「終局の続き」(仮題)(新世紀エヴァンゲリオン)

登録日:2011/12/12 Mon 19:49:35
更新日:2025/04/03 Thu 12:29:48
所要時間:約 5 分で読めます




「終局の続き」(仮題)とは、1995年に放映されたアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』のTV版最終話のその後を綴ったドラマCDのタイトル。

「NEON GENESIS EVANGELION ADDITION」に収録されている。


TV版最終話にて、描写の仕方はさておき自分の存在を再認識したシンジ。
謎まみれではあるがみんなから祝福され、自分を肯定できた彼のその後と、終局を迎えた世界の続きを追跡する。








……………ようなものではなく、シリーズが継続することになり、今後の作風へのテコ入れに悩むキャラ達の苦悩の物語である。*1
最初に明記しておくが、脚本は庵野秀明直筆




~登場人物~

碇シンジ
主人公でありながら開始5分台詞無し。ドラマCDでそれは致命的なはずだが、すべてがぶっ飛び過ぎててその程度は些細な問題と化している。
スーツの色は根暗の青!! 筋金入りのヴァカ・人見知りのサードブルー。
「…逃げちゃダメだ…」


綾波レイ
どんな無茶な要求にも応じる仕事人間。
今作ではアスカへの鬱憤が爆発する。
オツム真っ白、無口朴念仁のファースト・ホワイト。
「良い、仕事だから…」


惣流・アスカ・ラングレー
テコ入れ案を出しまくる実質上の進行役だが、ことごとくウケない残念な子。
スーツの色は正義の深紅!! 努力根性のセカンド・レエエェェッド!!


鈴原トウジ
基本的にやる気無し。
アスカとガチで喧嘩する。
スーツの色は関西弁の緑色!! 熱血お調子者のフォース・グリーン。
「…帰ってもええか?」


渚カヲル
人気回復の鍵として、ケンスケの一言により復活。
薔薇全開。
スーツの色は捻くれモンのカラス色!! ナルシスホモのフィフス・ブラック。
「歌はいいねェ」


相田ケンスケ
人気回復方法を的確に分析する。


葛城ミサト
い~んじゃないの~? わっかいんだからぁ。


赤木リツコ
伊吹マヤ
青葉シゲル
日向マコト
(主に下記のテコ入れ案に対して)「なるほど」「確かに」「一理ありますね」
どこがだ


冬月コウゾウ
「愚かな地球人共め……我が配下の宇宙使徒を使って皆殺しにしてやる」


碇ゲンドウ
レイの変化に驚愕。


~テコ入れ案~


  • 御色気強化
プラグスーツをプラグギャル仕様に。
パンティーまる見え、胸のポッチもクッキリ……だったのだが、レイの「ココ」をこうすることによってうっすらと茂った「アレ」が見えてしまい、男性陣が鼻血を出す騒ぎになってしまう。
ミサト「ちょっちモラル厳しいかもねー」
アスカ「テレビだったらデジタルもんよコレ」
風紀的な観点から中止に。

  • レイを饒舌に
「あ~~~なによもうあのアスカっての、いつも人気投票ダブルスコアで負けてるからって根に持っちゃってさ。
 だいたい若さと元気だけじゃ何事も限界あるってぇのよ。それを身体に教えてア・ゲ・ルわ………
 ビンタビンタビンタビンタビンタビンタビンタビンタビンタビンタビンタビンタ……
 あんたバカ、あんたバカって、あんたがバカね。あ~~スッキリした。」

ゲンドウ「……こんなのは私のレイでは無い……」ということで中止。

  • 戦隊モノ
チルドレン5人で戦隊ヒーロー。
アスカ以外キャラ説明がひどい。
アスカ以外やる気無し。
ちなみに2021年現在、レイと新劇場版のマリ以外の4人の中の人が戦隊に声提供済み(アスカとトウジ、及びミサトの中の人は3次元でも出演)である。

  • 合体ロボ
エヴァが変型合体。
変型するメカは大型タンカー出光丸等。
更に合体は順列変更で複数パターン。
黒部ダムや青函トンネル等にもなる。人型ですら無い素敵仕様。

  • 敵の差し替え
目的や背景が難解だった使徒に代わり、宇宙使徒で人類滅亡を明言するブラックゴッドに変更。
そして後半の敵は色替え上位存在・円盤使徒を率いるスペースブラックゴッド。

  • ペンペンを喋らせる
「時代は鳥!!鳥!!鳥なんだよ!!俺が喋れば女子高生がキャーカワイープリティーチョベリグーッってワラワラ寄ってきて人気もうなぎ登りなんだよ!!」


このほかに挙げられたテコ入れ案:
  • ミュージカル
  • 大学病院で野望を持った男の栄光と挫折
  • 温泉旅館
  • 耽美がまだ…足りないね……
  • 円盤使徒によるネルフ壊滅
  • 浪花の商人
  • エヴァ兄弟
  • 司令…交代

又、現状に不足するものとして、
  • アスカの乳
  • アスカのおつむと慎み
  • トウジとカヲル君の人を思いやる心掛け
など、様々な話題が出される。 

しかし当人たちの間で骨肉の争いが発生しまくり、中々方向性が決まらない。
そして収録の時間が来てしまい……

そこで……

そこで採択されたのが「音だけアニメ」。
放映開始直後から停電し画面真っ暗。更に効果音、BGM全てを声だけでやり予算を浮かせようという一石三鳥のアイデア(発案:アスカ)。


以下、主な流れ。

ミーンミンミンミンミンミーン
ツクツクボーシツクツクボーシ
パシュウパシュウパシュウ
キャンキャンキャン
ダダダダダダダダダダダ!!
ダーダバダーダバダーダバダー
ウィーーーーーーーーーーーン
グワシッガーッドバシュ!!
グワシッグワシッグワシッ!!
ドビャウ!!
ウォーーーーーーーン
ジャララジャララン!!

凄い……エヴァ初号機が使徒に勝ったわ……

……当然こんな構成がウケる訳もなく、シリーズ継続はお流れになったとしてドラマCDは幕を閉じる。

冬月「納品拒否……いや、打ち切りだな……」



余談


最初に明記したとおり、脚本は庵野秀明直筆。CD中には「その他」役で庵野も登場している。

また、収録されている中でこのドラマばかりが注目されがちな本CDだが、
  • アスカ、レイ、ミサトが歌う「残酷な天使のテーゼ」
  • アスカ、レイ、ミサトが歌う「Fly Me to the Moon」
  • シト新生の予告3パターン
  • 更には弐拾四話で使われた第九の第四楽章
以上が丸々収録されているなど、何気に音楽面でも充実した内容になっている。
絶版だが、中古ならワンコイン程度で買えるのでは無いだろうか?

なお、このCDで冗談とされていたネタについても、
  • お色気強調→試作型プラグスーツ(破)
  • レイを饒舌に→ポカ波(破)
  • 戦隊モノ→それっぽい色がそろう(Q)
  • 合体ロボ→ANIMA
  • 耽美→新劇場版全般(特にQ)
  • 円盤使徒によるネルフ壊滅→ほぼそのまんま(Q)
  • 司令…交代→渚司令(シン)
……などなど、形を変えてその多くが後の作品群に輸入されていたりする。
もしかしたら庵野氏としても本作のネタは冗談半分で出しつつも、もう半分はいつかやれたらいいネタとして割とまじめに考えていたのかもしれない。十中八九無いだろうが

本CDはエヴァファンならコレクションの意義は高いアイテムと言えることは間違いないだろう。



冬月「項目追記……いや、編集だな……」
ブツンッ

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最終更新:2025年04月03日 12:29

*1 ピクサー映画のエンディングでお馴染みのNGシーン集の様に、キャラがそのキャラを演じている。という設定。