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更新日:2025/08/15 Fri 14:47:58
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性能(M16A1)
全長:990mm
重量:2.86kg(弾倉、弾を除く)
銃身長:508mm(20インチ)
口径:5.56x45mm
装弾数:20/30 +1発
連射速度:900発/分
作動方式:DI式(ダイレクトインピンジメント/直噴式) ターンロックボルト
概要
米アーマライト社所属の設計士、ユージーン・ストーナー氏によって1960年に開発された
突撃銃。
製品名はAR-15。コルト社へ製造権が売却され、1962年以降M16として段階的に軍に制式採用された。
現在では
AK-47、
FN FAL、
H&K G3と並んで「世界4大アサルトライフル」のひとつとして数えられている。
本項目では派生モデルに関しても解説する。
構造
1950年代、ストーナー氏は7.62x51mm口径のAR-10を開発した。
AR-10では発砲した弾丸の発射ガスを直接機関部にあるピストンに吹き付けるDI式を採用。DI式は他の方式に比べ部品数減少、軽量化、ボルトグループの作動による重心変動が少なく反動が軽い という長所がある。
材質もアルミ合金(超々ジェラルミン)製パーツを用い、軽量化と低反動化に重きを置いていた。
ただしアーマライト社上層部が銃身までアルミ合金に変えて無駄な軽量化をしており、試験では銃身破裂により脱落しM14が採用されることとなった。
またこの段階ではキャリングハンドルの内側にレシプロのコッキングハンドルが存在する。M16を大口径化したのちのAR-10系統(SR-25等)とは毛並みが異なる点に留意。
それ以外ではボルトキャッチ、マグキャッチ等を自然に操作できる位置に配置しており、アンビでこそ無いものの操作性は良い。
AR-15はAR-10を小口径にダウンサイジングする形で開発された。
さらなる軽量化のためグラスファイバー製部品を排除して放熱板を仕込んだプラスチックを多用。現代のカービン銃と比べても遜色のない軽さを保持している(無論銃身は破裂しない普通の材質である)。
また、開口部の低減などを目的としてアッパーレシーバー後部にチャージングハンドルを別途追加し、ノンレシプロとなっている。
マガジンは長めのマグウェルにより気密が比較的高く、排莢部にはボルト後退と連動して開くダストカバーが装備されている。ボルトキャリアもアッパーレシーバーとかなり密接しており、ダストカバーが開いていても異物混入をある程度防ぐ。
上記の構造により機関部への異物の混入を概ね防いでおり泥や水に数刻浸かった程度でなら十分動作する。
異物の混入に対しても、DI式特有の機関部に吹き付けるガスによって吹き飛ばすことができ、対砂塵性能もそこそこ有している。
AR-15は反動軽減、軽量、対異物能力により開発当時/現在においてもかなり安定感のある突撃銃であるといえる。
歴史
M16が初めて戦場に投入されたのは
ベトナム戦争。
当初は小口径弾を信用していなかったりSALVO計画が進行中であった陸軍の反発により
M2カービンなどと同種の兵器として空軍などの後方部隊へ配備が始まった。
しかし、当時の米軍主力小銃であった
M14が
ジャングルの接近戦に不向きであり、更に前線の特殊部隊によるテストではM14よりあらゆる点で優れていると評価を受けた。
国防省長官ロバート・マクナマラの支持による比較テストののち、陸軍でも全面的にM14からの置き換えが始まった。
現場では樹脂の多用により「ブラック・ライフル」「マテルのおもちゃ」と言われていた。M14からいきなり未来的なデザインに変化した点も大きいだろう。
しかし、初期型の無印M16が一般兵の手に渡ると問題が多発。大きいのはふたつ。
- 弾薬の装薬が不適切(M14用の火薬を無断で流用したといわれる)。そこからくるススだまりと腐食。
- 未来的なデザインから「整備がいらない」と誤解され手入れの不徹底が発生。そこからくる銃の動作不良、腐食。
動かないM16に悩まされた兵士達がM1/M2カービン、敵から奪ったAK-47などで戦うという事態となり、それらの問題が連邦議会の上院で取り上げられるほど。
一時は欠陥銃扱いを受けていた(制式採用初期ではよくあることである…が戦時中なので大問題である)。
その後XM16E1を経て数多の改修点を盛り込んだM16A1が誕生。
問題についても取り扱いマニュアルの完備や訓練方法の見直し、兵站の改善なども行い問題をほぼ全て解決し、兵士達からの信頼を取り戻した。
結局ベトナム戦争からは敗退するも
湾岸戦争など数々の紛争で使用され、名実ともに
アメリカを象徴する銃となっていった。
同時多発テロ以降のイラク・アフガン戦争でも使用された。
この時期になると長年の使用により改修が進み、M16A4や短縮版のM4/M4A1カービンへと置き換わっている。これらのモデルは
ピカティニ―レールに対応。
ドットサイトやスコープ、ハンドガードがRIS(レールインターフェースシステム)対応であればバーティカルフォアグリップ、フラッシュライトやレーザーサイトを取り付け可能である。
特殊部隊向けのSOPMODシステムが有名。兵士各個人による位置調整や特殊部隊員によるカスタマイズに対応した。
XM8やHK-416、FN SCARなど次期主力小銃の座に就こうとする者もあらわれたが、軍内で「わざわざM16を置き換えるほどでもない」「M16と同じ操作ができないと次期小銃として採用しない!」という意見が強かった。
M16採用時の苦労をまたしたくない…という考えが大きいのかもしれない。(そしてロシアもAK-12に同様の駄々をこねている)
コルト社の熱心なロビー活動もありM16シリーズが存続するようになった(が、その後コルト社はFN社にM4カービンの調達権が移ったり倒産してチェコCz社傘下になったりしたのは内緒)。
2023年にはSIG MCX SpearがXM7としてようやく次期主力小銃に採用されたが、一応平時ということもありまだM4A1は現役継続中である。
バリエーション
コルト社純正。カッコ内は社内モデルナンバー。
M16シリーズ
AR-15(601~602)
制式採用前のモデル。フラッシュハイダーがチューリップ型でボルトフォアードアシストがない。三角形左右分割型のハンドガード。
XM16E1(603)
ボルトフォアードアシストが追加。
M16(604)
初期型。AR-15と同じ。
M16A1(603)
- 閉鎖不良を直しやすくするためのボルトフォアードアシストを追加。
- 銃身内部にクロムメッキ処理を追加
- 草木に引っかからない鳥かご型フラッシュハイダーに変更。
- M203アンダーバレルグレネードランチャーの装着能力。
M16A2(645)
大量の変更点がある。総じてレールシルテム非対応な点以外は現行モデルに近い外観となった。
- これまでの.223レミントン弾から、同寸法だがより威力の高いFN製のNATO制式弾へ更新。
- フルオートから3点バーストへ変更。
- ハンドガードを円形上下分割形状に。
- 照準器の形状変更。
- カートディフレクターの追加。
- ストックの材質と長さを変更。
- フラッシュハイダーの下面を埋め、発射ガスが跳ね上がりを抑える役割を負うように変更。
M16A3(646)
M16A2のフルオートモデル。特徴的なキャリングハンドルが取り外し可能となり、上面に
ピカティニーレールを採用。
M16A4(945)
M4カービン側の利点をA2、A3に反映させたもの。4面レールハンドガードに交換されたものが多い。
カービン
M607(607)、XM177(609、610、619、620、629、630、639、649、653、654)
*概要
通称コルト・コマンドー。M16A1のカービンモデルで短縮した銃身に対応した巨大なフラッシュハイダーを搭載。この頃はカービンではなく短機関銃扱い。
*歴史
ベトナム戦争の中で採用されたM16はフルオート射撃が十分実用可能で銃、弾ともに軽く兵站上でも利点があったものの、20インチのフルサイズライフルである点は変わらなかった。最前線で隠密作戦や長距離偵察を行う特殊部隊員を初め、将校、車輌搭乗員等向けのより短く取り回しの良い小銃(
カービン)が必要とされた。
そこでコルト社はM16の銃身を短く切り詰め、伸縮式のストックに差し替えたCAR-15(M607)を開発。ごく少数生産されSEALsで使用された。
しかし、フルサイズの銃身での発砲を想定していたM193弾では短銃身だと銃身内で燃焼が終わらずマズルフラッシュと発砲音が大きく、初速も低下してしまった。隠密行動に支障が出るものとなってしまった。
そこで特有の巨大なフラッシュハイダーを装備して銃弾はそのままに解決を図ったXM177E1(M609)と改修型のXM177E2(M629)を開発。ついでに空軍向けにM610を開発した。
その後もケースデフレクター追加などの改良が行われた。
最適な銃身長の研究によりM193弾には14.5インチ銃身が最適とされ、以後は14.5インチにM16と同じフラッシュハイダーを装着したモデル(M653)が基準となる。
なお、その後のモデルではM855と14.5インチ銃身との相性はあまり確認できていないままだったので、後年Mk318 SOST弾など弾の側から改善を行っている例がみられる。
M727(727、725、723、733)
性能
全長:840mm
銃身長:368.3mm(14.5インチ)
重量:2.6kg
概要
アラブ首長国連邦(UAE)からの要請により
M16A2の銃身を短縮したモデル。UAEの首都アブダビからアブダビ・カービンの俗称を持つ。
M16A2以降で改良されたリアサイト、M855弾対応の特徴は引き継がれており、キャリングハンドルが固定である点以外はほぼM4A1と大差がない。
本銃はカービン系の中間に位置するため、80年代を代表する銃であるにもかかわらず知名度の面でとても
不遇な銃になってしまっている。
歴史
主力小銃がM16A2に更新されるとそれのカービンタイプも制作されることとなる。
最初にはM723/M725が制作され、米特殊部隊などでのテストが始まった。
そんな1985年のある日、UAEが
(U∀E)「M203が装着出来るM16A2のカービン銃作って作って」
と言い出した。
もともとM723は細身の銃身でM203アンダーバレルグレネードランチャー(M16A1時に制作されそれに対応している)の装着能力があったのだが、M16A2仕様とすると話が変わってくる。
M16A2では銃口付近(ハンドガードから飛び出た部分)の径を太く(ヘビーバレル化)しており、M7XXシリーズでもそれを踏襲すべきだった。しかしハンドガード側を短くしていたせいで銃身にクランプして取り付けるM203を装着できなくなってしまう。
そのため、銃身のガスブロックから少し出たところだけ削ったステップカットバレルとしヘビーバレルとM203装着能力とを両立した。
こうしてM727が完成した。
ステップカットバレルはその後のカービンで踏襲され、法規制によりM203の購入ができない民間人向けのモデルでも再現されるほどの人気を誇る。
実戦とその後
米特殊部隊の隊員はM4カービンが採用されるまで、好んでM727を使用し1980~90年代にかけてM7XXシリーズを運用していた。
湾岸戦争やソマリア内戦介入(ブラックホークダウンなどで有名)にてデルタフォースの隊員が使用している写真を見かけることも多いだろう。かのラリーヴィッカースもM723を使用していたという。
しかしUAE以外では軍の制式採用とされることはなく、M4カービン(M777/M920)の制式採用とともに米軍でも緩やかに姿を消していった。
姿こそ消したものの、
M4のお兄さんの名は伊達ではなくその後のM4カービン系列に少なからず影響を残している。
直接の派生はM727から銃身長をさらに短く(11.5インチ)したM733が開発されるなどしたものがある。
その後小改造の末M777をXM4として制式採用。その過程で
トップレール化が行われM9XXシリーズへと移る。
M4(777、920)
M727からの派生。試作型のモデル777を除きトップレールを搭載。M3カービンの後の久々のカービンとして制式採用された。3点バースト。
M4A1(921、933、935)
フルオートモデル。途中からヘビーバレルに換装された。
Mk18(CQBR)
M733の知見を活かしたM933等を基にしてさらに10インチほどまで短縮したコンパクトモデル。
その他
コルト 9mm短機関銃(633、634、635、639、991、992)
9x19mm弾を用いる短機関銃モデル。
SPR Mk12/SAM-R/SDM-R
陸軍特殊部隊/海兵隊/陸軍がM16系統をもとに改造し制作したDMR。
M231 FPW
ブラッドレー装甲車の車内から発射する為の簡易型。現在は使用されていない。
ライセンス生産品
前述の通りFNハースタルとコルトカナダ社はコルト社に代わりM4A1とM16A4を米軍に納品している。
C7 C8(711、725)
カナダ ディマゴ社(現コルトカナダ社)
T65/T91
台湾
AR-15クローン
商標が切れる前後からクローンモデルや改良モデルがコルト社以外からも発売されている。アッパー/ロアレシーバーの互換性が高めで、HK416のアッパーにM4A1のロアなどはポピュラー。
その他
イギリス、イスラエル、イタリア、チェコ、ウクライナと一応パキスタンなどでもクローンが製造されている。
ベトナム、アフガニスタン(タリバン)等でも撤退した米軍が残したM16/M4を鹵獲し運用可能な体制を整える過程で新造しているとされる。
M5
コルト社直々の改良モデル
SR-16
ナイツアーマメント製 ストーナー氏の愛弟子謹製の一作
Noveske M4
Noveske製
M&P 15
S&W製 M&P拳銃などと同じブランド。.22LR弾仕様のバリエーションであるM&P 15-22を練習用小銃として使用する観光射撃場がある。
R4/R4C/R5
レミントン製
HK416
性能(D14.5RS)
全長:787~890mm
銃身長:368.3mm(14.5インチ)
重量:3.5kg
口径:
5.56mm×45
装弾数:30+1
発射速度:850発/分
作動方式:ショートストロークガスピストン式 ターンロックボルト
概要
HK416はドイツの銃火器メーカーH&K社が製造、販売する
突撃銃。
元
デルタフォース隊員のラリー・ヴィッカーズが監修として携わっている。
H&K社によりM4カービンに比べて信頼性、耐久性の高いとされる構造をふんだんに採用している。
今まで
H&K G3、
H&K G11等に代表される独自色の強い銃を作ってきたH&K社がAR-15クローンを開発したのにはある事情があった。
2000年代に入り米軍内ではM16シリーズに代わる次期製式ライフルの選定が検討されていた。
そこで
H&K XM8を提出するのだが、M4カービンと性能、コストがそこまで変わらないのに再訓練が必要な点から採用に至らなかった。詳細は当該項目を参照。
しかし改良に改良を重ねたM16系統の性能に限界が見えていたのも事実。
英国の
L85A1を改良した技術力を見込んだ米軍により、別途M4カービンを改良する要請を受け開発したのが本銃である。
結局即時には大々的な採用は行われなかったものの、性能を見込んだ米SOCOM傘下の特殊部隊で多用されており、SASや特殊作戦群などほかの特殊部隊でも定番装備となりつつある。
のちにフランス、ノルウェーで制式採用されるなど主力小銃としての道も開けた。米海兵隊でも派生型のM27 IARが分隊支援火器として採用されている。
M4カービンからの主な改良点
DI式は機関部へ直接ガスを吹き付ける都合、レシーバーがかなり汚れるし塗ったオイルも吹き飛ぶ。
そこでG36やXM8に組み込まれ、すでに高い実績を示したショートストロークピストンを機関部に移植。
ショートストロークガスピストンは専用のピストンがボルトを蹴って排莢を行うものであり、多少の反動増加やフロントヘビー化と引き換えに機関部をクリーンに保ちオイルによる潤滑状態も維持できるようになる。
M4とHK416の耐久性を比較した動画では、泥水に浸けたM4は引き金を絞った瞬間弾倉を落とし、機関部から派手に泥水をぶちまけ使用不能になったが、HK416は泥水に浸けた後も快調に射撃をつづけている(HK416が有利になるような状況にしており恣意的であった。また、DI式はオイルだけでなく異物も吹き飛ばしてくれるので泥への耐性はかなり高い)。
L85A2でも同等の改修実績がある。変形に強く
ジャムを減らす事に成功した。当初M16系列とすら互換性がない強気仕様であったがのちに互換。スチールは重いと言われ、2010年代以降マグプル社のポリマー弾倉に移り変わっている。
- G3などでおなじみの回転ドラム式オープンサイトへ変更
- 銃身をフリーフローティング化。これにより銃身に余分な圧力が加わらず精度の向上が期待できる。
尚フリーフローティング化は1MOA未満を狙う狙撃銃が0.1程度も許容できないがための仕組みであり、3MOA程度でよい歩兵銃では大きな意味はない。
- コールドハンマー(冷間鍛造)製法による、耐久性の高い銃身の採用
- ハンドガード部にピカティニーレールを標準装備
M4のRISなどと比べても強固に固定されており、拡張性が向上。
派生型
試作や選考生産型。M4カービンを製造していたコルト社から実に大人気ないロビー活動により訴訟の末416へ改名
試作型からよりM4然とした佇まいに。
小規模の改修によるバリエーション。10、14.5、16.5、20インチのバリエーションが存在。D○○RSと表記される。
ICC計画応募用。これ以後は上記銃身バリエーションは末端に-○○"として表記される。
ドイツ軍制式採用モデル。軍での名称はG38/G95/G95A1。
銃身長を9インチ(229mm)に短縮し、通常の伸縮式
ストックからMP5A1/A3や
MP7のような伸縮式ストックを採用。鞄に秘匿しVIPの護衛に使用される。現在は廃盤。
米国製モデル
フランス軍制式採用モデル。
ノルウェー軍制式採用モデル。
アメリカ海兵隊に
M249の後継として採用された分隊支援火器モデル。銃身長は16.5インチ(420mm)。後継といってもM249を完全に更新するわけでなく、M249と併用される模様。
M249に比べ射撃精度と軽量で取回しに優れる半面、ベルトリンク式給弾式ではなく弾倉式を採用し過熱した銃身を簡単に交換できないため発射速度が遅くなるという欠点がある。
HK416の7.62mm×51弾仕様。下記G28が採用された後にG27Pとしてドイツ軍に採用された。
MR308をもとにしたDMRでドイツ軍、米軍に採用された。開発時のストックなどはHK416A5へフィードバックされた。
HK416、417の民間セミオート仕様。初期型はM16系統との互換性が低く不評であったが後々改善された。
余談
- M27 IARの米海兵隊採用時、M249に慣れ親しんだ海兵隊員は制圧射撃能力を巡って疑問視していたのだが、いざ使ってみると命中精度が段違いだったため評価は高い模様。
- 自衛隊では特殊作戦群での使用が確認されたり、SATが携行している姿が確認されたり、20式小銃とのコンペに回されたりしている。
- 一時期米軍の特殊部隊員と思われる兵士達がM4カービンのロアレシーバー(グリップとか機関部、ストックとかの部分)にHK416のアッパーレシーバー(銃身とかボルトとか)を装着している写真が多く見られた。
- ウクライナにて本銃を使用した義勇兵は本銃の難点を指摘している。
・M4のガス直噴による異物除去能力の喪失
・ガスピストン部分の分解清掃がやりにくい
・各部位へさすオイルが異なり、工具も純正の専用工具が必要
などが問題と述べていた。
(実際その通りで、信頼性を上げたのではなく単純に高級AR-15クローンだからこの結果になっただけでは?との声もあるにはある)
- 後追いでガスピストンAR-15クローンを制作した会社も数多い。しかし単に入れ替えただけでは、DI式に最適化されたM16の構造とボルト上部に圧力がかかるガスピストン式との相性が悪くロアレシーバーやボルト下部に変摩耗が発生してしまう。
AR556
スタームルガー製
POF P416
POF製。同社はAR-15スタイルのPCCであるPOF-9なども製造している。
SIG MCX
米SIG Sauer製
CQ311
中国ノリンコ製。イランやスーダンにてライセンス生産されている。
HPE140/ADAR2-15
露モロト製。
603K/K1/K2
韓国製。ライセンス生産から始まり韓国独自の進化を遂げている。
ハニーバジャー
AAC社製 .330AACブラックアウト弾に対応している。
SR-47
ナイツ製。下記Mk47以前に試作された、AK-47と同じマガジンを使用可能な7.62x39mm弾仕様。
Mk47ミュータント
CMMG製でAK-47と同じマガジンを使用可能な7.62x39mm弾仕様。
AR-15Beowulf
AlexanderArms社製 50口径の独自弾を使用(.458 SOCOM弾など小改造だけで大口径弾に対応できる寸法の弾と対応したAR-15が他にもある)
SR-25
ナイツ製。7.62×51mm弾のセミオート射撃に対応しM16系統との部品の互換性もある程度担保されている。改修型がMk11、M110などとして米軍で運用されている。
カスタマイズ
上で述べた通り、商標が切れたことでクローンや改良型が多数存在する。
パーツメーカーとしてマグプルやガイズリーなどが良質なカスタムパーツを生産。当該社製のハンドガードやマガジンは米軍や自衛隊でも採用されるほどの信頼性がある。
別々の会社のパーツを買って組み上げればオリジナルのAR-15が誕生!比較するには難しいが、自作PCかそれ以上のカスタマイズ性がある。
それらの需要を見込んでハンドガードなどを省いたカスタム専用モデルも販売されている。いやintelのF番(GPUの搭載を前提にCPU側のグラフィック処理能力を省いたモデル)かよ。
主に行われるカスタマイズは以下の通り。
チタンやステンレス製のボルト、シューター向けトリガーへの組み替えなど
アッパーレシーバーと強化に接合しフラットトップ化したりライト、フォアグリップなどを取り付けるプラットフォームにしたりなど。
ただし純正ではバッファーチューブが後端に迫り出しており、折りたたみ機能を望むならその点を解消したMCXなどに乗り換える必要がある。
左右両方からの操作に対応するパーツを後付けする。しかしかなり後付感が増すので必要に応じて。
各社精密なヘビーバレルや軽量なバレル、ピストル/SBR向けの短銃身などを販売している。
ヘビーバレルと弾薬次第ではサブMOAを狙うことも十分可能。その際にはハンドガードをガスブロックに触れないフリーフロートのものに交換することがある。
基本的にはA2の鳥籠ハイダーに近いもので済ませるが、より反動を軽減するためにコンペンセイターなどを取り付ける場合がある。
自治体によって許可されている場合はサプレッサーも候補か。
しかし銃規制によりフォアグリップやストック、銃身を変更しただけで銃種が変わってしまい追加徴税が発生したり州法に違反してしまうことに…。
以下AR-15系列に特に関係のある者の例。規制に適合したり逆に規制の穴をかいくぐったりと銃器メーカーの涙ぐましい努力を感じる。
- バンプストック(疑似フルオート体験用パーツ)
- アングルグリップ(銃に対して垂直ではないのでバーティカルフォアグリップ扱いされない)
- サプレッサー風フラッシュハイダー(消音機能はなく、銃身に溶接してある。合計16インチ以上の長さとなり、合法的に短銃身のカスタマイズ風のものが作成できる)
- スタビライザー/アームブレイス(肘位のところに固定するためのパーツだからストックじゃないと主張できる)
- カリフォルニア対応クリップ(マガジンが着脱できないような規制があるけどチャンバーからならいいよね?オラッ即時クリップ給弾ッ!)
- カリフォルニア対応銃(グリップが独立型だけど親指が通らないように板を追加)
また、上記銃規制対応以前に正真正銘のゲテモノも多い。
- ベルト給弾(これ自体はカナダ軍などで実際に試験された)
- FN P90のマガジン対応(当然薬莢は下から出る)
- レバーアクション/ボルトアクション
- 50口径対応(ベオウルフのような口径だけの変種とか弾頭だけを流用した12ゲージスラッグ弾ではない。ガチの.50BMGである。)
- ブルパップ式
- 横につなげた連装式
- 前装砲のように銃身に前から缶を詰めて空砲で飛ばすライフル(?)グレネード
- リボルバーショットガン(形を似せただけなので周辺パーツのみ互換)
そしてどんな銃にでもM4のストック部分にあるバッファーチューブを
生やす改造が流行っている。
- AK各種(AK-12だけは一応互換性がない)
- FN FAL/FNC/SCAR
- H&K MP5/G3/G36
- M870など数多のショットガン
- M700やM14の近代化キット
- RONIなど拳銃用カービンキット
グリップなども互換性を持たせることがあり、SCARやGL40、前述の近代化キットで採用されている。
さあ、あなたのエアガン…FNCやAKM達にもバッファーチューブを生やしてあげよう。
配備国
M16シリーズはアメリカだけでなく親米国の多くに配備されている。
イスラエル軍では支援を受け入手したM16が制式採用され、IMIガリルやタボールと共に使用されている。
また冷戦時代共産ゲリラが暗躍していた中南米の反共政府軍にも多く導入された。
また、その供給量故かゲリラやテロリストの手にも渡る場合がある。
フィリピンやインドネシアなど東南アジアでは、ブラックマーケットに流れたM16などが反政府軍に使われ、イギリスのIRA暫定派やスペインのETA(バスク祖国と自由)もカンパなどでM16を調達。
かの悪名高きISILもイラク軍から鹵獲したM16とM4を少数ながら使用している。
日本では国産小銃があったためかM16は
自衛隊・警察・海上保安庁いずれも採用しておらず、規制強化前に民生版AR-15を狩猟用に改造したものが少量あるのみ。
既存の所有者は免許更新で所有認められているが、新規の所有は認められていないため何れ全て廃銃になる。
逆にM4は自衛隊(特殊作戦群)・警察(銃器対策部隊)・海上保安庁(特殊警備隊)など様々な特殊部隊の隊員が装備している写真が存在する。
フィクション
M16
コルトコマンドー
バリエーションの項目で述べたが、M7XXシリーズ とくにM727は凄く不遇である。
- 採用先が特殊部隊であり軍制式採用ではない。
- なぜかXM177の知名度の方が高かった。
- ルフトハンザ航空機ハイジャック事件を解決したGSG-9、駐英イラン大使館占拠事件を解決したSAS共にH&K社のMP5を装備していたため、特殊部隊=MP5という図式が成立してしまった。
- 後継であるM4カービンが1994年に制式採用された。
- 派生のM733とM933はエアガン化されたが、M727はエアガン化されなかった。
など…
創作においてもM727が登場するのはほぼ以下のみ。
- 設定舞台が1980年後半~90前半で、米特殊部隊が主軸の作品
- 極めてマニアックな銃器が登場しする作品
レアというべきか知名度がないというべきか…不遇である。
恐らくM727が最も活躍する映画。フート一等軍曹を初めDボーイズ(
デルタフォース隊員)が使用。
レームがM727を好んで使用。恐らくM727がry 特に5巻での活躍が目覚ましい。しかし7巻の武器統一に伴い
マグプル MASADAへ。MASADAェ…
でも回想で9巻の序盤大活躍。ヤッタネ!
M733が登場。マグチェンジをするシーンは米海兵隊の教練用ビデオでも用いられたと言われる。
M4カービン
- ザ・シューター/極大射程:M4カービンをスワガーおよび敵兵が使用。
HK416
ゲームなどで登場する際、M16等の制式採用名と違い商標であるがゆえに「K416」「M416」などの別銃として実装される場合が多い。
エアガンでは、主に台湾系メーカーが販売している。
特にVFCの製品は、全体の造りもなかなかリアルな上、特徴的なガスピストンをリアルに再現!!ただ、電動ガンには全く意味の無い機能。
マルイも416、417をラインナップ。M4と比べて少し高いトップレールや独自のハンドガードもきちんと再現されている。
その他、映画に出てくるほとんどの兵士が使用する他、
FPSなど大半の近現代戦シューティングゲームに登場する。
追記修正よろしくお願いします。
- ちなみに当初の開発元だったアーマライト、航空機メーカーのフェアチャイルドの一部門だったりする。M16の権利を手放した数年後、切り売りされたみたいだが。 -- 名無しさん (2016-03-30 21:43:22)
- 1983年に特許切れになってそれ以降AR15クローンは好きに作れるようになった そのせいでコルトの軍用銃部門潰れたとか -- 名無しさん (2018-11-06 03:48:46)
- バリエーションやカスタマイズなどについて追記しました。 -- 名無しさん (2025-06-26 23:12:05)
- こちら情報量などの面からコルトファイアアームズ社(銃器会社)に統合しようと思います。7/30めどとしていますので何かあればコメントをお願いいたします。 -- 名無しさん (2025-07-24 10:11:35)
- コルトファイアアームズ社(銃器会社)の項目には簡易的な説明と本項目のリンクを貼るだけで充分かと思います。 -- 名無しさん (2025-07-29 12:20:25)
- 質問板の方の形でM16シリーズとして統合しました、HK416 M727は追って削除します。 -- 名無しさん (2025-08-06 21:35:02)
最終更新:2025年08月15日 14:47