遊☆戯☆王デュエルモンスターズ8 破滅の大邪神

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遊☆戯☆王デュエルモンスターズ8 破滅の大邪神 - (2022/03/13 (日) 19:56:31) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/10/01 Fri 19:43:09
更新日:2024/04/18 Thu 13:10:11
所要時間:約 3 分で読めます





2003年3月にコナミからゲームボーイアドバンス用ソフトとして発売された遊戯王ゲーム前作の続編。

ストーリーは完全オリジナルで、大邪神レシェフを復活しようとする天馬太陽率いる天馬団と遊戯達が世界各地で戦うというもの。
DM5と6はOCG準拠のルールだったが、こちらは7同様ゲームオリジナルルール。

特典カードはブラック・マジシャンズ・ナイト(予約)、騎士の称号、賢者の宝石、サテライト・キャノン。
攻略本の付属カードは上巻がゲルニア、下巻がゴブリンゾンビ。

多くの決闘者が前作の出来から危惧したのか売上は前作の半分以下。

前作から改善された部分もあるのだが、改悪された部分もあり、ゲームの出来に関しては前作とどっこいどっこいと言ったところ。

評価点及び改善点

  • 通信プレイが可能になった。
  • ボリュームが大幅増加。前作が少なすぎただけかもしれないが。
  • モンスター効果に永続効果と墓地効果が追加。
  • キャラクターの顔グラフィックが増加。
  • 多くのキャラにボイスが収録。
  • 根津見、名蜘蛛コージなど、他の遊戯王のゲームではあまり出てこない原作キャラと対戦できる。牛尾は出ない。
  • 死の物真似師、レベッカ、BIG5乃亜といったアニメオリジナルキャラが登場。
    ついでにアニメでは物真似師に差し替えられた死者の腹話術師も登場するため、本来有り得ない両者の共演が実現した珍しいゲームとなった。
  • 正義の味方 カイバーマンが初登場。(ちなみに本作のカイバーマンの中の人は磯野。時折カイバーマンが磯野呼ばわりされるのはこれが理由)
  • 表マリクと彼自身のデッキでデュエルが出来る。
  • OCGに先駆けて登場したペンギン・ナイトメアなどのアニメDMオリジナルカードがゲーム内で使用できる。中には未だにOCG化されていないカードもある。
    OCG化までかなりの歳月をかけたジャイアント・レックスやゴッド・オーガスなども、(このゲームが発売された)2003年の時点で使用可能であった。
  • ラスボスに勝つと隠しボスと対戦できる。


問題点

  • カードの総数は約800枚で、実は前作より減っている。前作のようにイラスト違いが別カウントされていたりはしないのが救いか。
  • デュエルが終わってもライフポイントはそのままで、いちいち家に帰ってセーブしないと回復できない面倒な仕様。
    一応ライフ回復カードはあるのだが、デッキキャパシティが高く入れにくいのでモンスター除去を入れた方がいい。
    また、1回のデュエルで過剰に回復されることを防ぐためか、どれだけ回復してもデュエル終了後は最大8000までしか持ち越せない。
  • 一方、後半の敵は初期ライフが8000を越えており、中ボスは10000以上でラスボスは40000。しかもセーブを挟めない連戦まで存在し、LP持ち越しで戦わなければならない。
    以上のシステムはRPGらしさを出すためと思われるが、結果本作の異常な難易度の一因になった。
  • デッキキャパシティとレベルが全然上がらない。前作は最低でも5は手に入るのに本作は中ボスを倒しても3しか手に入らない。
    そのため、敵のデッキはこちらのデッキキャパシティを余程の事がない限り大幅に上回る。ついでに制限も守っておらず堂々とインチキしてくる。
    なお、後半の敵は当たり前のように光の護封剣(制限)を複数積んでくるが、本作では場に残らず神相手ですら確実に3ターン守って来るので厄介。
  • デュエル中何らかの行動をとる度にカーソルが回りに動く。そのためタッグフォース並にスピードが遅い。
    永続効果は何か行動するたびに毎回メッセージが出るため、専用エフェクトの咆哮があるオシリスが出ていると吠えまくるため非常に鬱陶しい。
  • 物価がかなり高い。それなのに手に入るドミノ(通貨)がかなり少ない。
    パスワードで店に在庫を追加する機能も存在するがパスワード入力にドミノが必要。しかも間違えてもドミノが戻ってこない。
これらの理由から、異常な難易度(特にラスボス6連戦)で知られる『真デュエルモンスターズ』ほどとは流石にいかないものの、シリーズの中ではかなり…というか物凄く難易度が高い。というか封印されし記憶と双璧をなすと言われている。


ゲームバランスについて

本作では手札が5枚あるとカードをドローできない。
そのハマリ回避のためか、手札を自分で任意に捨てることが可能な仕様になっている。
そのためニュードリュア、ブラック・フレア・ナイトといった墓地効果モンスターが強く、相手の召喚魔族がバラバラな中盤からは基本的にそれらを捨てる戦法になる。
その他マジック・ランプ、トラップ・マスター等のパワーカードは前作から変わらずのため、それらを中心に集めると対抗しやすい。罠カードも前作よりコストが上がったとは言え高ステータス下級モンスターより明らかに軽いため、罠ゲーは引き続き有効。(激流葬万能地雷硫酸ピアノ線をフルに積んでも9枚760コスト。攻撃力2000クラスの下級はたった2枚でそれに近い重さとなる)
序盤だとパスワード用のドミノは辛いがメサイアの蟻地獄なんかもデッキコストが非常に低く買値も安いので役に立つ。


前作とOCGで不遇なラーの翼神竜(本作は漢字)が全ての形態で出るのでかなり優遇されている。
この内、フェニックスモードは1000ライフを払い相手モンスターを全滅する効果と、墓地に行くとバトルモードで復活する効果を持つ。
そして前述の手札を任意で捨てられる仕様により簡単にフェニックスモードの墓地効果を起動できるため、後半はいかにラーを早く捨てるかというゲームに変わる。
終盤の敵は当然のように制限を破って死者蘇生や心変わりを複数詰んでくるので、下手な上級モンスターを出したら寝取られてタコ殴りに遭うため戦闘破壊以外の除去を受け付けない神は強力、というよりないと無理に近い。文字通り神頼みである。
但し手に入るのはシモンを倒してから。そこまで行くことさえ辛いのだが。
…というか、前述のようにブラック・フレアなどが中盤以降は使用可能になる関係上、実は本作で一番つらいのは序盤である。

クリア後には永遠の間が出現し本編で乃亜や闇遊戯など本編で対戦しなかったデュエリストと対戦できる。
全員凶悪魔法山積みなので強いが勝てば今までが嘘のようにデッキキャパシティが上がりやすく、ドミノも多く手に入る。
それをクリア前に少しでもいいからやってほしかったのだが。

また、何故かデメリットアタッカーの大半が通常モンスターになっており、地雷蜘蛛や秒殺の暗殺者、クズカードと名高い女邪神ヌヴィアが普通に強力なカードになっている。

その他、後の遊戯王Rにおいて、天馬夜行と言う本作の天馬太陽を彷彿とさせるキャラが出てきたり、この作品も主要な敵カードが邪神だったりするので、遊戯王Rは本作をモデルにしている説が存在している。


追記・修正はラー無しでラスボスを倒してからにして下さい。

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