登録日:2011/06/17 Fri 02:16:32
更新日:2026/06/16 Tue 08:45:08
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さっき、気付かなかったんだけどさ。「負け運」って何?
【読売ジャイアンツ編】「実況パワフルプロ野球2016」対決動画より
プロ野球において、自分が投球していると
何故か味方がさっぱり得点を取れなくなる現象。もしくはそれに遭遇した投手を指すネットスラングである。
特に、投手本人が割と調子よく投げている日に限って打線は沈黙、そして交代したと思ったら直後に打線が爆発…という、投手が不憫になるようなケースを指す。
野球(および近いスポーツ)というのは、投手がどんなに素晴らしい投球をしても打線が打たなくては試合に勝てない。
そして、投手にも成績としての勝ち星がつかない。そう、例え九回までノーヒットノーランをしていようとも…
それがムエンゴである。
アニヲタの野球スレではムエンゴと呼ばれているが、他ではムエンゴ病とも呼ばれている。
投手の病気なのか打線の病気なのかよくわからない。
「
実況パワフルプロ野球」シリーズでは「負け運」という
特殊能力があり、「所持している投手は味方打線のパワーが下がる」というまさにムエンゴを示しているマイナス能力である。
一方でその対極の特殊能力は「勝ち運」であり、こちらは「味方打線のパワーが上がる」プラス能力である。こっちはムエンゴ投手とは逆に、投球内容の割には援護が多く勝利数の多い投手につけられやすい。(他にも勝ち星が多い中継ぎ投手にもつけられることも多い)
【ムエンゴの事例】
2008年の
東北楽天で、抑えで炎上を繰り返して先発に再配置転換されたドミンゴ・グスマン。先発としてはそこそこ安定し、チーム防御率3.89の中自身は防御率3.87とまとめ上げたが、なぜか援護が中々得られず接戦負けが嵩み、勝敗自体は2勝7敗と低迷。
冒頭の抑えでの炎上で語尾の「ンゴ」の発祥となっていた彼が無援護に悩まされたことが、「ムエンゴ」という言葉の発祥と言われている。
2009年の
千葉ロッテの
サブマリン渡辺俊介は3、4、6月は味方の援護がゼロ、クオリティ・スタート(QS)数が13と試合を作ったにもかかわらず、 僅か3勝しかできなかった。
2010年
横浜ベイスターズの加賀繁は27試合に登板し、防御率3.66と上々の成績を挙げたにもかかわらず3勝12敗という結果に終わっている。
本来とは異なる形でプロの洗礼を受けた。ベイスェ…。
2011年は低反発球の導入によって投手戦が増加傾向となり、その結果ムエンゴの投手が多く生まれてしまった。おいこら
貧打とか言うな!
そんな中でも一番酷い例が
日本ハムファイターズの
武田勝であろう。
なんと5試合連続で味方が得点0で終わってしまった…という常軌を逸したムエンゴに直面する羽目になってしまったのだ。これは日本新記録である。
またチーム全体がムエンゴ状態になった
広島東洋カープは50イニング無得点というなんとも恥ずかしい新記録を樹立してしまった。
しかもその試合のほとんどは僅差での敗戦。少しでも得点が入っていれば展開が変わっていたであろう……。
ここぞというときにムエンゴ状態になった投手の究極の例として
西武ライオンズの西口文也がいる。
そもそもキャリアにおいて複数回にわたりあと一歩のところでノーヒットノーランを逃してきた経験のある彼だが、とある日にノーヒットノーランも上回る無走者・無失点の完全試合を達成した状態で9回を投げ切った。
だが、対戦相手・
楽天の先発投手であり、それまで未勝利で二軍落ちも経験していたルーキー・一場靖弘が何故かこの日は絶好調、その結果味方打線も完封されていたのだ。
ノーヒットノーランや完全試合は試合が終了しないと成立しないため彼は味方の援護を信じて10回のマウンドに上がるが、奮闘虚しく先頭打者にヒットを打たれ、大記録を逃してしまった……。
かわいそうすぎてかける言葉もない。
なお、この時に解説を務めていた東尾修氏は何がツボにハマったのか
大笑いしていた。
また2012年8月には
横浜DeNAベイスターズの
高さ危険太郎高崎健太郎投手が
4安打完投自責点0自打点1で敗戦投手になるという快挙?を成し遂げた。
「味方の援護がないならば自分で」と取った点すらも味方の失策で無にされてしまったこの試合は「ムエンゴ」を通り越して「テキエンゴ」とでも言うべき記録的な物と言えよう。
ちなみにこの時高崎投手は
「エラーをしない人はいない。その後、切り替えて投げられた」と
ばんてふの後継を思わせるぐう聖コメントを残している。
大リーグには西口を上回る悲運の投手がいる。
59年のブレーブス戦に先発したパイレーツの左腕ハービー・ハディックスは強打を誇る相手打線(通算本塁打755本のハンク・アーロン、同512本のエディ・マシューズ、同336本のジョー・アドコックら錚々たる選手が並ぶ)を延長12回までパーフェクトに抑えるが、味方の援護が無かった。
それどころか13回裏に先頭打者を味方のエラーで出塁させてしまう。さらに後続の打者に喫した初安打がサヨナラホームランとなり敗戦投手となってしまった。
とはいえ実際のところは、こういった「ムエンゴ」にさらされがちな投手は大体が一流の選手である。
そして「一流の投手相手には一流の投手をぶつける」というのがプロ野球の考え方である。
むしろ相手がエースなのにこっちは負け覚悟の選手をぶつけることは、戦略的には正しいかも知れないが、お客を魅了するエンターテインメントの必要があるプロの世界ではむしろ失策とも言える。
というわけで一流投手が投げる試合は向こうの投手も基本的に強いので、結果的に打線の援護がなくムエンゴ試合となってしまうのだ。
勿論、単に打線の調子が悪い時期と噛み合うとか他にも色々と理由はあり得るが、ムエンゴ試合や投手は決してありえないわけではなく、むしろ一流の象徴とも言っていいかもしれない。無論本人たちには嫌がられるだろうけど…。
一方でDH制のないセリーグにおいて投手が自分で点を取ることを「ジエンゴ」と言う。
実際に打撃が上手い投手も少なくなく、決勝打を打つこともある…が、このジエンゴ、実は結構しんどい。
というのも普段投手は打撃練習をしていないので、プロが投げる球を打ったら手が痺れることがある。
そのまま登板すると手が痺れたままなので感覚がつかめず、ジエンゴしたもののその分を吐き出してしまう可能性がある。
なので投手は基本的に打席ではわざとやる気なく三振したり、送りバントをして手への負担を減らしている。
また現在では二刀流が許されているのでジエンゴは難しくない…が、二刀流になることこそが難しい。
これまで何人も挑戦してきたのに
大谷翔平のようなスーパースターが出て来なかったのは、「打力」「投手力」の両方を兼ね備え続けることこそが非常に困難だったからである。
プロ野球黎明期には両方の能力がある選手もいたが、現在のように分業制でなかったためすぐに投手として潰れて野手になってしまうか投手に専念するかとなっている。
アマチュアでは投手で四番という選手がいても、プロになる時にはどちらかの才能でしか選ばないのも同様である。
また強肩で知られる
新庄剛志も投手挑戦したことがあるが、嫌な思い出が蘇ったことに加えすぐにその困難さに気付きやめている。
ムエンゴへの抵抗は、かくも難しいのだ。
追記、修正は大量援護してからでお願いします。
- 西口は、例の試合以外は援護多い部類じゃなかったか -- 名無しさん (2014-03-01 21:58:04)
- 一緒や!投げても! -- 名無しさん (2017-09-25 13:10:17)
- ドミンゴが無援護だったからムエンゴという言葉が生まれたらしいけれど本当だろうか。 -- 名無しさん (2026-02-27 10:54:00)
最終更新:2026年06月16日 08:45