。
 ただしチャージングハンドルを動かすための切り欠きを埋めるダストカバーを兼ねているため、射撃可能な状態(切り欠きが開いている)で完全な泥に漬けてしまうと機関部まで入り込んでしまう。その状態だと流石に動作不良は起きる。

ちなみに、トライアルでライバルだった銃は、当時のソ連における小火器の権威であったトカレフの影響もあり、「ゴミが入らないようにギチギチのパーツ組み」をしていたため、冷えて金属が収縮し、ボルトが機関部内で詰まって落選した。

『安価』

上記のように極力工作精度を要求しない設計となっており、安価に生産できる。
当時ソ連は本土での戦闘を経てかなりの被害を被った後からの復興の段階にあり、今後予想される冷戦へ向けて要求される技術水準を下げてでも大量生産を行う必要があった。
AK-47配備開始後もプレス加工(技術が未成熟だったため削り出しよりコストが高かった)→削り出し→機構改良→プレス加工(成熟しコストを下げられるようになった)と設備や加工技術に振り回されつつもより効率的な生産方法を模索していった。
結果として、ロシアの純正品はおろか、各地のライセンス生産品、果ては町工場にて手作業の内職で作られた密造銃など、品質を別にすれば世界中至るところで作られ続ける程にまで達した。
日本では某教団もAK-74をフルコピーしたが、材料工学、金属加工等の知見がなくフルオート射撃などの十分な性能を得ることはできなかった。*1
まあそれでよかったのだが、あんな連中が簡単に作って軍隊並みの武装を実現していたら日本や世界はどうなっていたことか
ただし、勘違いされがちだがAK=安価のイメージを作り上げたのは各国のクローンである56式やWASR-10等であり、純ロシア製のAKは高級品といえる出来である。

『すぐに使える』

基本、自動小銃とは精密な工業製品であり、メンテナンスが不可欠なため定期的な整備と適切に扱う訓練が必要となる。
だがAKであれば「敵に銃口を向けて引き金を引けと教えるだけですべて事足りる」と言われるほどである。
先述のタフさから多少点検せずとも動作し、整備自体も楽であった。訓練に要する期間の短さは銃のみならず「兵」の数を揃えることを可能にする。


短所

『重い反動』

7.62mmx39弾は5.56mm弾等の小口径高速弾よりもエネルギーがあり、反動が激しく射手の疲労を招き易い。
ただし5.45mmx39弾仕様やAK-74以降の派生型はマズルにつける比較的大型のコンペンセイター(砲口制退器。銃口から出た発射ガスを吹き付けて反動を低減する)によりかなり反動がマイルド。
余談だが、中国の小口径高速弾である5.8mmx42弾は7.62mmx39弾と同等のエネルギーを持つことを条件に制作された。技術者はかなり苦労したというが、その分同カテゴリではかなり強い弾に仕上がっている。

『低い集弾性』

工作精度や構造上アイアンサイトの精密さで劣る為、AK-74や最新のAK-12でも3.5MOA(100ヤードで直径8.75cmに集弾)程度。
あくまで兵士が使う銃としては及第点といった値だが、同じ機構を使用したツァスタバのDMRも精度としては同程度。SVDが曲がりなりにも1MOAを達成していることを鑑みるに狙撃には全く適さないといえる。

『拡張性が比較的低い』

アフターマーケットが充実しているM16に比べると見劣りする。
最近はZenit社等の努力やAK-74M3などの改修キットなどにより改善もされているがやはり敵わない。
アメリカでは昨今の世界情勢により純東側のカスタムパーツはほぼ見なくなってしまった(頑張れば入手はできるそう)。

『大量の粗悪品』

銃そのものの欠点ではないが、簡便な設計から多くの模造品が生産され、中にはアサルトライフルとして十分に機能しないどころか、発砲が危険なものまで出来てしまっていたりする。

『操作性』

セレクターレバー、ボルトハンドルが右側のみ、弾倉装脱着に癖があり、さらに空になった際のボルトストップ機能は無し等々…
しかし近年、操作性を向上させるパーツやテクニック等は多数出回っており、致命的欠点とは言い難い。
以下操作性の向上に関するカラシニコフ社/サードパーティーの努力の一覧である。
  • フォアエンドに4面レールやM-Lok対応のものを追加。
 純正でもAK-74M3、AK-12で採用されつつあるが、M16などと違い放熱用などの金属製シールドが入っていないので長時間の射撃やレーザーサイトの装着には向かない。
 また、弾倉交換の邪魔にならないように短めのバーティカルフォアグリップや斜めにオフセットするアダプター、アングルフォアグリップなどの選定が必要となる。
  • 抜き差しがむつかしいマガジンハウジングの側面にマグウェルを追加。
  • セレクターレバーに突起や窪みを追加し、右手人差し指でぎりぎり操作できるようになったりMP5などのように手動操作でホールドオープンできるように。
 その代わりダストカバーとしての能力は喪失している。
 派生型であるショットガンのSaigaには正式な別機能としてのボルトストップが追加。
  • 単なる覆いだったレシーバー上部のトップカバーの固定力を高め、上面に光学機器用のレールを搭載できるように改修。
 それまではレシーバー左にあるドプテイルマウント経由でレールを搭載していたが、その分照準器が高い位置となってしまい頬付けやゼロインに難があった
 SAG Mk3などはフォアエンド、サイドレール、レシーバーの3点以上でガッチリホールドする機構となっており、カラシニコフ社の純正民間用AKの最新機種でも同等の機構が採用されているのが確認できる。
  • 派生型であるガリルやAN-94、AK-12試作型などでは右手親指の位置に追加のセレクターを追加している。
 本家でもAK-12の改修型でようやく右手親指で操作できるようになった。
  • ストックにM4などと同じチューブ式のアダプターを追加。
 民間のカスタムパーツが主流。AK-12初期型でも採用されていたが、こちらはM4のものと寸法が異なり互換性はない。
  • AK-74以降はマズルが24mm正ねじとなっている。そのためアダプターを介して西側のマズルやサプレッサーを装着するように改修されている。
 最もAK-74のコンペンセイターや純正のサプレッサーが十分に優秀であり、QD機能などが欲しい場合を除けばあまり必要ではない。
  • AK-12とともに採用されたマガジンは残弾数確認窓に触って確認できる満タンかどうかのインジケーター、底部を平面にして1脚代わりに利用できるようにするなど高性能。

そして銃手側の努力の一覧。
  • 教本にもある通り、AKはマガジンを握ってフォアグリップ代わりにすることができる。長いフォアグリップを装着しづらい点をある程度カバーできる。
  • コッキングの際には構えたまま左手を下から回して行うことで構えた姿勢を維持できる。
  • 伏せた際など不自由な場合では、右手で弾倉交換し右手でコッキングする。
  • ボルトハンドルが頑丈なのでボルトハンドルを右手で引いたまま左手で弾倉交換し、左手を構えなおした後右手を離してボルトを前進させることで実質的にG3などのような手動ボルトオープンを実現(アフガンリロードと言われる)。
  • 追加の照準器で高さを増したうえでCクランプ(AR-15で行われる操作性を上げるテクニック。ハンドガード上面まで親指を回してCの字に握る)。デフォルトではハンドガード上面とアイアンサイトとの高さの差がほぼなく難しい。


総評

《如何なる過酷な状況でも確実に作動する》
この大きなアドバンテージが、欠点を補って有り余ると言っても過言ではないだろう。

アメリカ軍人をして「もし未知の惑星に武器を持っていくのならこれにします」とまで言わせたこともあり、実際ベトナム戦争では、制式採用されていたM16は登場したばかりで誤った火薬の使用や整備が行われており信頼性が過小評価されていた。そのためベトコン、北ベトナム軍が装備していたものをアメリカ軍兵士も鹵獲して使用した。(M16の改修後おおむね問題が解決したが。)
特殊部隊においては信頼性だけでなく、「敵に発射音を聞かれたり現地に残してしまった薬莢を見られても敵味方の判別がつかない」という点からも重宝されたという。
また、アフガニスタンでは、AK-74を装備したソ連兵がAK-47を装備したゲリラとカラシニコフ銃同士の撃ち合いになっている。

他にも、FN FALなど古い西側製からAK-47系統に切り替える国(内戦があったアフリカ諸国やマルタなど)もあれば、傭兵たちのように現代になっても愛用している階層もいる。
やはり補給・整備能力を確保できるかわからない状況では、簡単に調達できて長く使えるといったメリットは計り知れないほど大きいようだ。
最近だとウクライナにおいて親ロシア派と親EU派で内戦が行われているが、どちらの勢力も5.45mm AKを使用して戦っている。


このようにAKシリーズは世界中の紛争地域に大量に出回り、こう呼ばれるに至ったのである。

「世界最小の大量破壊兵器」と。

世界一量産された工業製品であり、正確な数は不明だが、一説には非正規品を含めれば1億丁を遥かに超えるとも言われる*2


ちなみに、AK-47を製造していたカラシニコフライフル製造会社「Izmack」(イズマッシュorイジェマッシ)はその売れっぷりから大繁盛、かと思っていたら2000年代から経営危機が噂され、2012年には破産してしまったそうな。
コピーされすぎて自社純正品が売れない、という嬉しくない理由で……
その後ロシア政府が介入し、マカロフとかMP-443とかを作ってたイジェメク(Izhmekh)と合併させてカラシニコフ・コンツェルンと改称したうえで立て直している。



値段

アフリカの紛争地では安いのは日本円換算で500円から3000円程で買える。
東京マルイの電動ガン(30000円位)よりも恐ろしく安い。

しかし粗悪なコピー品がほとんどなため、正常に動くかは不明。
弾薬に関しても一発15セント程で入手可能と言われるが、やはり粗悪品も多数流れてるのが現状。
特にルーマニア製は材質が悪いのか、「フルオートで撃っていると銃身が曲がってくる」という話まである。
良いAKが欲しいなら、ロシアかブルガリア製を探そう。
意外にも中国製も良質であり、射撃ツアー主催者等アメリカのフルオート火器免許所持者からの人気が高いという。

また、7.62mmx39弾はかなり安く威力もあるということで害獣駆除(バーミントハンティング)に最適と評価されている。
豊和M1500のバリエーションなどボルトアクションライフルでの採用実績もあり。



トイガン

東京マルイ

箱出しで安定した性能のスタンダード、なかなかの塗装仕上げの次世代やガスブロ、実用主体のハイサイクル等バリエーションはイロイロあります。

LCT

AKユーザーの終着駅。鉄と木で出来たトイガンとしては最高峰の一品。特に同社の47は、レシーバーをスチールブロックから削り出しで再現!

CYMA等の大陸系メーカー

内部調整や手直しは必要だが、安価で粗い造りはある意味ではリアルかも。



派生

大成功した銃だけあって改良・改造を受けたものは多い。
以下、バリエーションのほんの一部

  • カラシニコフ突撃銃(AK-46):試作型。これを改良してAK-47が1947年に試験に合格した
  • AK-47:最初期型
 1型:プレス加工、リベット留め。~1951年
 2型:切削加工に変更。~1955年
 3型:ストック基部や表面処理、弾倉製造法変更。~1959年
 AKN:サイドレール付き
 AKS:折りたたみストック付き
  • AKM:プレス加工の生産性が向上したため再度導入し軽量化を達成。直銃床や着剣ラグ、竹槍型ハイダーにレートリデューサー(弾の威力にかかわらず発射感覚を均一化する機構)を導入した近代化改修モデル
 AKMN:サイドレール付き
 AKML:サイドレール付き、野戦用フラッシュハイダー仕様
 AKMS:折りたたみストック付き
 AKMSL:折りたたみストック、サイドレール付き、野戦用フラッシュハイダー仕様
 AKMSN:折りたたみストック、サイドレール付き
 AKMSB:PBS-1サプレッサー搭載仕様
  • AK-74:5.45x39仕様の小口径モデル。構造はほぼ変化がないが、新規開発のコンペンセイターにより反動がより軽減。
 AK-74N:サイドレール付き
 AKS-74:折りたたみストック付き
 AKS-74N:折りたたみストック、サイドレール付き
  • AKS-74U:AKS-74のショートモデル。確実な動作と短銃身ゆえのマズルブラスト対策のためより改良されたコンペンセイター兼フラッシュハイダーを搭載
 AKS-74UN:サイドレール付き
 AKS-74UB:サプレッサー付き
 AKS-74UBN:サプレッサーとサイドレール付き
  • AK-74M:新規開発の折りたたみストックとレールを標準搭載したモデル。ソ連崩壊と重なり他国にそのままの形では輸出されなかった。
 AK-74M1~3:AK-12やラトニク計画と並行して実施された近代化改修。AK-12初期型相当のスペックにアップデートされた。AK-200シリーズとして下記AK-100シリーズの改修モデルも存在。
  • AK-100シリーズ:AK-74Mのバリエーションとして輸出や次期小銃計画のために生産。
 AK-101:5.56mmx45弾を用いるモデル。
 AK-102:5.56mmx45弾を用いるモデルで短縮型。
 AK-103:7.62mmx39弾を用いるモデル。AK-47やAKMを使用していた国々で更新先としてよく選ばれる。
  AK-103-2:バースト機構を搭載したタイプ。
  AK-103C:少し銃身を短くしたタイプ。
 AK-104:7.62mmx39弾を用いるモデルで短縮型。
 AK-105:5.45mmx39弾を用いるモデルで短縮型。AK-74Mは実質的にAK-106相当となる。
 AK-107:5.45mmx39弾を用いるモデルでカウンターマスによる反動軽減機構を搭載。
 AK-108:5.56mmx45弾を用いるモデルでカウンターマスによる反動軽減機構を搭載。
  • AK-12試作型:従来のAKから大きく変化した構造で、親指で操作できるセレクターに左側にあるコッキングハンドル、強固に固定されたトップカバーなど民間のパーツを参考にしつつ改良されている。が…
  • AK-400:AK-74M3相当の改良+αが施されたAK-74M。
  • AK-12生産型:上記AK-400やAK-15に倣い従来のAKに近い改修にとどまった。上記試作型は操作系や生産設備の更新が必要とのことでお蔵入りとなったが、のちのアップデートで要素が部分的に取り入れられつつある。
 AK-12M1:最初期のモデル。互換性はないがM4系列に近いストックが搭載。バースト機構付き。
 AK-12M2:試作型に近いストックにトリガーガードと一体化されたグリップ、セレクターの改修。
 AK-12M3:チークパッド追加。新型リアサイト、アンビのセレクター。バースト機構オミット。
  • AK-15:AK-12試作型と同時に出た7.62x39弾のバリエーション。AK-74M3相当のAK-103といった印象。

上記までがカラシニコフ社本家の主なモデル。下記はその他の国の代表的なモデル。
  • 56式歩兵槍:中国製。
  • 58式小銃:北朝鮮製。
  • AMD-63/65:ハンガリー製。フォアグリップなどの改修店が多め。
  • AIM、AIMS:ルーマニア製。WASR-10として民間でも流通。
  • アーセナル AR:ブルガリア製。
  • バルメ Rk-62:フィンランド製。
  • ベリル:ポーランド製。5.56x45mmや7.62x39mmに対応。
  • ツァスタバM70:旧ユーゴスラビア製。ハンドガード延長の他、ボルトストップ機能やライフルグレネード用ガスカットレバー兼照準器などが追加された。
  • MPi-K:東ドイツ製。独特なチェッカリングやワイヤーストックが特徴的。
  • センチュリーアームズ RAS-47:純アメリカ製の民間型AKM。
  • Vepr:ウクライナ製。機構は同じだがブルパップ式に改修されている。
  • ガリル:イスラエル製。AKから独自改修を行ったモデル。ACEなど今なお改修が続いている。

また、似た者として以下のモデルがある。
 AKS-74Uの短機関銃バージョンだがハンドガードはAK-74とほぼ同サイズ。
  • SVD ドラグノフ狙撃銃
 当時は国家間の関係などからソ連から設計図を入手できない等の問題があり、PSLやツァスタバM76などAKやRPKをベースに近いスペックの銃を作成している場合がある。


似た者ではあるが別物としては以下が有名だろうか。
  • Vz-58:SKSをもとにAKのような別物。

関係性すら全くない別物。
  • Ak-5:スウェーデン製FN FNC。Ak-4(G3のスウェーデン版)も。AkはAutomatkarbin、自動カービンの意味。


登場する作品

  • 漫画
  • ゴルゴ13
 ある話ではM16とAK-100との闘いと銘打たれてAK-100に設計者(しかもゴルゴが射殺する)まで出てくる。

  • ゲーム
 FPS、ガンシューティングゲームなどの近現代の銃が登場する大半の作品。
 2012~2016年の現代戦FPSではAK-12試作型がそのまま採用された形としてフィーチャーされることがあった(結果は上記の通りである)



余談

  • わが日本の陸上自衛隊も、AK-47をモンゴルとの共同訓練時に使用した写真が残っている。
  • ゲーム「剣と魔法と学園モノ。」では AK-B48 というどっかで見たようなネーミングの銃が登場。男性が装備すると呪われる。
    • ちなみにAKBという銃はAK-107の試作型として実在する
  • ちなみに開発者のミハイル・カラシニコフはAKの繁栄ぷりっとは打って変わって平和主義者。AKも本来侵略兵器としてではなく、外敵から祖国を守るための銃として望んでいる。
    ある銃を持った日本アニメのキャラクターを見せられたときは「子供に銃を持たせちゃいかん」と指摘したとか。

    ちなみに肝心の銃の腕前はと言うと・・・「名銃開発者の開発者と銃の腕前は比例しないと感じた」と言われる程度。
    それでも銃開発の職業病から聴力をほとんど失っている程の職人である。




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最終更新:2025年07月15日 21:10

*1 例の宗教に所属していた技術者はほとんどが理学部出身で材料工学などに乏しかった。それでも押収品にはきっちり殺傷能力はあったため、殺傷能力のある銃を組織的に密造しようとしたことが非常に危険視されていた。

*2 参考までに、ホンダのスーパーカブの生産数が2017年に1億台に達したと言われる