大僧正

登録日:2010/04/24 Sat 23:01:04
更新日:2025/05/25 Sun 12:36:50
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大僧正(だいそうじょう)とは…

1.日本の僧官制の頂点に位置する僧官のこと。

日本では仏教の僧綱制における僧位僧官のなかには僧官として僧正、僧都、律師の3つがあり、僧正と僧都の2つには大・少の別がある。
歴史は古く、745年に行基(ぎょうき)が任じられたのが最初である。

また後年にはそれぞれに権官が設置され、十の位が成立する。僧正には大僧正、権大僧正、僧正、権僧正の4つがあり大僧正が僧官制の頂点に位置づけられる。
僧官は階級によって着用する法衣の色が異なるのだが、その中でも大僧正は唯一緋色の衣を身に着けることが許されている。

まぁ、ぶっちゃけ偉いお坊さんである。なんまいだぶ。

ドラクエでも僧侶の職業に就いた際の高位の称号として採用されている。

ただ、現代では各宗派によってその地位の位置付けは異なる。
宗派によっては大僧正という名称ではなく、別の名称が使われることもある。


2.女神転生において
「魔人」として登場している。登場する場合は『だいそうじょう』と平仮名である場合がほとんどであり、
主人公(主に人修羅)をその強さで、レアアイテムコレクターをその出現率の低さで苦しめる。

外見は黄色の法衣を来た即身仏そのもの。ようはお坊さんのミイラ。
本来大僧正が身に着ける緋色ではなく黄色の法衣である理由は謎。
ちなみに仏教において黄色は「正色」*1の一つとされ、僧衣に用いるには適さない華美な色として日本ではあまり使われないが、インドやタイといった海外の仏教国ではよく見られる。
ただしそちらは釈迦が用いたとされる「糞掃衣」*2が由来とする説があり、オレンジに近いくすんだ色であるのが一般的で、だいそうじょうのように鮮やかな明るい黄色の法衣はまずない。

その素性は【真・女神転生Ⅲ マニアクス】によれば、
人を救うべく断食と瞑想のうちに自らの命を断った僧侶。その霊験ゆえ身体は腐敗することなく有り続ける。彼もまた、来るべき救いの日に再び人々の前に現れる存在だと言う。
なんという救世主のような書き方であろうか…
しかし仮に復活してとしてその姿は若い姿となるのか、それともあのカラカラなままなのか。
もしも後者であったとしたら我々が救済の一環として始末されてしまいそうである。

真・女神転生】で初登場するも、出現条件が極めて厳しく攻撃も危険だが、「しにがみのかね」という強烈にもほどがある隠し武器を落とす。

【真・女神転生Ⅲ マニアクス】でも魔人として再登場し、こちらのHPとMPを吸う「瞑想」に加え、精神系バッドステータスを付与しつつ攻撃する「煩悩即菩提」という固有技を扱う。
煩悩即菩提とは、世の中は常に欠けているものであり、
悟りを妨げる煩悩も真如、つまりあるがままであることの一面であるといえるということは煩悩を捨ててしまっては菩提、悟りを得られないということである。
逆に悟りが無ければ煩悩も無いのである。

あれ、これってオナn……
その逆に生死即涅槃というものもある。

強敵だが初代と違って仲魔にできる上に、イケニエ合体に対応しているのでどんなタイミングでも合体しなおしやすく、
バッドステータス攻撃を吸収して即座にターン反転させてくれるという唯一の個性まで併せ持つため、拘りがなければ是非採用したい役どころになっている。
また、戦闘パーティ全員のHPとバッドステータスを完全回復する「常世の祈り」を、レベル39というダントツの速さ*3で習得する。
悪魔合体の回復役の素材としての有用性もさる事ながら、「瞑想」でMPを補充出来るので場持ちもかなり良く、長期運用を考えても良い。

また、ペルソナ3以降は「回転説法」というスキルを習得している。
これはマハンマオンのさらに上をいく最上位神聖系魔法で、アリスの「死んでくれる?」の対となる魔法
どちらも生者よりかは死者に近い身で、「自ら望んでそうなったもの」と「他者の思惑でそうなったもの」という違いがあるので、
確かに習得スキルとしては間違ってない。
ちなみに、回転説法はペルソナ2でも登場しているが、全く効果が異なっている。


【D×2 真・女神転生リベレーション】では召喚(ガチャ)限定の悪魔として2019/05/09に実装された。
強烈な状態異常メタであると共に、自身も状態異常の使い手。
真Ⅲがベースで「瞑想」もHPとMPを吸収する継承可能スキル「ソウルドレイン」で再現している。
下記は固有スキル。
  • 煩悩即菩提(パッシブ)
    • 自身への状態異常を完全に無効化する。
    • 味方が魅了状態になったとき、敵全体を基礎確率50%で魔封状態*4にする自動カウンターを放つ。
  • 清浄の一喝(アクティブ)
    • 味方全体の状態異常とデバフを解除する。
当時、上位悪魔でも状態異常を素通ししてしまう環境の中で、これらの能力は破格*5だった。

PvPでは魔封を活かした回避ビルドが人気で、だいそうじょうだけ生き残り、継承させたリカームドラ*6で逆転を狙う戦法が強力だった。
アーキタイプ異能は「不屈の闘志*7」持ちで更にしぶとい。不屈はリカームドラの自傷ダメージにも有効なので、味方を完全復活させながらだいそうじょうも残る……という初心者への洗礼がよく見られた。
逆に命中率やバフ・デバフの重要性を理解している中級者以上にはあっけなく落とされることも。

欠点は中途半端な速ステータスで、編成すると高低どちらかに特化したパーティではなくなってしまうこと。
また、だいそうじょうより速ステが高い悪魔がパーティにいる場合は烙印(装備品)で行動順をいじる必要があり、回避率などを妥協しなければならない。
自前スキルに回避率の補正と、能動的に魔封を付与する手段が無いことも玉に瑕。

PvEでは当時の「罪の烙印 怠惰の罪」における最強のカード。
アーキタイプ荒神が全体破魔魔法の「マハンマダイン」を安く撃てるので、状態異常対策と破魔スキルが求められる本コンテンツでは最高のパフォーマンスを発揮する。
物理攻撃力を上げる種類を筆頭に、重要な烙印を狙えるので、こちらの需要も高かった。

ガチャ限とはいえ常設なので比較的入手しやすく、長期間環境に残り続けたコスパの良い悪魔。採用率が高かった事もあり2020年8月に煩悩即菩提を逆手に取った悪魔「マーヤー」が実装された程。
次第に相互互換の「マハーマユリ」や、よりPvE攻略に適した「ルーグ」が追加されていき、だいそうじょうは前線から姿を消した。以降復権の兆しはないが、間違いなく一時代を支えた悪魔と言える。


追記・修正は即身仏になる覚悟のある方から是非お願いします。

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最終更新:2025年05月25日 12:36

*1 混じり気がなく、正しい色。古代中国では青・赤・黄・白・黒の五色を指した。

*2 汚れにまみれた襤褸布で作られた衣。

*3 次点が魔神アマテラスのレベル60

*4 アクティブスキルが選択できなくなる。通常攻撃かパスするしかなくなるので、魔法アタッカーがかかると悲惨。しかも自然回復しにくい。

*5 多神合体で作れる悪魔「キンマモン」にレアスキル「常世の祈り」を継承すれば近い性能になるが、強度は大幅に落ちる。

*6 使用者のHPが0になるが、他の味方全てを完全復活させるスキル

*7 HPが0になったとき、一度だけHP300で踏み止まる