ボリスビッチ(AC4)

登録日:2011/04/09 Sat 23:56:12
更新日:2025/07/26 Sat 21:55:35
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アナトリアのネクストか


悪いが、見逃してやれん


ここでくたばりな!


ARMORED CORE 4』登場するテクノクラート所属のオリジナル
リンクスナンバーは25。

イクバール(後のアルゼブラ)の子会社であるテクノクラート所属の中年リンクス。
テクノクラートがロシアの国有企業を母体としていること、名前が〇〇ビッチであることからスラブ系であると推測される*1
一人称はAC史上初となる『我輩』。

一応本編以前の「国家解体戦争」に参加した古株リンクス、いわゆるオリジナルだが順位は25、つまり下から二番目。
最下位のナジェージダ・ドロワはおそらく戦果を挙げる暇も無かったのであろう「国家解体戦争末期の参戦」とのことなので、そういった事情が特に語られていない彼はおそらくオリジナルとしては実力は最下位クラスと思われる。
実際説明文には「大味で精度に欠ける」とのことで、おそらくロケットの爆発力に任せた雑な戦闘スタイルだったと予想される。


作中ではエレトレイア城塞付近の砂漠でアナトリアの傭兵と交戦する。
だがミッションの目標は弾道ミサイルの破壊であるため、彼を撃破しなくてもクリアする事が出来る。更に砂嵐のせいで視界は最悪。その為戦わずにスルーしてしまう事もある。
そんな彼だが、やたらと印象に残っているのは一人称が「我輩」である事もそうだが、最大の要因は彼が絶叫する



ハラショーッ!



のインパクトのせいだろう。
表記こそ「ハラショーッ!」だが実際は



ハラショォォォォオ!!!


ぐらいの超ハイテンション。
普通は先に項目冒頭のセリフを言うのだが、ミッションの進め様によってはいきなりハラショーが出てくる。これにびっくりしたプレイヤーは数知れず。
続編のACfAで同じテクノクラート所属であるド・スも「ハラショー!」を放つが、それとは比較にならない程テンションが高い。
未使用音声の中には、


ハラショォォォォォォォォォォォォォォォオ!!!


くらいの、更に強烈な語気と長さの「ハラショー」も確認されている。
なお、現実のロシア人も良い事があった時に「ハラショー」自体は普通に使うがここまで絶叫することは無い。


【搭乗機体】

バガモール

バガモール(богомол)の意味はロシア語で「カマキリ」。

イクバール標準機「SOLUH」のバリエーション機、ESER-01ベースの機体。
ESER-01は右腕に瞬間火力に特化したイクバール製マシンガン「ZAKAT」、左腕に連射力の高いハンドロケット「CHP-48」、左肩に3連ロケット「CP-49」という構築だが、バガモールは背部武装が両肩共大型ロケット「BVS-50」に変更されている。
あまりのインパクトのせいでネタにされ過ぎて忘れられかけているがマシンガンを装備しているのでロケオンではない

4系のロケットといえば『fA』のレギュ1.30以降破壊力が激増したことで有名だが、この頃のロケットは爆発系武器にしては連射が効くものの威力はグレネードの半分以下、それでいてロックオン不可能なので通常兵器相手に対地爆撃するならギリ使えなくもない、くらいの産廃に片足を突っ込んだ武装で、ましてやネクスト戦では到底使い物にならない。
本機も決して手強いとは言い難く、ZAKATの連射でPAが無くなった状態で更にZAKATの連射を浴びたりロケットを撃ち込まれたりしない限り、つまりその可能性を下げられる遠距離戦を挑む限り脅威にはならない。
一応動きの鈍いノーマルやMTくらいなら上記の破壊力と連射力に任せた爆撃で倒せないこともないだろうが、この順位なので大した戦果は挙げられなかったと思われる。


【ストーリー中の活躍】

先述の通り、chapter2の終盤『CITADEL OF SANDSTORM』のハードモードに登場。

ホワイトアフリカの反体制勢力「マグリブ解放戦線」の重要拠点であるエレトレイア城砦に配置された弾道ミサイルランチャー破壊任務に向かったアナトリアの傭兵を迎え撃つ。
だが「バガモールの撃破はクリア条件に含まれない」「ミサイルランチャーに近付いてからバガモールが登場するまで時間がかかるため、真っ直ぐ向かえば邪魔されないことも多い」「激しい砂嵐のせいで視界が悪過ぎるのでバガモールに付き合うより無視してランチャーを破壊した方が早くて楽」といった理由もあって無視されることも少なくない。

くそっ、我輩ともあろうものがっ…



彼の登場ミッションは『fA』で描かれた世界の裏事情を踏まえると見方が大きく変わることでも知られる。
『fA』のORCAルートでは、国家解体戦争以前に企業は互いの宇宙進出を妨害すべく高度9000m辺りに達した物体を無差別攻撃する「アサルトセル」を大量に配置しており、その結果宇宙開発が不可能になっていることが判明する。
ORCA旅団団長テルミドールによると国家解体戦争すらそれを隠すためのカムフラージュに過ぎないといい、実際アサルトセルの存在は企業上層部やORCA旅団を始めとした極一部のリンクスにしか知られていない。
つまりマグリブの弾道ミサイルなど放っておけば勝手に落ちるので傭兵ネクストを大砂嵐の中に突撃させてまで破壊せずともミサイルは勝手に落ちるのだが、企業からすればそれではアサルトセルの存在が露呈するため勝手に落ちられては困る可能性が高い。
アナトリアの傭兵に破壊依頼が来たのはそのためだったのだろう。

しかしボリスビッチはテクノクラート所属のリンクス、底辺とはいえパックスを構成する大企業の一つの所属である彼が何故そんな場所に現れミッションの妨害をしてきたのだろうか……?
マグリブのリンクス、アマジーグがSOLUHを使用している以上、イクバールが密かにマグリブを支援している可能性はあるものの、だからといって大っぴらにマグリブに見方し弾道ミサイルを防衛するのは相当リスキーなはずである。

さらに劣勢になると「我輩には祖国がある、負けられんよ!」と発言する。
国家解体戦争後、国という概念が崩壊した世界で彼は今は亡き祖国の為に戦っていたのだろうか?

さらにさらに、彼の所属企業はロケット弾が主力製品であり、企業エンブレムもロケット、そしてボリスビッチ自身のエンブレムも宇宙服と宇宙ロケットという宇宙に行けなくなったかの世界には似つかわしくないもの。
それらを踏まえると、「何故彼がテロリストの弾道ミサイル発射基地を防衛したのか?」という疑問に色々な仮説が生じて来る。

これらはあくまで「後発作の描写を踏まえたもの(=後付け設定との矛盾の可能性も拭えない)」なのと「不自然な描写もままあるハードモードの出来事」なのでどこまで正史との整合性が確保されているかは怪しいものがあり、単に考え過ぎの可能性も勿論ある。
フロムは黙して語らない。今君のフロム脳が試される。









追記・修正おねgハラショーッ!

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最終更新:2025年07月26日 21:55

*1 より正確には「ボリソビッチ」になる