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更新日:2019/09/24 Tue 18:50:22
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ウマ / 馬とは、哺乳類の一種。
と同じく人間と長い付き合いのある生物の一つ。

概要

動物界 
脊索動物門 
脊椎動物亜門 
哺乳綱 
ウマ目(奇蹄目) 
ウマ科 
ウマ属

大型の草食獣。
学名の「Equus caballus / エクウス・カバルス」はどちらも「馬」という意味の言葉である。Equusの方はぶっちゃけMLP世界である「エクエストリア」の語源。
ゲノム解析の結果実はコウモリやセンザンコウなどの近縁ではないかと言われている。
狭義のウマとはイエウマ、つまり家畜として人間と付き合っている種族のことを指すが、
広義、つまり「ウマ属」としてはロバやシマウマなども含まれる。
とは言え広義の方であるウマ属を含めても5亜属9種しか居ないグループなのだが。
社会性の強い(群れる傾向が強い)動物であり、野生種・家畜種共に群れを作りやすい傾向がある。またこの性格上、人間にもなつきやすい。
古くから乗用や或いは荷物運搬用、或いは食用として飼養されてきた、人間と関わりの深い動物の一つ。
それ故、馬にまつわる言葉や物語は全世界に掃いて捨てるほどあるし、各国の神話伝承にもよく出てくる。

但し人間社会の機械化に伴って、馬の出番は競馬や馬術競技などのスポーツ、或いは儀礼といった実用範囲外の場面や、
地形等の都合で機械化が無理ゲーの地域に於ける動力源としての活躍が中心になりつつある。

ただそれでも機関車バイクが時に「鉄の馬」と評されたり、或いは場面を選ばず活躍できる存在が「馬車馬」「ワークホース」と言われることがあるように、
人類の馬への思いは未だに消えていないようだ。

何故人間との付き合いに成功したのか?

地球上には馬以外の哺乳動物も星の数ほど居る。
単純なスペックだけ見れば、馬よりも遥かに優れた動物もいくつも居る。
というより馬は実は「反芻を行える牛よりも"燃費"が悪い」「走るのに特化した結果、脚が脆弱」など、生物として弱い点も幾つかある。
その上でなぜ、馬という動物が犬や猫と同じくらいに人間との長い関係を築くことが出来たのか。

  • 性格がおとなしく、なつきやすい
先述の通り馬は社会性が強く、群れる傾向の強い動物である。
この点は「人間になつきやすい」ということでもある。
そりゃ自分たち人間からすれば、懐かなかったり或いは隙あらば自分たちを『獲物』として取って食おうとするライオントラなどの肉食獣よりも、
ちゃんと懐いてくれる方が扱いやすいし愛着も湧くだろう。*1

  • 適度な体格
社会性が強い(=なつきやすい)上に友好的な動物としては他にはゾウさんもいる。
意外と足は早いし、馬よりも遥かにパワフルだし、しかも鼻を器用に使って作業の手伝いもできる。
でも、ゾウさんはとにかく体格が大きい。場所・食事量のどちらの点でも、とてもじゃないけど一般人が家族の一員として養える存在じゃあ無い。
ましてや「企業活動」として複数飼養する場合は。*2
この点でも「人間より多少大きい」程度の馬は有利である。

  • 足の速さ
走るのに特化した体型の馬は、草食獣の中でもかなり足が速い部類に入る。
サラブレッドなら平均で60km/h台を叩き出すし、クォーターホース(西部劇で出て来る馬)なら瞬間的になら90km/h近くを叩き出した記録もある。
一般的な乗用馬や馬車馬でも普通に40~50km/hくらいは出る。
これは「移動手段」「乗り物」としては非常に重要である。
というか馬が居なかったら人類の歴史はだいぶ変わっていただろう。

  • スタミナ
一応、ダチョウも馬と同じくらいの速度を出せるし乗ることも出来なくはない。
しかし馬はスタミナも備えており、「長時間に渡って」「重量物を背負ったままでも」上記の速度を出すことができる。
(ダチョウはぶっちゃけ人間一人を乗せるのが限界だとか)
チーターに至っては110km/hと電車並みの速度が出るけど、瞬発力に全ステ振りの結果(=長続きしない)だしね。

  • 乗り心地
犬や猫を飼っている人ならわかると思うが、ああいった肉食獣は「全身を使って」走る。
足の筋肉だけではなく、比喩抜きで全身の筋肉を使ってダッシュするのである。
つまり、全速力で走っていると「揺れまくって乗り心地が悪い」し荷物を運ばせたら「荷崩れ」してしまう。
馬の場合は足の筋肉が中心となるので揺れは比較的少なく、乗り心地も良い。
また腹部が若干くびれているという体型は、人間が乗るのに好都合でもある。

  • 歯の構造
あまり気づかれないようだが最大のポイントとも言える面。
馬の歯は一部に隙間が空いており、ここに棒…つまり馬銜を噛ませることで容易に制御することも可能である。
え、実感わかない?メリーゴーランドに乗る機会があったら木馬の口元をよーく観察してみてほしい。
デザイン面で凝っているものなら「奥歯の一部だけ歯がない」ことに気づくだろう。人為的に除去しているのではなく「元々歯がない部分がある」のである。
一部だけ歯が無いのがわかるだろうか。
*3

これでは少しわかりづらいかもしれないので
*4

口元を拡大すると

これでもわかりにくい?
ああそうだ、とあるゲームにちょうどいい「骨格標本」が登場するのを忘れていた。


下の画像の赤丸で囲った部分のことである。ここに馬銜をかませる。
出典:ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド(任天堂/2017年3月3日発売)
Nintendo Switchの本体機能により編集者撮影


…なんだかさっきから馬の優位性をアピールしているようにしか思えない?
いや、これは言い方を変えれば「人間の乗り物として非常に好都合な体型と特性をしている」
つまり「人間に乗られるために生まれてきたような動物」ということでもある。
まあ、それだからこそ人間との長い付き合いに成功したとも言えるわけで。

つまりは

が幼なじみ属性、がツンデレ属性なら、馬はなんだろうか?
まず上述の通り(結果的とは言え)まるで人間に尽くすために生まれてきたような体系と特性、さらに信頼できる相手には一生付き添う姿はメイドさん
そして品種単位で見れば、
「競馬で勝つ」ことを目指して競走馬として洗練された生体兵器の如きサラブレッド
人懐こく頑丈で運動神経抜群、スポーツ少女のようなアラブ
デカイ!とにかくデカイ!巨大娘のシャイヤー
ぬいぐるみのような可愛らしい見た目と温厚な性格、しかも万能型の優等生タイプのハフリンガー
ちっちゃい身体に大人一人を乗せられる力を秘めた怪力ロリのようなシェトランドポニー
野生馬のような獰猛さと評される一方で人に慣れればひたすら懐くツンデレ或いはワイルド美少女のような北海道和種(道産子)
というように品種ごとに様々な「属性」が備わっている…
まるでハーレムゲーに於ける個性豊かなヒロインの如く。

なお『馬鹿』の漢字表記のためにあらぬ風評被害が起きているが、「馬鹿」は馬や鹿自体ではなく保身のために事実を曲げてしまった大臣たちの故事であるし、
そもそもこの字を当てること自体が民間語源である。

馬の品種

恐らく馬の品種と聞いて真っ先に挙がるもの。
良くも悪くも競走馬特化の品種であり、若干の難点も無いわけではない。
ある意味「アスリート」とも言える種族なので、人間から見ても「スター」的な存在も幾つもいる。

  • アラブ(アラブ馬 / アラビア馬)
これもサラブレッドと並んで有名な品種。
見た目が美しい上に体質的に頑丈で足も早いなど、乗用馬としては理想的な品種と言われる。
イケメンな上に頑丈で足が速いと三拍子揃っているので、品種改良に用いられることも多い。
ナポレオンの愛馬「マレンゴ」もこの品種。

  • アングロアラブ
サラブレッドとアラブ種の混血種。
サラブレッドの弱点をアラブ種と交配することで改善した種類。

  • クォーターホース(アメリカンクォーターホース / AQH)
アメリカで改良された品種。
どちらかと言うと短距離でのダッシュ力に重点を置いた改良がなされており、
瞬間的にならサラブレッドよりも足が速いと言われている(上記の通り90km/h近くを出した記録もある)。
西部劇で出てくる馬といえばわかりやすいか。
実用性を重視するお国柄故か乗用馬としても扱いやすいように改良がなされているため、乗馬クラブなどでの需要も多い。
ちなみに車のドラッグレースゼロヨンは、クォーターホースで行っていた短距離レースがルーツ。

  • ホルスタイン
え、ホルスタインってあの白黒の乳牛じゃないの?と思った方も多いだろうが、馬にもホルスタイン種がある。
どちらもドイツのシュレスヴィヒ・ホルスタイン州原産だから仕方ないね。温血種では相当な古参の品種。
在来種にスペイン系やあるいはバルブ種を交配させることにより生み出されたというガチ級の乗用馬である。

  • フリージアン
オランダ原産の中型馬。
ヨーロッパの原始的な野生馬を祖先に持つと言われている。
毛色は青毛(つまり黒馬)一択。青毛以外は認められない。鬣と足がもふもふ。
誰が呼んだか「世界一イケメンな馬」。
要するにハウステンボスにいる馬である。

  • シャイアー(シャイヤー)
イギリス原産の超大型の馬車馬。リアル黒王号
体高2m・体重1.5tの巨漢が「世界一巨大な馬」としてギネスブックに登録されたこともある。
大型馬であるがサラブレッドの血も混じっており、結構なイケメン。そして足がもふもふ。

  • ペルシュロン
フランス原産の大型馬。元々重装備の騎士の騎馬として生み出された。
体格はかなり大きいものの、アラブ系の血が混じっておりこちらも中々のイケメン。
日本では北海道にそこそこの数がいる。

  • クライズデール
イギリス原産の大型馬。
ビールの宣伝で馬車を牽いているあの馬である。こちらも元々騎兵用の馬として改良された(あの体格は重装備の騎兵に対応するためでもある)。
「ゼルダの伝説」のエポナは(コミックス版に於いては)この種類という設定らしい。
MLP的にはクラウズデールの語源。

  • ハフリンガー
オーストリア原産の多用途品種。
種としての均質性が高く(同じ見た目の者が多い)、慣れてくれば見ただけでハフリンガーだと判別することができる。
馬車馬・乗用馬のどちらもこなせる上に温厚な性格で扱いやすい、しかも頑丈という理想的なポニーの一つ。
また、輸血をする際に拒絶反応を起こしにくい「ユニバーサルドナー」の個体が8割を占めるとも言われている。
人間に例えるなら「血液型の相性を無視して輸血できる」みたいな特性である。何だこのチート生物、或いはリアルマックス・ロカタンスキーは?
日本でも乗用馬として数を増やしている。
あと我が国で「ハフリンガー」というと、2016年まで横浜の「馬の博物館」に在籍していた「マーカス」の写真が結構な量を占めている。ついでに言うなら同博物館が旅行ガイドなどで紹介されるときも6割くらいがマーカス。マーカスだからと言っても別に地底人と戦ったりはしないしロイのお守役を引き受けているというわけでもない。

マーカス(2016年5月まで在籍)
*6

  • ウェルシュポニー / ウェルシュ・コブ
イギリス・ウェールズ地方土着の野生馬と東洋系(アラブ種など)を交配させて生み出されたポニー。(厳密にはもっと様々な種類の血が混じっている)
紀元前1600年頃には既に存在していたとも言われる歴史の長い品種である。
ポニーとは言っても体高が122~137cm程度はあり、大人でも乗れる。
世田谷の馬事公苑で「フリーダムホースショー」をやっている「キャメロット」はこの種類。

キャメロット
*7

  • コネマラ
アイルランド原産のポニー。コマネチではない
重種の血も混じっており、ポニーの割にがっしりとした体格を持つことで知られている。
元々泥炭運搬などに従事していたが、サラブレッドとの交配が行われたことで競技用としても優秀な品種となっている。上記のハフリンガー並の万能型。

  • 北海道和種(道産子)
北海道原産の日本在来馬。
かつては冬季においては「原生林に放牧されて笹食って暮らしていた」という野生馬同然の生活サイクルを送っていた。
そのためか野生馬としての気質が強く、人間に懐きにくいものも少なくなかったようだ(一部では"人に慣れていない道産子は猛獣同然"とすら言われていたらしい)。
だがその一方で野生馬の気質が強いということで群れる傾向も強いという点もあり、これは(人に慣れた個体であれば)乗用馬としては高スペックということでもある。

  • シェトランドポニー
体高110cm程度の小型のポニー。我々日本人が「ポニー」と聞いて真っ先に想像するのは恐らくこの種類。
原産地であるシェトランド諸島の厳しい気候に対応するためにこうなったとも言われている。
小さい割に力があり、個体によっては大人一人を乗せることも可能。
冬毛のシェトランドポニーは動くぬいぐるみ。

  • アメリカンミニチュアホース
体高80cm前後の超小型のポニー。ここまで小さいと乗用には向かず、ペットとしての需要が主。
規格上ではポニーだが、愛好家は「ポニーではなく小さな馬だ」と言い張る場合もあるらしい。
サラブレッドなどのより大型の馬の体型を再現することを目指すという動きもあるようだ。誰だ『馬の盆栽』とか言ったやつは

ミニチュアホース「マロン」。(2015年まで馬の博物館に在籍)
体高は76cm程度。
*8

  • ファラベラ
上記のアメリカンミニチュアホースの原型の一つである、アルゼンチン原産の超小型ポニー。
こちらも乗用には向かず、ペットとしての需要が主である。
日本では長野県の「スエトシ牧場」に在籍する、通常のファラベラよりもさらに小さな体格を持つ「そらまめ」「えだまめ」が話題になっている。

  • アハルテケ
中央アジア、トルクメニスタン原産の馬。品種としてはかなり古い馬だが、その血は三大始祖のバイアリー・タークをはじめ、何度かサラブレッド系に入れられたことがある。
体格はアラブ馬に似て結構スラッとしているが、トルクメニスタンの過酷な自然環境に耐えてきたため、非常に頑丈で持久力があることで知られている。
が、そんなことよりもっと知られているのは、そのビジュアル、とりわけ毛並みの美しさだろう。
アハルテケの毛にはあたかもサテン生地のような自然な金属光沢があり、毛色によっては光を反射してキラキラと輝くのである。ふつくしい…

  • モウコノウマ
モンゴルに生息する世界唯一の野生馬。別名「タヒ」「タキ」。
これ以外に野生と呼べるのは、馬というよりロバにあたるシマウマやノロバ、
あるいはアメリカのマスタングや宮崎県の御崎馬のような、かつて飼育されていたものが逃げ出して野生化したといったタイプのものばかりであり、
人の手による品種改良などのなされていない、完全な野生の馬はこのモウコノウマだけである。
しかしながらこのモウコノウマも20世紀に野生下ではいったん絶滅しており、現在は保護区内でなんとか200頭ほどを野生環境で生活させている状態である。
我が国に於いては千葉市動物公園(千葉市)にいるものがそこそこ有名かも知れない。
また馬事公苑に所属する「一馬」(千葉市動物公園出身)は、本来人間に懐かないはずのモウコノウマであるにも関わらず乗れる程にまで人に懐いているとか。ここまで懐くのは奇跡に近いらしい。但し一馬の放牧スペースの近くに『危険』とか書いてある看板があったりする辺り、露骨な危険物扱いされてるっぽいけどな

  • 蒙古馬
↑のモウコノウマじゃなくてモウコウマ。ここだいじ。
中央アジアにおいて、モンゴル遊牧民を中心に今でも「現役」で使われている方の馬。
歴史の授業でも習った通り、ジンギス=カンと共にユーラシア大陸全土を制覇した栄光のご先祖様を持つ(直系なのかは異論もある)。
ヨーロッパでいうポニー程度の大きさしかなく、サラブレッドやアラブに比べると見た目は貧相そのもの。
しかしその小柄な体に驚くベき持久力と速度を兼ね備えており、モンゴルのレース競技ではなんと 35km もの距離を走りぬいちゃったりすることも。
日常の足としては勿論、乳は馬乳酒やチーズに、毛はフェルトに、筋や骨は楽器に、血や肉は食用に、糞は燃料にと、あらゆる面でモンゴル遊牧民の生活に密着した真の相棒である。

馬の毛色

馬の毛色は人間同様、毛や皮膚に含まれる色素及び内部の微細な構造により様々な色を呈する。
日本では14種類の毛色が定義されている。
  • 鹿毛
最もメジャーな毛色。
鹿のような褐色の地毛に、黒みがかった鬣と尾。

  • 黒褐色
暗い色調の鹿毛。後述の青鹿毛と鹿毛の中間なので判別が結構難しい。

  • 青鹿毛
ほぼ黒に近い褐色の鹿毛。ぶっちゃけほぼ青毛(黒馬)。

  • 青毛
いわゆる黒馬、全身が黒基調。
つややかな黒は青っぽく見えることもあることを思えば分かるかもしれない。
但しひらがなで「あおうま」と書く場合は青毛ではなくむしろ白毛や芦毛などの白基調を指すので注意。

  • 栗毛
全身が明るい褐色の毛色。これも比較的メジャーなもの。
競馬雑誌の「KURIGE」の語源。ブロニー的にはアップルジャックの毛色。

  • 尾花栗毛
栗毛の一種。
尾と鬣が白、或いは金色の栗毛。
上に写真を挙げたハフリンガー種の「マーカス」もこれ。
有名どころでは競走馬のトウショウファルコ、ゲームファンとしてはゼルダの伝説のエポナの毛色。

  • 栃栗毛
少し暗い色調の栗毛。
鹿毛との違いは足が黒みを帯びないこと。

  • 芦毛/葦毛
灰色のもの。
若いうちは黒よりだが、歳を重ねるごとに白っぽくなっていく。要するに白髪

  • 連銭芦毛
全身に薄い水玉模様の入った芦毛。

  • 佐目毛
全身白のいわゆる白馬。皮膚の色はピンク、目は青。

  • 白毛
佐目毛よりさらに白に近い毛色。これもいわゆる白馬の部類だと思っておけばいい。
目の色は黒~茶色が多い。

  • 河原毛
淡いクリーム色の地毛に黒褐色の鬣と尾を持つ。

  • 月毛/パロミノ
河原毛と同じく淡いクリーム色の地毛であるが、こちらは尾と鬣もクリーム色。

  • 粕毛
原毛色の地毛に白い毛が部分的に混じったもの。

  • 薄墨毛
河原毛の若干暗い色調のバージョン。モウコノウマの基本色。

  • 斑毛(駁毛)
体に大きな白斑があるもの。

馬…のような奴ら

  • ペガサス
翼を持つ馬。わかりやすい見た目で美しいのでいろいろな場所で活躍の機会がある。
下の奴に影響を受けたのか、翼だけでなく角も生えているペガサスも多い。

額に角を持つ馬。最近では魔法使いキャラ扱いされることも多い。

  • ケンタウロス
これまた説明不要の半人半馬のクリーチャー。
騎馬民族が襲ってきたのを見て「なんじゃありゃあ!?人間と馬が合体してんぞ???」と見えてしまったのが原因で生み出された幻獣らしい。
まあ発想の元が元だけに基本ヒャッハーな連中だけど、中には知的なお方もいる。

  • ケルピー
下半身が魚のような形状となっている水棲馬。
後述のアハ・イシュケと混同され、「人間を水中に引きずり込んで取って食うヤバイ馬」扱いされることがあるが、
こちらは「人間を乗せると水中にいたずら目的で潜る」だけである。
但しいぢめたり怒らせると呪われるらしい。

  • アハ・イシュケ
上記のケルピーと混同されやすい水棲馬。
上述のケルピーは飽くまで「いたずらとして」「人間を乗せたまま潜水する」だけなのに対し、
こちらは「人間を水中に引きずり込んで取って食う」というヤバイ馬。
背中は粘着質になっているらしい。
尚、肝臓はお気に召さないようで、肝臓だけは残して捨てるとか。

  • ノッグル(ナッグル)
これも水棲馬の一種。
外見は灰色のシェトランドポニーくらいの大きさの馬だが、
これまた何も知らない人間がうっかり乗ってしまうとイタズラ目的で海に潜ってしまう。
あと水車にもイタズラをするとか。

  • ナックラヴィー
スコットランドの妖怪の一つ。
名前だけなら上記のノッグルと似ているがこいつはノッグルとは比べ物にならないほど不気味、いやグロいヤツ。
ものすごく乱暴に言えば「皮膚がない一つ目ケンタウロス」
皮膚がないから筋肉とか血管とか腱とかが露出している。こんな全裸、嬉しくもなんとも無いです。
しかも吐く息は有害、人間その他の生物を襲う。でも、淡水は勘弁な!
「妖精辞典」の著者であるキャサリン・ブリッグズ氏曰く「スコットランドの人は恐ろしいものを考えるのが得意だが、こいつはその中でも頂点クラスの不気味なクリーチャーだ!」(意訳)。
SCP財団職員にとっては、SCP-3456の元ネタと言えばいいかもしれない。

  • スレイプニル
北欧神話のオーディンの愛馬として有名な八本足の馬。
シグルドの愛馬であるグラネはスレイプニルの血統らしい。

  • 黒壇の馬
千夜一夜物語の一つに登場する空飛ぶ木馬。

  • 龍馬
中国の伝説に登場する、龍が変身した馬。
『西遊記』では西海竜王・敖閨の第三太子が罪を償うために人間界に落とされ、三蔵法師の馬を食ってしまったために白馬となって天竺まで仕えた。
ションベンは万病薬になり、汗はドブ川を清流にかえるという地球に優しすぎる幻獣。
将棋の角の裏や坂本龍馬の「龍馬」はこれから取られた。

  • 火眼金睛獣
孫悟空と同じく赤い目と金色の瞳を持った馬の霊獣。「封神演義」世界では割とポピュラーな生き物らしく、複数登場している。
が、なぜか漫画版では一匹も出てこなかった。

  • 独角烏煙獣
中国の小説『封神演義』に登場する霊獣。中国版の黒いユニコーン。
早い。速い。とにかく速い。
「五色神牛」や「火眼金睛獣」といった神速の霊獣たちをゴボウ抜きにするほど速く、敵将はいつ追い抜かれたのか、いつ斬られたのかもわからないまま討ち取られる。
漫画版ではなぜか鳥型になっているが、本来は馬型。


  • 五代目三遊亭圓楽
日本の噺家、故人。馬ネタとは死んでも縁が切れない人。詳しくは個別記事で。

  • 荒木雅博
中日ドラゴンズに所属する野球選手。その変t…素晴らしい走塁技術からこう呼ばれる。


馬にまつわるものあれこれ

日本において「馬のキャラクター・作品」といったら恐らく真っ先に挙がるのはみどりのマキバオーぐんまちゃん辺りであろう。
アメリカでは多分マイリトルポニー、ドイツではフィリーファンタジアかもしれない。

半導体メーカーのAMDは一時期自社のCPU製品の開発コードに馬関連のものを使っていた。

国鉄のC56蒸気機関車は「高原のポニー」という愛称で呼ばれていた。

アメリカの自動車のフォード・マスタング、同じくアメリカのレシプロ戦闘機のノースアメリカン・P-51マスタングは、アメリカの野生馬「マスタング」が名前の元となっている。
ちなみにフォード・マスタングは『マッスルカー』と呼ばれるクルマのひとつだが、この『マッスルカー』は別名として『ポニーカー』と呼ばれることもある。

アニメーターに取っては馬は最も描写が難しいものの一つと言われ、「走っている馬を描けたら一人前」とも言われるらしい…。

馬関連の施設/団体

  • 馬の博物館(神奈川県横浜市)
日本では珍しい馬に関する博物館。旧根岸競馬場の跡地である「根岸森林公園」の一角にある。
我が国での歴史の教科書に出てくる「戦国時代の馬具」の写真は多くがここの収蔵物。
生きた馬の展示部門として「ポニーセンター」を併設する。

  • JRA競馬博物館(東京都府中市)
東京競馬場に併設されている競馬関連の博物館。

  • JRA馬事公苑(東京都世田谷区)
世田谷区にある公園。馬術競技の場としても有名。
東京オリンピック(2020年)に於いて馬術競技会場としても使用されることが決定したため、2022年まで休業となっている。

  • ハーモニィセンター
各地でポニー牧場を運営するNPO法人。
ハンディキャップを持つ人々のための活動や乗馬セラピーなどを行っている。
安価に引き馬や乗馬体験をさせてくれるので近くに施設があったら覗いてみるのもいいかもしれない。

個人で飼えるのか?

結論から言えば、不可能ではない。
サラブレッドのようなガチガチの競走馬(個人で飼うには繊細な面が多い)や、乗用馬或いは馬車馬(飼育スペースの問題)はハードルが高いものの、
ポニー程度であればそこそこ個人でも扱える。
特に上述のミニチュアホースやファラベラの場合、「エサ代は月5000円程度、リンゴ・人参・ヘイキューブ(圧縮した牧草のブロック)を与える」、
「飼育スペースはクルマ一台分くらいの広さがあれば十分」(by スエトシ牧場)と言われている。
但しこれらの超小型の品種でも生体の価格は日本円で50~80万円程度と中古車が買えるくらいの出費は必要であり、
何より相手は犬や猫などと同じく「生物」なので毎日世話をすることが要求される。
「可愛いから」や「馬が好きだから」程度の生半可な気持ちで手を出すべきではないことを今一度自覚しておこう。

馬関連のキャラクター・作品

説明不要。

日本では知名度が低いと思われるが、要するにドイツ版MLPとでも思っておけばいい。
こちらも結構歴史が長い。


「ゼルダの伝説」シリーズのリンクの愛馬。「ブレスオブザワイルド」ではamiiboを読み込ませることで出現する。

どちらかと言えばケンタウロス寄りの半人半馬のキャラクターであるが一応記載。
ゼルダシリーズで登場するケンタウロスのクリーチャー。個別記事参照。

  • 風雲再起
機動武闘伝Gガンダム」に登場する東方不敗マスター・アジアの愛馬。
ガンダムシリーズでは唯一の 馬のモビルファイターパイロット であり、彼専用のモビルホースに搭乗して主人のサポートをする。

ポケットモンスター」シリーズに初代から登場するひのうまポケモン。
ダイヤモンドより硬いひづめを持ってたり東京タワーを飛び越したりするすごいやつ。
馬のポケモンは他にシマウマポケモンのゼブライカ、輓馬ポケモンのバンバドロが存在する。

金色のガッシュ!!」に登場する馬型の魔物。「馬の怪獣みたいだから」という適当な理由でウマゴンと名付けられた(本名はシュナイダー)。
作者曰く、割合的には馬が7割、ロバが1割、羊が1割、犬が1割のキャラクター。

ディズニー映画塔の上のラプンツェル」に登場する白馬。
ディズニー作品に登場する馬キャラは(特に「シンデレラ」のメジャー以降は)基本的に顔芸が強烈なものが多いが、
マキシマスはその中でも顔芸に関して頭一つ抜けているといっても過言ではない。

妖怪ウォッチ」の妖怪の一つ。

シェアードワールド「SCP Foundation」に登場する、愉快でちょっとおかしなお馬さん達。
なんだか翼が生えていたような跡があったり、爆走しすぎて宇宙に飛び出したり、各種の競技にしれっと乱入したり…

  • 赤兎馬
三国志の有名人物である呂布、そして関羽の愛馬。
フィクションの産物かと思いきや、普通に歴史書の方の「三国志」にも登場する。
呂布は戦陣では常に赤兎馬に乗っており、「人中有呂布 馬中有赤兔(人間の英雄と言えば呂布、馬の英雄と言えば赤兎馬だ)」とたたえられたという。
ちなみに赤兎馬というのは呂布の馬の固有名詞ではなく、当時名馬として認められていた馬の品種である。

三国志演義では「汗血馬で血を流していたから『赤兎』なのだ!」という設定が追加され、日本のゲームとかだと大抵赤い馬になっている…血まみれってこと?
呂布が死んだあとは曹操に引き取られるが、その後関羽に与えられて彼の愛馬となる。
演義パワーを受けて忠義の心に目覚めたのか、関羽を殺した呉に戦利品として引き取られた際はハンストしてそのまま死んでしまった。
まあ普通に考えれば寿命だったんだろうが。

北斗の拳象のように大きいラオウ(北斗の拳)の相方。認めた者しか背中に乗せず、ヒャッハーモヒカン程度は歯牙にもかけず踏み潰す。
舞台の範囲を考えると関東地方に元々生息していたと思われるが、こんな大きな馬がなぜそんなところにいたのかは謎。
他にも『北斗の拳 レイ外伝 蒼黒の餓狼』に登場する先代南斗水鳥拳継承者ロフウは白い巨大馬に乗っている。

  • ピエール
ONE PIECEに登場する、空の騎士ガン・フォールの乗る鳥。
鳥でありながら動物系悪魔の実「ウマウマの実」の能力者で、翼を持った馬、すなわちペガサスに変身できる。

  • 魔導馬バリキオン
魔法戦隊マジレンジャーに登場する、魔導騎士ウルザードの愛馬。
魔法で巨大化したウルザードと合体してウルケンタウルスになって戦う。

  • ハンス
計算ができる賢い馬と思われていたが、実は人の友たる彼の「ある特性」による行動だった。クレバーハンス現象参照。

  • 天馬星座の聖闘士、一角獣座の聖闘士、射手座の聖闘士
聖闘士星矢シリーズに登場する、馬をモチーフにした聖衣。

馬という言葉が使われる故事、ことわざ

  • 馬の耳に念仏
  • 馬が合う
  • 生き馬の目を抜く
  • 人間万事塞翁が馬
  • 将を射んと欲すれば先ず馬を射よ
  • 泣いて馬謖を斬る
  • 馬耳東風

また、諺ではないが面長で顔が縦に長い人を『馬面(うまづら)』と呼んだりする。
そして、素性のはっきりしない者を『馬の骨』と呼んだりする。
某圓楽師匠とか。だからと言って真金町のおじいさん腹黒い人の様に馬扱いしてはいけない。

尚、キンポウゲは別名『馬の足形(ウマノアシガタ)』と呼ばれている*9

馬好きな方による追記修正を求む。

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