冬月コウゾウ

登録日:2011/06/06 Mon 20:45:41
更新日:2024/04/24 Wed 15:59:43
所要時間:約 6 分で読めます






恥をかかせおって…


冬月コウゾウとは、『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズ及び『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』に登場するキャラクターである。

+ 目次

プロフィール

生年月日:1955年4月9日
年齢:60歳
身長:不明
血液型:AB型
声優:清川元夢

人物

特務機関ネルフの副司令を務める初老の男性。
総司令碇ゲンドウとはセカンドインパクト以前からの因縁の関係であり真の目的を共有する同志でもある。

使徒との戦いで前面に出ることは少なく、主に総司令室でゲンドウと策謀を巡らせているほか市議会への出席のような公務を担当しているらしい。

戦闘配置に席がなくいつも司令席の横に非常に姿勢良く立っている。最年長なのに。
ゲンドウと密談するために自分から脇に付いているのだろうが、椅子くらい出してあげても…


劇中での活躍

TVアニメ版

基本的にゲンドウと行動を共にしており二人揃って本部を空けることもある。
職員からはゲンドウよりは親しみやすい人物と思われているようだが、甘い顔を見せることはない。
特にパイロットにはゲンドウ以上に冷淡なふしがあり、第7使徒戦では厳しく叱責していた。

シンジのことは一貫して「碇の息子」とだけ呼ぶ。
ユイのクローンである綾波レイに執着する様子はないが、
「俺の絶望の産物でありお前(ゲンドウ)の希望の依り代」との台詞からレイの誕生に深く関与したことが伺われる。

+ ネタバレ
京都大学で形而上生物学*1の教授をしていた1999年に碇ユイと六分儀ゲンドウに出会う。

教授と教え子という関係を越えた感情をユイへと抱く一方、ユイに近づくゲンドウを「いやな男」「好きにはなれん」と嫌っていた。

セカンドインパクト後は難民相手にモグリの医者をしていたところを国連の調査団員に選ばれて南極へ向かい、その船上でゲンドウと再会した。
(このとき少女時代の葛城ミサトとも同船している)

「六分儀くん、君は…」
「失礼、今は名前を変えてまして」
つ 結婚しました

その後、独力でセカンドインパクトの裏にあるゼーレの暗躍を突き止め告発しようとゲンドウに証拠をつきつけるが、
箱根の地下で黒い月と開発中のエヴァを見せられ翻意。


「冬月、俺と一緒に人類の新たな歴史を創らないか」

ネルフの前身ゲヒルンに加わる。

初号機との接触実験でユイが消失してからはユイとの再会を目指しゲンドウの進める人類補完計画に協力している。

旧劇場版

レイの元へ向かうゲンドウに後を任されて発令所に残り、視聴者のための解説役を務める。
人類の補完が始まると、ユイの幻影を見ながら満ち足りた様子でLCLへ還った。
落ち着いた物腰からゲンドウよりはまともな人物だと思われがちだが、冬月は生前のユイとの会話からユイが自分の意思で初号機に残ったことを知っており、
ある意味ゲンドウよりもユイの真意に近いところにいた。
にもかかわらずユイ会いたさに全人類を巻き込む補完計画を進めるあたり、彼も相当な危険人物である。

漫画版では補完される間際、ユイの真意を知りながらあえてゲンドウの苦しむ姿を眺めていたと告白。
同志への謝罪をこめて呟いた。

「碇…お前もユイ君に逢えたのか」

エヴァンゲリオンANIMA

補完計画の破綻後は計画について多くを語らず、人類を滅亡させかけた重大事件の容疑者として監視され、京都の山奥で隠居していた。
今更自分がの存在が必要とも思えなかった上、成長したシンジがゲンドウの様に成長してしまうかもしれないという事、たとえその様な事は無くても成長していくシンジに自身がゲンドウの面影を重ねてしまう事を恐れて復帰するつもりは無かった。
しかし鈴原トウジという予想外の人物の懇願により、子供たちの将来に興味を抱き補佐役として復職、司令代理補佐というポジションで彼らに助言を行う立場となっている。
ちなみに隠居中は髪を伸ばしており*2非常に渋い姿をしていた。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

TVアニメ版とほとんど同じ。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

同上。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

74歳となり、すっかり「おじいちゃん」に。
世界を破滅に追いやろうとする人類補完計画を進行するゲンドウの側近として、ほとんど二人だけとなったネルフを運営している。
また、シンジにレイとユイの真実を伝え、弱っていた彼の心をさらなる絶望へと叩き込んだ。このことについて本人は、シンジにゲンドウの生き様を見せることはシンジのためになると思いつつも、「嫌な役回り」と自戒している。「シン」で『俺は陰キャだった…』と言い出すゲンドウを見せることで『こんな大人になるなよ』と言いたかったのかもしれないが。
ユイを慕っていたところはTVシリーズと同じ。

シン・エヴァンゲリオン劇場版:||

なんとまさかのヴィレ最大の敵役として大活躍。
冒頭のパリ解放作戦では大量のエヴァンゲリオンMark.04シリーズを送り込み、NERV側が負けるのも折り込み済みというレベル。
決戦ではヴンダーの姉妹艦である二番艦『エアレーズング』に搭乗しながら、三番艦『エルブズュンデ』、四番艦『ゲベード』も併せた計3隻を 1人で 動かし、オーバーキルとも言える圧倒的な攻撃力と将棋に通ずる戦術的思考でヴィレを苦しめた。
戦闘機動中の艦橋にもかかわらず、いつもの後ろ手を組んだ老紳士ポーズ(しかも相変わらずの背筋の伸びっぷり)で平然と立つその勇姿は、まさに悪の大幹部というかもはやガー様。ヴィレにはネモ船長っぽい声の人もいるしね!
惑星大戦争のBGMを引っさげながら計3隻のNERVヴンダーを操縦し、ミサト率いるヴィレと1人で戦う冬月先生は非常にノリノリであった。

最後はL結界密度が高すぎる場所に長時間いたせいか、L.C.L化して死亡してしまうが、ゲンドウ、マリ、ユイといった教え子全ての願いを叶えるという本当に 『先生』 をしていた登場人物であった。
冬月曰くNERVヴンダーことNHGシリーズはL結界密度が高いからか、有人仕様ではないらしいので、冬月先生はなんと 気合でL.C.L化を防ぎながらヴィレと交戦していた (しかもマリが援護に入るまでは終始優勢だった)ことになる。
もしかしなくても人類最強クラスの精神力では?

ちなみにゲンドウの計画に加担している傍らで、アディショナル・インパクトに必要なための槍の作成方法をヴィレ(特にリツコ)に見せていたり、『アダムスの器』であるエヴァMark.09、Mark.10、Mark.11、Mark.12といったエヴァシリーズの居場所をマリに教えているため、本当に教え子達の願いを叶えるために行動していたといえる。


他作品での活躍

エヴァンゲリオン2

キャラ崩壊とも無縁…

のはずだったが

「高齢のためトイレが近く尿意を我慢する冬月」
「トイレの前でしつこく話しかけられイライラする冬月」
「顔を赤らめながらシンジの手を握る冬月」

などなどAIの神に愛されたネタキャラへと昇華した。

PSP版の追加シナリオでは一人で悟りを開いてユイに会いに行き溶けたシンジのシナリオでシンジにコスプレをさせて悦ぶ変態老人と化した。

スーパーロボット大戦シリーズ

旧劇場版を反映してか、スパロボではプレイヤーのための解説役となる事が多い。
スパロボMX終盤での『なぜなに冬月』は助手の甲児君とともに難解なストーリーを解説してくれる。


余談

名前の由来は、大日本帝国海軍秋月型駆逐艦「冬月」、名のコウゾウについては、語呂の良さからついたもので由来はない。

劇場版最終作で意外過ぎる七面六腑の活躍をした彼だが、元は大学の教授でありながらセカンドインパクト後はもぐりとはいえ医者として活動。
ゲンドウに誘われセカンドインパクトの原因調査と原因がゼーレであることを特定、ゲンドウの同志になってからは副司令官をこなすなど
求められる能力が異なる様々な分野の仕事を卒なくこなせる多才な人物だったのである意味必然だったのかもしれない。

外見・容姿は声を演じた清川本人がモチーフとなっている他、『ふしぎの海のナディア』DVDボックス(2001年版)の描きおろしジャケットにて、仮面の下の素顔が明らかになったガーゴイルと同じであり、声優も同じである。あるコミックアンソロジーでは平野耕太によって中の人ネタをやらされたとか

モデルは『謎の円盤UFO』のフリーマン副官。




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最終更新:2024年04月24日 15:59

*1 本作架空の学問。明言されてはいないが、おそらく本作では生物について現実と異なる設定がされていることに関連すると思われる

*2 復帰時には髪を切り3年前の髪型に戻った