ギネヴィア(FE)

「ギネヴィア(FE)」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

ギネヴィア(FE) - (2023/01/03 (火) 22:47:33) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2020/11/25 (水) 03:44:37
更新日:2024/04/13 Sat 14:20:04
所要時間:約 8 分で読めます






……これをロイ様にお預けします。

ベルンの至宝『ファイアーエムブレム』です。





出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、
2017年2月2日配信開始、(C) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS


概要

『ギネヴィア』とは『ファイアーエムブレム 封印の剣』の登場人物。
『封印の剣』の前日譚『烈火の剣』にも幼少期の彼女が登場する。

CV:石見舞菜香(FEヒーローズ)


エレブ大陸の南西部に位置する大国ベルン王国の第一王女にして、現国王ゼフィールの年の離れた腹違いの妹。豊かな金髪と気品ある佇まいが印象的。
直属の部下にお付きのシスターであるエレンと親衛隊隊長のミレディがいる。
両者ともに助けを呼ぶために無茶をしたり、主君と共に祖国に剣を向けることを承諾してくれたりしたほどギネヴィアへの忠誠心は高い。

性格はやはり王女らしくお淑やか。だが、その内面は兄と同じく情熱的で意思が非常に硬い行動派。
一度「こうだ!」と決めた事は必ずやり遂げようとし、その行動力は一国のお姫様とは思えないほど。
美しさと聡明さを兼ねた王女であり、その姿から「プリンセス中のプリンセス」として国民から慕われている。


出自と出奔、及びシナリオ中での動向

前ベルン王国国王デズモンドが側室との間に設けた娘。
彼は愛していない正妻・ヘレーネとの子で、しかも凡庸な自身とは正反対に聡明なゼフィールを、
母親共々離宮へ追いやったばかりか暗殺しようと企むほど嫌っていたが、ギネヴィアのことだけは非常に溺愛している。
具体的にはゼフィールに王位を渡さず、ギネヴィアがいずれ貰う婿に渡そうとするほど。

これは、デズモンドとヘレーネは政略結婚で結ばれたに過ぎないのでお互いに愛情など抱いていないが、
正妻との結婚前から恋人だったという側室とは恋愛関係にあるのでその子供であるギネヴィアも愛しているため。
とはいえ親は不仲でも、少年だったころのゼフィールはギネヴィアを可愛がっており、彼女もまた兄に懐いていたことが『烈火の剣』中盤のあるシーンで判る。
ただ、むしろギネヴィアはデズモンドよりもゼフィールの方に懐いていたため、父は息子への嫉妬の炎をますます燃やすのだったが……。

その後、『烈火』から16年後にあたり『封印』の3年前であるエレブ新歴996年。デズモンドはとうとうゼフィールに毒を盛るも、実は彼は毒になんとか耐えきっていた。
家臣たちは現王を見限って王子を王位に就けんと望み、彼らの秘密裏の協力のもと、ゼフィールの死を装って葬儀が催される。
そしてその際に、息子の棺の蓋を開けた父を中から剣で一突き、という形で返り討ちにして即位を果たす。
だが、険悪な親子仲にあってもいずれは和解できると思っていた父に殺されかけたこと、
何より自分の意思で父を殺したことで人間に絶望したゼフィールは、竜に世界を明け渡すために他国に戦争を仕掛ける。

兄の豹変の理由を知っていたギネヴィアは、彼が元の心優しい人物に戻ることを願っていた。
だが、罪の無い人々が殺されていく現状に黙っていられなくなり、ベルンの秘宝『ファイアーエムブレム』を携えお付きのエレンを連れ、国を出奔。
『ファイアーエムブレム』を持って逃げたのは、ゼフィールがこれを他者の手に渡るのを非常に恐れていたこと、
これが他国の手にあると兄に思わせれば戦争を止められるかもしれない、と考えていたからだった。

そんな中、リキアとベルンの和平のためにリキアに向かったところ、
第2章において国境にある村で城主のルードにより罠に掛けられ捕まってしまうのがシナリオでの最初の登場。
そのピンチにエレンが一人で脱出して主人公のロイに主君の救出を求め、彼らに保護された。
これ以降、本編の戦いには参加しないがストーリーの随所に顔を出すようになり、また共に和解の道を模索しようとする。

しかし、直後にリキア同盟はベルン三竜将の手によって全滅に近い敗北を喫して盟主ヘクトルも亡くなり、いきなり和平どころではなくなってしまう。
追い打ちを掛けるように、同盟の諸侯にも三竜将ナーシェンの暗躍のせいでベルン王国につく裏切り者が続出。
もはや敗北寸前だったが、ロイがセシリアにエトルリア王国の保護下に入る策を通したため、リキア同盟と彼女は同国に救われることになる。

その後、西方三島に強行軍を仕掛けることになり、何が起こるかわからないためエトルリア王国でセシリアの保護下に入る。
しかし、同国においてまたしてもナーシェンの策によりクーデターが発生。
セシリアに伴われ辛くも脱出し、大陸南端に位置するナバタ砂漠付近のミスル半島の城まで逃げ延び籠城戦を行うが、
ゼフィールが『ファイアーエムブレム』を取り返すため直々に赴き、セシリアが瞬殺されてしまい(注:彼女は生きてます)再び捕まる。
そこで本編中初めてゼフィールと対峙し、彼が戦争を起こした理由を訊ねその事実に愕然。
そして兄から「たった1人の家族であるが故に一度だけ許すが次は無い」と忠告され、
ナーシェンを経由してギネヴィアを送り返すよう命じられたミレディと再会。ベルン王国に送り帰されそうになる。

だが「兄が何を考えようとこれは力による支配で、その行きつく先に光は無い」と悟ったギネヴィアは、次は無いなど知ったことか、とばかりにミレディに自分を逃がすよう嘆願。
ベルン王国に対してではなく、ギネヴィア個人に忠誠を誓っているミレディはふたつ返事で承服し祖国を裏切ったため、ロイの元に戻ることができた。
なお、ミレディも以後最後までリキア同盟軍と行動を共にする。

そしてエトルリア王国王都アクレイア解放後、リキア同盟軍がいよいよベルン本国への出撃を開始することを知ったギネヴィアは、
兄を止めるための力としてロイに『封印の剣』の伝承を伝え、『ファイアーエムブレム』も託している。
しかし、いかにゼフィールの侵略行為を止めるためとはいえ、ギネヴィアのこの行為は王族でありながら自国の命運を敵国に委ねるという最大級の裏切りをも意味する。
自らを「国を売った女」「ベルンの歴史に汚名を残す」と自責しつつ、たとえロイたちがベルンに進軍しても無関係の民にだけは手を出さないよう懇願した。

ギネヴィアがロイに味方したことで、ゼフィールは王家の秘密である封印の神殿の場所が漏れることを危惧。
ここに自身の懐刀であるマードックとベルン本軍を差し向け、神殿周辺は二大王国による戦争の勝敗を決するほどの激しい戦いの舞台となる。
そして敗戦国となったベルン王国だが、同国最後の将ブルーニャによる抵抗が起こり、王族の責務としてギネヴィアはその抵抗を見届けた。
後に「ベルン動乱」と呼ばれるこの戦いの後、エトルリア王国は遠方という理由でベルン王国の直接統治を断念。よって、ギネヴィアが新ベルン王国を建国し女王に即位する。
上記のように国を裏切ったため、旧臣や国民の反発は避けられなかったが、ギネヴィアの粘り強い努力で少しずつだが復興していったという。


余談

『ヒーローズ』で演じる石見氏は『ファイアーエムブレム 風花雪月』にてイングリット=ブランドル=ガラテアも演じている。

エンディングの一枚絵では、戴冠式に臨む様子が確認できる。

『封印の剣』は『紋章の謎』のオマージュが多いため、ギネヴィアのモデルはニーナだろう。

第2章をクリアする前にゲームオーバーになると、まだロイたちと出会っていないはずなのにギネヴィアが現れて「ああ、ロイ様……死んでしまうなんて」と嘆く。



『封印の剣』の外伝漫画にもメインキャラの一人として登場。
作画担当の山田氏の画力が向上した頃に登場したこともあって、髪の毛の描きこみが凄い。

基本的にゲーム本編と変わらないが、決定的に違うのはミスル半島の城で救出されずベルン王国に連れ戻されたこと。
ゲーム本編においてはゼフィールに捕らわれた後、ベルンへの送還役をミレディに命じたが彼女が裏切ったために救出された、という流れだった。
だが、『覇者の剣』においてはこの時点ではミレディが登場しなかったため、誰もギネヴィアを助けられなかったのだ。*1
ちなみにこの時、ギネヴィアはセシリアから託されたエイルカリバーを、ゼフィールを力ずくでも止めるために使うもあっさり握り潰されてしまった

以上の経緯から、この作品においてのロイは『ファイアーエムブレム』を入手できず、故に封印の剣の封印を解けないのでこちらもゲームのタイミングでゲットできなかった。
だからこそ、ゼフィールが本来の得物であるエッケザックスと封印の剣の二刀流を披露する、という豪華な展開へと繋がるわけだが。

そしてゼフィールが倒された後に再び現れ、封印の剣で封印されてしまったアルを『ファイアーエムブレム』の力により解放した。


性能

クラス:賢者
Lv-20
HP-29
魔力-24
技-24
速さ-23
幸運-24
守備-13
魔防-25
体格-5
移動-6
属性-光
武器レベル-光S/理B/杖A

所持品
ディヴァイン
リカバー

本編の戦いには参加しないギネヴィアだが、本編を9周クリアするとトライアルマップに参戦してくれる。
クラスは賢者。だが''『封印』『烈火』の賢者は使えない光魔法が使える*2というチート仕様で、しかも武器レベルは堂々のS''。理はBなのに……。
ステータスもとても高く、ベルン三竜将とも渡り合えるし、HP守備以外は兄のゼフィール以上。
どうみても2章の敵なんぞ一人で全員瞬殺できるのは言わないお約束。多分急いでたから魔道書持ってなかったんだよ、うん。
『封印』において、病人のエリウッド共々「何故本編で戦ってくれないのか」と話題に上がるキャラクターの一人。

そして司祭の武器レベルの上げにくさから、アーリアルがギネヴィア専用になるのはよくある話。
というか後に公開された八神将の一人、エリミーヌもギネヴィアにそっくり。もしかしたらエリミーヌの生まれかわりなのだろうか?
もしそうだった場合は、ハルトムートの子孫の暴走を生まれかわったエリミーヌが止めようとしたという奇妙な展開になるが。
しかもギネヴィアはハルトムートの子孫。ひょっとして、デズモンドの愛人だったギネヴィアの母方の先祖って…。
ちなみにロイとリリーナが支援Aでない場合、女王即位の式典を前に さりげなくロイへ魔竜を殺したかについて確認している。
なおこのセリフ、 魔竜を封印せずに殺した場合は登場しない。

ただしHPだけは尋常でなく低く 上級職Lv20でHP29 というとんでもない数値になっている。プリンセスだしね、仕方ないね。

ちなみに『覇者の剣』でもステータスが出てくるが、こんなチートなステータスではない。
以下が漫画版のステータスだが、キャラ的には妥当なところだろう。
というか原作ステだと、エイルカリバーで普通にゼフィールにダメージが入る上に追撃までかます。

クラス:プリンセス
Lv-10
HP-22
魔力-5
技-14
速さ-12
幸運-15
守備-6
魔防-14
体格-5
移動-5
属性-光

台詞

  • 止めたいと思っています。いえ、止めなくてはいけないのです。
  • お兄さま、何故このようなことを……。平和にすごしている人々を戦争に巻き込んでまで……。
  • ……私は ベルンの歴史に汚名を残すのでしょうね。『国を売った女』として……。
  • 私は一生裏切り者として憎まれ続けるのでしょうね。
    ロイ様、一つだけお約束下さい。ベルン本国に攻めこんでも、ベルンの民には……民だけには……。
  • いえ……お答えのないことが答えだと考えますわ。
  • うん! 私、元気よ。でも、おにいちゃまが毎日会いに来てくださったら、もっと、もーっと元気になれるわ!
  • 私の決意は変わりません。たとえ、国を売った女としてベルンの歴史に汚名を刻もうとも……。
  • ギネヴィアとお呼びください、お兄さま……いえ、ゼフィール王子。
  • 数多の戦乱をおさめてきた英雄が集う城……ここで私も平和な時代を築くための知恵を学んでゆきたいと存じます。
  • エクラ様……兄は単純に世界の征服などと考えるような人ではないのです。
    世界を「解放」しなければいけない……そう、兄は繰り返すようになりました。それは暗く、哀しい目で……。
    でも、だからといって他国を戦争に巻き込み、罪もない人々の命を奪っていい理由になるはずがありません……そうでしょう?
    幼い私に優しくしてくれたゼフィール兄様。あの頃に戻れないことは知っております。それでも……止めなくては。
    あなたの知恵と勇気が共にあれば、どんな困難も乗り越えられるでしょう。どうか、私と一緒に……。




私はギネヴィアと申します。……ベルン王ゼフィールは、私の兄です。

私は、兄を……止めなくてはなりません。



出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、
2017年2月2日配信開始、(C) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS

『ヒーローズ』には兄に遅れること3年の20年11月に参戦。イラストは麻谷知世氏。青属性の魔法使い。歩兵ユニット。
何気に立ち絵4種全てイラストが違う(通常攻撃絵と奥義絵は差分)。兄に合わせたのだろうか?
原作のステータス的にアーリアルを使うためにいるという評価をされていたギネヴィアだったが、やっぱりアーリアルを持って参戦した。
『ヒーローズ』にはゼフィールの封印時代(中年)と烈火時代(青年)が既に参戦しており、
ギネヴィアが見たらどう思うか……などとファンの間で言われていたが、これがまさしく実現した

それは『想いを集めて』でのこと。
アスクに召喚されたギネヴィアは、本来の世界では有りえない、自分より年下であろう青年ゼフィールと出会う。
この青年ゼフィールにとってギネヴィアはまだ幼女のため、成長した彼女の姿に驚いたが、同時に「妹が立派になったのだから自分も立派な王になる」という決意をする。
実は青年ゼフィールは未来の自分に会ったことが無いらしく(存在は知っている)、ギネヴィアは未来に目を輝かせる兄を複雑な気持ちで見つめるのだった。

それからギネヴィアは、自分もよく知る中年ゼフィールとイドゥンと出会う。
中年ゼフィールはアスク王国では一人の英雄なので何もしないが、
「元の世界に帰ったら竜に世界を明け渡すために行動する」と妹に告げる。「止めたければ勝手にしろ」とも。

二人の兄と出会ったギネヴィアは、シャロンに相談する。
「もし青年ゼフィールに未来のことを教えれば人間に絶望せず、ベルン動乱は起きないのではないのか」と。
しかしシャロンは「そうすればベルン動乱は起きなくても、ゼフィールが戦争をしなかったせいでそれ以上の災厄が起きる可能性が生まれてしまう」と言う。
果たして、それを聞いたギネヴィアの出した答えとは……?


武器スキルは魔法特効、魔防+3にする『アーリアル』。
戦闘後、自分と周囲2マスの味方を7回復。
自分から攻撃した時、または周囲2マスに味方がいる時、
戦闘中、攻撃、速さ、魔防+5、かつ、敵の「敵の守備か魔防の低い方でダメージ計算」を無効化する。

Aスキルに戦闘開始時、自身のHPが25%以上なら攻撃、魔防+7。その状態で攻撃した時、戦闘後、自分に5ダメージを与える『攻撃魔防の渾身4』。
Bスキルは戦闘中、敵の攻撃、魔防-3、かつ敵の攻撃、魔防の強化の+を無効にする『攻撃魔防の凪3』。
Cスキルには周囲2マスの味方は、戦闘中、魔防+4、周囲2マス以内に味方がいる時、戦闘中、自身の魔防+4にする『魔防の相互大紋章』。

ついにレギュラー入りを果たした貴重な魔法特攻
今まではハロウィン版のサクラが魔法特攻の武器(暗器)のみだった。
魔法特攻がウリの彼女と甘く見てはいけない。戦闘後には自分と周囲の味方の体力を回復させてくれる。一種のヒーラーとして活躍も。
渾身で体力を削られると思われるが武器スキルのおかげで心配は無い。むしろHPを回復できて渾身を維持できるため相性がとても良い。
そして竜などに内蔵している錬成した武器スキルの「守備か魔防の低い方のダメージ計算」を掻き消す。マムクート相手でも戦闘参加できる。

属性の相性が不利であっても大ダメージを必ず与えられる。
そのおかげで現環境で猛威を振るうオフェリア、ブラミモンド、伝承リリーナ、舞踏祭シグルド、スカビオサとも戦えてしまう。

魔法壁専門でもアタッカーでもヒーラーでも役割も熟せる万能型。

原作と同じように守備は全く期待出来ない数値であって属性の有利不利問わずに弓と暗器はもちろん、近距離武器は有利な赤属性でも一発退場も。
HPも低いので回復が出来ても油断はできない。魔法武器相手か魔防の低い相手だけに絞ろう。

……私は、ベルンの歴史に「追記・修正」を残すのでしょうね。
『国を売った女』として……。


この項目が面白かったなら……\ポチッと/