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葉隠覚悟

登録日:2009/09/08 Tue 22:28:19
更新日:2026/07/29 Wed 21:06:48
所要時間:約 6 分で読めます





その言葉 宣戦布告と判断する
当方に迎撃の用意あり


概要

漫画『覚悟のススメ』の主人公。「はがくれ かくご」と読む。
CV:山寺宏一(OVA版)、関智一(まんがビデオ版)

幼い時より人類を守る剣となるため、実兄である散(はらら)と共に父・朧のもとで、雪山の中、下着での取っ組み合い、異形と化した熊との格闘など厳しい修行に励んできた。
究極の格闘技「零式防衛術」を体得しており、強化外骨格「零」を纏い、人類の明日のため闘い続ける運命を背負っている。

同作者の別作品『エクゾスカル零』にて文明崩壊後の世界で冬眠から蘇った姿はエクゾスカル零/葉隠覚悟を参照。


人物像

生年月日:1999年12月25日
所属:私立逆十字学園2年1組

眼鏡をかけ、白い詰襟を着た少年。この白い詰襟は逆十字学園の制服とは異なるものだが、これは彼が転入生であるため。
堀江罪子曰く、「やさしい声」「お線香のにおいがする」。

一人称は「私」だが、これは平時に身の回りの人間に向けて礼儀正しく振舞うために意識して使っているもの。
素の一人称は「俺」であり、内心や戦闘中などはこちらを使っている。

普段は至って感情の起伏が少なく、軍人のような古風な口調で話す。表情もあまり変わらない。
無益な戦いは極力避けるようにしているが、強化外骨格・零を戦闘以外で使用する事は別に躊躇ったりしないらしく、作中では戦術鬼の襲撃で壊れた校舎施設の瓦礫を片付けるために瞬着したりしていた(零も特に何も言っていなかった)。

礼節を重んじ、認めた一流の敵にも礼節と敬意をもって応える。
反面、流し場に座り全裸で誘惑する美女に平手打ちで応え、「口に入れる物を調理いたす場所に、尻や足を乗せるとは何事か!」と一喝するなど礼節のない相手には厳しい。

しかしながら生まれた時から修行の日々を送っていたせいで一般常識については疎い。
例えば作中では野球のルールを知らず、軽く説明を受けても零式防衛術でボールを打って破裂させており、結果「もう野球やるな」と言われている。


性格

非常に生真面目で自己抑制の強い性格。
だが別に感情を殺しているわけではなく、内心では感情を激しく動かしている場面も多い。
「敵を憎んではならぬ、憎むべきは敵を恐れる自分の心」「怒りを胸に沈めてはならぬ、怒りは両足に込めて己を支える礎とせよ」というモノローグが示す通り、覚悟は激情を抑えつけているのではなく、コントロールして戦いに活きる方向に使おうとしている側面が強い。

兄である葉隠散曰く、「常に論理的であろうとする」「己の苦痛は消去できても友の苦痛は消去できぬ」男。

父の教えもあり暴力は極力避けるもの、恋は極力秘めるものとして恋愛には非常に寡黙。
だが堀江罪子に関しては徐々に特別な存在になっていき、恋心を抱いて以降は相棒である英霊たち(後述)の制止を振り切るほど情熱的になっていた。
また父に許された直後はかなり浮かれっぷりを見せた。

また、生けるもの全てに対する深い慈愛の心も持っており、物言わぬ人間の成れの果てである肉虫たちの心を読み取りを流していた。
人類を守るためとはいえ殺生を重ねる己の矛盾に苦悩する一面もある。

意外と脳筋であり、幼い頃の修行風景を描いた回想では、父・朧から「体内で強酸を生成するから殴ったら自分の拳が溶ける奇形熊相手にどう工夫して対処する?」と聞かれて構わずそのまま殴り続けるという選択をする、「お前たちでも避けられないマシンガン相手にどう戦う?」と問われて兄と一緒に仲良く「そのまま突っ込む」と答えてツッコミ代わりにぶん殴られるといった光景が見られた。*1
もしかしたら彼とその兄は葉隠一族基準で見ても頭の痛い性格をしているのかもしれない。

こういった部分を補うためか、劇中での戦闘時は強化外骨格「零」(に宿っている怨霊)が割と真っ当なアドバイスをして戦いを補助してくれる。

覇岡が不良にからまれた際あえて手を貸さない、武芸者の悶十郎に絡まれても自ら負けを認めて引くなど無益な闘いはしない主義だが、友や無力な者が被害を受けた時は容赦なく立ち向かう。
戦士としての性格は意外に好戦的で、散やライやボルトなど実力を認めた相手とは真っ向から打ち合うことを信条とする。
特に、敵の策略によって英霊たちが成仏してしまった時、零を失って尚まったくひるむことなく生身でボルトや腑露舞と戦うなど、戦士としても超一流。


戦闘能力

後述する強化外骨格「零」のほか、覚悟には2種類の戦闘手段が存在する。
劇中ではとある要因で零が使えなくなる期間があったのだが、その際も後述する2種の戦闘手段で強敵を相手に戦い抜いた。

零式防衛術

戦時中、葉隠四郎によって開発された最終格闘技。肉体の限界を引き出し、文字通りの「一触必殺」を可能とする。
また、覚悟によれば「零式防衛術は認識(こころ)の技」であり、「己が身を滅ぼす愛憎怨怒の心を滅殺する技術」であるらしく、本質的なところは殺傷能力ではなく精神コントロールの部分にあるのかもしれない。
覚悟はその中でも、相手の力を利用して放つクロスカウンター「因果」を得意とする。

◆主な使用技
  • 零式積極直突撃(じきづき)
敵に突撃しつつ放つ突き。

  • 零式因果直蹴撃(じきげり)
突撃してきた敵に対して放つ跳び蹴り。

  • 零式因果肉弾
突撃した敵に対して放つ体当たり。

  • 超振動
掌で振動を引き起こす技。
螺旋の派生形と思われる。

  • 零式積極重爆蹴(じゅうばく)
敵に放つミドルキック。

  • 大義
忠誠よりも重き大義を乗せて放つ跳び蹴り。

  • 一本足因果
散のトルネード螺旋に対して覚悟が見せた構え。ホームラン王の構え。
残念ながら散に押し負けた。

  • 輪廻
覚悟が朧の教えを受けて放った一撃必生の正拳突き。

  • 零式因果双拳
両腕で突撃してくる敵に放つ突き。

零式鉄球

覚悟の体の8カ所には葉隠家に代々伝わる「零式鉄球」が埋め込まれている。
これは大戦中に葉隠四郎と瞬殺無音部隊が開発した特殊金属で出来たソフトボール大の鉄の球で、人間の身体に直接埋め込んで使用する。
自身の肉体に吸引することで皮膚を硬質化させることができる。覚悟はこれにより体の56%を鋼に変えることができる。
この零式鉄球を埋め込む際、手術などという高尚なことはせず、父・朧が一発一発ガトリング砲でブチ込んでいる。常人なら1発撃たれる度に死ぬほどの痛みを味わう。
ちなみに覚悟の零式鉄球の数は劇中でも最少であり、覚悟が8個しか埋め込んでいないのに対し散は24個、ライは21個埋め込んでいる。しかも覚悟の零式鉄球は物語が進んでいくにつれ段々と減っていく。

鉄球装着者が“気合”を入れることによって、身体各部に埋め込まれた鉄球が装着者の体内に吸引される。
吸収された鉄球は血小板と同化し血液中に溶解、それが表皮に分泌されると迅速に凝固し、皮膚を鉄甲化する。
鉄甲化した皮膚の強度は凄まじく、劇中ではマグナム級の威力を誇る戦術鬼・永吉の攻撃を正面から弾いた。
また、鉄球は装着者の意志で外す事が可能であり、敵や物に投げつけて武器にするといった使い方も出来る。劇中では覚悟が投げた鉄球は回収されなかったため、一度取り出した鉄球を再び身体に埋め込む事が出来るのかは不明。

◆零式鉄球の形態
零式鉄球は使用する目的や状況によってその形態を変える。下に書いたもの以外にも散やライなどが使った形態があるが、ここでは覚悟の使ったもののみ記述する。
  • 防弾形態
皮膚が防衛しきれない異物が迫った時、血液に溶解した鉄球が皮膚に分泌され凝固、異物から使用者を守る。

  • 特攻形態
予め打撃に用いる身体部位を鉄甲化させ、攻撃力を増す。覚悟の場合、8個の鉄球で額部分に「七生(右から読むため「生七」)」の文字と両手両足の完全鎧化が可能。

  • 対超鋼炸裂形態
強化外骨格の装甲や機械などの破壊に特化した形態。鉄球を体外に取り出し、対象に投げつけて使用する。
強化外骨格への攻撃の場合、対象に鉄球が着弾し装甲にめり込むと、その瞬間形状が碇型に膨張変化する。碇型になることで鉄球を対象の内部に留め、展性チタンによる応報を防ぐ。展性チタンで出来ていない物体に対しては内部から破裂する作用をもたらす。
覚悟は科学絶滅砲に対して鉄球を投擲、内部で炸裂させて破壊した。

  • 対昇華・防熱膜形態
鉄球が平面状に薄く展開し、昇華弾などの熱による攻撃を直に覆うことで防ぐ。ただし、攻撃に対して防熱膜が薄すぎる場合は溶解し、被弾してしまうことになる。

強化外骨格 「零」

覚悟が纏う、生ける鎧。詳しくは該当項目を参照。
普段は大きな学生鞄に収納されているが覚悟の「瞬着!」の掛け声と共に瞬時に装着が可能。

重量:90kg
材質:複合装甲・展性チタン合金

漆黒の装甲に純白の正義マフラーをなびかせる姿が印象的。
右腰部に生命維持装置、左腰部に科学兵器調合装置を装備。
脚部は爆芯靴と呼ばれる推進機能付きのブーツとなっている。

もともと強化外骨格は第二次大戦中、日本軍人・葉隠四郎率いる精鋭集団「瞬殺無音部隊」によって戦争投入を目的として開発されたものである。

開発の際には、三千にも及ぶ捕虜を使った人体実験が費やされた。彼らは英霊として、零に宿っている。
英霊たちは無念をこらえ、二度と自分たちのような存在を生み出さないように、覚悟と共に戦う決意を固めた不退転の士なのだ。

覚悟は零下70度の独房に全裸で入り、着装した際に英霊たちと同じ苦しみを味わうべく、精神世界で自ら切腹介錯を行った末、見事な血涙を流しその覚悟を認められ零の装着者となった。

英霊たちは覚悟に様々な助言を与え、戦いをサポートする。
経験の浅い葉隠を叱咤したり、稀にからかって笑ったりと、その様は愛すべきツンデレ
ライや罪子の脳から情報を得ようとして覚悟に咎められたり、戦化粧の風習(首を落とされた際に土気色にならぬように口紅を付ける)を知らなかったりと、兵士であるためか覚悟の武士的な価値観とは微妙なずれが生じることもあるが、うまく補完し合っている。
また、強化外骨格は英霊たちが宿って始めて威力を発揮するものであるため、英霊なき零はただの抜け殻となってしまう。



名言・至言

山口貴由先生の熱い作風により、敵と戦う時は説教めいた台詞を放つのがお約束
まさに名言製造機。


「キサマの愛は侵略行為」
「ここは現実の世界なり!」
「雑草などという草はない!」
「キサマが一番無用なり!」
「献愛は時に苦痛を伴うもの。だがおまえの胸にあるのは手を差しのべることの優越感のみ!」
「キサマほどの戦士がなぜ散などの配下にいるのかわからぬ!」
「ただ一点の曇りなき主君への忠義、敵ながら見事! されど忠義より重きものがある!」
「零式防衛術が腕で闘うものとでも思っているのか!」
「うぬら外道に身を苛まれても、人間の尊厳を捨てることなく人間であり続けた勇敢な人々が、ひとつになって俺に生命を授けてくれた!」
「見事なり! たとえ核兵器をもってしても、対超鋼をもってしても、キサマの守護(まも)るこの門を破ることはできまい! いかなる弾もいかなる者も通ることのできぬこの超門を、葉隠覚悟まかり通る!」
「貫く言葉はただひとつ! 零式防衛術奥技…大義!」
「それ以上強い結びつきはあるまい!」
「人間に流れる血液に種類などない! 全て赤い血だ!」
「燃えるものか! 道を外れた主君に向ける愛などに、この肉体が負けるものか!」
「当方に迎撃の用意…なし!」
「人間を殺めるのは、これで最後にしていただきたい」
「怖がらなくていい! もう寂しい思いはさせぬ! 兄上! 冥どの! 玉太郎! 生まれ変われ!」
「キサマの零式には大事なものが欠けている!」
「獅子は獅子であることを、吠えたりはせぬ!」
「台無しにされた人間の尊厳を思い出せ! おまえの同胞の苦しみも全て剣に込めるのだ!」
「我こそは現代の侍! 牙なき人の剣なり!」
「戦士に敬礼!」
「君がいる限り、戦い続ける!!」


なお、短編「強化外骨格・雫の巻」で零式密漁師(ハンター)の剣を受け死んだかのような描写がされているが、短編集「銃声の子守唄」巻末の書き下ろしで無事であることが語られた。




神武の超鋼よ、我を立たせ給え
牙なき人の明日の為に

無限の英霊よ、我を砕き給え
それが永久への礎なら

我が身は既に


完  覚



了  悟



アニヲタWikiは己のためのWebサイトにあらず
知るを知るとし、知らざるを知らずとする人の事典なり
ゆえに項目を追記・修正するのは決して己ではなく
知を持たぬ人の祈りなり

この項目が面白かったなら……\因果!/

最終更新:2026年07月29日 21:06

*1 「自分たちの技量ならそれでも問題ない」という自信の現れではあるのだが、朧からは当然窘められた。