登録日:2009/09/07(月) 03:59:32
更新日:2025/01/16 Thu 21:08:46
所要時間:約 7 分で読めます
王道を貫いた正義と悪のぶつかり合いを書いた漫画であり、作中に溢れる男気と勢いに加え、無駄に仰々しい台詞回しや多用される四文字演出といった山口節が魅力の逸品なり。
連載終了後も
読み切り短編が4作書かれている。
本作は血が吹き飛び、内臓が飛び交う修羅の世界。
覇気に耐えられぬ一般市民は足下に気をつけて緊急避難。
実際問題このエログロ全開の作風は有名な作品だからと軽い気持ちで手に取った読者を絶句させるのには十分な威力。
第一話から
こんなの出てくるが平常運転である。
◆ストーリー
核戦争と環境汚染によって荒廃した近未来の世界。
人々はその中でも懸命に生きようとしていた。
そこへ暗躍し罪なき人を蹂躙するは、現人鬼散率いる不退転戦鬼軍団。
一人彼らに立ち向かい人間を守るのは、零式防衛術の使い手にして強化外骨格零と共にある者、
葉隠覚悟。
戦え、覚悟!人類滅亡まで猶予はもはやない!
◆登場人物
本作の主人公。
冒頭で逆十字学園に転校してくる。非常に生真面目な性格で自己抑制が強く、感情を表すことは殆どない。
零式防衛術を体得し、強化外骨格「零」を着装する。純白の詰め襟に身を包み、眼鏡を着用。キメ技は「因果」と呼ばれるクロスカウンター。
生身の時点で滅法強く、全編通して見ると実は零に頼らない戦闘シーンもかなり多い。
怒りの心や煩悩を抑えつける鋼の心を持ち、己が身が傷ついても弱き人を守ろうとするまごうことなき漢。
覚悟の兄にして不退転戦鬼軍団の頭領。強化外骨格「霞」の着装者。
ある出来事をきっかけに地球のために人間を滅ぼすことを決意。性別を超え、人間の身を捨てた現人鬼となる。
ガラン城を拠点とし、数多くの人外たちをそのカリスマ性でまとめあげる。
覚悟を遥かに上回る零式防衛術の使い手で、掌より螺旋状の波動を相手の体内に叩き込んで破壊する螺旋波紋掌打を得意技とする。
「これで私はファイヤー散!!」
覚悟の同級生で、彼が心を寄せる女生徒。ヒロイン。
歌が上手で持ち前の明るさは学園の光となっていた。
心優しい性格で、醜く崩れた被害者も抱きしめる優しさを持つ。
作中では中盤以降ポッチャリになる。
名前の由来は作者自身が大ファンである堀江美都子。そのためか、アニメ版では堀江美都子が役を演じている。
覚悟の同級生。
趣味は歯磨きで特技は野球。罪子とは3歳の頃からの幼馴染である。当初は覚悟に目をつけて絡んでいたがのちに親友となる。
覚悟のクラスの担任。
昼間から飲酒し、授業はカセットテープを再生するだけで自分は寝ている不真面目教師だが、いざという時は生徒を気にかけている。
逆十字学園の校長。
基本的に真面目な態度を取っているが、時々銭形先生と一緒に校内で酒を飲んでいたりする。
また、罪子の熱狂的ファンであり、教師でありながら密かに彼女の制服ボタンに発信機・録音機を仕込むなど、
ストーカー行為を行っている。
零の中に宿りて動かす霊。
そのほとんどは生前は捕虜で零を開発する際に人体実験によって殺された者たちだが、今は国を超え侵略戦争をなくすために覚悟と共に戦う。
作中一度策略で昇天するも、天国で割腹して戻ってきた。
経験の不足が目立つ覚悟を時に叱咤激励し、時に諌め、時にからかう良き相棒。
それゆえ、彼らを失った「エグゾスカル零」の覚悟には悲愴感が漂う。
意外に絡み酒なところがある。
覚悟と散の父。強化外骨格「雹」の着装者。故人。
幼い頃より二人を厳しく鍛え上げ、零式防衛術を教え込んだ。
厳格ながらも息子たちを深く愛する良き父だったが、現人鬼となった散と戦って敗れ殺害される。
覚悟と散の曽祖父。強化外骨格「霆」の着装者。
零式防衛術の創始者であり、「瞬殺無音部隊」を率いる陸軍将校。零式防衛術や強化外骨格や戦術鬼を開発するために数多くの捕虜を殺してきた悪逆非道の男。
119歳であるが存命である。
散さまの御側役。
筋骨隆々とした男であり、体内に埋められし21個の零式鉄球にて戦鬼形態となる。
覚悟に決闘を挑むが敗れて死亡。散さまにとっては伴侶のような特別な存在でありその死の際には意識なき状態で涙を流した。
戦術鬼総支配。
卑怯な策を好む男で、仲間内からもすくたれ者と蔑まれている。
しかし一時でも散さまが悲しむことがあってはならないと相討ちを否定するなど、散さまへの忠誠心は本物。
罪子を洗脳し、三千の英霊を昇天させると覚悟を苦しめるが、零式防衛術の心得の前に敗れ散る。
衛兵隊長で四百鬼の機動鎧を率いる。
ガラン城の防衛を任されており、城門で覚悟と戦った。
鎧の下に強化外骨格「震」を着込んでおり、先に覚悟によって全滅させられた機動鎧の霊をまとって戦い、覚悟に致命傷を負わせた。
しかし己も重傷を負い、城門を守るように立ちふさがったまま死亡する。
理系総支配。
2つの首を持つが、人格は一つのようである。
非常に小物な性格で、覚悟を包んだ肉虫を退治するために科学絶滅砲で母なる大地ごと傷つけるなどやりすぎなところがある。
小心者ゆえに弱いものには高圧的だが、蘇った覚悟の前にはなすすべもなく自殺する(単行本ではそれすら許されず覚悟に殴り殺された)。
御典医、頭頂に口、前後の右側に眼の肉塊のような姿から戦術鬼と見られる。
意識を取り戻すために役に立てなかったことを恥じ、蔭腹を切って覚悟との戦いに臨む。
炎に包まれた単眼の竜のような姿のファイヤー腑露舞となって体内に零を取り込み2000度の炎で苦しめるが、
肉虫をまとい人間の尊厳形態となった覚悟に奪い返され、燃え尽きて死亡した。
死後、遺された炎を散様へ託し「ファイアー散」へと進化させるが、その後散様がその炎を活用した様子はない。
細かいことを気にしないタイプなのである。
老中。
普段は老人の姿で体内に霞を保持している。
蟷螂や蜘蛛のような霊虫形態となり覚悟と戦うが取り逃す。
その後、霞装着の儀において散さまのために覚悟の零式防衛術をコピーして組み手を挑み、螺旋を受けて散さまの勝利を確信し螺旋の爆発とともに霞を放出して散った。
大老。
普段は老人の姿をしているが、有翼の獅子のような霊獣形態となる。
霊的な知識に詳しく血髑髏に三千の英霊成仏の法を授けたのも彼。
ガランに侵入した四郎と戦うが脱水鱗粉の前に敗れて瀕死になり、肉体を体内に宿った散さまを蘇らせるのに使い死亡する。
罪子が拾った黒い子猫……だったが散さまの燃える口づけを受けて猫では居られなくなった猫、
翼の生えた黒豹の様な姿になった。
◆専門用語
葉隠四郎が作り上げた人類の潜在能力を極限まで引き出し一触必殺を可能とする最終格闘技。
主に自ら攻撃をしかける積極と相手の攻撃に反撃する因果に分かれる。
表皮に埋め込むと体内に取り込んで皮膚を鉄と化すことができる特殊金属。
1つの球で皮膚の7%を鋼鉄化できる。
大砲で撃ち込む事で埋め込まれるが、1つ埋め込むだけで常人ならば絶命する苦痛が伴う。
簡単な話が改造人間。
精神は生前のエゴイズムを醜く追求するようになり、己の欲求を満たすために攻撃的になる。
動力源は人間の骨髄液。
葉隠四郎が作りし武器内蔵耐熱防弾防毒鎧。
本作はやたら名言が多いことで知られている。
『その言葉 宣戦布告と判断する 当方に迎撃の用意あり』
『零式防衛術は己のための剣にあらず 牙を持たぬ人の剣なり ゆえに剣を抜くのは決して己ではなく 牙を持たぬ人の祈りなり』
『怒りを胸に沈めてはならぬ 怒りは両足に込めて 己を支える礎とせよ』
『暴力は極力避けるもの 恋は極力秘めるもの』
『雑草などという草はない!』
『当方に人間の尊厳あり!!』
『ムム 全裸!』『ヘンタイか覚悟ー!』『脱いでどうする!』『なんだか知らんが とにかくよし!!』
OVAにて
アニメ化もされたが、残念ながら戦術鬼編(ただし永吉戦が恵魅戦の後になっている)で完となっている。
また覚悟が覇岡に殴られたり、朧が螺旋一発で死亡したりと「待てい!」と突っ込みたくなる改変もある。
しかし豪華声優陣による演技と、影山ヒロノブによる主題歌「
覚悟完了!」はかなり熱い。
チャンピオンRED 2010年12月号より本作のスピンオフ作品「
エクゾスカル零」が連載開始した。
若先生によると本作の
パラレルワールドの世界らしい。
2015年からは本作を始めとする諸作品のキャラが架空の江戸時代を舞台とした『
衛府の七忍』が連載開始。
間違えることが恥ではない!
直さぬことが恥なのだ!
項目編集を制するものは
技術でも知識でもない
この項目
情報不足と判断する
当方に追記の用意あり
- まさに艦の -- 名無しさん (2013-10-28 21:40:11)
- ↑じゃなかった(打ちミス)まさに漢の生き様を描いた熱き血潮の漫画!覚悟の生き様は見ていて凄く燃える! -- 名無しさん (2013-10-28 21:44:17)
- 罪子ちゃんはまさにこのマンガに無くてはならないヒロインであり一輪の花なり! -- 名無しさん (2013-10-28 22:02:47)
- ハゲよ!俺はうろたえぬ -- 名無しさん (2013-10-28 22:06:53)
- 最終回までアニメ化するのは無理なのかなぁ・・・ -- 名無しさん (2013-11-10 22:11:39)
- ジャイアントさらば!このセリフいいなぁ・・・・。 -- 名無しさん (2013-11-10 22:21:45)
- 結局覚悟って実験材料二〇八号に殺されたんだよね? -- 名無しさん (2013-11-10 22:29:42)
- ↑あの後罪子に無事な覚悟から電話がかかってきた?と思しきシーンが描かれてるし、罪子自身があとがきで「死んでません!」って言ってるのでそれはないかと。むしろ『エクゾスカル零』でああなっちゃったことの方がショック。・・・あの覚悟は『戦士・葉隠覚悟のコピー』みたいなオチが待ってる気もするが。 -- 名無しさん (2013-11-11 00:51:44)
- 戦術鬼がどれも物理的にも根性的にも吐き気を催す邪悪 -- 名無しさん (2014-01-21 17:17:13)
- 若先生作品では定番だが、コミック化に伴い細部にわたって絵や台詞の改変がかなりある。チャンピオン連載時の台詞の方が好きだったなあ、ともったいない気分に浸ることもw -- 名無しさん (2014-01-21 17:20:23)
- 二○八号のために敢えて悪役を演じた覚悟は漢だ! -- 名無しさん (2014-01-21 17:38:04)
- アーツ動かすの楽しい -- 名無しさん (2014-01-21 17:40:15)
- 何で冥は赤ん坊に会えて成仏したのに散は体が女のままなんだ? -- 名無しさん (2014-01-21 17:42:34)
- 謎の画力と謎のハイテンションで最後まで突っ走る。だからこその名作 -- 名無しさん (2014-02-10 08:08:52)
- 最近のスパロボ見てたら参戦してもおかしくないように見えてきた -- 名無しさん (2014-08-30 23:22:03)
- エクゾスカル零読んでるんだけど、こっちも読んだ方がええの? -- 名無し (2014-09-26 17:57:37)
- ↑いや、それほどがっつりしたリンクでもない。・・・ただ、こっちの方が漫画としては圧倒的に面白いし、こっちを読んだ後でエクゾスカル零を読むと精神的ダメージは100倍になる。 -- 名無しさん (2014-09-26 18:12:19)
- ↑5 冥との一体化で女体化したんじゃなくて、バラバラになった体を零式鉄球使って再構成したついでに女体化させたからな -- 名無しさん (2014-09-26 18:21:28)
- ↑何故女体化?したし -- 名無しさん (2015-01-21 00:34:41)
- ファイアー散さまに関しては零の超凍結冷却液で凍ったときに「紅蓮の炎と化して内部から溶かしてくれる」っていってるから一応使おうとはしてるんじゃないかな -- 名無しさん (2016-04-13 12:16:18)
- 久々に会った父の敵である兄がノリノリでウェディングドレス姿になってればそりゃ驚きもするわ。散さまがときどきよくわからなくなる… -- 名無しさん (2016-04-28 17:32:49)
- 久しぶりに読み返して気付いたけど覚悟のススメの舞台って2016年だったんだな -- 名無しさん (2016-06-28 20:33:07)
- 殴られても我慢できるなら派手な動きで避けるより忍耐する方が立派ってことでアニメ版の描写の方が適切なのではなかろうか -- 名無しさん (2016-07-17 19:25:36)
- これOVAのキャスト豪華すぎて眼疑うんだよね。声優だけじゃなくて原画もスタジオも一OVA作るために集まったレベルじゃない。当時基準でも余裕で映画作れる -- 名無しさん (2016-12-26 06:49:02)
- 四郎は悪霊かなんかだと思ったら普通に長生きなだけか・・・いや待て普通か? -- 名無しさん (2017-09-20 14:54:43)
- 某動画で視聴中にコメントで活字で読み難い幹部名を誰かが書いてくれてたんだけど一人だけ「千葉繫」って紹介されてて吹き出した -- 名無しさん (2020-03-08 17:33:19)
- こんな右と左に同時に喧嘩を売りつつ賞賛するスタンス、例えチャンピオンであっても今じゃ連載なんかできないよね… -- 名無しさん (2023-06-23 22:15:54)
- ↑3 外道の極みを突き詰めた結果、人間ではいられなくなったのだ! -- 名無しさん (2024-10-22 23:31:46)
最終更新:2025年01月16日 21:08